自衛官?異世界転生して、現代兵器の軍団率いて大国相手に勝利します。

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第2章 王都

第23話 初クエストは故郷

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 試験場をあとに再び最上階にあるギルドマスターの部屋に来ていた。

「カラティア、お前のランクはDランクからだ。実力的に見ればCランク以上の実力はあるだろうが冒険者ギルドのルールで、新人はDランクまでしか上げれない。何か質問はあるか?」
「いえ、本気を出してないあなたに勝てないのですからそれで満足です。」
「それとマンシュ。」

 彼女がこちらを睨み付けながら言ってきた。

「何ですか?」
「お前、試験場で戦った時のあの武器、あれはなんだ。見たことも聞いたこともない武器だったぞ。」

 話していいものか悩んだがミネヌクさんと戦った感じでは信頼できるので、話すことにした。

「あれは私のユニークスキルで、出した物なので、この世界には存在しない兵器です。」
「・・・フ、なるほどな、あまり知られたくないからあの奥の手か。」
「はい、知られるとやっかいな貴族に目を付けられるかも知れませんから。」
「たしかにな、貴族に目を付けられるとめんどくさいからな。
 ところで、マンシュ、その武器あたしに一つくれないか?」

 ミネヌクさんは新しいおもちゃを見る子供のように言ってきた。

「ハー、あなたならそう言うと思っていました。」

 俺が召喚できる一覧を他人にも見せれるようにして、ミネヌクさんに見せた。
 ミネヌクさんは食い入るようにウィンドを見つめ、悩んでいた。

「なー、マンシュ、あたしに合いそうな武器はあるか?」
「うーん、そうですね、ミネヌクさんは近接戦闘は得意なようですが、中距離または遠距離の攻撃手段はありますか?」
「いや、あたしは魔法は使えないし、武器はこいつだけだ。」

(至近距離はククリナイフで問題ないだろうけど中距離、遠距離はどうしようもない、となると、これだな。)

 彼女に合いそうな武器を手元に召喚した。
 突然現れた物に二人とも驚いていたが説明鋭い納得した。

「あなたに合いそうなのはこれですね。」

 銃身を持ってミネヌクさんに渡すと彼女はすぐに受け取り不思議そうに見だした。
 ミネヌクさんに渡したのは、ドイツモーゼル社が1896年に開発したC96を改造したM712、これはセミオートだったなC96をフルオートに改造し、マガジンを大型化したマシンピストルだ。
 今回は威力と命中率を上げるために7.63×25㎜マウザー弾から6.5×50弾に変更し、マガジンを二〇発入る脱着式マガジンにした。
 ホルスター兼ストックを装着できるハンドガンから代用カービンにするとこが可能な銃である。

「ミネヌクさんは確か、アイテムポーチをお持ちでしたね。必要な時以外はしっかりしまっておいてください。」
「おう!マンシュ、ありがたく受け取っとくぜ。」
「使い方は・・」

ガチャン、チ、バァン、ヒュン
 
 ミネヌクさんがいきなり装填して此方に向けて発砲してきた。銃弾が顔の左側をすり抜けていった。

「ちょ、ちょっとミネヌクさん⁉ いきなりなにするんですか!殺す気ですか?」
「い、いや、マンシュの真似をしてみたら本当に出来ちゃって、わ、わざとじゃないんだ、ほ、本当に事故なんだ、本当にすまない。」

 ミネヌクさんは強気な態度から一変し、涙目にながら必死に謝ってきた。先ほどとは違う姿に少しドッキとしてしまった。
 ゴホン、取りあえず、ミネヌクさんにはしっかり扱えるようにしてもらおう。

「ミネヌクさん。」

 ビッグ!
 俺に弾が当たりそうになったのがよほどショックだったのか声を掛けたらビッグとして、顔を向けてきた。目を潤ませ今にも泣きそうだった。
 近づいて、やさしく声を掛け手に持っていたM712を彼女の手からゆっくり取り上げた。

