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第一章
街に潜む闇
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街に到着すると、シャーロットは嬉嬉として馬車を降りた。
背の高い、白壁やレンガ造りの家が立ち並び、遠くには高い建物や立派な時計塔が見える。
街を横切る運河には、商船と思われる小舟が何隻も浮かんでいた。
これほどの規模の街は、見るのも訪れるのも初めてだった。
ヴェリスト家へ向かう途中で立ち寄った港町に感動していた自分に、この景色を見せてやりたい。
「ではごゆっくりどうぞ。僕はいつも通り、帰りの馬を手配して待っていますので」
「ああ、ありがとう!いつも悪いねぇ」
「いえ」
二人は御者を残して、歩き出した。
短い橋を渡ると、噴水のある広場にたどり着く。そこには家はもちろん、浴場や教育施設、宿泊施設などが多く並んでいた。
「この辺りは住宅地に分類されていてね、奥には店が並んでるのさ」
テノに街の説明を受けながら進んで行くと、やがて広場の奥に屋根のある歩廊式の建物が見えてきた。
その建物内の両側に商店や工房などが並び、人だかりができている。バザールだ。
「うわぁ…すごい賑やかですね!」
「ここの商品は売り手と買い手で価格の交渉をするんだ」
テノは微笑みながらそう言って、人だかりの中に入って行く。
シャーロットははぐれないように、その後ろをぴったりとついて行くことにした。
「いらっしゃい!異国のアクセサリーや民芸品を取り揃えているよ!」
「防寒に優れた服はいかがですか?安く売りますよー」
「食器はどうだい!一般的なものからマニアックなものまで、幅広く取り扱ってるぜ!」
あちこちで売り込みの声が飛び交い、至る所で笑い声が上がっている。
誰かと一緒に買い物をする、というのはよくあることなのだろうが、シャーロットは今までそのような経験をしたことがなかった。
そのため、同じヴェリスト家に仕える人と一緒に歩けていることがとても嬉しい。
突然、前を歩くテノが、奥行きのある小綺麗な店の前で立ち止まった。
「目的の店はここだよ。店主ー!」
暫く返事はなかったが、中からがさごそと音が聞こえる。奥にいるのだろう。
「ああ…テノさんいらっしゃい。注文の品、仕入れといたよ」
やがてそう言いながら出てきた老店主は、 荷車を引いていた。
それには野菜や果物、肉などの生鮮食料や調味料、折り畳まれた布などが積まれている。
テノは買い物リストと商品を見比べて頷いた。
「よし、全部ありそうだね」
「数の確認だけお願いします。代金は…」
「特に拘らないからいつも通りでいいよ」
テノはカバンから布袋を取り出し、それを店主に手渡す。
中には硬貨が入っているのだろうと、ひと目でわかった。
「シャーロットちゃんだっけ?悪いけど、この荷車を先に広場まで運んでおいてくれないかい?他に頼まれてるものがあってね」
「わかりました!」
そう返事はしたものの、荷車はかなりの重さがあった。
なんとか広場にたどり着きベンチに腰掛けて周りの様子を眺めていると、ふと視界の隅に路地から飛び出してくる小さな人影が映った。
少し経ってからそのあとを追うように、顔に傷跡のある二人の厳つい男が出てくる。
「あのガキ、どっちに行った!?」
「くそ!せっかくの売りものが…!見つけないと俺たち殺されるぞ」
「ちっ…!だいたいおまえが目を離すから!」
「なんだと!?おまえだって居眠りしてたじゃないか!」
言い争いながら男たちは二人揃ってこちらに向かってきた。人影が向かったのとは逆の方向である。
(手分けすればいいのに…)
男たちが前を通り過ぎてから、シャーロットは反対方向へ駆け出した。
「…荷車置きっぱなしで急に走り出すなんて…何か、気になるものでもあったのかねぇ」
シャーロットの元へと向かっていたテノは、去っていく背中を見送った。
追いかけたところでどこに行ったか、などわかるはずもなく、シャーロットは考えなしに走ってきたことを後悔した。
置いてきた荷車も気になる。
結局無駄に疲れただけか、と諦めようとしたそのとき。
「うう…おかあさぁん…怖いよぉ…」
ふと、狭い路地を塞ぐように置かれた樽から声が聞こえた。
そっと覗き込むと、樽の中…
ではなくその向こう側で少年がうずくまっている。
「…大丈夫?」
声をかけると少年はびくりと大きく肩を揺らし、後ずさった。
「…ぼ、僕に近づくな!」
少年は先の尖った木片を拾い、構えながら言った。その手は震えており、涙に濡れた顔は恐怖に歪んでいる。
その怖がり方から先程の人影だと直感し、シャーロットは腰を折って少年と目線の高さを合わせた。
「ごめんね、驚かせちゃって。お母さんを捜してるの?」
少年は俯いて答えない。警戒しているのだろう。
「…大丈夫、泣かないで?あなたがお母さんに会えるように、力を貸してあげるから」
ハンカチを差し出しながら気がつくとそう言っていた。そこで初めて、自分が勝手なことをしていることに気づく。
だが少年はそれを聞き、勢いよく顔を上げた。
「…ほんとに?」
疑うような、縋るような瞳だ。シャーロットは笑みを浮かべる。
「うん、約束する。今はもうちょっとだけ、ここで待っててね?」
少年はしばし躊躇った後、ゆっくりと頷き、受け取ったハンカチで涙を拭う。そして再び見つからないようにしゃがみこんだ。
彼に母親のことを聞くのが早いだろうが、幼い少年の話だ。あまりあてにはならないだろう。
(急ごう!)
