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20◇エスコートされませんかぁ?◇
しおりを挟むカタンっ!
ここまで、ガラガラと石畳を車輪が走る音がしていたが、軽い音で止まったことを知った。
今回乗っている馬車は、魔道具が仕込まれているらしく衝撃や揺れが軽減されている。勿論、通常冒険に使う馬車はそんなものはついていない。大変、すっごく高価な物らしい。
流石、お貴族様の使う馬車だわ。
アシュトンさんたちって、本当にお貴族様だったのね・・・
「うわぁ~」
馬車から降りた私は、馬鹿みたいにポカーンと口を開けて眼前に聳え立つ建物を見上げた。
白い壁、赤い尖塔は遠くから見たまま、道行きに見た城は優美な女性的なイメージのお城が、近くで見ると荘厳的で国の中心となる城に相応しい威厳さえも感じる大きく強固な城に思わず感嘆の声が漏れた。
何しろ、私が記憶している城というものは夢のテーマパークや純和風の天守閣のある城しか知らない。
初めて目にする中世ヨーロッパのようなこれぞ、パレスオブパレスな城に感想らしい感想が言葉どころか頭にも浮かばない。
ただただ、その佇まいに畏怖するばかりだ。
「アイリ、みんな先に行くぞ。」
そうして、城を見上げて一歩も動かない私を置いて、他の皆さんはスタスタと中に入っていく。はしゃぎまくるマナは、ヒューバードさんの腕に抱かれて先に進んでいる。フィオナさんはアシュトンさんの腕に手を添えて入り口でこちらを待っている。
「あっ、すいませ、ん?」
慌てて追いかけようと足を一歩踏み出した私の目の前にジェフさんの掌が差し出される。
ん?なんだこれは。
行く手を阻むではないが前に出されて手の意味が分からず、ジェフさんを見上げると困ったように頬を指で掻いて苦笑いで見られた。
「アイリ、ここは俺のエスコートで我慢してくれ。
着飾った女性を一人で歩かせるなど、紳士としてあるまじきと家族に礼儀を仕込み直されてしまうからな。
それに、気馴れないドレスで歩くのは、大変だろ?」
なるほど、これがエスコートというやつですか?
人生で初となる、着飾って男性のエスコートで歩く、うん、非現実的ですごくない?
確かにこんな着なれない裾が長いドレス、履き馴れない踵の高い靴、さらには初めて訪れる場所、転ばないという自信は無い。むしろ、無様に転ぶ未来しか見えない。
今着ているドレスは、いつ用意されたのかジェフさんたちみんなが用意してくれていた。
お城に行くには、それ相応の服装があるからといわれて、話をした翌日には目の前で広げて見せられた。
それは幾重にも重なった薄紫のシフォンのドレス。Aラインのスカートはストンとして見えるが歩くたびに軽やかなシフォンがふわりふわりと翻り妖精の羽のようだとちょっと心が浮き立った。因みに、マナにも同じ色の似た子供らしいデザインのドレスが用意されていて、マナが着たら本物の天使のようにかわいらしかった。いや、マジで・・・
私のドレスは、デコルテも大きく開きすぎない鎖骨が見える程度の大人なデザイン。首元が詰まっていないせいで少し寂しいかなと思っていたら、アシュトンさんがいきなり後ろから大きな宝石のついたネックレスを首に巻いてくれた。
ネックレスには、一粒の琥珀色の宝石。大きな琥珀を見たとき「お高いんだろうな」と緊張して返そうとしたのだけど、見た目ほど高価じゃない首元に何もつけないはバランス的におかしいからつけてほしいと言われたので、まぁ、借りるだけだしと今に至る。
ドレスに合わせた、靴も普段の丈夫なだけの革のブーツから10センチ以上はあるヒールのパンプスを履き、馬車に乗るまでよたよたと歩いたもんな。
アシュトンさんがすかさず、手を貸してくれようとしていたけど、フィオナさんが寄り添ってくれたので難なく乗り込むことができました。
その時のことを思えば、これからお城の中を歩くのだからエスコートは必要。
「じゃあ、お言葉に甘えて・・・」
ということで、ありがたくジェフさんの手を借りることにして大きな掌に私の手をのせる。
ジェフさんの手には白い手袋が嵌められていて、いつもと違ってこちらもやはりドキドキする。
私の手は、ジェフさんの手によってその逞しい腕に持っていかれた。私が落ち着いたのを確認すると、ニヤリといつもの笑みを少し前で待っていてくれていたアシュトンさんたちに向けると私を支えるように寄り添って歩き出す。
大きくがっしりとしたジェフさんは、腕一本とはいえ掴まって歩くと本当に安定して歩ける。とはいえ、慎重に足を進めることに一生懸命で、ジェフさんの笑みに待っていてくれたアシュトンさんたちがどのような顔をしたのか知らない。
何もつかまらず一人で歩けば、すってんころりと衆目の中恥ずかしい目にあっていただろう。
ここはお城だ。
入り口には勿論、門番がいる。門番?いや、騎士かな?
