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地下ダンジョン

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第6話 地下ダンジョン

クレイヴ『グレイブルグ…ムード大陸に位置する大国か…』

ヘイラー『君には何でもお見通しという訳か…』

クレイヴ『いや…そうでも無い…まだ読めない箇所も沢山あるからな…』
クレイヴ『魔物の巣窟と化した…ルベス王国とクインガル王国を救ったことにより…2つの大国が開放され「ムード大陸」もこれで…完全攻略となるだろうな…』

ヘイラー『まだ一つある…』

クレイヴ『ん?まだあるのか?』

ヘイラー『ああ…「冒険者の墓」や「底無しのダンジョン」と呼ばれている地下ダンジョン…メグルデ砂丘にある巨大空洞…』

ヘイラー『ヘレドラ地下空洞が…』

クレイヴ『ヘレドラ地下空洞…多くの冒険者が挑んだが…生還者が無く入ったら出られないダンジョンか…確かに難関だな…』
クレイヴ『しかも…何処までも地下へと続き迷路の様に入り組み…頼りになるのは、自分の持つ明かりと自分の方向感覚と記憶力と勘のみか…それすらも失うほど深層が続くと書いてあるな…』

ヘイラー『僕はこのまま…端くれとして冒険を続けるよ…仲間である「グレッド」と「リラ」と待ち合わせをしているからね…』

クレイヴ『俺はそのダンジョン…ちょっくら攻略してくる』

クレイヴ(さて…目玉は、伝説のアイテム…「女神の涙」だな…)

メグルデ砂丘中央にある…
ヘレドラ地下空洞へと続く入り口の前で、俺は…大量の魔物に絡まれていた。

全て一掃し中へと入る

ダンジョン内は、魔物の巣窟だった。

クレイヴ『早速…魔物がわんさか湧いて来たな…』
クレイヴ『アサルトバースト』

ギャギャ
グバァ!

クレイヴ『全部倒したな…本当はこのダンジョン自体の魔物全てをプログラム上書きによって居なくしようとしたけど…それでは味気ないしな…』

クレイヴ『ピンポイントでバグを引き当てる…これだ!!』
クレイヴ『すり抜けバグ』

ストンッ!

クレイヴ『お前が最深部の主か…』
クレイヴ『ゼルト・ベレク』

ゼルト・ベレク『ワレハ…シンソウヲ…マモルモノ…』
ゼルト・ベレク『ヤクメヲ…ハタスタメニ…』

クレイヴ『!?』
クレイヴ『どうやら此処に入った途端…特技とスペルを封じられるようだな…』
クレイヴ『深層…いや違うな…「真相」か…』
クレイヴ『攻略法は…真相を明かすこと…』

ゼルト・ベレク『ヨカロウ…ヨキココロヲ…モツモノヨ…ナンジノチカラヲ…ミセテミルガヨイ…』

クレイヴ『封印状態が解かれたな…』
クレイヴ『アサルトブレイク』

ドドドドドッ!!!

ゼルト・ベレク『ヤット…トキハナタレタ…コノトキヲ…マチワビタ…メガミヨ…ヤクソクハ…ハタシタゾ…』

クレイヴ『女神に救われた…死者か…それも悪行を繰り返していた…魂…なのに女神は涙を流して罪を洗い流した。』
クレイヴ『このアイテムさえあれば…自分の生命(いのち)を、蘇らせることも容易なのに…約束を果たし続けた。』

クレイヴ『悪用する者から守り続けた。本当に必要とする者が現れるまで…』

クレイヴ『キーアイテム…』

クレイヴ『女神の涙』
クレイヴ『効果は死という運命を迎えた者を生き返らせる…』
クレイヴ『これをグレイブルグの王妃に使えば…長い眠りから覚め…褒美としてある国宝を手に出来る…』

クレイヴ『まっ…最短で手に入れたが…「すり替えバグ」で…「秘宝ドラゴンハート」を…』
クレイヴ『初代国王の代より国宝として守り抜いて来た宝…ある竜の命を救った。初代国王「ガルク・グレイブルグ」が「竜の意思」を、通わせられる秘宝を受け取ったのが言い伝えだな…』

クレイヴ『これも…キーアイテムで、竜の住む大陸に向かう為に必要となる…』
クレイヴ『「ドラゴンハート」を持つ者が、末裔として認められるからな…』

クレイヴ『瞬間移動チート…』

トッ… 

クレイヴ『次は何処に向かおうか…空間系スペルの「ワープ」では、効率が悪いからな…やはりこの「瞬間移動」のチートは便利だ…』

クレイヴ『よし!決めた!隣の大陸…「セルディア大陸」に向かおう…』

クレイヴ『その為には、「底辺の街」と呼ばれている「イドラの町」を経由するしか無いな…』

底辺の街「イドラの町」は、ムード大陸の最東端に位置する町だ。

此処は窃盗も多く荷物は肌身離さず持っておかないと酷い目に遭うらしい…

何故此処に来たのか…それは行商人からセルディア大陸に入る為の入陸許可証を買う為である
何でも…その許可証は直接各国の国王から許可が降りないといけないらしく降りるのは、商人や貴族らの上級身分の人達位らしい…
だがもう一つは、その行商人から高い金を支払って許可証を買い取ることも一つの手の様だ。
俺は、聞き出すのが面倒なのでカタログでやり方を確認し向かうのだった…

