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『まて』をやめました 6
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◇
「大変お見苦しいところをお見せしまして、申し訳ございません。」
僅かな時間、私は極楽浄土を見たような感覚になり、幸せな気持ちで目が覚めた。
仕切り直しで面会室に入り、口頭一番に謝罪の言葉をスライディング☆土下座で謝ると女神様ことレティシア様は、眉を寄せこめかみを押さえて何かに耐えるような表情をして、重々しく口をひらいた。
私でなく、お父様に。
「ザリエル伯爵、クラウディア嬢は手紙をもらった通りに記憶が確かにないようですね。」
「申し訳ごさいません。親として真摯に謝罪いたします。
今の娘は、貴族令嬢としての基礎すら忘れてしまっており、本来なら登城すべきではないとわかってはおりましたが、本人の強い希望でお礼をとまいりました。今娘がこのように元気なのも聖女様のおかげでございます。今は感謝の言葉を何よりもお伝えしたく参上致しました。娘の命を助けていただきありがとうございます。
無礼な振る舞いは、どうかご容赦いただきますよう、お願い申し上げます。
」
レティシア様の冷めた声に、恐縮しながらも人がよさそうな微笑みを浮かべ耳心地のいい低すぎず高すぎない柔らかな声で話す。お父様、人タラシなイケボだわ。危うく聞き惚れるところだった。
「女神様、私がねだったんです。
だって、いま元気に動き回れるのは女神様が癒しの力を施してくれたからで、お礼をはやく言いたかったのです。
本当にありがとうございます。感謝してもしきれないくらいです!」
「クラウディア!
身分が上の聖女様に声をかけてもらってないうちのに此方から話しかけるのはマナー違反だと教えただろ?」
お父様は、慌てたように嗜める。でもお父様は別に怒っていない。
「はあ、大丈夫です、伯爵。
クラウディア嬢、今回は災難でしたね。
お礼は無用です。
貴女がエドワードと結婚すれば義妹となるのです。身内を救うなどあたりまえのこと。」
聖女様がお父様に平坦な声で制し、同じような声で私の目をまっすぐみて、口の端を持ち上げた微笑みでかけられた。
「女神さまと身内だなんて・・・なんて幸せ・・・」
また昇天するかと思う程、幸せ。
お父様は、私を横目に見てとても、とっても困った顔をしている。
やり過ぎと思われているかも?違うのよ、もう、これは素なのよ。
こんな美しい女神さまを前に正常でいられないんだもの。
「・・・女神様って、あの、クラウディア嬢」
「はい!何でしょう?女神様」
「いえ、あの、ね。わたくしは女神様ではなくってよ。だから、そうね、レティシアと呼んで頂戴。」
心底困った顔の女神様。
困惑顔も美しい。
寄った眉の形といい、眉間に出来た皺といい・・・・・・美しい。
「うは~、そんな・・・、女神さまから名前を頂戴できるなんて・・・、もう、死んでもいい。私のことは下僕とでも呼んでいただいて結構です。でも、でも、もしも可能ならクラウディアと呼び捨てでも・・・ああ、名前を読んでいただけたならもう思い残すことはありません・・・」
「こらっ、クラウディア!!!」
少々、混沌とした会話が続いたが(主に私の所為です。テヘペロ)どうにか落ち着いて、ゆったりと座って話すまでしばらくの時間を要した。
「改めまして、この通り本当に、本っっっ当に元気になりました。ありがとうござます。」
「レティシア様のおかげでこうして、体は元気になりました。わたしは、もう死んでもイイほど幸せです。ありがとうございます。」
先程より落ち着きはしたが、私の視線は今も熱くレティシア様に注がれている。
まわりは、取り敢えず落ち着いたからか呆れながらも静観されている。若干、室内の騎士も侍女もくたびれてる?
「そうね、・・・本当に元気になったみたいね。」
なぜだろう、疲れた表情のレティシア様はそれでも微笑みかけてくれる。
それに、はいっ!と元気に返事をかえした。元気すぎたのか裏返った声がでてしまった。
「・・・前のクラウディアからは考えられないわ。」
レティシア様曰く、前はマナーがきちんとしていたはもちろん、紡ぐ言葉も柔らかく淑やかでおっとりとしたイメージしかなかったという。
ふむ、前のクラウディアは相当な猫かぶりだったようだ。
運ばれた薬草茶に口をつけながら視線は相変わらずレティシアさまから離すことができない。薬草茶は、聖女様の薬園で育てられたものらしい。離宮を訪ねた客に振る舞われるものらしい。
視線の先には絶世の美人がいる。女神様はエドワード様と性別が違うだけで良く似た双子。ということはエドワード様も同じくらい人外的美しいということだろうか。
昔のクラウディアは、レティシア様とはあまり接点はなかったと聞いているから、これほどの美形を幼少期初対面で見せられたらそりゃほれ込むのも無理はない、かも?