流石、『剣と魔法』のあるファンタジーな異世界。魔法は冒険者をしていれば至る所で目にするが、騎士という人は初めてお目にかかる。
なにしろ、私たちが冒険者として登録をしている地域はこのお城のある首都から大方1週間はかかるらしい。
がっ!
この城へは、朝もかなり陽が高く上がってから出発して現在昼前です。
というのも、移転魔法を使って王都の傍のヒューバードさんの家の所有のタウンハウスとやらに着いたのです。
後で聞いたけど、ヒューバードさんの魔力は一般人とは規格外で、移転魔法を使えるだけでも凄いことなのに、一遍に何人もの人を運べるのは、最高難度、相当の魔力がいる。それこそ、国のトップ3に入るくらいの魔力が多い人でないと無理らしい。
そのなかでも、ヒューバードさんは、最高で20人の移転を行なったことがあると言う、普通の人とはかけ離れて魔力の持ち主。
そうして、所謂田舎からヒューバードさんの転移魔法でやってきた所謂大都会、王都。
街中に入った途端、城に近ずくに連れて人の多さと行きかう馬車の交通量、活気も桁違いに賑やかだった。窓から見えるお店も服飾、雑貨、生活日常品に、どう見ても高級品を取り扱っているお店から、テントで屋台を出している朝市のような一帯まで、目に映るものが目まぐるしく時間があるなら見て回りたいお店にかなり心惹かれた。その中で目に付いたのが、街中を巡回しているらしい騎士の方々。田舎の町や村と違って、簡易な装備を付けているがそれよりも騎士の隊服の煌びやかなこと。ここでも、大都会だと思い知らされた。
そして、お城の門は勿論、回廊、庭園、至る所に一定間隔で警備に立つ騎士の方々。その煌びやかな出立は街中で見かけた巡回騎士の比ではなく、目に眩しい。その沢山の目にさらされながら目的地まで歩かないといけないのです。
はあ、今は無表情で警備をしている騎士の前で無様にすっこんでしまえば、笑ってはいけないナントヤラの状態になってしまう。
騎士のお仕事の邪魔にならないように、失態を犯す前に早々にゆっくりと気をつけてジェフさんに寄りかかりながら迷惑をかけないように過ぎ去りましょう。
そうして、よく磨かれた大理石の艶々した廊下を過ぎ、いくつもの角を曲がり、小さな庭園を眺める回廊を渡り、また角をいくつも曲がり・・・って、絶対に一人で元の場所に戻れませんって言うくらい、クネクネ城の中を歩いて着いたのは、一室の扉の前。
「さてと・・・・」
扉の前では、先を行っていたマナを抱えたヒューバードさんが待っていた。
慣れないヒールでかなりゆっくり歩いてきたからかなり待たせたかと思ったが、マナが途中見た庭園を見たいと大音量で叫んだため、少し見て歩いたからあまり変わらずに着いたと言う。
すいません、我儘娘で・・・
なんだか、3歳になった途端、利かん坊に拍車がかかってきたような・・・
これは、いずれ来る『イヤイヤ期』の前兆かしら?
