208 / 509
第四章
202 空と海と大地とそこにいる生き物
しおりを挟む
国名をエミシに決定して、本格的に本拠地を樹海に移し、道などを整備し、場合によっては田畑を作った。樹海を切り開きすぎると環境が壊れそうだからほどほどにしておいたけれど、それでも総合的な国としての生産力はかなり向上した。
オレたちの巣はその中にいる女王蟻一人が代表としてその周囲を治める方式を取っている。その下に何人かの蟻がいて、そこから他の種族に指示を出すという完全に蟻が支配、統治する郡県制、あるいは官僚国家に近い形式だ。
ようするにガッチガチの中央集権国家。さらに付け加えるなら通貨制度がない共産主義。
この支配はテレパシーによる高度な連絡手段と、そもそも個人が何かを所有するという概念がない魔物でなければ実現できなかっただろう。
やる気を出せと言えばそれだけで勤勉に働けるのも魔物だからだし、そして同時に欲望に際限があるのだ。地球人類なら一定のライフラインが保証されればその先が欲しくなるけれど、こいつらにそれはない。何よりも種族の為に働き、個人は二の次。逆を言えばその思考は停滞や環境の画一化をもたらしやすいという欠点も持つ。
多様化や革新は競争がないとなかなか育たない。これは恐らくオレが死んでからこの国、エミシが数十年、あるいは数百年続けば表面化する欠点で、オレにとってはどうでもいいことだ。
喫緊の課題を解決することを優先しよう。
次の目標を高原に定めたオレたちはできる限りの冬が来るまで情報収集を行い、冬眠期間をぎりぎりまで削ってその情報の整理に努めた。
「というわけで高原の情報を今この場で発表しよう」
ずらりと並んだ我が国の幹部たち。
その部屋は立場にふさわしい重厚感のある空気に包まれて……いなかった。
ごろ寝しながら草を食べる奴。
干し肉をくちゃくちゃ噛む奴。
部下から水を飲ませてもらっている奴。
……オレ何で国を作ろうと思ったんだっけ。いやまあ変に堅苦しい視線を向けられるよりはいいけどさ。
「おーい。そろそろ集中してくれ」
そう言うとピタッと静かになる。まとまりがあるんだかないんだか。
「まず大まかな地形の確認だ。今いる樹海を東に通っていくつか山を抜けると高原がある。そこからさらに北東に進むと目的の山だ。山のあたりは針葉樹林が多くて気温も低いみたいだな。で、高原から南に下ると砂漠。東に行くとヒトモドキの生息地だ。高原はかなり広くて横断するのに数十日はかかるだろう」
多分面積だけなら日本を三つくらい入れてもまだ余裕があるはずだ。
「は~い。質問がありま~す」
「はい何だ千尋」
間食を食べてご満悦の千尋が糸を挙げて質問する。千尋は基本的にオレの親衛隊長みたいな役職についてもらっている。蜘蛛はオレたちの本拠地である樹海を中心にパトロールや狩りを行っている。実際問題として樹海の魔物全てを完全に支配に置くのは無理だ。
オレたちの支配下に無い魔物の動向などを監視するのは蜘蛛という種族の仕事になっている。
「砂漠って何~?」
そういえばこいつらって砂漠を見たことがないのか。
ここで説明をさぼるわけにはいかないな。砂漠に直接行くことは多分ないと思うけど損をするわけでもない。知識は荷物にならないし、そもそも草原と砂漠は共通点がある。
「定義は色々あるけど全く植物が育たずに降雨量が少ない地域かな。ここの砂漠は小石が多い礫砂漠に分類されるはずだ」
「雨が少ないからそのような地形になるのですか?」
寧々が興味を持ったようだ。
「基本はな。降水量だけで決まるわけでもないけど」
「ではなぜそれほど雨が少ないのかしら」
おや、意外にも瑞江が質問するのは珍しい。水関連だからかな?
