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第2章 王都
第25話 故郷への帰還
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翌日、夜明け前に目が覚めた。
普段から早朝の自主訓練で目が覚めている時間なので、特に区にはならない。
さっさと着替えて、食堂に向かった。
食堂に向かうと誰かの気配がした。気になり向かってみるとジャックとフローラが朝食の準備をしていた。
「おはよう、2人とも早いな。」
「おようございます。マンシュ様も早起きですね」
食器を並べていたフローラが返事をした。どうやらジャックは厨房で朝食を作っているようだ。
「そういえば、ティアはまだ寝てるのか?」
「はい、まだ起きられてません。出来れば代わりに起こして来てくれませんか?」
「分かった。2人とも朝食の準備で忙しいそうだし、起こしに行ってくるよ。」
食堂から2階にあるティアが寝ている部屋の前まで来た。ドア越しにノックしながら声を掛けてみた。
「ティア、そろそろ起きないと出発の時間に間に合わなくなるぞ。」
ノックしながら声を掛け続けたが反応がなかったんで、部屋に入った。
ティアは、ベットで熟睡していた。起こすために近づいた。
「ティア、朝だぞ、そろそろ起きろ。」
「う~ん、もう少し~、あと3分。」
などと寝ぼけていたようなので、被っていた布団を捲った。
「ッ!」
「う~ん」
ティアが目を擦りながら起き上がった。
その時俺は、彼女の姿に目が行っていた。彼女は下着で寝ていたのだ。
「もう少し寝かせてよ。」
どうも彼女はまだ寝ぼけているようで、自分がどんな姿でいるか理解してないようだ。
「もう朝なの、おはようマンシュ。」
「おはよう、そ、それよりティア、前、前隠して。」
「うん?隠してって何を~~~~!?」
ようやく自分の状態に気づいたようだ。
「マ、マンシュ見た?」
「いや、見たって言うか、見えたと言うか、」
「マ、マンシュのバカ~!」
「グェー!」
言い訳をする前に思いっきり腹を殴られ、部屋の壁をぶち破り、廊下の壁にめり込んだ。
とっさに身体強化を使い体を強化したが気を失った。
「マ、マンシュ、大丈夫?」
意識を失う前にティアの声だけが聞こえた。
気が付くとリビングのソファーに寝かされていた。
「よ、良かった!目が覚めて。」
「ティア、俺も悪かったが本気で殴るのだけは勘弁してくれ、身体強化しなかたら死んでたぞ。」
「ごめん、少し寝ぼけてて、本気で殴ちゃった。」
「今、何時だ?」
「7時を過ぎたくらいです。マンシュ様」
朝食を作っていたジャックが教えてくれた。
「2時間ぐらい気を失っていたのか、」
「マンシュの故郷てここから遠いの?」
「馬で一週間位かな。」
「今から出ても間に合うけど夜になってしまうかもしれないしな。それに両親にエルとリルを紹介するつもりで連れていこうと思っていたんだ。」
「そんな事考えていたの?」
「あぁ、両親なら自分達の子供として、接してくれるだろうしな。」
あの2人の性格なら逆によろこびそうだな。両親の顔を思い浮かべならが思った。
「さて、さっさと朝食をを食べて、王城へ行くか。」
「はーい、マンシュ、わたしも一緒に行ってもいい?」
「別に構わないぞ。」
さっさと朝食を食べ終えて、王城に向かった。桟橋に置いてあるボートに乗り、城の船着き場に向かった。
船着き場に見張りの兵士がいたが陛下から貰った腕輪を見せるとすぐに通してくれた。
船着き場の門からティアと一緒に城の中に入っていく。エルとリルの部屋をすれ違った待女に聞き、2人の部屋に向かった。
部屋に着き、ノックをした。起きているか心配だったが返事が帰って来た。
「はい、どちら様ですか?」
「エルか?マンシュだよ。」
そう伝えると扉が開いた。
「マンシュ兄さん、どうゆう理由でここに?」
「あぁ、エルとリルを俺の両親に紹介したいと思って来たんだが、リルはどうした?」
