こちら!蟻の王国です!

秋葉夕雲

文字の大きさ
上 下
231 / 509
第四章

225 真実の価値

しおりを挟む
「……失礼ですが、今なんと?」
 聞こえていたはずだろうに、わざわざ聞き返さないでほしいな。同じ説明を何度もするのは嫌いなんだけど丁寧に説明してやろう。
「お前たちに協力することはできない。さらに言えば協力することにメリットを感じない」
 オレの言葉が言い終わる前から顔に青筋を立てて今にも噴火しそうなほどに怒りをこらえている。
「ご自分が何を言っているのかお分かりですか? あなたは卑しいマーモットに加担すると言っているのですよ?」
「別にあいつらと手を組む気もないんだけどなあ。そう解釈したくなる気持ちはわからんでもないけど……自分たちに味方しない奴は敵ってのは短絡的すぎないか?」
「言葉遊びはやめなさい! あなたは! 敵か! 味方か! はっきりしていただきたい!」
 金切り声をあげるロラクは駄々をこねる子供のようでさえある。あっさり化けの皮が、いやメッキが剥がれたな。場合によっては手を組んでもいいかと思ったけどダメだこりゃ。無能な味方は有能な敵よりもよっぽど厄介だ。
「そもそもさあ、お前たちに協力してオレに何の得があるんだ?」
「そんなものは必要ないでしょう。聖なる土地を正しき我々のもとに。それ以上の大義など必要ありますまい」
 ……本気で言ってるのかこいつ。本気っぽいな。交渉とさえ呼べないぞこんなもん。
 完全にこっちの事情を無視している。
「あほらし」
「今なんと言いました!?」
 あ、いかん。つい口が勝手に。
 紳士的な態度をとらなければ。
「こっちが何も得をしないのになんで手を貸さなきゃいけないんだ?」
 軽くトス。言い合いをしても無駄なので軽く背中を押してやる。
 流石にこれは理解できたらしくようやくまともな反応が返ってきた。
「いいでしょう。ならこの聖なるロバイの半分を治める権利を与えましょう」
 まだましだけどこれじゃあ全然だめだ。
「いらん」
「は?」
「いらないって言ってるだろ。こんな世界の端っこのやせこけた土地……半分もいるわけがない」
 そもそもオレたちの目的はあくまでも道の建設。道に必要な土地があればそれでいい。その事情を知らないとはいえ半分というみみっちい分け前の何の保証もない口約束にほいほい乗る馬鹿がいると思ってるのか?
 せめて世界の半分をよこせよ。こいつらにとってはこの高原、つまりロバイが世界の全てなんだろうけどさ。
「キサマ! ロラク様がこれほど厚意を見せているのに断るつもりか!」
 今度はロラクの取り巻きが我慢できないといわんばかりに口をはさんできた。
「厚意、ねえ? オレから見るとお前たちはただ自分の都合を押し付けてるだけに見えるんだけどさ。一応オレの嫌いなものを一つ教えてやる。自分の都合だけで話を進める奴だ。お前たちは典型的なそれだよ」
「これだけ誠意を見せているのに譲るつもりはないのですか!?」
「はっきり言うけどお前からは誠意をかけらも感じない。百歩譲って誠意があったとしてもそれだけでお前たちと協力する理由には不十分だよ。国と国の決め事にはお互いに利益と損益を見据えて妥協点を探すことから始めるべきじゃないか?」
 オレなりのアドバイスのつもりだったけどどうやら向こうはそう受け取れないようだ。
「これ以上の妥協がどこにありますか!?」
 ダメだこりゃ。
 無能という言葉さえ生ぬるい愚者。ロラクをそう断定したのでもうやるべきことはない。
「寧々。帰ってこい。これ以上は時間の無駄だ」
「はい。今から帰還します」
「ま、待て! まだ話は終わってない」
「まだなんかあんのか?」
 おとなしく寧々を帰してくれるなら何もするつもりはないけどな。
「貴公ならわかるはずだ! アンティの神官と清く正しい我らラグンに殉ずるもの! どちらにつくことが正道かを!」
 この期に及んで神を持ち出すか。もうそれしか頼れるものがないのかね?
「あのさあ。オレにとってはアンティだとかラグンだとかマーモットだとかお前らだとか……そんなもん誰が正しくてもどうでもいいんだよ」
 例えば引っ越し先の住民が喧嘩していたとしよう。
 片方からあいつは悪い奴だ! と、言われたとしよう。信用するか? しないだろ?
 正直何で喧嘩してるかとどうでもいいだろ? もっとはっきり言えば自分に実害がこなければ勝手に喧嘩してもらって構わないだろ? 
 そんなもんだ。対岸の火事ってこと。
 もはや言い返す気力もないのか酸欠にあえぐ金魚みたいに口をパクパクさせている。
「お前らの祖先とか興味ないし、そもそもずいぶん昔のことなんだから頭切り換えて歩みよってみたら?」
「我らにアンティの神官と協力せよというのか!?」
「まあな」
「そんなことは許されるはずがない!」
 全く。どこの世界でも歴史問題は長々と尾を引くみたいだ。
 何十年何百年も前のことなんざオレたちが気にしてもしょうがないと思うんだけどなあ。
「ロバイを我らの手に取り戻すために苦渋を舐めてきたのだ! 今更恭順することなどあり得ぬ!」
「じゃあ別の土地に移ったら?」
「ロバイから離れられるわけないだろう!」
 視野の狭いことで。井の中の蛙大海を知らず、か。
「せめて空の青さぐらい知ってればいいものを。お前らに協力するくらいならマーモットに協力した方がましだ。少なくともあいつらはちゃんとこの高原の制度を運営してるしな。お前らにそれができるようには思えないよ」
 ロラクは憤死しそうなほど顔を紅潮させ、激発の言葉を絞り出す。
「我らを愚弄し、ラグンの神官と手を結ぼうとするとは……お前たちを生かしておかん! 者どもであえい!」
 周囲の地面から、天井から、壁から魚人がずるずると這い出し、寧々たちを取り囲んだ。
 ま、そうなるか。