海老の女王である瑞江は当然ながら海老の取締役。海老の仕事は掃除、農作物の水の管理など、多岐にわたる。
「雨が少ない理由は色々だな。大きい山脈の陰になっていたり単純に海から遠かったりして雨雲が届かないんよ」
説明してみたもののどうにも反応が芳しくない。ってそっか。よく考えたら雨が降る原理そのものがよくわからないのか。
日本なら小学生レベルの授業内容だけどまあしゃあない。
「雨、というか雨雲は海や川の水が日光によって温められて水蒸気になって上空に昇り、それが冷えて固まって雲になって最終的に雨として地上に降って来るんだ」
そう説明したもののやはりまだまだ?マークが増殖中。
しかし例外はいる。
「なるほど。確かに海辺の空気は他とは違いますからね」
瑞江だ。こいつ自身に水を操ることはできないけど部下の海老と感覚共有することで水に対して鋭敏な感覚を実感できるらしい。
人間だと知識としてしか雨が降る原理を実感できないけど魔物なら感覚として水蒸気を認識できる。ある意味生物とは誰よりも偉大な科学者なのかもしれないな。
とりあえずちゃちゃちゃっと図を描いて説明する。水が雲になって雨が降って……教科書に載っている図のようだ。
「これでわかったか?」
「う~ん、わかりやすいけど……」
「けど? なんだ? 言ってみろ」
「画、下手だね」
「ぐはあ!」
千尋の攻撃!
オレは大ダメージを受けた!
「そ、そんなに下手か?」
「そうだよ~」
「下手ですわ」
「ww」
「まあ、独創的かと」
ぼろっくそ言われてるんですけど。寧々はそれ、フォローのつもりか? むしろ皮肉に聞こえるんですけど! や、魔物はそういうオブラートに包むのが苦手なんだろうからこれでも進歩してるのかもしれないけど!
「ま、まあこれで雨の降る原理はわかったか?」
とりあえず全員首肯。
「紫水、質問しても?」
「何だ翼」
ラプトルの翼が挙手(珍しく本当に手)する。ちなみにラーテルとの戦いで負傷した翼はどうも片目の視力が低下してしまったので今は眼帯をつけている。中途半端に見えるとやりにくいんだとか。
翼の役職は将軍。やはりこいつより優秀な前線指揮官はいない。普段は練兵などを行っているけど、最近は高原の探索などにも顔を出している。
ラプトルの役目は兵隊……というよりはむしろ狩人だ。外に出かけて魔物を相手に狩りを行ったりしている。翼曰く、隊列などを組む訓練よりも程よく弱い敵と戦う訓練の方がやりやすいとか。そういう意味では純粋な職業軍人のようなものは存在しないのかもしれない。
「話を聞く限りだと高原と砂漠の気候はそれほど変わらないはずだと思うのですが何故砂漠と高原に分かれているのでしょうか」
「一つは多分気温と降水量の差だな。ここが北半球で南にいくほど気温が上がるのは理解しているよな?」
この辺はもうあらかじめ教育済み。マジで小学生の授業だなあ。
しかしそれでも中世の人間に勉強を教えるよりよっぽど楽だよ。頭いいし、こっちの言うことちゃんと聞いてくれるし。
「それはもちろん」
「他には動物が植物を食べつくしたり……まあ究極的には……」
「的には?」
「わかんない」
正直何故砂漠になったのか、ということに関してはタイムマシンでもない限り確実にこうと言える根拠はない。
「ひとまず今の気候に焦点を絞るぞ。断片的な情報を考察するに大陸性気候、あるいはステップ気候に属するかもしれない」
確かステップ気候はケッペンの気候区分に含まれていてなんか計算式かなんかがあったはずだけど、流石にそこまで細かくは覚えてない。
