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班決め
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朝ご飯を食べ終えた俺は、早速学校に向かう。
ちなみに、今週からは馬車は使わないことにした。
楽ではあるけど、朝起きたら身体が痛すぎる。
なのでほぐす意味も兼ねて、歩くことにした。
そのために、早起きしなくてはいけないのは嫌だったけどね。
「ったく、朝から酷い目にあった」
「大変でしたね」
「いや、キリッとした顔してるけど君のせいだからね?」
「なんのことでしょうか? 私は旦那様に命令された可哀想なメイド……ヨヨヨ」
「ヨヨヨじゃないし。その割には、随分と楽しそうだったけど?」
「あらら~バレちゃいました?」
「バレバレだよっ!」
「それじゃあ、学校でも貞操に気をつけてくださいね?」
「だから、カエラが言うセリフじゃないから……はぁ、気をつけるけどさ」
そんな憂鬱な気分になりつつ、学校に到着する。
チャイムが鳴る前に、どうにか自分の席に着く。
「おはようございます、アレク君」
「おはよう、メルル。どうやら、上手くやってるみたいだね?」
俺が席に着く直前まで、その周りには他の生徒たちがいた。
俺が近づいた途端、みんな蜘蛛の子を散らすように去って行ったけど。
……チャイムが鳴るからだよね? やっぱり嫌われてるとか? ……スン。
「はい! 皆さん仲良くしてくれます! ……あのぅ、どうして泣きそうに?」
「いや、気にしないで。少しセンチメンタルになっただけさ」
「そ、そうですか……あ、あの、アレク君」
「ん? どうした?」
「ぼ、僕と……あっ」
そこでチャイムが鳴り、ノイス先生が入ってくる。
俺とメルルは雑談を辞め、きちんと前を向く。
「みなさん、おはようございます。さて、今日の職員会議で来週末にある校外学習が正式に決定いたしました。つきましては、班を決めないといけません。私達のクラスは二十人なので、人数は四人で五つグループを作ってもらいます。パーティー編成でも四人であることが多いので、その形にしましょう」
「どうする?」
「男女でも良いんだろ?」
「そうなると……」
生徒達が話しているのをノイス先生が静観している。
ということは、少し話しても良いってことだ。
「メルルは大変だな?」
「ふえっ? えっと……何かですか?」
「いや、組みたい奴が沢山いるんじゃないかと思って。これなら、俺がいなくても平気そうだな。はやくも教育係はお役御免って感じか」
なにせ、さっきも生徒さんに囲まれていたし。
むしろ、俺がいたら邪魔になってしまうかもしれない。
全く、親父が変なこと言うから気にしたけど……相変わらず不人気であります。
いや全然良いんだけどね! 気にしてないけどね! ……スン。
「えっ? ……ぼ、僕……」
「ん? どうした?」
「い、いえ……何でもないです」
「いや、何か言いかけなかった?」
「へ、平気ですから」
すると、ノイス先生が手を叩く。
「さあ、お話はそこまでにしましょう。急で申し訳ないですが、今日の放課後までには決めておいてください。余った場合は、私の方で決めさせて頂きます」
みんなが頷き、ホームルームが終わる。
そしたら、一限目まで十分間の休憩があるのだが……。
短いので普段なら授業の準備をするが、今回は流石はそうはならないらしい。
部屋のあちこちで、誰と組むとかいう話し合いが行われる。
メルルも女子に呼ばれ、隣の席から離れて行った。
「よう、アレク。お前はどうするんだ?」
「ん? いやぁ~どうしようかなって。トールがいてくれると楽なんだけど」
「へっ、仕方ない奴」
「友よっ!」
「良いってことよ」
そして、トールと熱い握手を交わす。
持つべきものは相棒だねっ! これで一人ぼっちにならずにすむ!
すると、それを見ていたセレナがやってくる。
「ア、アレク……その、班なんだけど……良かったら私と……」
「丁度良かった、セレナ。お前を誘おうと思ってたんだ」
なるべく真面目な顔になるように努力する。
そうしないと……もじもじしてる際にできる谷間に視線を奪われてしまうからだ。
ぐぬぬ……! 恐ろしい引力だ! 気を抜くと視線を向けてしまいそうになる!
「……へっ? わ、私を? そんな真面目な顔で……」
「ああ、お前しかいない」
俺の貞操を守れるのは、王女であるセレナしかいない。
流石に王女が側にいれば、変な女は寄ってこないだろう。
それにセレナ自身にも、変な男は寄ってこない……これぞwin-win!
「そ、そんな、まだ解消したばかりなのに……ど、どうしよう?」
「そんなこと言うなよ。俺には、お前が必要なんだ」
「ひ、必要……あぅぅ、なんて大胆……こんな教室では困るわ……!」
「いや、この場で言うしかないだろ」
早く言わないと、他の奴らに誘われてしまう。
ただ……なんだ? なにかが噛み合ってない気がする。
「も、もうダメだ……ははっ! おもしろっ!」
「「トール?」」
「ひぃ……と、とりあえず、これで三人だな。あと一人はどうする? そこにメルルが待ってるけど?」
ふとセレナの後ろを見ると、メルルがもじもじしながら立っていた。
「メルル?」
「ぼ、僕も班にいれてくらさい! ……はぅぅ~噛んだよぉ~」
「あらら、相変わらずだなぁ……というか、うちでいいのか? もちろん、俺としては助かるけど」
「は、はい! アレク君の班がいいですっ!」
「んじゃ、これで決まりだな」
よしよし、メルルなら襲ってこないし安心だろう。
これで、俺の貞操は守られたも当然である!