「水戸黄門なら印籠を出す場面なんだけどなあ」
「? 水戸黄門?」
「気にすんな」
 絶体絶命の寧々だが全く危機感がない。
「ふん! 貴様らの力など借りずとも我らだけで十分よ! ここで死ぬがいい!」
 どうだか。無理だと思ってるからオレたちに声をかけたんだろうに。多分こいつらの計画は放っておいても失敗するはずだけどここで寧々を殺させるわけにもいかない。
「オレも一度このセリフ言ってみたかったしね。いい機会だ。――――者どもであえい!」
 いかにもこの悪属性のセリフ、嫌いじゃあない。
 その言葉を合図に千尋と翼が率いる部隊が洞窟を駆け抜けて魚人の包囲の一角を切り崩した。
「寧々ちゃん大丈夫~?」
「少々遅れましたこと、お詫び申し上げます」
「いえいえ、何の問題もありませんとも」
 形勢はあっさり逆転した。
 その事実に誰よりも狼狽したのはロラクだろう。
「な、何故貴様の手勢がここに!?」
「そりゃあらかじめ兵を伏せていたからだよ」
「ここには少人数でしか来てないはずだ!」
「寧々にはそう伝えておいただけで実際にはそうじゃなかったってことだよ」
 トリックは実に簡単。
 寧々にお前たちだけで行けと命令する。しかし実際にはこっそり後をつけさせる。
 これなら寧々は事実を述べているけど、嘘をつくことができる。寧々は薄々気付いていたみたいだし、今の寧々ならそんなことをしなくても嘘をつけたかもしれない。
「それで? どうする? 降参するなら今の内だぞ?」
 ロラクから歯ぎしりすることが聞こえた気がする。ちなみに魚の中には人間と同じような歯を持つ種類もいるらしい。歯ぎしりができるかどうかは知らんけど。
「ロラク様! ここは我らにお任せを!」
 ロラクの部下が立ちはだかる。腐っても神官長か。それなりに人望はあるらしい。
「すまん! ここは任せるぞ!」
 再び溶けるように壁に消えていく。多分これがこいつらの魔法だな。土を通りやすくする魔法か? 乾燥地帯や砂漠には穴を掘って暑さを避けたりする生き物は珍しくない。魚の中にも穴を掘って暮らす種類はいる。違和感は感じない。
 ただ、蟻とは少し相性が悪そうで、その割に戦闘には向いてなさそうだ。蟻以外の魔物には対処できないだろう。
 結論。まともに戦えばまず負けない。
 その予想通り、むしろ予想以上に魚人は弱かった。千尋と翼のコンビネーションの前にあっさりと蹴散らされた。
 後はどうやって追いかけるかだな。