「この気候の特徴は降雨量が少なくて、天気が安定しないことだ。一日の寒暖差が激しく、年間を通しても安定しない。一日の間に季節がいくつもめぐるような感じだ。雨も降るときには一気に降るけど降らないときは全く降らない。では質問だ」
ぐるりとこの場に集まった幹部連中を見渡す。
「高原で暮らす、あるいは進出する場合何に気をつければいいと思う?」
オレたちの巣はその中にいる女王蟻一人が代表としてその周囲を治める方式を取っている。その下に何人かの蟻がいて、そこから他の種族に指示を出すという完全に蟻が支配、統治する郡県制、あるいは官僚国家に近い形式だ。
ようするにガッチガチの中央集権国家。さらに付け加えるなら通貨制度がない共産主義。
この支配はテレパシーによる高度な連絡手段と、そもそも個人が何かを所有するという概念がない魔物でなければ実現できなかっただろう。
やる気を出せと言えばそれだけで勤勉に働けるのも魔物だからだし、そして同時に欲望に際限があるのだ。地球人類なら一定のライフラインが保証されればその先が欲しくなるけれど、こいつらにそれはない。何よりも種族の為に働き、個人は二の次。逆を言えばその思考は停滞や環境の画一化をもたらしやすいという欠点も持つ。
多様化や革新は競争がないとなかなか育たない。これは恐らくオレが死んでからこの国、エミシが数十年、あるいは数百年続けば表面化する欠点で、オレにとってはどうでもいいことだ。
喫緊の課題を解決することを優先しよう。
次の目標を高原に定めたオレたちはできる限りの冬が来るまで情報収集を行い、冬眠期間をぎりぎりまで削ってその情報の整理に努めた。
「というわけで高原の情報を今この場で発表しよう」
ずらりと並んだ我が国の幹部たち。
その部屋は立場にふさわしい重厚感のある空気に包まれて……いなかった。
ごろ寝しながら草を食べる奴。
干し肉をくちゃくちゃ噛む奴。
部下から水を飲ませてもらっている奴。
……オレ何で国を作ろうと思ったんだっけ。いやまあ変に堅苦しい視線を向けられるよりはいいけどさ。
「おーい。そろそろ集中してくれ」
そう言うとピタッと静かになる。まとまりがあるんだかないんだか。
「まず大まかな地形の確認だ。今いる樹海を東に通っていくつか山を抜けると高原がある。そこからさらに北東に進むと目的の山だ。山のあたりは針葉樹林が多くて気温も低いみたいだな。で、高原から南に下ると砂漠。東に行くとヒトモドキの生息地だ。高原はかなり広くて横断するのに数十日はかかるだろう」
多分面積だけなら日本を三つくらい入れてもまだ余裕があるはずだ。
「は~い。質問がありま~す」
「はい何だ千尋」
間食を食べてご満悦の千尋が糸を挙げて質問する。千尋は基本的にオレの親衛隊長みたいな役職についてもらっている。蜘蛛はオレたちの本拠地である樹海を中心にパトロールや狩りを行っている。実際問題として樹海の魔物全てを完全に支配に置くのは無理だ。
オレたちの支配下に無い魔物の動向などを監視するのは蜘蛛という種族の仕事になっている。
「砂漠って何~?」
そういえばこいつらって砂漠を見たことがないのか。
ここで説明をさぼるわけにはいかないな。砂漠に直接行くことは多分ないと思うけど損をするわけでもない。知識は荷物にならないし、そもそも草原と砂漠は共通点がある。
「定義は色々あるけど全く植物が育たずに降雨量が少ない地域かな。ここの砂漠は小石が多い礫砂漠に分類されるはずだ」
「雨が少ないからそのような地形になるのですか?」
寧々が興味を持ったようだ。
「基本はな。降水量だけで決まるわけでもないけど」
「ではなぜそれほど雨が少ないのかしら」
おや、意外にも瑞江が質問するのは珍しい。水関連だからかな?
