220 / 509
第四章
214 団結力
しおりを挟む
「ここの土地は地下水が少ない……じゃあこっちは?」
ちなみに領地はかなり細かく区分けされており、移動に不便じゃないかとも思うけど、どうやらツケや借金のように食料を担保にするということも別に珍しくないらしい。
マーモットには銀行や金貸しのような役割もあるようだ。そりゃ逆らえんわ。
「そこは確かに水があるときいていますわ。苦労したようですけど。ですがそこはライガーの領地ではないかしら」
水の調査は主に働き海老が担当している。連中は乾燥した高原の気候は苦手らしく、活動するには工夫が必要のようだった。
「ああ、そうだった。あんまり強そうなやつとは戦いたくないからなあ。こっちだと……水がない」
ちなみにもっぱら相談相手は瑞江だ。やはり水のことになると頭が回る。女王海老のテレパシーは高原ではあまり有効ではないけれど意外にも情報整理の才能があるらしい。
寧々とかもこの手の仕事が得意だし、全般的に女王種は情報を纏めるのが得意だな。
「水車のように水を運ぶことはできませんの?」
「無理。水車は水の勢いを利用して水を運ぶ設備だから傾斜が少なくて天気が荒れやすい高原だと使いにくい。たまにある山間ならまあ使えなくはないけど、それだと道から遠くなるし……」
いや待てよ? 水がないなら水を運べばいい。それも、天候などに影響を受けない方法で……あれなら、いけるか?
蟻の魔法なら作る時間も短縮できるかもしれないし……
「瑞江。ちょっと聞きたいんだけどこういう条件の土地はあるか?」
オレの話を聞いた瑞江は一応首肯した。
「確かにありますが……問題がいくつかありますわ。水を運ぶ人員が必要なら余計な出費が必要ではなくて?」
「そこは心配ない。オレの構想がうまくいけば定期的なメンテナンス以外では人員を派遣せずにすむ」
高原のルールにはいくつか抜け穴がある。
例えば人が通り抜けるには食料を差し出す必要があるけど、水が通り抜ける分には何一つ代償を必要としない。
つまり水がひとりでに目的地にまでたどり着けばほぼノーコストで水が手に入る。多分、奴らはそういう方法を考えてさえいない。根本的に便利な道具を作るという発想に乏しいのだ。
この辺は魔物の不思議なところかな。高い知性を持つくせに創意工夫をこらそうとしない。今あるものでどうにかしようとする。ないのなら作ればいいと思うんだがなあ。
「で、他にも問題があるのか?」
「そこにマーモットが支配する領地がありますわ」
「あー、そりゃ面倒だな」
マーモットは神官という独特な地位にいる。支配する領地以外からも通行料などの一部から食料をぱちって暮らしているらしい。
要するに消費税を税収として確保しているようなもん。とはいえアンティに加わっている以上土地がないわけにもいかない。そこでいくつかの土地をマイホームとして確保しており、その土地は暗黙の了解として手を出さないようにしているらしい。
そこに手を出した場合どうなるのかはちょっと予想できない。もしかしたら代理として他の強力な魔物と決闘することになるかもしれない。本来そんなことはできないはずだけどマーモットがルールをがっちり握っているからそういうグレーゾーンの行為をやってくるかもしれない。
「マーモットと交渉して土地を譲ってもらった方がいいかもな」
「それは良いのですか?」
「土地の交換とかも行われたりするみたいだ。特に弱い魔物だと少しでもましな土地を確保し続けたいから利便性が高い代わりに競争が厳しい土地よりも何とか暮らしていける代わりに他の魔物が欲しがらない土地をキープしたがるらしい」
市場原理に近いやり取りで、地球人類なら間違いなく貨幣経済を発達させているはずだ。
そうならないのはやっぱり根本的に別の生き物ってことか。
「そうなると交換用の土地、本来高値だから手を出さない予定だけど勝ちやすい場所も候補に挙がるな」
「それは、余計に作業が増えませんこと?」
「……そうなるな」
二人そろってげんなりする。
「ちょっと休憩しようか」
「そうですわね」
おかしいなあ。安全な暮らしと楽がしたくて王様になったのにどんどん気苦労が増えているような。
まあ部下が育ってくれてるから全部ひとりで決める必要がないのはありがたいけどさ。
いやでも部下のせいで余計な苦労が舞い込んでくることも……
「紫水。少しよろしいですか?」
「はいはい寧々さん、こちら王様改め何でも屋紫水でございます」
賭けてもいい。絶対面倒ごとだ。
「おや、それでは何でも頼んでよろしいのですか?」
「……オレの手に負える問題なら何でも」
こいつ性格悪くなってない? いや口が悪くなってる? その二つって違うのかな。
……どうでもいいかそんなこと。
「ご安心ください。それほど難しい問題でありません。訓練を行っている兵たちにトラブルが起こっただけです」
「怪我でもしたのか?」
「いいえ」
「じゃあサボってるやつでもいるのか?」
