Sオナ! ~SランクDNAの精子だけど、今回どう見てもオ○ニーです~○~○

巻き爪たろう

文字の大きさ
上 下
12 / 53
○~第2章~○ 卵子:膣美(ちつみ)

6排卵目! これが排卵

しおりを挟む
「閣下! 反則でございます! 魔法が使われているのです!」

(これで相手は反則負け。膣美さまの勝ちにございます! さあ! 閣下! 最終試験を中断させ、満子お嬢様に反則負けのご指示を!!)


『で?』


(……………………え?)

 い、今、気のせいでしたでしょうか…… 閣下は『で?』と仰ったような……
 いやいや、そんなはずはございません。きっと音響設備の不良にございます。
 ならばもう一度、いえ何度でも!

「閣下! 魔法にございますよ! 反則でございます!」
『それがどうしたというのだ』
「いや…… でも……」
『キヨ子よ。これは排卵最終試験、“死ぬまで殴り合い”なのだぞ?』
「し、しかし……」
『構わん! 白血球ゴリラたちよ! キヨ子を今すぐ退場させよ!』

 閣下がマイクでそう仰いますと、私の後方から白血球ゴリラが2頭現れ、私の両腕を掴んで観客席まで引っ張って行こうと致しました。その時です

「ば、婆や…… ケホッ! ケホッ!」

 膣美さまの能力『純粋な透明ピュア・トランスペアレント』が解かれ、消していたお姿が現れてしまったのでございます。
 私は、白血球ゴリラの腕を振りほどき、再び膣美さまのいるリングへかけよりました。

「ち、膣美さま! こんなのは反則です! 子宮公爵は…… いえ! 膣美さまの母君は気でも触れているのでございます!」
「え…… 子宮公爵が…… アタシのママ……」

(しまった! 口が滑ってしまいました。閣下と膣美さまの親子関係は、あの日閣下に固く口止めされていたのでございました…… しかし! もう構うことなどありません!)

「そうでございます! 詳しい事情は追ってお話申し上げますので、ここは大変お悔しいことと存じますが、ギブアップを選択致しましょう!」

 私は、膣美さまにギブアップのご提案を申し上げ、肩を貸し、立ちあがらせました。そして、閣下にギブアップを宣言したのです。

「閣下! 膣美さまはこの通りにございます! よってこの最終試験、ご辞退させていただきます!」

 しかし、閣下の返答はまたしても、私の期待するものではございませんでした……

『だからさっきも言っただろうが! これは排卵最終試験、“死ぬまで殴り合い”だ! どちらかが死ぬまで続くに決まっておろうが!!』
「そ…… そんな!」

(そ…… それで…… 膣美さまが…… 実の娘が死んでもよいと仰るのですか……)

 私は全身の力が抜けてしまい、膣美さまと一緒にその場でひざまずいてしまいました。
 ゆっくりと空を見上げると、そこには二羽の膣鳩ちつばとことチッツーが仲良く自由に飛び回っております。

 その間にも、白血球ゴリラが膣美さまと私を無理矢理引き剥がし、私は羽交い絞めにされながらリングから引きずりおろされ、膣美さまは満子お嬢様に髪の毛を掴まれて、リングの中央まで引きずられて行きました。
 膣美さまは今にも泣き出しそうな表情でした。幼少の頃、嫌いなブロッコリーを残して私にお説教をされている時の顔にございました。


 全てが…… スローにございました。

 
 閣下は再びマイクを持って、私に向かって何かを言っているようにお見受け致しましたが……

 (私にはもう……)

 閣下のお声はおろか、全ての人の声が届かなくなってしまったのです。
 
 ただ、ただ一人を除いて……


     「婆や!!!!  助けて!!!!」


わたくしは








キレました









鉄の女アイアン・レディ! 第3形態:膣熊ちつぐま!」

 通称膣五郎になり、羽交い締めにしてくる白血球ゴリラたちの腕をその鋭い爪で切り落としてやりました。血が噴出し、ゴリラたちは驚きと痛みに耐えかねて悲痛な叫びを上げているようでしたが、残念ながら私の耳には届かないのでございます!
 さ、次です。