海老の女王である瑞江は当然ながら海老の取締役。海老の仕事は掃除、農作物の水の管理など、多岐にわたる。
「雨が少ない理由は色々だな。大きい山脈の陰になっていたり単純に海から遠かったりして雨雲が届かないんよ」
説明してみたもののどうにも反応が芳しくない。ってそっか。よく考えたら雨が降る原理そのものがよくわからないのか。
日本なら小学生レベルの授業内容だけどまあしゃあない。
「雨、というか雨雲は海や川の水が日光によって温められて水蒸気になって上空に昇り、それが冷えて固まって雲になって最終的に雨として地上に降って来るんだ」
そう説明したもののやはりまだまだ?マークが増殖中。
しかし例外はいる。
「なるほど。確かに海辺の空気は他とは違いますからね」
瑞江だ。こいつ自身に水を操ることはできないけど部下の海老と感覚共有することで水に対して鋭敏な感覚を実感できるらしい。
人間だと知識としてしか雨が降る原理を実感できないけど魔物なら感覚として水蒸気を認識できる。ある意味生物とは誰よりも偉大な科学者なのかもしれないな。
とりあえずちゃちゃちゃっと図を描いて説明する。水が雲になって雨が降って……教科書に載っている図のようだ。
「これでわかったか?」
「う~ん、わかりやすいけど……」
「けど? なんだ? 言ってみろ」
「画、下手だね」
「ぐはあ!」
千尋の攻撃!
オレは大ダメージを受けた!
「そ、そんなに下手か?」
「そうだよ~」
「下手ですわ」
「ww」
「まあ、独創的かと」
ぼろっくそ言われてるんですけど。寧々はそれ、フォローのつもりか? むしろ皮肉に聞こえるんですけど! や、魔物はそういうオブラートに包むのが苦手なんだろうからこれでも進歩してるのかもしれないけど!
「ま、まあこれで雨の降る原理はわかったか?」
とりあえず全員首肯。
「紫水、質問しても?」
「何だ翼」
ラプトルの翼が挙手(珍しく本当に手)する。ちなみにラーテルとの戦いで負傷した翼はどうも片目の視力が低下してしまったので今は眼帯をつけている。中途半端に見えるとやりにくいんだとか。
翼の役職は将軍。やはりこいつより優秀な前線指揮官はいない。普段は練兵などを行っているけど、最近は高原の探索などにも顔を出している。
ラプトルの役目は兵隊……というよりはむしろ狩人だ。外に出かけて魔物を相手に狩りを行ったりしている。翼曰く、隊列などを組む訓練よりも程よく弱い敵と戦う訓練の方がやりやすいとか。そういう意味では純粋な職業軍人のようなものは存在しないのかもしれない。
「話を聞く限りだと高原と砂漠の気候はそれほど変わらないはずだと思うのですが何故砂漠と高原に分かれているのでしょうか」
「一つは多分気温と降水量の差だな。ここが北半球で南にいくほど気温が上がるのは理解しているよな?」
この辺はもうあらかじめ教育済み。マジで小学生の授業だなあ。
しかしそれでも中世の人間に勉強を教えるよりよっぽど楽だよ。頭いいし、こっちの言うことちゃんと聞いてくれるし。
「それはもちろん」
「他には動物が植物を食べつくしたり……まあ究極的には……」
「的には?」
「わかんない」
正直何故砂漠になったのか、ということに関してはタイムマシンでもない限り確実にこうと言える根拠はない。
「ひとまず今の気候に焦点を絞るぞ。断片的な情報を考察するに大陸性気候、あるいはステップ気候に属するかもしれない」
確かステップ気候はケッペンの気候区分に含まれていてなんか計算式かなんかがあったはずだけど、流石にそこまで細かくは覚えてない。
「この気候の特徴は降雨量が少なくて、天気が安定しないことだ。一日の寒暖差が激しく、年間を通しても安定しない。一日の間に季節がいくつもめぐるような感じだ。雨も降るときには一気に降るけど降らないときは全く降らない。では質問だ」
ぐるりとこの場に集まった幹部連中を見渡す。
「高原で暮らす、あるいは進出する場合何に気をつければいいと思う?」
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる