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終章
名垂後世
しおりを挟む荊軻の友であった高漸離はその後己の筑に鉛を仕込んで、盲目の身でありながらある日始皇帝に打ちかかった。
高漸離を処刑したのち、皇帝は生涯他国の者を側に置くことはなかった。彼は友人というものを知らずに一生を終えることになる。
一方で、二つの始皇帝暗殺未遂の事件は広く世に伝わることになる。
名も知れぬ旅人が行く先々で荊軻と高漸離について語り継ぎ、二人の生きざまは人々の口の端に長く上った。
荊軻の待ち人に関する記録はなく、現在もその素性は不明のままである。
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退会済ユーザのコメントです
ご感想ありがとうございます。初高漸離が拙作ということで、ただただ光栄です。お気に召していただけたのならいいのですが…。
荊軻の友として彼と同じく不朽の名を残した人物を描くことができていたらなと、今は願うばかりです。
最後までお目を通してくださいましてありがとうございました!
ひとことで言うと、切なくやるせないのに清々しい、と言った印象でした。
始皇帝暗殺と言うと、どうしても思いを遂げられなかった後悔や口惜しさが残りそうなのですが、荊軻も高漸離もそれぞれが自分自身に課した信念のようなものは全う出来たように感じられ、それが読後に感じた、どこか寂しい清々しさになったように思います。
市井の楽師である高漸離と良家の教育を受けてる荊軻の雰囲気も、二人の言葉遣いや態度で自然に感じ取れてモブになって酒場の二人を眺めてるようでした。高兄、柄悪い(笑)
荊軻の待ち人を軸に、とても新鮮な「始皇帝暗殺」の物語。
聞いた事のない筑の音が聴こえてくるような美しいお話、ありがとうございました。
最後までお読み下さってありがとうございました。史実では始皇帝暗殺未遂ということで、二名ともやり残してしまったもののある話なので、それをどうやって昇華させればいいのかずっと悩んでました。今回いただきましたご感想で、もしかしたら達成できたかなという気持ちでいっぱいです。
酒場のシーンなどはこちらもノリノリで書いていました、楽しんでいただけたのなら嬉しいです。光栄なお言葉、本当にありがとうございました。
完結おめでとうございます。
ネタバレになってしまうので詳しく書けませんが
荊軻にしろ漸離にしろ行動原理が大義や私怨ではなく別の理由だったのが、なるほど、こうきたかと膝を打ちました。膝割れた。
面白い作品をありがとうございました。
ご感想ありがとうございます、読んでいただけただけでもありがたいのにお言葉までいただけて嬉しいです…!
荊軻の話は既に多くの作品があるので、王道以外の話にするしかないなと最初から決めていました。二人の行動原理にご納得いただければそれだけでも書いた甲斐がありました、ありがとうございます!