しかし、今は造形の美しさもさることながら、女神様は内面的美しさが滲みでる壮絶なる美なのだ。
エドワードはあの日記を読む限りでは、性格はレティシア様のような美しさはないだろう。
日記に書かれていた噂話とやらで、あまり仲がいいとは言えないであろうクラウディアの回復に手を貸してくれたのだから、その人柄は尊い。
そうそう、日記。それこそ本日ここに来た真の目的。
「昔の記憶がなく不安に思っていたのですが、幸い以前の私はこまめに日記を付けていたようでして、そのことでレティシア様にも見てもらいたいのですが・・・」
そういって、持ってきた手提げから一冊の日記をテーブルに出した。
パステルカラーの日記帳。
これは近年のもの。
それをぱらぱら開き、初めの数ページを示す。
「このヴィクターという人と会った日、という内容をみてください。」
そう言ってズイッと目の前まで差し出した。
はっきり言って、不躾であるがなんにも憶えていないんだもんっと最初に印象付けたせいか、叱責はなかったが変わりにレティシア様の顔がサッと強ばった。さらに、室内の侍女や女騎士の顔が一気に剣呑としたものに代わり部屋の空気がピリッとしたものになった。
「・・・クラウディア、人の日記を見るのは・・・」
「大丈夫です。私が書いたという記憶がないので読み物みたいなものです。
それで、ここなんですけどね、たまに会うとどれほど好きかという話しかしていないみたいなんです。」
最初は人の日記ということで遠慮というか完全に拒否されていたのだけど、それでもと強引に押し切った。
レティシア様の背後に控えている女性騎士からすごい威圧を感じるけど・・・
っていうか、室内のお父様以外みんなからの圧がすごい。
殺気だってる人もいる。
ちょっと怖いけど、敢てそこは気が付かないふりをする。
あくまでも無邪気に、なんにも知りません、記憶にございませんを貫く。
でも心中は、
ひ~ん、レティシア様早く読んでぇ~。
でした。
顔に一分も出してないけどね。
頑張れ、私!
「レティシア様、私からもお願いします。
お礼と申しましたが、今回クラウディアが倒れた原因となったであろうことも書かれているようなのです。
是非レティシア様のご意見もお聞かせいただければと思いまして、読んでいただけますでしょうか。」
なかなか日記に手を伸ばそうとしないレティシア様に、お父様からの援護射撃が功を為す。
そろりと伸ばされた細い手で、新書サイズの日記帳を持ち上げられた。
胸の前に持ってきて、内容に目を向ける前にぎゅっと瞑りしばらくの時間が流れた。あまり長い時間でないと思うけど、じっと動向を見守っているこちらは長く感じた。
ふう、と細い息を吐かれると異を決意したように目を開けて本の文字に向けた。
「大変お見苦しいところをお見せしまして、申し訳ございません。」
僅かな時間、私は極楽浄土を見たような感覚になり、幸せな気持ちで目が覚めた。
仕切り直しで面会室に入り、口頭一番に謝罪の言葉をスライディング☆土下座で謝ると女神様ことレティシア様は、眉を寄せこめかみを押さえて何かに耐えるような表情をして、重々しく口をひらいた。
私でなく、お父様に。
「ザリエル伯爵、クラウディア嬢は手紙をもらった通りに記憶が確かにないようですね。」
「申し訳ごさいません。親として真摯に謝罪いたします。
今の娘は、貴族令嬢としての基礎すら忘れてしまっており、本来なら登城すべきではないとわかってはおりましたが、本人の強い希望でお礼をとまいりました。今娘がこのように元気なのも聖女様のおかげでございます。今は感謝の言葉を何よりもお伝えしたく参上致しました。娘の命を助けていただきありがとうございます。
無礼な振る舞いは、どうかご容赦いただきますよう、お願い申し上げます。
」
レティシア様の冷めた声に、恐縮しながらも人がよさそうな微笑みを浮かべ耳心地のいい低すぎず高すぎない柔らかな声で話す。お父様、人タラシなイケボだわ。危うく聞き惚れるところだった。
「女神様、私がねだったんです。
だって、いま元気に動き回れるのは女神様が癒しの力を施してくれたからで、お礼をはやく言いたかったのです。
本当にありがとうございます。感謝してもしきれないくらいです!」
「クラウディア!