「この壁はそれほど厚くないようですね」
 翼が壁を調べるとそう断定した。エコーロケーションによってそんなことまでわかるらしい。便利だなあ。
「じゃあ、サクッと開けてくれ」
「わかった」
 働き蟻たちが<錬土>で壁に通り道を作る。
 魚人の通り抜ける魔法はそこまで便利なものでもないらしく、あくまでも薄い壁しかない。が、なかなか慎重な性格なのか洞窟の奥は入り組んでいた。
「寧々、手分けして探すぞ。ここまでやられて逃げられるのも癪だ」
「仰せの通りに」

 暗い洞窟を駆けずり回っての鬼ごっこ。
 気分が明るくなるはずもない。しかも肝心のロラクが見つからなければなおさらだ。部下は何人か捕らえたけど、どうやら囮だったらしい。
 慎重だねえ。
「紫水。ロラクを発見しました」
「よくやった。できれば捕らえろ。無理なら殺せ」
「はい」
 さて、いい加減に追いかけっこは終わりにしたい。

 王からの指示通り、ひとまず寧々は投降勧告を行った。
「ロラクさん? 投降していただけますか?」
「己! このような真似をしてタダで済むと思っているのか!? 今に天罰が降るぞ!」
「は――――」
 激昂には冷笑で返答する。
「何がおかしい!」
「今この状況がわかっていますか? あなた方にここまでのことをして、私たちに天罰の一つもないなど……あなた方の神とやらは随分無能ですね」
「貴様! ラグンを愚弄するか!」
「おや。お嫌いですか?」
「ふざけるな!」
「では言い直しましょう。あなた方の神とやらは随分かわいそうですね。あなたのような無能な信徒しかいないなど……ええ、思わず同情してしまいます」
「きっさまあああああ!」
 もはや正気を保てないと言わんばかりの怒声。しかし寧々はそれを涼やかに流す。
「神を非難されると怒り、それならばと矛先を変えても喚くばかり。まさしく、愚鈍とでも呼ぶべきでしょうか」
 憤怒の形相で一人きりのロラクが走る。
 その全生命と矜持と信仰を賭けた疾走は、寧々に傷一つ与えることはなくあっさりと拘束された。もちろん寧々に天罰が降る様子もなければロラクが真の力に目覚めることもない。

(……何ともまあ口の達者なことで)
 もちろん寧々のことだ。
 相手を逃がさないために相手がもっとも怒りそうな言葉で挑発するとか……皮肉が上手すぎる。これが、寧々の個性、あるいはエゴ、だろうか。
「ま、それもよしだな。千尋、ロラクを護送しろ。丁重にな」
「おもてなしするんだね~」
「そうそう。ひとまずご飯だ。落とせそうならそのまま。無理そうなら痛めつけてもいいからこいつらの子供の場所を吐かせろ」
 ここに来ていた魚人は大人だけ。子供はどこかに隠してあるかもしれない。そいつらを丁寧に育てれば多分戦力になってくれるはず。
 もしかしたらティラミスの後でオレが高原でしようとしていることの助けになってくれるかもしれない。
「紫水は~どうするの~?」
「オレは洞窟外で待ってるやつの相手をする」
 地上の日が降り注ぐ草原に目を向ける。洞窟の外で待機していた働き蟻と向き合っている今来たばかりだという態度をとっている奴に話しかける。
 こんなタイミングでこんなところにいることが偶然なはずがない。茶色い巨大なネズミのような魔物、アンティの神官ことマーモットがこんなところにたまたまいるはずがないのだ。長年の友人にそうするように挨拶する。

「こんにちは、いい天気だなマーモット」
「ええまったく。少しお話しませんか」
 お話ねえ? 一体何を聞かせてくれるのやら。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

【書籍化進行中、完結】私だけが知らない

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

処理中です...