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第一章
23 彼女の名前は
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さてこの村に現れた魔物はなにか。ヤシガニ?蟷螂?そのどれでもない。空を切り裂いて現れたのは大空の王者である巨大な鷲だ。じっくり見るのは初めてだ。
それにしても―――
「鷲かぁっこいいいなああああああああああ」
大空を羽ばたく力強い姿。鋭く伸びた爪と嘴。優雅かつ豪快な翼。
己の語彙力のなさが口惜しい。猛禽類が様々な国の象徴になっているのも頷ける。なんでオレは蟻に転生したんだ! あっちがよかった。
そんなことを考えているうちに鷲はみるみる距離を詰め、一気に急降下を仕掛けた。だが人間も見ているだけではない。白色の光弾が地上には近づけまいと鷲に向かって放たれる。
どうやら人間の魔法は飛び道具としても使えるらしい。恐らくヤシガニの魔法に近い。光に触れたものを破壊する魔法で、サイコキネシスタイプだ。色々できる分威力は高くない気がする。だがとにかく数が多く、100人近い人間が空に向かって光弾を撃ち続けている。
それにしてもこいつら……やたら戦い慣れてないか? 普通の農民だよな? 何人かは狩人や専業の戦士もいるかもしれないが、村の人間の大半は普段土をいじっているはずだ。にも拘わらずそこそこ統率のとれた射撃を繰り返している。こいつらにとってはこの程度は日常なんだろう。やっぱ喧嘩売らなくてよかった。
だが真に感嘆するべきはその攻撃をすべて躱している鷲だ。
舞うように優美に、炎のように激しく飛び回る。弾幕とさえ呼べる人間の攻撃をものともしない、巨体からは想像もできない敏捷性だ。翼から緑色の光が輝いていることから飛行に有利な魔法を使っているらしい。風や重力、慣性の制御といった魔法だろう。現実的に考えればあんなでかい鳥が飛び回れるわけがない。
鷲はしばらく旋回していたが、あっさりと退却していった。立ち去る姿もどこか気品を感じる。今回は見張りが素早く対応したからよかったものの下手をすれば気付いたころにはもう攫われている可能性すらある。蟻みたいにな! ……自慢することじゃない。
でも鷲には探知能力が効かなかった。やはり空中の敵には効果がないらしい。注意しなければ。それに対してゴブリン(仮)や海老は問題なく探知できる。というか重くて運べそうにない海老はともかくゴブリンは何故襲われなかったんだ? どうもあらかじめあちこちに穴を掘っていたらしくそこに隠れていたらしい。空を飛ぶ相手なら肉盾にすらならなかったな。
そろそろ帰らせるか。まだ見ていたい気もするが、余裕をもって行動したほうがいい。けど思った以上に収穫があった。
まず人間は蟻に対して友好的でない可能性が高い。
鉄製品が見当たらないことを考えると文明レベルは中世未満だ。もちろんここがド田舎で発展していないだけかもしれない。何しろ製紙技術の謎が解けていない。この辺り元地球人のオレからはかなり歪に見える。
この奇妙な文明にはやはり魔法という力が大きく関わっている。オレはゲームやアニメの影響で魔法は戦うために使ったり、特別な人間だけが使える力だと思ってしまう。だがこの世界では魔物ならだれでも使える普遍的な力だ。今まで魔法を使って色々な道具を作ったけどまだまだ常識に囚われているらしい。
そして魔物が使える魔法は一種類だけという性質を考えれば他の魔物を上手く使わなければならない。これもまた人間から学んだことだ。
一応当てはある。まず手下にできそうな生物を捕まえてもっと多様な魔法を使って道具を作る。更に農業も発展させて更に蟻を増やす。それから――――どうしよう?
そこまで事が上手く運べば身の安全は保障できるだろう。うーん、やっぱり交易したいな。一生このまま原始的な生活を続けたくはないし……あそっか。このクワイとかいう国と交易しなければいいんだ。別にこの世界に国が他に存在しないわけじゃない。どこかに多数の魔物が共存する国もあるかもしれない。そういう国に対してオレの知識を高く売りつける。
目指せ、立身出世!