……何か見落としているような気もするが。
ちなみに、今週からは馬車は使わないことにした。
楽ではあるけど、朝起きたら身体が痛すぎる。
なのでほぐす意味も兼ねて、歩くことにした。
そのために、早起きしなくてはいけないのは嫌だったけどね。
「ったく、朝から酷い目にあった」
「大変でしたね」
「いや、キリッとした顔してるけど君のせいだからね?」
「なんのことでしょうか? 私は旦那様に命令された可哀想なメイド……ヨヨヨ」
「ヨヨヨじゃないし。その割には、随分と楽しそうだったけど?」
「あらら~バレちゃいました?」
「バレバレだよっ!」
「それじゃあ、学校でも貞操に気をつけてくださいね?」
「だから、カエラが言うセリフじゃないから……はぁ、気をつけるけどさ」
そんな憂鬱な気分になりつつ、学校に到着する。
チャイムが鳴る前に、どうにか自分の席に着く。
「おはようございます、アレク君」
「おはよう、メルル。どうやら、上手くやってるみたいだね?」
俺が席に着く直前まで、その周りには他の生徒たちがいた。
俺が近づいた途端、みんな蜘蛛の子を散らすように去って行ったけど。
……チャイムが鳴るからだよね? やっぱり嫌われてるとか? ……スン。
「はい! 皆さん仲良くしてくれます! ……あのぅ、どうして泣きそうに?」
「いや、気にしないで。少しセンチメンタルになっただけさ」
「そ、そうですか……あ、あの、アレク君」
「ん? どうした?」
「ぼ、僕と……あっ」
そこでチャイムが鳴り、ノイス先生が入ってくる。
俺とメルルは雑談を辞め、きちんと前を向く。
「みなさん、おはようございます。さて、今日の職員会議で来週末にある校外学習が正式に決定いたしました。つきましては、班を決めないといけません。私達のクラスは二十人なので、人数は四人で五つグループを作ってもらいます。パーティー編成でも四人であることが多いので、その形にしましょう」
「どうする?」
「男女でも良いんだろ?」
「そうなると……」
生徒達が話しているのをノイス先生が静観している。
ということは、少し話しても良いってことだ。
「メルルは大変だな?」
「ふえっ? えっと……何かですか?」
「いや、組みたい奴が沢山いるんじゃないかと思って。これなら、俺がいなくても平気そうだな。はやくも教育係はお役御免って感じか」
なにせ、さっきも生徒さんに囲まれていたし。
むしろ、俺がいたら邪魔になってしまうかもしれない。
全く、親父が変なこと言うから気にしたけど……相変わらず不人気であります。
いや全然良いんだけどね! 気にしてないけどね! ……スン。
「えっ? ……ぼ、僕……」
「ん? どうした?」
「い、いえ……何でもないです」
「いや、何か言いかけなかった?」
「へ、平気ですから」
すると、ノイス先生が手を叩く。
「さあ、お話はそこまでにしましょう。急で申し訳ないですが、今日の放課後までには決めておいてください。余った場合は、私の方で決めさせて頂きます」
みんなが頷き、ホームルームが終わる。
そしたら、一限目まで十分間の休憩があるのだが……。
短いので普段なら授業の準備をするが、今回は流石はそうはならないらしい。
部屋のあちこちで、誰と組むとかいう話し合いが行われる。
メルルも女子に呼ばれ、隣の席から離れて行った。
「よう、アレク。お前はどうするんだ?」
「ん? いやぁ~どうしようかなって。トールがいてくれると楽なんだけど」
「へっ、仕方ない奴」
「友よっ!」
「良いってことよ」
そして、トールと熱い握手を交わす。
持つべきものは相棒だねっ! これで一人ぼっちにならずにすむ!
すると、それを見ていたセレナがやってくる。
「ア、アレク……その、班なんだけど……良かったら私と……」
「丁度良かった、セレナ。お前を誘おうと思ってたんだ」
なるべく真面目な顔になるように努力する。
そうしないと……もじもじしてる際にできる谷間に視線を奪われてしまうからだ。
ぐぬぬ……! 恐ろしい引力だ! 気を抜くと視線を向けてしまいそうになる!
「……へっ? わ、私を? そんな真面目な顔で……」
「ああ、お前しかいない」
俺の貞操を守れるのは、王女であるセレナしかいない。
流石に王女が側にいれば、変な女は寄ってこないだろう。
それにセレナ自身にも、変な男は寄ってこない……これぞwin-win!
「そ、そんな、まだ解消したばかりなのに……ど、どうしよう?」
「そんなこと言うなよ。俺には、お前が必要なんだ」
「ひ、必要……あぅぅ、なんて大胆……こんな教室では困るわ……!」
「いや、この場で言うしかないだろ」
早く言わないと、他の奴らに誘われてしまう。
ただ……なんだ? なにかが噛み合ってない気がする。
「も、もうダメだ……ははっ! おもしろっ!」
「「トール?」」
「ひぃ……と、とりあえず、これで三人だな。あと一人はどうする? そこにメルルが待ってるけど?」
ふとセレナの後ろを見ると、メルルがもじもじしながら立っていた。
「メルル?」
「ぼ、僕も班にいれてくらさい! ……はぅぅ~噛んだよぉ~」
「あらら、相変わらずだなぁ……というか、うちでいいのか? もちろん、俺としては助かるけど」
「は、はい! アレク君の班がいいですっ!」
「んじゃ、これで決まりだな」
よしよし、メルルなら襲ってこないし安心だろう。
これで、俺の貞操は守られたも当然である!
……何か見落としているような気もするが。
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