身分が上の聖女様に声をかけてもらってないうちのに此方から話しかけるのはマナー違反だと教えただろ?」
お父様は、慌てたように嗜める。でもお父様は別に怒っていない。
「はあ、大丈夫です、伯爵。
クラウディア嬢、今回は災難でしたね。
お礼は無用です。
貴女がエドワードと結婚すれば義妹となるのです。身内を救うなどあたりまえのこと。」
聖女様がお父様に平坦な声で制し、同じような声で私の目をまっすぐみて、口の端を持ち上げた微笑みでかけられた。
「女神さまと身内だなんて・・・なんて幸せ・・・」
また昇天するかと思う程、幸せ。
お父様は、私を横目に見てとても、とっても困った顔をしている。
やり過ぎと思われているかも?違うのよ、もう、これは素なのよ。
こんな美しい女神さまを前に正常でいられないんだもの。
「・・・女神様って、あの、クラウディア嬢」
「はい!何でしょう?女神様」
「いえ、あの、ね。わたくしは女神様ではなくってよ。だから、そうね、レティシアと呼んで頂戴。」
心底困った顔の女神様。
困惑顔も美しい。
寄った眉の形といい、眉間に出来た皺といい・・・・・・美しい。
「うは~、そんな・・・、女神さまから名前を頂戴できるなんて・・・、もう、死んでもいい。私のことは下僕とでも呼んでいただいて結構です。でも、でも、もしも可能ならクラウディアと呼び捨てでも・・・ああ、名前を読んでいただけたならもう思い残すことはありません・・・」
「こらっ、クラウディア!!!」
少々、混沌とした会話が続いたが(主に私の所為です。テヘペロ)どうにか落ち着いて、ゆったりと座って話すまでしばらくの時間を要した。
「改めまして、この通り本当に、本っっっ当に元気になりました。ありがとうござます。」
「レティシア様のおかげでこうして、体は元気になりました。わたしは、もう死んでもイイほど幸せです。ありがとうございます。」
先程より落ち着きはしたが、私の視線は今も熱くレティシア様に注がれている。
まわりは、取り敢えず落ち着いたからか呆れながらも静観されている。若干、室内の騎士も侍女もくたびれてる?
「そうね、・・・本当に元気になったみたいね。」
なぜだろう、疲れた表情のレティシア様はそれでも微笑みかけてくれる。
それに、はいっ!と元気に返事をかえした。元気すぎたのか裏返った声がでてしまった。
「・・・前のクラウディアからは考えられないわ。」
レティシア様曰く、前はマナーがきちんとしていたはもちろん、紡ぐ言葉も柔らかく淑やかでおっとりとしたイメージしかなかったという。
ふむ、前のクラウディアは相当な猫かぶりだったようだ。
運ばれた薬草茶に口をつけながら視線は相変わらずレティシアさまから離すことができない。薬草茶は、聖女様の薬園で育てられたものらしい。離宮を訪ねた客に振る舞われるものらしい。
視線の先には絶世の美人がいる。女神様はエドワード様と性別が違うだけで良く似た双子。ということはエドワード様も同じくらい人外的美しいということだろうか。
昔のクラウディアは、レティシア様とはあまり接点はなかったと聞いているから、これほどの美形を幼少期初対面で見せられたらそりゃほれ込むのも無理はない、かも?
しかし、今は造形の美しさもさることながら、女神様は内面的美しさが滲みでる壮絶なる美なのだ。
エドワードはあの日記を読む限りでは、性格はレティシア様のような美しさはないだろう。
日記に書かれていた噂話とやらで、あまり仲がいいとは言えないであろうクラウディアの回復に手を貸してくれたのだから、その人柄は尊い。
そうそう、日記。それこそ本日ここに来た真の目的。
「昔の記憶がなく不安に思っていたのですが、幸い以前の私はこまめに日記を付けていたようでして、そのことでレティシア様にも見てもらいたいのですが・・・」
そういって、持ってきた手提げから一冊の日記をテーブルに出した。
パステルカラーの日記帳。
これは近年のもの。
それをぱらぱら開き、初めの数ページを示す。
「このヴィクターという人と会った日、という内容をみてください。」
そう言ってズイッと目の前まで差し出した。
はっきり言って、不躾であるがなんにも憶えていないんだもんっと最初に印象付けたせいか、叱責はなかったが変わりにレティシア様の顔がサッと強ばった。さらに、室内の侍女や女騎士の顔が一気に剣呑としたものに代わり部屋の空気がピリッとしたものになった。
「・・・クラウディア、人の日記を見るのは・・・」
「大丈夫です。私が書いたという記憶がないので読み物みたいなものです。
それで、ここなんですけどね、たまに会うとどれほど好きかという話しかしていないみたいなんです。」
最初は人の日記ということで遠慮というか完全に拒否されていたのだけど、それでもと強引に押し切った。
レティシア様の背後に控えている女性騎士からすごい威圧を感じるけど・・・
っていうか、室内のお父様以外みんなからの圧がすごい。
殺気だってる人もいる。
ちょっと怖いけど、敢てそこは気が付かないふりをする。
あくまでも無邪気に、なんにも知りません、記憶にございませんを貫く。
でも心中は、
ひ~ん、レティシア様早く読んでぇ~。
でした。
顔に一分も出してないけどね。
頑張れ、私!
「レティシア様、私からもお願いします。
お礼と申しましたが、今回クラウディアが倒れた原因となったであろうことも書かれているようなのです。
是非レティシア様のご意見もお聞かせいただければと思いまして、読んでいただけますでしょうか。」
なかなか日記に手を伸ばそうとしないレティシア様に、お父様からの援護射撃が功を為す。
そろりと伸ばされた細い手で、新書サイズの日記帳を持ち上げられた。
胸の前に持ってきて、内容に目を向ける前にぎゅっと瞑りしばらくの時間が流れた。あまり長い時間でないと思うけど、じっと動向を見守っているこちらは長く感じた。
ふう、と細い息を吐かれると異を決意したように目を開けて本の文字に向けた。
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