自衛官?異世界転生して、現代兵器の軍団率いて大国相手に勝利します。

naosi

文字の大きさ
上 下
20 / 52
第2章 王都

第17話 現代流改革

しおりを挟む
 もう二度と会えないと思っていた幼馴染と再会できた喜びから二人してしばらく話していると先ほどの会話を聞いて、唖然としたまま固まっている陛下に声をかけた。陛下は「は!」としてこちらを見た。

「つまり二人はこの世界とは別の世界で生を終え何らかの理由でこの世界に転生してきたわけだな。アーリサ、それにマンシュよ。」

 そういわれ頷いた。

「ええ、そうですお父様。私は転生する前は、幼馴染のみ、マンシュ様といつも一緒にいました。ですが私は不運な事故により、彼の目の前で命を落としました。そして、気がつくとこの世界に生まれ変わっていたというわけです。」
「確かにアーリサ姫とは前世でいつも一緒にいました。そして自分は彼女に恋心を抱いていました。ですがそのことを伝える前に亡くなってしまいました。結理、アーリサを目の前で何もできずに亡くしてしまったショックから数か月間無気力に過ごしました。ですがこのままではいけないと思い助けられる命を助けるために自衛隊に入りました。その任務の途中で民間人をかばいなくなりました。そして、気がつくと彼女と同じように転生してました。」
「二人の前世は分かった。ただ一つ聞きたいことがある。おぬしが入ったと言う自衛隊とはなんだのだ?」

 陛下に聞かれたので、簡潔に説明した。

「つまりおぬしの言う自衛隊とは、自国を守るための軍事的組織でり、諸外国を攻撃できない防衛のためだけの軍なのだな。」
「はい、防衛のためだけとの軍事力ですがその世界では、十本の指に入るぐらいの強さを持っています。」
「そこまで、強大な軍事力を持っているのか。さぞかし人数も多いのだろう。」
「いえ、総兵力は予備役も含めて、二十五万です。」

 そう答えると陛下は驚愕していた。

「た、たったの二十五万!、我がエンリル王国と変わらないではないか!」
「確かに人数は少ないです。ですが一人一人が精強で精鋭です。同盟国と演習する際には、あまりの錬度の高さに驚かれます。」
「まるで兵士の一人一人が近衛兵なみの強さを持っていると思って良いのだな?」
「それで間違いありません。一つ、訂正しておくと自衛隊は軍事的組織でありすが世界各地で災害が起こると一番初めに駆けつける救助部隊でもあります。そのため我が国を慕う国々も数多く存在しています。」
「自国の利益にならないことを率先して行動する。素晴らし国なのだな二人が生前住んでいた国は、して名前は何と言う?」
「日の上る国、゛日本”と言います。」
「日の上る国か、良き名だな。」
「ええ、自分もそう思います。」

 しばらく三人で俺たち二人のこの世界に転生してくる前のことを話しながらお茶を楽しんだ。

「ところで国王陛下、少しお聞きしたいことがあるのですが?」
「どんなことを聞きたいのだ?」
「まず、一つはこの国の所要産業です。」
「ふむ、まず我が王国の主要産業は、農業だな、それと並んで多いのが林業と漁業だ。どれも年によってバラつきはあるがおおむね、この三つが主な産業だな。おっと、あと一つ思い出したぞ。山脈に行くと様々な鉱石が豊富に取れる。ただし、距離の問題で運ぶのに時間がかかってしまい加工などがあまり進んでいない。」