鉄の女アイアン・レディ! 第2形態:膣鳩ちつばと!」
 通称チッツーにモデルチェンジし、膣美さまのいるリングへ音速で飛んでいき、満子お嬢様にはお気の毒ですが、音速のパンチを65発ボディに入れました。

 満子お嬢様は当然リング場外へ吹っ飛んで行き、なんとか膣美さまを救い出すことに成功したのです。
 この間、僅か5秒の出来事でした。

「ば、婆や…… あり……がと」

 膣美さまは安心しきったのか、そのまま気絶してしまいました。
 私の怒りは止まりません! その怒りは満子お嬢様でなく、魔法を使った執事でもありません!
 そう。
 オ・マーン公国公爵である、子宮こみや子宮しきゅう閣下にございます!

「閣下! 子宮閣下! あなたのことを見損ないました! ご自身の子供をなんだとお思いなのですか!」

 しかし、閣下は私の必死の訴えには目もくれず、あろうことか白血球ゴリラの追加援軍を要請したのでございます。
 間もなくウジャウジャと何百頭もの白血球ゴリラが、スタジアムに押し寄せて参りました。
 
(さすがにこれだけの大軍は相手にできまぬ。ここはひとまず退散です!)

 しかし……
 謀反を起こした私は、このオ・マーン公国の卵巣エリアで元の生活を送るのは一生叶わないことを理解しておりました。

(こうなったら……)

「膣美さま、気絶のところ申し訳ございません! この卵巣エリアを突破させていただきます!」

 オ・マーン公国の卵巣エリアは、たくさんの卵子たちが生まれ、そして成長するコロニーであり、四方が分厚い壁で守られているのです。そこを文字通り突破しなければなりません。

 突破できると考えられる方法は1つだけ。
 “鉄の処女アイアン・メイデンきわみキヨ子”と、“魔法”の融合にございます。
 しかし、今まで一度も試したことがございません……

 そう考えている間にも、白血球ゴリラの大軍が押し寄せてきております!

「ウホホー――!」 ※死ねえーーー!と言っています

 もうダメ元上等でございます!
 私は膣美さまを抱えたまま大声で唱えました。

鉄の処女アイアン・メイデンきわみキヨ子!」

 その瞬間、体が元の1000倍に巨大化し、全てが鉄と化しました。名前の通り鉄の処女アイアン・メイデンにございます!
 ※彼氏ができたこともございません。

 巨大化する過程でスタジアムの観客席を半分以上破壊し、白血球ゴリラを何十頭も殺めてしまいましたが、なんか、もう、ついでにございます。

 問題は次です!
 なんせの魔法にございます!
 ※時間省略のため詠唱はカットです

 私の巨大化した足の裏に、魔法となる物質を呼び寄せました。
 今回呼び寄せたのは、たちにございます!

 そして両足に思いっきり力を入れて屈み、一気に地面を蹴り上げ、反物質たちを解放しました!
 魔法の名前はそうですね…… えー……

 そのジャンプ力とスピードは、この世界のことわりを超越しており、生まれて初めてスピードの向こう側まで行くことができました。
 
 一瞬にして卵巣エリアを取り囲む分厚い壁に到着し、そのまま見事突き破ったのです!!

 私は笑顔でした。

(これから追われる身の大変な生活になりますが、膣美さまとなら!!)

     ・
     ・
     ・

「やはり、閣下の仰る通りの展開になりましたね」
「ああ。キヨ子は分かりやすいからな」
「いやしかし、本当に放っておいてよろしいかったのですか?」
「かまわん。なんせこれからが来るのだからな」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

僕と精霊〜The last magic〜

一般人
ファンタジー
 ジャン・バーン(17)と相棒の精霊カーバンクルのパンプ。2人の最後の戦いが今始まろうとしている。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

処理中です...