「使い方を知らないのに使おうとしたら危ないですよ。しっかり扱い方を覚えてから持ってください。」
「すまない。マンシュ、嬉しくてはしゃいでしまった。本当にすまない。」
(いけない!マンシュの事をカッコいいと思ってしまった。こんなに胸がドキドキしてる。これが恋なのだろうか。)
自分でも分かる位、心臓がドキドキしていた。

「ミネヌクさん、ミネヌクさん。」
「は!」
「ミネヌクさんどうかしました。」
「い、いや、何でもない。」
「そうですか?では、その銃の扱い方を教えたいので、何処か広い場所で練習しますか。」
「それならあの試験場でやろう。あそこならあまり人は来ないし、いくら暴れても迷惑はかけないしな。」
「分かりました。では、行きましょう。」

 ミネヌクさんに銃の扱い方を教えるために再び試験場に向かった。
 一通り扱い方を教えるとすぐに覚えて、上達して行った。あれならすぐに慣れるだろう。
 ミネヌクさんに先に言っていいと言われたので、弾薬とマガジンを多めに置いて、一階にカラティア王女と戻ってきた。
 受付でギルドガードを貰うためだ。ちょうど右端の受付の人が空いていたので、話しかけた。

「すいません。ギルドガードの更新と発行をお願いしたいのですが。」

 受付の人は女性で、赤茶色の髪をポニーテールに纏めて眼鏡を掛けており、いかにも仕事ができる女性と言う感じだった。

「はい、分かりました。ギルドガードの提出をお願いします。発行の方は、少々お待ちください。」

 そう言われ、ギルドガードを提出し、水晶のような魔道具にかざすとギルドガードが光、返却された。
 ガードを確認するとDランクからCランクに変わっていた。

「発行の方は、こちらの魔道具に手をかざしてください。」

 カラティア王女がそう言われ水晶型の魔道具に手をかざすと水晶のしたに置かれていたギルドガードが光った。

「では、このギルドガードに血を1滴垂らして下さい。それで登録は完了となります。」

 受付嬢はそう言いながら針とギルドガードを手渡した。
 カラティア王女が血を垂らすとギルドガードが薄く光った。

「これでこのガードにあなたの魔力が登録されました。なくさないように気をつけてください。再発行には、銀貨一枚かかりますので、」

 そう言いながら針を回収して行った。
 登録と更新を済ませた俺らはクエストを見に行った。様々なクエストがあり、採取、討伐、捕獲、掃除、配達などに別れており、初心者が主にこなせるのは採取や掃除、近くの配達などの簡単なクエストが多い。中には実力を過信しランクより高い難易度のクエストを受けて死亡する新米冒険者も年間いるらしい。
 そんな中からカラティア王女が選んだのは、「魔の森の調査」(魔の森でのモンスターの大量発生した調査。場所・スローン、報酬・金貨5枚、ランク、D)

 まさかの生まれ故郷を選んでいた。個人的には問題ないないのだが色々あったので両親に報告するのがめんどくさいと思っている。

「マンシュ様、このクエストを受けましょう。依頼内容のわりに報酬も高いですし。」
「あのカラティア王女殿下、スローンが何処にあるかご存知ですか?」
「いえ、知りませんけど?」
「ここから徒歩では、2週間以上、馬でも1週間はかかります。場所なども考えて、クエストを選んでぐたさい。」

 彼女の出身を考えれば仕方のない話しかも知れないが知っている者にとっては、考えさせられるクエストだろう。

「はー、分かりました。そのクエストを受けましょう。ただし、今日は行くための準備をして、明日の早朝に出発しますよ。あの四人にも着いてきて貰いますからね。」
「はい、分かりました。では、さっそく受付に申請してきますね。」

 彼女はそう言うと走って受付まで、行った。
 また、面倒なことが起きそうな気がした。

    
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