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日常(陽向side)
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ガチャ
「陽向(ひなた)、おはよう」
「んう?おみくんおはよぅ」
眠い目をこすりながら、部屋に入ってきた臣(おみ)くんに挨拶をする。
僕の1日はいつも臣くんのおはようで始まる。
「陽向、朝ご飯だよ。あーん」
パクっ モグモグ
臣くんにご飯を食べさせてもらって、臣くんが選んでくれた服を着て。
「じゃあ陽向、行ってくるから良い子で待ってるんだよ。」
「臣くん行ってらっしゃい。ちゃんと帰ってきてね」
「うん。行ってきます」
臣くんは外の世界に出ていく。
僕は体が弱いから、危険がたくさんある外には出れないらしい。
僕のために危険な外の世界に出かける臣くんに申し訳無い気持ちでいっぱいだけど、それを言うと臣くんはいっつも「陽向はここにいてくれるだけでいいから」って言う。
だから今日も良い子にして臣くんの帰りを待つんだ。
臣くんが外に出てる間、僕は何もすることがない。
だからずっと臣くんのことを考えて、ちょっと寝て、また臣くんを待っての繰り返しだ。
だけど今日は違った。
ガチャッ
「?」
あれ?臣くんはさっき行ったのにもう帰ってきたのかな?
キィーーー
「、、、だれ?」
部屋の扉が開くと知らない人が立っている。
「ひなたくん?かな?」
僕に聞いてきたその人は、僕がいるベッドまで歩くと片膝をついて目線を合わせてくれた。
「ひなたくんだよね?」
「、、、あ、うん。だれ?」
「俺は、松永瑠(まつながりゅう)です。臣の弟だよ。」
弟?ってなんだろう。それに臣くん以外の人に初めてあった。
「弟ってなに?」
「え?あ、えっとね、なんて言ったらいんだろう。」
困らせちゃったのかな?
「家族は分かるかな?」
「家族わかるよ!臣くんは僕の家族!」
「そうなんだね。弟も家族なんだよ」
「じゃあ瑠くんも僕の家族?」
「ん~そうかもね」
家族、、、臣くんが言ってた。陽向は僕の家族だから隠し事は絶対にしない。嫌いにならない。絶対に言うことを聞きなさい。って
「瑠くんはなんでここにいるの?」
僕が臣くん以外の人に会うのは初めてだ。もしかして臣くんに何かあったのかな?
「ひなたくん、急なんだけどさ、このお部屋出ようか。」
「え?外の世界に出るの?」
「うん。一緒に出よう」
「でも、臣くんまだ帰ってこないよ。」
臣くんはお外に出たらだめって言ってた。
「それに僕の足、ベッドにつながってるから出れないよ」
「え?」
腰から下にかけていた布団をめくって足元を見せる
「これ、鎖?」
「?わかんないけど、これがあるからドアにも行けないよ?」
瑠くんは驚いて困ったような顔をした。
「ひなたくん、今日お外に出るのはやめようか。」
「わかった」
「何日かしたらまたここに来るからそれまで俺がここに来たこと臣にだまってて欲しい」
「だめだよ。臣くんに隠し事したら臣くん悲しくなる。」
「でも、もし臣に俺が来たことを行ったらひなたくん、ここからもう出れないよ?」
「、、、いいよ?」
「、、、ない。」
「なに?」
「良くないよ。出ないと。こんなところ!」
ビクッ
瑠くんが急に大きな声を出すからびっくりする。
「あ、ごめんね とにかくここから出よう。」
「いやだ!僕はここにいるから!」
「、、、ごめんね」
トッッ
首の後ろに軽く衝撃が走る。それと同時に視界が狭くなって、陽向は意識を手放した。
「陽向(ひなた)、おはよう」
「んう?おみくんおはよぅ」
眠い目をこすりながら、部屋に入ってきた臣(おみ)くんに挨拶をする。
僕の1日はいつも臣くんのおはようで始まる。
「陽向、朝ご飯だよ。あーん」
パクっ モグモグ
臣くんにご飯を食べさせてもらって、臣くんが選んでくれた服を着て。
「じゃあ陽向、行ってくるから良い子で待ってるんだよ。」
「臣くん行ってらっしゃい。ちゃんと帰ってきてね」
「うん。行ってきます」
臣くんは外の世界に出ていく。
僕は体が弱いから、危険がたくさんある外には出れないらしい。
僕のために危険な外の世界に出かける臣くんに申し訳無い気持ちでいっぱいだけど、それを言うと臣くんはいっつも「陽向はここにいてくれるだけでいいから」って言う。
だから今日も良い子にして臣くんの帰りを待つんだ。
臣くんが外に出てる間、僕は何もすることがない。
だからずっと臣くんのことを考えて、ちょっと寝て、また臣くんを待っての繰り返しだ。
だけど今日は違った。
ガチャッ
「?」
あれ?臣くんはさっき行ったのにもう帰ってきたのかな?
キィーーー
「、、、だれ?」
部屋の扉が開くと知らない人が立っている。
「ひなたくん?かな?」
僕に聞いてきたその人は、僕がいるベッドまで歩くと片膝をついて目線を合わせてくれた。
「ひなたくんだよね?」
「、、、あ、うん。だれ?」
「俺は、松永瑠(まつながりゅう)です。臣の弟だよ。」
弟?ってなんだろう。それに臣くん以外の人に初めてあった。
「弟ってなに?」
「え?あ、えっとね、なんて言ったらいんだろう。」
困らせちゃったのかな?
「家族は分かるかな?」
「家族わかるよ!臣くんは僕の家族!」
「そうなんだね。弟も家族なんだよ」
「じゃあ瑠くんも僕の家族?」
「ん~そうかもね」
家族、、、臣くんが言ってた。陽向は僕の家族だから隠し事は絶対にしない。嫌いにならない。絶対に言うことを聞きなさい。って
「瑠くんはなんでここにいるの?」
僕が臣くん以外の人に会うのは初めてだ。もしかして臣くんに何かあったのかな?
「ひなたくん、急なんだけどさ、このお部屋出ようか。」
「え?外の世界に出るの?」
「うん。一緒に出よう」
「でも、臣くんまだ帰ってこないよ。」
臣くんはお外に出たらだめって言ってた。
「それに僕の足、ベッドにつながってるから出れないよ」
「え?」
腰から下にかけていた布団をめくって足元を見せる
「これ、鎖?」
「?わかんないけど、これがあるからドアにも行けないよ?」
瑠くんは驚いて困ったような顔をした。
「ひなたくん、今日お外に出るのはやめようか。」
「わかった」
「何日かしたらまたここに来るからそれまで俺がここに来たこと臣にだまってて欲しい」
「だめだよ。臣くんに隠し事したら臣くん悲しくなる。」
「でも、もし臣に俺が来たことを行ったらひなたくん、ここからもう出れないよ?」
「、、、いいよ?」
「、、、ない。」
「なに?」
「良くないよ。出ないと。こんなところ!」
ビクッ
瑠くんが急に大きな声を出すからびっくりする。
「あ、ごめんね とにかくここから出よう。」
「いやだ!僕はここにいるから!」
「、、、ごめんね」
トッッ
首の後ろに軽く衝撃が走る。それと同時に視界が狭くなって、陽向は意識を手放した。
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