「むしろその逆です。もっと練習時間を増やしてほしいとのことです」
勤労意欲にあふれているのは悪くないんだけど……面倒ごとの予感しかしない。
この高原には多種多様な魔物が生活し、中には強くないけど痩せた土地で細々と暮らしている魔物だっている。できればそういう土地にいる魔物にも決闘を挑んで土地を奪い、道を作る。
魔物が弱いから簡単に奪えて、とにかく通れる状態にすればいい。そういう安牌の場所もいくつかある。
当然ながらオレ自身ゲロ吐きそうなほど……とまではいかないけど結構忙しいから人選と訓練は他に任せてオレは他の厳しい戦いになりそうな場所の対策を練ったりしているわけだ。
それでもアドバイスとして有望そうなやつを選抜してそいつらを集中的に鍛えてそこからさらに決闘に向かう個体を選別する。そういうスポーツの選抜強化プログラムみたいなものをさせるように言った。
それ自体は少なくともおかしくないはずだ。でもその方法だと決闘に参加できない奴が必然的に出てくる。ここにオレの誤算があった。オレの予想以上にみんな決闘に参加したかったらしい。
「もっとたくさん頑張る」
「妾もティラミスに参加したいからもっと練習させよ」
「決闘に赴くのは戦士の誉れ」
という声が特に若い個体を中心に殺到した。ちなみに色々な戦闘に対応するために複数の種族を同時にトレーニングさせたり対戦させている。
まあ、なんというかこいつらは味方と競争しているのだ。それらは多分こいつらには想像以上の刺激だったらしい。
そうであるがゆえに競争が想像以上に過熱しかかっていた。
「……こんな状況になった原因はわかるか?」
体を動かすのが好きなラプトルはわかる。
しかし怠け癖のある蜘蛛や、本来上意下達を地でいく蟻が上に対して命令通りとはいえ何か要求するのは珍しい。
「恐らくは例の教育方針の影響ではないかと」
「ぐふう」
ぐうの音くらいしか出ないとはこのことか。現在オレたちは共産主義的、まあイメージだけど、教育を実施している。
みんなの役に立て! 何が何でも頑張れ! 団結せよ!
といういかにもなスローガンを掲げながらの教育だ。こういう教育を親元から離してから受けさせると例え蟻でなくてもとても従順な魔物を生み出すことに成功した。……それは良かったんだけど……こういう弊害があるのかあ。
頑張れがんばれと言い聞かせた結果盲目的に努力だけを行う集団が生まれてしまったらしい。
なんつーかスポ根みたいだなあ。精神論は嫌いなんだけど。オレが直接見ていればそんなことには……いや、それじゃあだめだ。オレ以外もきちんと他人に物を教えられるようにならないとそのうちオレがパンクする。
あれかね? むやみやたらと練習しろとかいう一昔前の体育会系理論が流行っていたのはこうやって従順なコマを量産するためなのかね。ま、指導者側からしたらその方がやりやすいか。軍隊とかもろそういう思考らしいし。
「でも頑張りすぎると結局オーバーワークになっちゃうから効率悪いんだよな」
「いやしかし本人たちは努力すればするほど結果が出ると考えているようですよ? 事実として一度練習量を増やしてみてからもまだ練習し足りないようでしたし」
うへえ。なんだその脳筋理論。
魔物は地球人類に比べるとかなり生命力が強い。体力もかなりあるし、傷だってかなり早く治る。食事と休息さえあれば失った手足でさえ生えてくる。
とはいえ無限の体力があるわけでもないし、怪我が一瞬で治るわけじゃない。限界は存在する。
「とりあえずオレがきちんと話してみるよ」
きちんと選抜した優秀な身体能力の持ち主だ。上手いこと昇進すれば幹部になることだってあるかもしれない。そんな時に脳筋思考のままじゃ困る。
ちなみに領地はかなり細かく区分けされており、移動に不便じゃないかとも思うけど、どうやらツケや借金のように食料を担保にするということも別に珍しくないらしい。
マーモットには銀行や金貸しのような役割もあるようだ。そりゃ逆らえんわ。
「そこは確かに水があるときいていますわ。苦労したようですけど。ですがそこはライガーの領地ではないかしら」
水の調査は主に働き海老が担当している。連中は乾燥した高原の気候は苦手らしく、活動するには工夫が必要のようだった。
「ああ、そうだった。あんまり強そうなやつとは戦いたくないからなあ。こっちだと……水がない」
ちなみにもっぱら相談相手は瑞江だ。やはり水のことになると頭が回る。女王海老のテレパシーは高原ではあまり有効ではないけれど意外にも情報整理の才能があるらしい。
寧々とかもこの手の仕事が得意だし、全般的に女王種は情報を纏めるのが得意だな。
「水車のように水を運ぶことはできませんの?」
「無理。水車は水の勢いを利用して水を運ぶ設備だから傾斜が少なくて天気が荒れやすい高原だと使いにくい。たまにある山間ならまあ使えなくはないけど、それだと道から遠くなるし……」
いや待てよ? 水がないなら水を運べばいい。それも、天候などに影響を受けない方法で……あれなら、いけるか?