蟻たちが村を去った少し後、トラムは銀色の髪をした赤子をその腕に抱き、弟であるアグルを家に招き入れた。
「アグル。被害は無かったか?」
「大丈夫だよ兄さん。村の中を見て回ったけど怪我人は一人もいない」
ゆったりと赤子をあやすその姿に危なげな所作は見当たらない。誰もが手馴れていることを一目で確信するだろう。
「そうか。母さんは?」
「見た目はいつも通りだったよ」
アグルが柔和な顔を曇らせる。見た目は、という枕詞がついていることからも、村長である母の内心は弟であるアグルにも透けている。あの欲深い母のことだ。この子をどう利用するかなど分かったものではない。何としても守らねば。
「それにしても……その子泣かないよな」
「ん……そうだな」
赤子は出産の際に泣いたきり、ほとんど泣いていない。
「そういえば乳母になってくれる人は見つかったか?」
「むしろほとんどの女から乳母になりたいと言われてるよ」
なにしろ銀髪だ。ふつうの親がいなくなった赤子ならこうはいかない。
「本当に銀王の再来だったりしてな」
弟の軽口に首を振る。
「王などにならなくていい。ただこの子は普通に幸せに暮らしてくれればいい」
アグルは少し意外そうな視線を送ってからこう尋ねた。
「その子の名前は?」
本来なら母が名づけるはずだが今回は養い親であるトラムに名をつける権利がある。彼はセイノス教を信仰するこの国で極めて有名な、ありきたりな名前を口にした。
「ファティ。救世主を支え続けた妹の名だ」
この日、後に銀の聖女と呼ばれる少女が産まれた。彼女は人々の希望の星となり、銀王の再来とまで言われた。
未だ誰一人として知らないが、彼女こそこの世界に5人いる転生者の一人である。そして数多の戦いをくぐりぬけ、人類の敵とさえ言われた蟻と最も激しく戦った人物である。
それにしても―――
「鷲かぁっこいいいなああああああああああ」
大空を羽ばたく力強い姿。鋭く伸びた爪と嘴。優雅かつ豪快な翼。
己の語彙力のなさが口惜しい。猛禽類が様々な国の象徴になっているのも頷ける。なんでオレは蟻に転生したんだ! あっちがよかった。
そんなことを考えているうちに鷲はみるみる距離を詰め、一気に急降下を仕掛けた。だが人間も見ているだけではない。白色の光弾が地上には近づけまいと鷲に向かって放たれる。
どうやら人間の魔法は飛び道具としても使えるらしい。恐らくヤシガニの魔法に近い。光に触れたものを破壊する魔法で、サイコキネシスタイプだ。色々できる分威力は高くない気がする。だがとにかく数が多く、100人近い人間が空に向かって光弾を撃ち続けている。
それにしてもこいつら……やたら戦い慣れてないか? 普通の農民だよな? 何人かは狩人や専業の戦士もいるかもしれないが、村の人間の大半は普段土をいじっているはずだ。にも拘わらずそこそこ統率のとれた射撃を繰り返している。こいつらにとってはこの程度は日常なんだろう。やっぱ喧嘩売らなくてよかった。
だが真に感嘆するべきはその攻撃をすべて躱している鷲だ。
舞うように優美に、炎のように激しく飛び回る。弾幕とさえ呼べる人間の攻撃をものともしない、巨体からは想像もできない敏捷性だ。翼から緑色の光が輝いていることから飛行に有利な魔法を使っているらしい。風や重力、慣性の制御といった魔法だろう。現実的に考えればあんなでかい鳥が飛び回れるわけがない。
鷲はしばらく旋回していたが、あっさりと退却していった。立ち去る姿もどこか気品を感じる。今回は見張りが素早く対応したからよかったものの下手をすれば気付いたころにはもう攫われている可能性すらある。蟻みたいにな! ……自慢することじゃない。
でも鷲には探知能力が効かなかった。やはり空中の敵には効果がないらしい。注意しなければ。それに対してゴブリン(仮)や海老は問題なく探知できる。というか重くて運べそうにない海老はともかくゴブリンは何故襲われなかったんだ? どうもあらかじめあちこちに穴を掘っていたらしくそこに隠れていたらしい。空を飛ぶ相手なら肉盾にすらならなかったな。
そろそろ帰らせるか。まだ見ていたい気もするが、余裕をもって行動したほうがいい。けど思った以上に収穫があった。
まず人間は蟻に対して友好的でない可能性が高い。
鉄製品が見当たらないことを考えると文明レベルは中世未満だ。もちろんここがド田舎で発展していないだけかもしれない。何しろ製紙技術の謎が解けていない。この辺り元地球人のオレからはかなり歪に見える。
この奇妙な文明にはやはり魔法という力が大きく関わっている。オレはゲームやアニメの影響で魔法は戦うために使ったり、特別な人間だけが使える力だと思ってしまう。だがこの世界では魔物ならだれでも使える普遍的な力だ。今まで魔法を使って色々な道具を作ったけどまだまだ常識に囚われているらしい。
そして魔物が使える魔法は一種類だけという性質を考えれば他の魔物を上手く使わなければならない。これもまた人間から学んだことだ。
一応当てはある。まず手下にできそうな生物を捕まえてもっと多様な魔法を使って道具を作る。更に農業も発展させて更に蟻を増やす。それから――――どうしよう?
そこまで事が上手く運べば身の安全は保障できるだろう。うーん、やっぱり交易したいな。一生このまま原始的な生活を続けたくはないし……あそっか。このクワイとかいう国と交易しなければいいんだ。別にこの世界に国が他に存在しないわけじゃない。どこかに多数の魔物が共存する国もあるかもしれない。そういう国に対してオレの知識を高く売りつける。
目指せ、立身出世!
蟻たちが村を去った少し後、トラムは銀色の髪をした赤子をその腕に抱き、弟であるアグルを家に招き入れた。
「アグル。被害は無かったか?」
「大丈夫だよ兄さん。村の中を見て回ったけど怪我人は一人もいない」
ゆったりと赤子をあやすその姿に危なげな所作は見当たらない。誰もが手馴れていることを一目で確信するだろう。
「そうか。母さんは?」
「見た目はいつも通りだったよ」
アグルが柔和な顔を曇らせる。見た目は、という枕詞がついていることからも、村長である母の内心は弟であるアグルにも透けている。あの欲深い母のことだ。この子をどう利用するかなど分かったものではない。何としても守らねば。
「それにしても……その子泣かないよな」
「ん……そうだな」
赤子は出産の際に泣いたきり、ほとんど泣いていない。
「そういえば乳母になってくれる人は見つかったか?」
「むしろほとんどの女から乳母になりたいと言われてるよ」
なにしろ銀髪だ。ふつうの親がいなくなった赤子ならこうはいかない。
「本当に銀王の再来だったりしてな」
弟の軽口に首を振る。
「王などにならなくていい。ただこの子は普通に幸せに暮らしてくれればいい」
アグルは少し意外そうな視線を送ってからこう尋ねた。
「その子の名前は?」
本来なら母が名づけるはずだが今回は養い親であるトラムに名をつける権利がある。彼はセイノス教を信仰するこの国で極めて有名な、ありきたりな名前を口にした。
「ファティ。救世主を支え続けた妹の名だ」
この日、後に銀の聖女と呼ばれる少女が産まれた。彼女は人々の希望の星となり、銀王の再来とまで言われた。
未だ誰一人として知らないが、彼女こそこの世界に5人いる転生者の一人である。そして数多の戦いをくぐりぬけ、人類の敵とさえ言われた蟻と最も激しく戦った人物である。
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