「まだ、ベットで寝てるよ。よほど疲れてたみたい。」
そう言いながらエルはベットを指した。ベットに近づくとリルはスヤスヤと眠っていた。
肉体的疲労よりも昨日の事で、泣きつかれたようだ。
「さっきの続きですが、マンシュ兄さんの両親に僕たちを紹介するって言っていましたが?」
「両親の養子にエルとリルを迎えるように頼もうと思って、2人を連れて行こうと思って、今日来たんだ。」
「養子て、つまり。」
「そうだよ。本当の家族同然、いや、本当の家族になれるんだよ。」
「ほんとに、本当にいいの、こんな獣人の名前の分からない僕らを。」
「ああ、君らみたいな子らをほっとけない。それにここは、帝国じゃないんだ。だから種族がどうとかは関係ないだ。だから、俺の兄妹になてくれるか?」
「う、うん。」
エルは涙目になりながらはっきり頷いた。
すると「う~ん」と言う声が聞こえて来た。どうやらリルが今の話声で起こしってしまったらしい。
「リル起きたか?」
「マンシュ兄様?、何で、ここに?」
「2人を故郷に連れてこうと思ってね。」
「マンシュ兄様の故郷?」
「そうだよ。エルとリルの親になってくれる人たちのとこへ。」
「私たちの親?」
「そう、俺と兄妹になったんだ。だから俺の親も君たちの親と言う事になる。2人とも早く準備をしていくよ。」
「うん、分かった。」
「はい、マンシュ兄さん。」
2人は準備するため、離れていった。
2人が準備をしている間に陛下とアーリサに故郷に向かうことを伝えに行くことにした。長い廊下と階段を通り陛下の執務室の前まで来た。
ノックをして、部屋に入った。
「陛下、マンシュです。」
「マンシュか、入ってくれ。」
許可を貰って扉を開け中に入った。
陛下の机の上には書類が山ほど積まれ、それに1枚づつサインしていた。
「すまんな、マンシュよ。手が空かなくて、こんな状態だが何かあったのか?」
「はい、ギルドのクエストで、故郷にある魔の森の調査に向かうので、その報告に参りました。」
「スローンに行くのか、何日滞在する予定なのだ?」
「長くて、数週間は留守にすると思います。」
「分かった。留守の間は任せろ。」
「それとエルとリルを両親に預けようと思います。」
「あの幼い2人をか?」
「はい、幼いころから奴隷として育てられたそうです。」
「なるほど、そのような事情があったのか。」
「はい、話を聞くとどうもそのようです。」
「帝国め、どこまで卑劣なのだ!」
よほど怒れたのか、ダッン、陛下は机を殴りつけた。
「2人の兼はお主に任せる。アーリサにはあって行かないのか?」
「はい、絶対に付いていくと思いますから。」
「確かにそうだな。」
話を終え、執務室を出た。
エルとリルの部屋に行き、ティアと2人を連れ、桟橋に向かった。ボートに乗って屋敷に戻り、装備を整え出発するため、正門に向かった。
今回の装備は、レイザーアーマーの上にベストを着て、そこに投げナイフとショットガンシェル、コルトのマガジンを装備した。腰のベルトに手榴弾と閃光弾、スモークグレネード、ナイフ、別のベルトにロングソードを装備した。その上に外套を来た。
ティアは、試験のときと同じで、その上に外套を着ている。
エルとリルは暗殺の時とは違い、シーフの服装をしている。装備は2人とも短刀とナイフを持っている。ないと思うが万が一のことがあるかもしれない。
城門まで、着くとギルドカードを見せて、目的を答えるとすぐに門から出れた。しばらくは、人気のない道まで進み、スキルで馬より速い物を召喚した。
召喚したのは、アメリカ軍の装甲車M20、この装甲車はM8装甲車の砲塔を取り外し、汎用性を高めたものである。
強力なエンジンのお陰で、整地なら時速90キロ、不整地でも時速45キロを出すことが出来るため、戦後も長らく使用された。
召喚した装甲車に驚いたのか、俺以外の全員固まっていた。
「おーい、早く乗れ、出発するぞ。」
「マ、マンシュ、こ、これ、何?」
ティアが震えながら指を指した。