蟻の魔法なら作る時間も短縮できるかもしれないし……
「瑞江。ちょっと聞きたいんだけどこういう条件の土地はあるか?」
オレの話を聞いた瑞江は一応首肯した。
「確かにありますが……問題がいくつかありますわ。水を運ぶ人員が必要なら余計な出費が必要ではなくて?」
「そこは心配ない。オレの構想がうまくいけば定期的なメンテナンス以外では人員を派遣せずにすむ」
高原のルールにはいくつか抜け穴がある。
例えば人が通り抜けるには食料を差し出す必要があるけど、水が通り抜ける分には何一つ代償を必要としない。
つまり水がひとりでに目的地にまでたどり着けばほぼノーコストで水が手に入る。多分、奴らはそういう方法を考えてさえいない。根本的に便利な道具を作るという発想に乏しいのだ。
この辺は魔物の不思議なところかな。高い知性を持つくせに創意工夫をこらそうとしない。今あるものでどうにかしようとする。ないのなら作ればいいと思うんだがなあ。
「で、他にも問題があるのか?」
「そこにマーモットが支配する領地がありますわ」
「あー、そりゃ面倒だな」
マーモットは神官という独特な地位にいる。支配する領地以外からも通行料などの一部から食料をぱちって暮らしているらしい。
要するに消費税を税収として確保しているようなもん。とはいえアンティに加わっている以上土地がないわけにもいかない。そこでいくつかの土地をマイホームとして確保しており、その土地は暗黙の了解として手を出さないようにしているらしい。
そこに手を出した場合どうなるのかはちょっと予想できない。もしかしたら代理として他の強力な魔物と決闘することになるかもしれない。本来そんなことはできないはずだけどマーモットがルールをがっちり握っているからそういうグレーゾーンの行為をやってくるかもしれない。
「マーモットと交渉して土地を譲ってもらった方がいいかもな」
「それは良いのですか?」
「土地の交換とかも行われたりするみたいだ。特に弱い魔物だと少しでもましな土地を確保し続けたいから利便性が高い代わりに競争が厳しい土地よりも何とか暮らしていける代わりに他の魔物が欲しがらない土地をキープしたがるらしい」
市場原理に近いやり取りで、地球人類なら間違いなく貨幣経済を発達させているはずだ。
そうならないのはやっぱり根本的に別の生き物ってことか。
「そうなると交換用の土地、本来高値だから手を出さない予定だけど勝ちやすい場所も候補に挙がるな」
「それは、余計に作業が増えませんこと?」
「……そうなるな」
二人そろってげんなりする。
「ちょっと休憩しようか」
「そうですわね」
おかしいなあ。安全な暮らしと楽がしたくて王様になったのにどんどん気苦労が増えているような。
まあ部下が育ってくれてるから全部ひとりで決める必要がないのはありがたいけどさ。
いやでも部下のせいで余計な苦労が舞い込んでくることも……
「紫水。少しよろしいですか?」
「はいはい寧々さん、こちら王様改め何でも屋紫水でございます」
賭けてもいい。絶対面倒ごとだ。
「おや、それでは何でも頼んでよろしいのですか?」
「……オレの手に負える問題なら何でも」
こいつ性格悪くなってない? いや口が悪くなってる? その二つって違うのかな。
……どうでもいいかそんなこと。
「ご安心ください。それほど難しい問題でありません。訓練を行っている兵たちにトラブルが起こっただけです」
「怪我でもしたのか?」
「いいえ」
「じゃあサボってるやつでもいるのか?」
「むしろその逆です。もっと練習時間を増やしてほしいとのことです」
勤労意欲にあふれているのは悪くないんだけど……面倒ごとの予感しかしない。
この高原には多種多様な魔物が生活し、中には強くないけど痩せた土地で細々と暮らしている魔物だっている。できればそういう土地にいる魔物にも決闘を挑んで土地を奪い、道を作る。
魔物が弱いから簡単に奪えて、とにかく通れる状態にすればいい。そういう安牌の場所もいくつかある。
当然ながらオレ自身ゲロ吐きそうなほど……とまではいかないけど結構忙しいから人選と訓練は他に任せてオレは他の厳しい戦いになりそうな場所の対策を練ったりしているわけだ。