 陛下の話を聞いて、主な産業は農業と漁業、そして距離の問題で鉱石の加工が上手くいっていないとのこと。
 農業の方は小麦の栽培が主用で交易に用いられるのも小麦がほとんどだという。これは自国で使うだけではなく、他国との交易でも使われているため重要な交易品になるのだとか。そのため特に小麦の生産量が多いらしい。ただし、一様自国様に野菜の栽培は行われているらしい。
 漁業は、海と河川でそれぞれ魚類と貝類、甲殻類などが獲られている。そのため他の国に比べ、魚の消費量が多く海軍も強力らしい。
 鉱山では鉄鉱石や銅、金、銀などが取れる。さらにわずかだがミスリルや魔石なども採掘される。それらの希少鉱石を使用して加工された武器や防具は、近衛騎士団や軍属貴族の装備などの精鋭部隊に使用されている。
 ここで問題なのが鉱石の加工が遅れているということだ。山脈に囲まれたこの国は鉱山などのが多く存在している。
 しかし、加工が優先されているのがミスリルなどの希少鉱石のため、鍛冶屋に依頼して製作いるため手が回らないため加工が遅れている。それ以外にも鉱山にある鉱山都市ヘファトスにいる加工可能な鍛冶師が少なく、手が回らない。王都にいる鍛冶師に輸送しようにも距離が離れすぎていて時間が掛かる、距離として、馬車で二週間以上はかかるという。さらに通り道である森はモンスターのランクが高く、盗賊の根城にもなっているため護衛の数が少ないと積み荷を奪われてしまう。護衛の冒険者や傭兵を付ければ安全に運ぶことができるが費用が掛かるため、余裕のある商会や貴族が発注しない限り、王都に流れてくることは珍しいことだという。
 一通り聞いて、実践できることは、小麦や野菜の生産量を増やすこと、もう一つは、山脈にある鉱山都市の人員不足と王都までの輸送ルートの確保だ。
 その中で比較的簡単に出来るのが農業改革だ。この世界で一般的な農業方法を一変させる。その方法は、四部栽培、小麦を作り、クローバーを作り、大麦を作り、かぶを育てる。
 そうすることで畑を休ませることなく長期的に栽培が出来る。今までのように畑を一つ、使えなくなることがないため生産量も自然に一つ分増やすことができる。ただし育てる前に腐葉土を撒き土に栄養を戻す必要があるがそれを覗けばほとんど労力も変わらない。そのことを陛下に伝え農村に実施するようにして貰った。あとは、鉱石が王都に入ってくれれば鉄製の農業機具を配布してもらうようにする。そうすれば今までより深く耕すことが可能になる。
 この成果が確認できるまで一年かかるので、それ以外の政策も進めておくようにしようと考えた。
 それは鉱山都市ヘファトスの鉱石の確保だ。鉄鉱石を多く王都の鍛冶屋に流れれば、それだけ物が安くなる。さらに国からの依頼となれば進んで受けてくれる工場が多くなる。そのためにも輸送ルートの確保は真っ先に動くべきだと考えている。そこで考えたのが新しい部隊を創設するとものだ。
 これならば、費用が少しかかるが鉱石を加工し輸出した利益を考えれば安くなる。それを含めてまとめて話した。
 
「確かに使わない畑を使えるようになれば、畑一つ分、収穫量が増える。だが税が変えなければならない。それはどすするのだ?」 
「もちろん。考えています。休ませたいた畑の税は今までの半分すればいいと考えています。」
「税が半分か、それなら農業を営む者にとってはありがたいことだな。」
「はい、税が減ったその分、自分達の食糧に回せるので余裕が生まれます。
 それともう一つ、頼みたいかとがあります。」
「なんだ。お主の考えたことなら出来る限りのことをするが?」
「はい、農業政策が上手く要ったら自分の部隊を創りたいのです。」
「お主の部隊だと⁉そうなるとお主は軍に入るつもりか?」
「まさしく、その通りでございます。」

 そのことを陛下に伝えると陛下は顎に手をあて考え始めた。数秒考えたあとこう発言した。

「理由を聞いてもいいだろうか?」
「はい、まずこと政策を考えたのが自分だと分かればその利益にあやかろうとしてくるやからが出てきます。」
「確かに出てくるだろう。お主の貴族階級では、拒否できぬような階級の貴族が動くことだろう。」
「はい、そこで今回陛下の命を救った褒美として、軍の指揮官の職を受け取ったことにすれば」
「なるほど。軍属の貴族以外手出しにくくになると言うことだな。」
「まさしくその通りです。」
「あい分かった。お主の政策が上手く行けばその通りに計らおう。」
「ありがとうございます。」

 そう言って国王陛下と握手した。

しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

処理中です...