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変化する義妹との関係

相談

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さて……覚悟を決めたは良いが。

ことがことなので、慎重になる。

こういう時は、年配者の方に聞くべきだろう。




「と、いうわけなんです……」

亮司さんに、春香について相談をすることにした。

「ふむ、なるほど。春香さん、良かったですね」

「はい?」

「いえいえ、こっちの話です。それで、お付き合いをするのですか?」

「いや……未成年なので、どうしたものかと」

「ふむ……結婚すれば良いのでは?」

「へっ? ……いやいや! 学生だし、まだまだ早いですよ!」

「宗馬君……そうですね、確かに早いかもしれません」

「ええ、やっぱり」

「ですが……良いではありませんか?」

「えっ?」

「私は早くに妻を亡くしました。二人で還暦を迎えるのを楽しみにしていました……お金も溜まって、これから旅行をしたりペットを飼ったりしようと……」

「亮司さん……」

「実は、私は妻と結婚するまで時間がかかりまして……当時お金のなかった私は、きちんと養えるようになってからと決めていました」

そう……それは、俺も考えていたことだ。
仮に、もし仮に……春香とそうなったなら、責任が伴う。
軌道に乗ったとはいえ、この世界は厳しい。
このまま、売り上げが伸びるとは限らない。

「それは……普通だと思います」

「ええ、私もそう思います……が、少しだけ後悔しています。もう少し早く結婚して、一緒に過ごしていたらなと。妻も、結婚した時にぼやいていました。私だってお手伝いしたかったと……私のつまらないプライドのせいで、貴重な時間を失いました」

「それは、でも……」

「わかっておりますよ、結果論なのは。ただ、人生とはわからないものです。ならば、後悔のないようにした方がいいかと思いますよ。何より、相手ありきのことですから……きっちりとお話をしてあげるべきかと」

……そうか。
俺は春香が子供だから、俺が全部決めなくてはいけないと思っていた。
俺が養って面倒を見てやらないと……なんて傲慢だ。

「そうですね……きちんと話をしようと思います」

「ええ、それがいいかと」





亮司さんに礼を言って、そのままとある店に向かい……。

あるものを購入をして……自室にて、考えにふける。

「そういや、俺の両親もそんなに長くはいられなかったんだよな」

結婚十年目で事故にあってしまった。

「もっと、長く一緒に居たかっただろうなぁ」

もちろん、悲しい別れを前提に考えることは良くない。

でも……何が起きるかわからないのが人生だ。

春香が他の男に惚れるかもしれないし……ムカつくな。

俺の店が潰れるかもしれないし、何か怪我をするかもしれない。

「だが……考えてたらきりがない」

だったら……今、したいことをするのが一番良いのかもしれない。









そして、運命の八月の十日が訪れる。
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