異世界冒険少女

戦いの行方

第12話　戦いの行方

魔術使いのジーラは、何やら怪しげな術を立て続けに使い出した…

ジーラ『悪魔の心眼(イービルビジョン)』

ジーラ『さぁ始めましょう私と貴方の舞踏(ワルツ)を…』

召喚術とは、「魔導協会」が認定する…
「５つの魔法術」の一つであり基礎となる術(すべ)だ。
５つの魔法術には、「応用術」・「回復術」
「紋章術」・「結界術」・「召喚術」があり
それぞれに特徴が備わっている　

召喚術を行うメリットは、剣法(けんほう)と魔法の強化と召喚によって呼び出した。
それぞれの存在との、「信頼と契約」による「共闘」が可能となる

ラグス『幻獣召喚「上階」風と炎のドラゴン…カイザーラグーン』

ラグス『幻獣召喚「中階」水の精霊…スピネル』

ラグス『あの悪魔…属性を持っているな…』

ラグス『成程…闇か…』

ラグス『カイザーラグーン…炎の魔法ファイアブレイヴ！』
ラグス『スピネル…水の魔法癒しの泉…あの少女にも頼む』

そう呟くと…精霊は、私の目の前にエメラルド色に輝く泉を出現させる

不思議と心身が、癒える感覚があった。
とても暖かい感覚…疲れが取れていくようなそんな心地よさがあった。

どうやら精霊の「回復術」のようだ。

回復術とは、先程と同様…「魔導協会」が
認定する…「５つの魔法術」の一つであり…
扱うには、「光」の「属性」が必要となる魔法術だ。

巨大なドラゴンは、広範囲に及ぶ火炎を吐く
　
洞窟内が業火に包まれる中…私は、この泉によって護られていた。
この魔法には、治療だけで無くどうやら…炎から周囲を護る効果があるようだ。

ラグス(効き目が浅い…)
ラグス(「属性耐性」か…あの悪魔…「応用術」によって彼女に「魔力耐性」を付与したか…)

ラグス『そうと分かれば…我が剣で斬り開くのみ…』

距離を詰め寄る…ラグスさんに対してジーラは魔術を使い出す

ジーラ『ダークミスト』

ジーラの周囲が、黒い霧で覆われる

ラグス『あれは闇…「希少属性」か』

魔力にも「属性」があるように…
魔法にも「属性」がある…
一般的な属性を「基本属性」と呼び
「炎・水・風・雷・土」の５つがこれにあたる
一方で、「光・闇」の２つは、「基本属性」の対比として「希少属性」と呼ばれている
「基本属性」は、産まれ持つ人が多い一方で、「希少属性」はその数が更に限られる…

ラグス(近距離戦が苦手と見える…)
ラグス『カイザーラグーン！あの霧を断つ！』

ラグス『其方の風と…私の雷で放つ魔法…』
ラグス『疾風迅雷』

強烈な暴風と共に激しい稲妻が走る…
それと共に彼の剣は、悪魔を貫いていた。

ラグス『魔術師ジーラ…君は、その腕があるのに何故？魔術を使う…私らと共に国を守る道もあっただろうに…』

ジーラ『貴方のような相手と巡り合いたかった…』

ジーラは一言そう伝えると息を引き取った…

ラグス『契約の代償…か』
ラグス『ジーラ…聞いたことが、ある名だと思っていたが…「ヴァルミス」一族の令嬢か…確かあそこは…数年前に一族諸共滅びたと聞くが…』

ラグス『いや…これ以上はやめておこう』

ヴァルミス一族の屋敷…そこは、数年前に謎の殺戮が起こった場所だった。
その原因は、兵団の調査で一人の少女が行ったことだと分かった。
屋敷の者達は、お金に目が眩み…ある貴族の長男と、少女を嫁がせた。
それが全ての原因だった…
自由を奪い…仲は悪化あの最後の言葉とも確かに、一致していた…

この世界でも不自由はある…少なくてもそこに微かな自由・希望があるなら必ず見つける…

私の目標に、また新たな目指すべき物が出来た。

ドーーン！！

しばらくすると…大きな音と共にレクサムが、洞窟を打ち破ってやって来る

レクサム『無事か？パメラ！』

パメラ『はい！ラグスさんのお陰で…』

レクサム『そうかすまないな…』

ラグス『人を守る事が…我が王より課せられた。責務ですので…』

レクサム『ここは危ない！ここに巣食うウルンズガードンの角は、確かに手に入れた。』
レクサム『依頼主に持って行けば…報酬と取り替えてくれる』

こうして…私達は、洞窟を後にした。