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○~第4章~○ 膣美の修行
2排卵目! インコのイントネーション
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『本当でございますね? 膣美さま』
婆やの声が天井から聞こえたと同時に見上げると、そこには小さな光が灯されていた。
「婆や! うん! 約束する! ちゃんとお稽古積んで強くなる!」
そう言うと、その小さな光はゆっくりと降りてきて、アタシの目の前で止まった。
真っ暗な中に長時間居たせいかな、この小さな光ですら直視できなかったのでアタシは両目をひそめた。
『うれしゅうございます膣美さま。今のお言葉、しかとお聞き申し上げました』 パタパタ
「婆や! そこにいるの?」
『はい。おりますよとも』 パタパタ
「でも気配を感じないんだけど!」
(確かにアタシの目の前から婆やの声が聞こえているんだけど…… で、このパタパタって何の音なんだろう……)
その疑問はすぐに解けた。
小さな光に目が順応し始めたのだ。
「っていうか……」
『おはようございます膣美さま』 パタパタ
「ば、婆やが…… 婆やが!」
なんと婆やが20㎝くらいに小さくなってしまっていたのだ。
「婆やが小さくなってぶるぅうあああ!」
※cv:若本でお楽しみください
『これは驚かせてしまいましたね。申し訳ございません』 パタパタ
「ば、婆や…… なんで小っちゃくなってるの? その背中のは、羽?」
『羽でございます。が、膣美さま。私は小さくなったのではございません。むしろその逆。大きくなっているのでございます』
婆やみたいなそれは、インコのようだった。
カラーリングも頭は黄色、胴体は緑色で、それは本当にまるでインコだった。
ただ、顔は婆やのまんまだったので、微妙なインコ感が出ていた。
※“インコ”を連発すると微妙な気持ちになるのは私だけでしょうか
#インコはもう下ネタでええやろ
「お、大きくなってるってどういうことなの?」
そう言うと、婆やみたいなインコがアタシの肩に止まり、両目が光ったと思うと同時に壁に映像を映し出したのだ。
「す、すごい! 外の景色が見える!」
『これは私の能力、鉄の女・第6形態:膣ホンX ※通称ジョブズにございます。そして私の現在の姿がこれに……』
婆やみたいなインコがそう言うと、まもなく画面が切り替わり、そこには巨大な銀色の婆やが映し出されたのだった。
その大きさは、伯爵や男爵が暮らす3階建てのお屋敷レベルに匹敵する大きさだった。
「こ、これって…… でも形は婆やの能力で確か……」
『そうでございます。形は鉄の処女キヨ子にございますが、これは一生に一度しか使えない奥義にございまして、名を鉄の処女極キヨ子 ※通称 お見合い10連敗で里に帰るキヨ子と申します』
「い! 一生に一度!?」
『そうでございます。そしてもう元に戻ることはございません。膣実さまは現在この極キヨ子の中に入っておいでです』
「え!? ちょっと待ってちょっと待って! 婆やはもう元の姿に戻れないっていうの!?」
『……さようでございます』
「なんでよ! なんでそんな一生に一度しか使えない奥義を勝手に使っちゃったのよ!」
『申し訳ございません膣美さま。しかし膣美さまをお守りするためにはこうする他なかったのでございます』
「え…… どういうこと…… なの?」
アタシがそう言うと、婆やの顔をしたインコが映像を切り替え、アタシと満子の闘いが始まるところを映し出した。
『これは膣ホンXで撮影した動画にございます』
そしてアタシは知った。
満子は執事の魔法で身体強化されていたこと。
子宮・子宮公爵がアタシのママだったこと。
そのママが死にかけのアタシを前にして、尚も闘いの続行を指示したこと。
婆やがそれに反抗し、鉄の処女極キヨ子を使い、卵巣エリアから無理矢理脱出したこと。
アタシは声を出して泣いた。
自分が弱いあまりに婆やが元の婆やに戻れなくなったからだ。
「婆やぁぁあああ! ごべんなざいぃいいいい!」
『膣美さま。お気になさらないでください。婆やはこの通りピンピンしておりますゆえ』
「ヒックヒック…… このインコ、婆やなの?」
『さようにございます。これは私の意識を具現化したものにございます』
婆やの意識がある――
それだけで少し安心したが、自分が“弱い”ということは許せなかった。
「婆や! それでアタシはこれからどうしたらいいの?」
『そうでございますね。まず、強くならねばなりません。確かに膣美さまは今でも十分お強いです。卵子の中でも最強と言っても過言ではございません』
「満子に負けちゃったけどね……」
『あれは身体強化の魔法を使用していたからにございます。しかし、あの程度の強化魔法に負けているようではこれから先は生きては行けませぬ』
「ど、どういうこと?」
『膣美さまがお強いというのは、卵子エリアの中だけでのことでございます。しかしここはもう卵巣エリアにございません。卵管采エリアに行く途中の森の中でございまして、身体強化された満子お嬢様以上の強者たちがゴロゴロいるのでございます。そして私たちは今や謀反を起こした言わばテロリスト。その強者どもが私たちの命を狙ってくるはずです!』
「そうなの……」
『いいですか膣美さま! これより先は修羅の道にございます! しかし膣美さまなら必ずや強くなっていただけるはずです!』