クレイヴ『入国許可証が欲しいんだが…買えるのは此処か?』

行商人『あんた…初めてかい?ここいらじゃあ見ない顔だからね』

クレイヴ『流石…行商人…人の顔を覚えるのが上手いな…』

?『済まない…4枚貰おうか…』

行商人『おお…これは…アウルさんでは無いですかい…』

アウル『品切れかな?』

行商人『いえいえ…5枚ありますのでそちらの先客の方の分も有りますとも…』

アウル『そうか…此処で会ったのも何かの縁だ!私はAランク冒険者の…』
アウル『アウル・スタンデールだ』
アウル『他の3人は、近くの広場で待っている…』

クレイヴ『俺はクレイヴ・ゼロ・ファーミングだ』

アウル(ファーミング…何処かで聞いたような…)
アウル『宜しく』

クレイヴ『こちらこそ宜しく』

アウル『早速なんだが…1枚買うみたいだが…お金は持っているのかい?』

クレイヴ(此処までで…随分と沢山の魔物を始末してきたからな…金貨186枚…)
クレイヴ(銀貨2500枚・銅貨5280枚になっているし買えるだろ…)

行商人『入陸許可証は金貨250枚だよ』

クレイヴ『高すぎるだろ!』
クレイヴ『銀貨はどうだ!銅貨もあるぞ!』

クレイヴ(お金無しにするか…それとも共通か…)

行商人『おや…お客さんが下げているその剣はもしや…伝説の剣である「ストレングスの剣」では!』

クレイヴ『こっ!これは!売れないぞ!俺のお気に入りだからな!第一…持っている武器の中で…一番強い武器を装備せずに売ることはほぼ無いだろ!』

行商人『でも銀貨だと25000枚でないと渡せないな…それぐらい近頃…入手が困難になって来ているんだ…入ったのもアウルさんの分と予備の分だしね…』

クレイヴ『じゃあこれでどうだ?「アルの魔剣」と「オルターの魔剣」だ!』

行商人『私は魔剣専門で無いからね…価値が分からない…』

アウル『その剣…君はあの魔物を倒したのか?』

クレイヴ『ああ…下級スペルと素手でな』
クレイヴ(あと…一度やってみたかった手刀ってやつを…)

アウル『クレイヴは、冒険者ランクはなんだい?』

クレイヴ『冒険者ランク?何それ…レベルなら知ってるぞ』
クレイヴ(ああ…あのMMO系やハクスラ系にあるやり込み度を測るあれか…)

アウル『冒険者ランクは主に6段階ある』
アウル『S・A・B・C・Dだ』

クレイヴ『5つまでしか言ってないぞ…あと一つはなんだ?』

アウル『あと一つは追放者…Zランク…』
アウル『王国に捕まれば即処刑の大罪人だ』

クレイヴ『詳しく聞かせてもらおうか…』

アウル『冒険者には様々な生き方がある…旅人・依頼引き受け・戦争加担・魔物討伐・賞金稼ぎなど様々だ』
アウル『だが…その中には悪行に手を染める者達も存在する…』

アウル『それがZランク冒険者だ…』

クレイヴ『成程…分かった』

行商人『あのー…』

クレイヴ『あっ!そうだった行商人を待たせていた…この指輪では駄目か?』

俺は、首に掛けている見覚えの無い…指輪を見せた…その瞬間…アウルは、剣を抜きさっきまでとは違う…表情を浮かべた。
咄嗟の出来事だった…

アウル『剣の刃を握り誓う…女神の指輪ファーミング…「反逆者」の一族』

アウル『生きていたのか…その子孫が…』

どうやら「反逆らしい…ということで
「反逆者」と呼んでくれ…なんかそっちの方がかっこいいし…

反逆者(あっ!やっぱ!クレイヴでいいや)

アウル『御伽話だと…思っていた。だが…話に出てくる罪を理解していない…様子…子孫まで伝わっていないのか…』

クレイヴ(全然理解してねぇ…俺の多分両親は気ままに生活してるよきっと…)

アウル『その指輪を…魔王を信仰する者に見せるのは…避けることだ。』
アウル『私にしたら…ただ目の前にある「魔剣」にしか目が行かないからな…』

アウル『良ければだが…その魔剣を金貨250枚で譲って貰えないだろうか?』

クレイヴ『?』

アウル『私はこう見えても魔剣収集が趣味でね…』

クレイヴ『ああ頼む…』

行商人『はい…毎度あり』

人運び『ミレニア王国までかい?銀貨500枚なら乗せてやる…』
人運び『王国兵団に、その許可証を見せれば通してもらえるはずだ…』

クレイヴ(少し一息着くか)
クレイヴ(反逆者か…一体何をしたのかね…)






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