「あー、これか、俺のユニークスキルで異世界から召喚した乗り物だ。」
親指で後ろのM20を指しながら答えた。
「これ、どこから乗るの?」
3人の内、普段通りだったリルが近づいて、聞いて来た。
「ここの取っ手を引くとロックが外れて、ドアが開くから中の椅子に座ってくれ。」
後ろのドアを開けて、リルに説明した。
するとリルは、後ろに乗らずに助手席側に回り込みドアを開けて、助手席に座った。
「あ~、リルずる~い。」
「早い者、勝ち。」
ティアが俺の隣を狙っていたようで、不満の声を上げた。
「帰りは、そこに乗ればいいだろ。だからリルに譲ってやれ。」
「はーい、分かったわよ。私もそこまで、子供じゃないし。」
「全員乗ったな、出発するぞ。」
全員乗り込んだ事を確認してからエンジンを掛けて、出発した。
3人とも初めて乗る車を楽しんでいるのか、窓から通り過ぎる景色を眺めていた。
スローンまでの道は一応整備されているが現代と比べたら粗末なものだが整備されていな道よりもましなので、速度を上げていこうと思う。
M20は最高速度が90キロ出るがこの道では精々60キロが限界だろう。
スローンまでは、この調子で走り続ければ明日の夜明けまでには、つけるだろう。
俺が徹夜覚悟で行けば。
「ね~、マンシュ、暇だから何か面白いことない?」
さすがに数時間も走ると暇になったのか、ティアが声を掛けて来た。
「それなら、しりとりでもするか?」
「しりとり?どうゆう遊びなの?」
「動物の名前や物の名前の最後の文字を使って別の言葉に変えていく、言葉遊びだよ。」
「なるほどね。なかなか面白そうね」
全員興味を持ったようで、しりとりが始まった。
意外なことにティアもエルとリルも単語を知っていて長期戦になった。
さすがに何時間も喋って疲れたのか、リルがいつの間にか眠っていた。それにつられるようにティアもエルも眠っていた。
しりとりの最中に車内で、携帯食を食べていたのでそのせいもあったと思われる。
3人とも起きたのは、夜明け前だった。
「みんな起きたか?前を見てみな、あれが俺の生まれ故郷のスローンだ。」
故郷を出て、実に2か月ぶりの帰省だった。
普段から早朝の自主訓練で目が覚めている時間なので、特に区にはならない。
さっさと着替えて、食堂に向かった。
食堂に向かうと誰かの気配がした。気になり向かってみるとジャックとフローラが朝食の準備をしていた。
「おはよう、2人とも早いな。」
「おようございます。マンシュ様も早起きですね」
食器を並べていたフローラが返事をした。どうやらジャックは厨房で朝食を作っているようだ。
「そういえば、ティアはまだ寝てるのか?」
「はい、まだ起きられてません。出来れば代わりに起こして来てくれませんか?」
「分かった。2人とも朝食の準備で忙しいそうだし、起こしに行ってくるよ。」
食堂から2階にあるティアが寝ている部屋の前まで来た。ドア越しにノックしながら声を掛けてみた。
「ティア、そろそろ起きないと出発の時間に間に合わなくなるぞ。」
ノックしながら声を掛け続けたが反応がなかったんで、部屋に入った。
ティアは、ベットで熟睡していた。起こすために近づいた。
「ティア、朝だぞ、そろそろ起きろ。」
「う~ん、もう少し~、あと3分。」
などと寝ぼけていたようなので、被っていた布団を捲った。
「ッ!」
「う~ん」
ティアが目を擦りながら起き上がった。
その時俺は、彼女の姿に目が行っていた。彼女は下着で寝ていたのだ。
「もう少し寝かせてよ。」
どうも彼女はまだ寝ぼけているようで、自分がどんな姿でいるか理解してないようだ。
「もう朝なの、おはようマンシュ。」
「おはよう、そ、それよりティア、前、前隠して。」
「うん?隠してって何を~~~~!?」
ようやく自分の状態に気づいたようだ。
「マ、マンシュ見た?」
「いや、見たって言うか、見えたと言うか、」
「マ、マンシュのバカ~!」
「グェー!」
言い訳をする前に思いっきり腹を殴られ、部屋の壁をぶち破り、廊下の壁にめり込んだ。