「う、うん。分かった! でも…… 強くなってどうするの?」
『母君であられる子宮・子宮閣下に認めてもらい、精子討伐の総大将になっていただきます!』
婆やの声が天井から聞こえたと同時に見上げると、そこには小さな光が灯されていた。
「婆や! うん! 約束する! ちゃんとお稽古積んで強くなる!」
そう言うと、その小さな光はゆっくりと降りてきて、アタシの目の前で止まった。
真っ暗な中に長時間居たせいかな、この小さな光ですら直視できなかったのでアタシは両目をひそめた。
『うれしゅうございます膣美さま。今のお言葉、しかとお聞き申し上げました』 パタパタ
「婆や! そこにいるの?」
『はい。おりますよとも』 パタパタ
「でも気配を感じないんだけど!」
(確かにアタシの目の前から婆やの声が聞こえているんだけど…… で、このパタパタって何の音なんだろう……)
その疑問はすぐに解けた。
小さな光に目が順応し始めたのだ。
「っていうか……」
『おはようございます膣美さま』 パタパタ
「ば、婆やが…… 婆やが!」
なんと婆やが20㎝くらいに小さくなってしまっていたのだ。
「婆やが小さくなってぶるぅうあああ!」
※cv:若本でお楽しみください
『これは驚かせてしまいましたね。申し訳ございません』 パタパタ
「ば、婆や…… なんで小っちゃくなってるの? その背中のは、羽?」
『羽でございます。が、膣美さま。私は小さくなったのではございません。むしろその逆。大きくなっているのでございます』
婆やみたいなそれは、インコのようだった。
カラーリングも頭は黄色、胴体は緑色で、それは本当にまるでインコだった。
ただ、顔は婆やのまんまだったので、微妙なインコ感が出ていた。
※“インコ”を連発すると微妙な気持ちになるのは私だけでしょうか
#インコはもう下ネタでええやろ
「お、大きくなってるってどういうことなの?」
そう言うと、婆やみたいなインコがアタシの肩に止まり、両目が光ったと思うと同時に壁に映像を映し出したのだ。
「す、すごい! 外の景色が見える!」
『これは私の能力、鉄の女・第6形態:膣ホンX ※通称ジョブズにございます。そして私の現在の姿がこれに……』
婆やみたいなインコがそう言うと、まもなく画面が切り替わり、そこには巨大な銀色の婆やが映し出されたのだった。
その大きさは、伯爵や男爵が暮らす3階建てのお屋敷レベルに匹敵する大きさだった。
「こ、これって…… でも形は婆やの能力で確か……」
『そうでございます。形は鉄の処女キヨ子にございますが、これは一生に一度しか使えない奥義にございまして、名を鉄の処女極キヨ子 ※通称 お見合い10連敗で里に帰るキヨ子と申します』
「い! 一生に一度!?」
『そうでございます。そしてもう元に戻ることはございません。膣実さまは現在この極キヨ子の中に入っておいでです』
「え!? ちょっと待ってちょっと待って! 婆やはもう元の姿に戻れないっていうの!?」
『……さようでございます』
「なんでよ! なんでそんな一生に一度しか使えない奥義を勝手に使っちゃったのよ!」
『申し訳ございません膣美さま。しかし膣美さまをお守りするためにはこうする他なかったのでございます』
「え…… どういうこと…… なの?」
アタシがそう言うと、婆やの顔をしたインコが映像を切り替え、アタシと満子の闘いが始まるところを映し出した。
『これは膣ホンXで撮影した動画にございます』
そしてアタシは知った。
満子は執事の魔法で身体強化されていたこと。
子宮・子宮公爵がアタシのママだったこと。
そのママが死にかけのアタシを前にして、尚も闘いの続行を指示したこと。
婆やがそれに反抗し、鉄の処女極キヨ子を使い、卵巣エリアから無理矢理脱出したこと。
アタシは声を出して泣いた。
自分が弱いあまりに婆やが元の婆やに戻れなくなったからだ。
「婆やぁぁあああ! ごべんなざいぃいいいい!」
『膣美さま。お気になさらないでください。婆やはこの通りピンピンしておりますゆえ』
「ヒックヒック…… このインコ、婆やなの?」
『さようにございます。これは私の意識を具現化したものにございます』
婆やの意識がある――
それだけで少し安心したが、自分が“弱い”ということは許せなかった。
「婆や! それでアタシはこれからどうしたらいいの?」
『そうでございますね。まず、強くならねばなりません。確かに膣美さまは今でも十分お強いです。卵子の中でも最強と言っても過言ではございません』
「満子に負けちゃったけどね……」
『あれは身体強化の魔法を使用していたからにございます。しかし、あの程度の強化魔法に負けているようではこれから先は生きては行けませぬ』
「ど、どういうこと?」
『膣美さまがお強いというのは、卵子エリアの中だけでのことでございます。しかしここはもう卵巣エリアにございません。卵管采エリアに行く途中の森の中でございまして、身体強化された満子お嬢様以上の強者たちがゴロゴロいるのでございます。そして私たちは今や謀反を起こした言わばテロリスト。その強者どもが私たちの命を狙ってくるはずです!』
「そうなの……」
『いいですか膣美さま! これより先は修羅の道にございます! しかし膣美さまなら必ずや強くなっていただけるはずです!』
「う、うん。分かった! でも…… 強くなってどうするの?」
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