その扉の前に着いた時、ジェフさんから言いにくそうな声がかけられた。
「あ~、その、なんだ、この中には、俺らの家族がいて、多分女王様もいらしているとおもうんだ。
・・・で、もしかしたら、なんだが、あの~、なんというか、あまりいい言葉じゃないことも言われるかも知れなくてだな・・・」
ジェフさんの言う内容に、アシュトンさんもフィオナさんも眉根がよせて私を見ている。
「あのね、おじいちゃんもいるし、私たちが付いているから。挨拶をしたら直ぐお暇しても大丈夫だから。」
「アイリに危害を加えることはないように、俺たちが守る。
だから、頼ってほしい。」
フィオナさんもアシュトンさんも、力強く言う。そして、マナを抱えた儘のヒューバートさんまで真剣な顔で頷く。いつもは一人飄々としているという人が・・・
この中では、何が待っているのか・・・
というか、わかっていますよ。覚悟をしてここに来ました。
だって、今は関係がよくなったとはいえ、みんなにも初対面で言われた通り不審者と思われていたのです。今の関係になるまで、たくさんの時間と会話を積んだからこそ信用してもらえているけど、知らない人からすれば、伝説の勇者一行の一人に取り入ろうとしていた不審な女と思われても仕方がない。
それは話を聞いた時から、覚悟はしていた。
だから、そんな心配そうな顔をしなくても大丈夫。
私としては、マナに攻撃が及ばなければ私に対してならバッチコイです。
やることは一つしかないのだから。
言葉と行動をもって、真摯に信じてもらうまで根気強く頑張る。
マナを育てていく上では避けられない、これからのこと。逃げていては、見知らぬ土地で子育てなんてできません。ひとりでも多くの知り合いを作って、マナのためにもよりよい環境を作らないと。
この世界には、子供で作れるコミュニケーションの場となる、学校なんてないのだから・・・
だから・・・
「ありがとうございます。」
私は、心強い味方に笑顔を向ける。
最初の警戒が嘘のように、今は信頼関係ができていると思う。そのことを自信に、この扉をくぐろう。
あの時と違って、今はこんなにたくさんの味方がいるのだから。
それに、あの時のように不意打ちでない。
心の準備は、万端。
緊張はしているが、不安はない。
あの時のように、扉の向こうで涙をこぼすことなんてないだろう。
そう思っていました。
開いた扉の中には、大体20人くらいの人がいた。
入ってすぐに目に飛び込んだのは、室内の人たちよりも存在感を強く主張している壁に掛けられていたアレだった。
落ちついた調度品の室内。アイボリーの壁には、壁いっぱいの大きさの額に肖像画が飾られていた。
その肖像画を見た瞬間、室内のこの世界の高貴なる人々に挨拶をするどころではなくなり、ボタボタと自分でも引くくらいの大きな粒の涙を流してエスコートで隣にいるジェフさんを始めとしてすべての人にドン引きをされてしまった。
「うわ~ん、なんで、なんでここにあの子の絵が描かれているのよぉぉぉ。なんでぇぇぇ?」
「ア、アイリ?」
力なく泣き崩れて床に突っ伏して、爆発しそうな感情を床を拳で叩いてぶつける。そのくらいに行き場のない感情だった。
だって、その肖像画に描かれている人物はよく見知った人であり、またその構図はその人物からよく見せられていたから記憶している。
肖像画は、4人の男性と2人の女性が描かれている。中央で椅子に座って微笑む男女とそれを取り囲む人達。
みんな微笑みを浮かべている。特に中央の二人は幸せそうに微笑んでいる。
だって、中央の男女の二人は明らかに結婚式の新郎と新婦だから。
でも、でも、この構図。この描かれている人は、見たことある。
あの事、最後に会った時にも話していたもの。
エンディングでは・・・からの話。
──────あのね、エンディングでは、好感度がMaxのヒーローからプロポーズされて、結婚するの。その結婚式のスチルは最高に神でさぁ。最後のスチルは、ウエディングドレス姿で冒険を共にした仲間との肖像画で終わるのよ。
そう笑顔で話していたの親友、日奈子が、何故か肖像画の中心で純白のウエディングドレス姿で微笑んでいた。
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