とっさに身体強化を使い体を強化したが気を失った。
「マ、マンシュ、大丈夫?」
意識を失う前にティアの声だけが聞こえた。
気が付くとリビングのソファーに寝かされていた。
「よ、良かった!目が覚めて。」
「ティア、俺も悪かったが本気で殴るのだけは勘弁してくれ、身体強化しなかたら死んでたぞ。」
「ごめん、少し寝ぼけてて、本気で殴ちゃった。」
「今、何時だ?」
「7時を過ぎたくらいです。マンシュ様」
朝食を作っていたジャックが教えてくれた。
「2時間ぐらい気を失っていたのか、」
「マンシュの故郷てここから遠いの?」
「馬で一週間位かな。」
「今から出ても間に合うけど夜になってしまうかもしれないしな。それに両親にエルとリルを紹介するつもりで連れていこうと思っていたんだ。」
「そんな事考えていたの?」
「あぁ、両親なら自分達の子供として、接してくれるだろうしな。」
あの2人の性格なら逆によろこびそうだな。両親の顔を思い浮かべならが思った。
「さて、さっさと朝食をを食べて、王城へ行くか。」
「はーい、マンシュ、わたしも一緒に行ってもいい?」
「別に構わないぞ。」
さっさと朝食を食べ終えて、王城に向かった。桟橋に置いてあるボートに乗り、城の船着き場に向かった。
船着き場に見張りの兵士がいたが陛下から貰った腕輪を見せるとすぐに通してくれた。
船着き場の門からティアと一緒に城の中に入っていく。エルとリルの部屋をすれ違った待女に聞き、2人の部屋に向かった。
部屋に着き、ノックをした。起きているか心配だったが返事が帰って来た。
「はい、どちら様ですか?」
「エルか?マンシュだよ。」
そう伝えると扉が開いた。
「マンシュ兄さん、どうゆう理由でここに?」
「あぁ、エルとリルを俺の両親に紹介したいと思って来たんだが、リルはどうした?」
「まだ、ベットで寝てるよ。よほど疲れてたみたい。」
そう言いながらエルはベットを指した。ベットに近づくとリルはスヤスヤと眠っていた。
肉体的疲労よりも昨日の事で、泣きつかれたようだ。
「さっきの続きですが、マンシュ兄さんの両親に僕たちを紹介するって言っていましたが?」
「両親の養子にエルとリルを迎えるように頼もうと思って、2人を連れて行こうと思って、今日来たんだ。」
「養子て、つまり。」
「そうだよ。本当の家族同然、いや、本当の家族になれるんだよ。」
「ほんとに、本当にいいの、こんな獣人の名前の分からない僕らを。」
「ああ、君らみたいな子らをほっとけない。それにここは、帝国じゃないんだ。だから種族がどうとかは関係ないだ。だから、俺の兄妹になてくれるか?」
「う、うん。」
エルは涙目になりながらはっきり頷いた。
すると「う~ん」と言う声が聞こえて来た。どうやらリルが今の話声で起こしってしまったらしい。
「リル起きたか?」
「マンシュ兄様?、何で、ここに?」
「2人を故郷に連れてこうと思ってね。」
「マンシュ兄様の故郷?」
「そうだよ。エルとリルの親になってくれる人たちのとこへ。」
「私たちの親?」
「そう、俺と兄妹になったんだ。だから俺の親も君たちの親と言う事になる。2人とも早く準備をしていくよ。」
「うん、分かった。」
「はい、マンシュ兄さん。」
2人は準備するため、離れていった。
2人が準備をしている間に陛下とアーリサに故郷に向かうことを伝えに行くことにした。長い廊下と階段を通り陛下の執務室の前まで来た。
ノックをして、部屋に入った。
「陛下、マンシュです。」
「マンシュか、入ってくれ。」
許可を貰って扉を開け中に入った。
陛下の机の上には書類が山ほど積まれ、それに1枚づつサインしていた。
「すまんな、マンシュよ。手が空かなくて、こんな状態だが何かあったのか?」
「はい、ギルドのクエストで、故郷にある魔の森の調査に向かうので、その報告に参りました。」
「スローンに行くのか、何日滞在する予定なのだ?」
「長くて、数週間は留守にすると思います。」
「分かった。留守の間は任せろ。」