それでもアドバイスとして有望そうなやつを選抜してそいつらを集中的に鍛えてそこからさらに決闘に向かう個体を選別する。そういうスポーツの選抜強化プログラムみたいなものをさせるように言った。
それ自体は少なくともおかしくないはずだ。でもその方法だと決闘に参加できない奴が必然的に出てくる。ここにオレの誤算があった。オレの予想以上にみんな決闘に参加したかったらしい。
「もっとたくさん頑張る」
「妾もティラミスに参加したいからもっと練習させよ」
「決闘に赴くのは戦士の誉れ」
という声が特に若い個体を中心に殺到した。ちなみに色々な戦闘に対応するために複数の種族を同時にトレーニングさせたり対戦させている。
まあ、なんというかこいつらは味方と競争しているのだ。それらは多分こいつらには想像以上の刺激だったらしい。
そうであるがゆえに競争が想像以上に過熱しかかっていた。
「……こんな状況になった原因はわかるか?」
体を動かすのが好きなラプトルはわかる。
しかし怠け癖のある蜘蛛や、本来上意下達を地でいく蟻が上に対して命令通りとはいえ何か要求するのは珍しい。
「恐らくは例の教育方針の影響ではないかと」
「ぐふう」
ぐうの音くらいしか出ないとはこのことか。現在オレたちは共産主義的、まあイメージだけど、教育を実施している。
みんなの役に立て! 何が何でも頑張れ! 団結せよ!
といういかにもなスローガンを掲げながらの教育だ。こういう教育を親元から離してから受けさせると例え蟻でなくてもとても従順な魔物を生み出すことに成功した。……それは良かったんだけど……こういう弊害があるのかあ。
頑張れがんばれと言い聞かせた結果盲目的に努力だけを行う集団が生まれてしまったらしい。
なんつーかスポ根みたいだなあ。精神論は嫌いなんだけど。オレが直接見ていればそんなことには……いや、それじゃあだめだ。オレ以外もきちんと他人に物を教えられるようにならないとそのうちオレがパンクする。
あれかね? むやみやたらと練習しろとかいう一昔前の体育会系理論が流行っていたのはこうやって従順なコマを量産するためなのかね。ま、指導者側からしたらその方がやりやすいか。軍隊とかもろそういう思考らしいし。
「でも頑張りすぎると結局オーバーワークになっちゃうから効率悪いんだよな」
「いやしかし本人たちは努力すればするほど結果が出ると考えているようですよ? 事実として一度練習量を増やしてみてからもまだ練習し足りないようでしたし」
うへえ。なんだその脳筋理論。
魔物は地球人類に比べるとかなり生命力が強い。体力もかなりあるし、傷だってかなり早く治る。食事と休息さえあれば失った手足でさえ生えてくる。
とはいえ無限の体力があるわけでもないし、怪我が一瞬で治るわけじゃない。限界は存在する。
「とりあえずオレがきちんと話してみるよ」
きちんと選抜した優秀な身体能力の持ち主だ。上手いこと昇進すれば幹部になることだってあるかもしれない。そんな時に脳筋思考のままじゃ困る。
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
婚約者が王子に加担してザマァ婚約破棄したので父親の騎士団長様に責任をとって結婚してもらうことにしました
山田ジギタリス
恋愛
女騎士マリーゴールドには幼馴染で姉弟のように育った婚約者のマックスが居た。
でも、彼は王子の婚約破棄劇の当事者の一人となってしまい、婚約は解消されてしまう。
そこで息子のやらかしは親の責任と婚約者の父親で騎士団長のアレックスに妻にしてくれと頼む。
長いこと男やもめで女っ気のなかったアレックスはぐいぐい来るマリーゴールドに推されっぱなしだけど、先輩騎士でもあるマリーゴールドの母親は一筋縄でいかなくて。
脳筋イノシシ娘の猪突猛進劇です、
「ザマァされるはずのヒロインに転生してしまった」
「なりすましヒロインの娘」
と同じ世界です。
このお話は小説家になろうにも投稿しています
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる