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第二章 革命児編
第34話 反省
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金崎、天羽連合軍は撤退し松本軍は撤退する金崎軍を追わずに新中島で勝鬨を上げた。引き上げた金崎天羽連合軍の本陣と士郎達は無事合流しひとまず金崎家の領国まで帰ったのであった。
金崎は皆を前にして
『皆さん、お疲れさまでした。残念ながら松本を討ち取って領地回復とはなりませんでしたけど松本家に大打撃は与えられたと思います今日はゆっくり戦の疲れを癒して飲みましょうカンパーイ!!』
金崎の号令で皆はその場で盃を片手に酒を飲み始めた。
金崎は上機嫌でくびくびと酒を飲んでいった。
士郎は皆と飲んでいる時は場を白けさせないため上機嫌なふりして飲んでいたが飲み会が終わると一人誰もいないところで座り込んで小さくため息をついた。
一人でため息をついていると横にちょこんと凛が座った。
『兄貴、何悩んでんだよ』
『おっ、凛かお前には関係ないからあっちにいってろ』
凛はニコニコと笑い
『まぁ、いいから私に聞かせてみな』
『話聞いてたか?』
凛は遠くを見つめながら
『一人で考え込んだってろくなことにならないからだったら誰かにしゃべって吐き出した方がいいよ』
『しょうがねぇな、そこまで聞きたいなら話してやるか』
『まぁ、私が聞いてあげるんだけどね』
士郎はツッコむように
『やかましいわ』
二人は笑いあった。
夜風が少し吹くなか士郎は下を向きながら
『それがしの信念のせいでたくさんの味方が亡くなった、それがしの信念は間違っているのか、どうかわからない』
『兄貴の信念が間違ってるとは思わない』
士郎は顔をあげ
『えっ、ホント?』
少し表情が明るくなる士郎に凛は突き放すような表情で
『でもね、信念は間違ってないけど兄貴にはその信念を貫き通す力がないからダメなの』
『力?』
『そう、力がなければいくら素晴らしい信念を掲げようがゴミぐずでしかないの、力の持っていないものの信念は時に身を滅ぼす事もある』
『じゃあ、やっぱり信念を持つのが間違ってるのか?』
『違う、信念を持つには力をつけろ』
凛は続けて
『この乱世で人を殺さずに戦うとするなんてどれほど難しいことか、そんなことは誰もしようとも思わない、でもね誰もやらないから兄貴がやることによって価値が出るんじゃないのか』
士郎は立ち上がり拳を天に突き上げて
『それがし力をつける、そして人々の生きる英雄きぼうになるんだ』
『お前、戦前よりだいぶ男らしい顔になったな!!』
士郎は行きなりの片倉の登場にビックリし
『片倉さん!!いつからいたんですか?』
『最初の会話から聞いてたよ』
士郎は慌てた感じで
『えっ?最初から?えっどこにいたの?』
『あそこの草むらの影に身を潜めて聞いてたんだよ凛ちゃんいいこと言ってるなぁーと思って』
凛は軽蔑した目で片倉を見て
『趣味悪いですね』
片倉は凛の言葉を笑ってごまかして士郎の横に座り
『まぁ、士郎殴ったことは悪かったよ』
『いえ、別にそれがしのせいで軍は壊滅寸前までいったので殴られて当然です』
『おっお前、珍しく素直だないつもと違うな』
士郎は少しムッとした表情で
『ちゃちゃいれないでください』
『おっ、悪い』
片倉は真剣な表情に変わり
『お前の信念をさっき聞いてたよ、それで俺にも信念があってな俺はどんなことがあっても経丸様を守りたい例え敵が百万人に囲まれたって俺は最後まで経丸様を守ることを諦めない!!』
片倉の言葉に熱さが帯びてきて
『俺はもうこれ以上大切な人を失いたくないんだ、俺は経丸様を守るためならなんだってする百人だって千人だって殺すだからお前の信念が時に俺の邪魔になるかもしれないその時は俺はお前の信念を曲げるように言う』
片倉は静かな声で
『士郎、強くなれ力を持てそして俺にお前の信念を曲げるように言わせるような状況を作らないでくれ言うのだって曲げるのと同じくらい辛いんだから』
士郎は片倉の言葉に心うたれて目の中が涙で溢れそうになっていて涙を目から溢さぬようにこらえながら
『はい、約束します』
士郎の信念がこの国を変えていくのかどうかはまだまだわからないのである
金崎は皆を前にして
『皆さん、お疲れさまでした。残念ながら松本を討ち取って領地回復とはなりませんでしたけど松本家に大打撃は与えられたと思います今日はゆっくり戦の疲れを癒して飲みましょうカンパーイ!!』
金崎の号令で皆はその場で盃を片手に酒を飲み始めた。
金崎は上機嫌でくびくびと酒を飲んでいった。
士郎は皆と飲んでいる時は場を白けさせないため上機嫌なふりして飲んでいたが飲み会が終わると一人誰もいないところで座り込んで小さくため息をついた。
一人でため息をついていると横にちょこんと凛が座った。
『兄貴、何悩んでんだよ』
『おっ、凛かお前には関係ないからあっちにいってろ』
凛はニコニコと笑い
『まぁ、いいから私に聞かせてみな』
『話聞いてたか?』
凛は遠くを見つめながら
『一人で考え込んだってろくなことにならないからだったら誰かにしゃべって吐き出した方がいいよ』
『しょうがねぇな、そこまで聞きたいなら話してやるか』
『まぁ、私が聞いてあげるんだけどね』
士郎はツッコむように
『やかましいわ』
二人は笑いあった。
夜風が少し吹くなか士郎は下を向きながら
『それがしの信念のせいでたくさんの味方が亡くなった、それがしの信念は間違っているのか、どうかわからない』
『兄貴の信念が間違ってるとは思わない』
士郎は顔をあげ
『えっ、ホント?』
少し表情が明るくなる士郎に凛は突き放すような表情で
『でもね、信念は間違ってないけど兄貴にはその信念を貫き通す力がないからダメなの』
『力?』
『そう、力がなければいくら素晴らしい信念を掲げようがゴミぐずでしかないの、力の持っていないものの信念は時に身を滅ぼす事もある』
『じゃあ、やっぱり信念を持つのが間違ってるのか?』
『違う、信念を持つには力をつけろ』
凛は続けて
『この乱世で人を殺さずに戦うとするなんてどれほど難しいことか、そんなことは誰もしようとも思わない、でもね誰もやらないから兄貴がやることによって価値が出るんじゃないのか』
士郎は立ち上がり拳を天に突き上げて
『それがし力をつける、そして人々の生きる英雄きぼうになるんだ』
『お前、戦前よりだいぶ男らしい顔になったな!!』
士郎は行きなりの片倉の登場にビックリし
『片倉さん!!いつからいたんですか?』
『最初の会話から聞いてたよ』
士郎は慌てた感じで
『えっ?最初から?えっどこにいたの?』
『あそこの草むらの影に身を潜めて聞いてたんだよ凛ちゃんいいこと言ってるなぁーと思って』
凛は軽蔑した目で片倉を見て
『趣味悪いですね』
片倉は凛の言葉を笑ってごまかして士郎の横に座り
『まぁ、士郎殴ったことは悪かったよ』
『いえ、別にそれがしのせいで軍は壊滅寸前までいったので殴られて当然です』
『おっお前、珍しく素直だないつもと違うな』
士郎は少しムッとした表情で
『ちゃちゃいれないでください』
『おっ、悪い』
片倉は真剣な表情に変わり
『お前の信念をさっき聞いてたよ、それで俺にも信念があってな俺はどんなことがあっても経丸様を守りたい例え敵が百万人に囲まれたって俺は最後まで経丸様を守ることを諦めない!!』
片倉の言葉に熱さが帯びてきて
『俺はもうこれ以上大切な人を失いたくないんだ、俺は経丸様を守るためならなんだってする百人だって千人だって殺すだからお前の信念が時に俺の邪魔になるかもしれないその時は俺はお前の信念を曲げるように言う』
片倉は静かな声で
『士郎、強くなれ力を持てそして俺にお前の信念を曲げるように言わせるような状況を作らないでくれ言うのだって曲げるのと同じくらい辛いんだから』
士郎は片倉の言葉に心うたれて目の中が涙で溢れそうになっていて涙を目から溢さぬようにこらえながら
『はい、約束します』
士郎の信念がこの国を変えていくのかどうかはまだまだわからないのである
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