「それとエルとリルを両親に預けようと思います。」
「あの幼い2人をか?」
「はい、幼いころから奴隷として育てられたそうです。」
「なるほど、そのような事情があったのか。」
「はい、話を聞くとどうもそのようです。」
「帝国め、どこまで卑劣なのだ!」
よほど怒れたのか、ダッン、陛下は机を殴りつけた。
「2人の兼はお主に任せる。アーリサにはあって行かないのか?」
「はい、絶対に付いていくと思いますから。」
「確かにそうだな。」
話を終え、執務室を出た。
エルとリルの部屋に行き、ティアと2人を連れ、桟橋に向かった。ボートに乗って屋敷に戻り、装備を整え出発するため、正門に向かった。
今回の装備は、レイザーアーマーの上にベストを着て、そこに投げナイフとショットガンシェル、コルトのマガジンを装備した。腰のベルトに手榴弾と閃光弾、スモークグレネード、ナイフ、別のベルトにロングソードを装備した。その上に外套を来た。
ティアは、試験のときと同じで、その上に外套を着ている。
エルとリルは暗殺の時とは違い、シーフの服装をしている。装備は2人とも短刀とナイフを持っている。ないと思うが万が一のことがあるかもしれない。
城門まで、着くとギルドカードを見せて、目的を答えるとすぐに門から出れた。しばらくは、人気のない道まで進み、スキルで馬より速い物を召喚した。
召喚したのは、アメリカ軍の装甲車M20、この装甲車はM8装甲車の砲塔を取り外し、汎用性を高めたものである。
強力なエンジンのお陰で、整地なら時速90キロ、不整地でも時速45キロを出すことが出来るため、戦後も長らく使用された。
召喚した装甲車に驚いたのか、俺以外の全員固まっていた。
「おーい、早く乗れ、出発するぞ。」
「マ、マンシュ、こ、これ、何?」
ティアが震えながら指を指した。
「あー、これか、俺のユニークスキルで異世界から召喚した乗り物だ。」
親指で後ろのM20を指しながら答えた。
「これ、どこから乗るの?」
3人の内、普段通りだったリルが近づいて、聞いて来た。
「ここの取っ手を引くとロックが外れて、ドアが開くから中の椅子に座ってくれ。」
後ろのドアを開けて、リルに説明した。
するとリルは、後ろに乗らずに助手席側に回り込みドアを開けて、助手席に座った。
「あ~、リルずる~い。」
「早い者、勝ち。」
ティアが俺の隣を狙っていたようで、不満の声を上げた。
「帰りは、そこに乗ればいいだろ。だからリルに譲ってやれ。」
「はーい、分かったわよ。私もそこまで、子供じゃないし。」
「全員乗ったな、出発するぞ。」
全員乗り込んだ事を確認してからエンジンを掛けて、出発した。
3人とも初めて乗る車を楽しんでいるのか、窓から通り過ぎる景色を眺めていた。
スローンまでの道は一応整備されているが現代と比べたら粗末なものだが整備されていな道よりもましなので、速度を上げていこうと思う。
M20は最高速度が90キロ出るがこの道では精々60キロが限界だろう。
スローンまでは、この調子で走り続ければ明日の夜明けまでには、つけるだろう。
俺が徹夜覚悟で行けば。
「ね~、マンシュ、暇だから何か面白いことない?」
さすがに数時間も走ると暇になったのか、ティアが声を掛けて来た。
「それなら、しりとりでもするか?」
「しりとり?どうゆう遊びなの?」
「動物の名前や物の名前の最後の文字を使って別の言葉に変えていく、言葉遊びだよ。」
「なるほどね。なかなか面白そうね」
全員興味を持ったようで、しりとりが始まった。
意外なことにティアもエルとリルも単語を知っていて長期戦になった。
さすがに何時間も喋って疲れたのか、リルがいつの間にか眠っていた。それにつられるようにティアもエルも眠っていた。
しりとりの最中に車内で、携帯食を食べていたのでそのせいもあったと思われる。
3人とも起きたのは、夜明け前だった。
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