少年を母親と会わせて事情を説明し、この街から離れることを勧めなければならない。
テノの元へと戻るために、来た道を走っていると、例の男たちが聞き込みをしている場面に出くわす。
最悪のタイミングだ。目が合ってしまい、二人は大股でこちらに向かってきた。
「お嬢さん、この辺りで白い服を着たガ…男の子を見なかったかい?」
(今ガキって言おうとしたな…)
そんなことを思いながらシャーロットは首を傾げる。
「いえ、見ていませんが…お子さんですか?」
「…あ、ああ、大事な子供なんだ。引き止めて悪かったね」
男たちはそう言ってそそくさと去って行った。
「大事な子供…ね…」
彼らにとってはあの少年が商品なのだから、そりゃ大切だろう。
最低な人間がいたものだ。
一つため息をつき、再び走り出す。
やがて広場に着くと、シャーロットはテノに駆け寄った。
「テノさん!」
彼女は荷車に積まれた商品の数を確認していた。
肩で息をするシャーロットを見てテノは苦笑いを浮かべる。
「そんなに急いで、よっぽど気になるものがあったんだねぇ。お金は足りそうかい?」
「いえ、そうじゃなくて…向こうで男の子が、いかにも悪人です、みたいな男たちに追われていて。今は隠れていますが、見つかったら売られてしまうみたいです」
シャーロットによって語られたその内容を聞き、テノは思わず呟く。
「…まさかそんな危険そうなことに自分から…?」
周りの音でその言葉はシャーロットには届かなかった。
「テノさん?」
「ああ、いやぁ…どこの街にも闇はあるもんだねぇ」
やはり人が集う場所が賑わうと、日が差したように明るくなる。それによって影の部分が霞むというのは仕方のないことだ。
賑やかな場所だからこそ余計に、些細なことには気が付きにくく、目を向けられることも少ない。
あの少年の存在に気づいたのがシャーロットだけであったように。
「あの子を母親に会わせてあげたいんですが、なかなかいい方法が思いつかなくて…」
「そうだねぇ…その場合やるべきは情報収集だけど、あまり悠長なことも言ってられないか…」
テノはそこであることに気がついた。
ごく自然な流れで、巻き込まれている。
「はい。なんとか男たちの気を逸らすことができればいいんですけど…」
そしてシャーロットはおそらくそのことに気づいておらず、是が非でも手を貸したいらしい。
どうなるかはわからないが、ここは一つ協力してみようか、とテノは思い立った。
「それよりも、あたしにいい考えがあるよ」
目を瞬くシャーロットに、テノは大きく頷いた。
「相変わらずでっかい街だなぁ…」
この時、ベイトも御者としてハンデールを訪れていた。
「あ、どうせならバザール見て行きません?」
笑顔で言ったが、返ってきたのはいつも通りの静かな声と無愛想な表情。
「…遊びに来たわけではないぞ」
「はは、わかってますって」
二人が向かったのはとある新会社だった。
今晩大きな取引を行うので成功させるために知恵を貸してほしい、との依頼である。
彼らは表の仕事をするために来たのだ。
背の高い、白壁やレンガ造りの家が立ち並び、遠くには高い建物や立派な時計塔が見える。
街を横切る運河には、商船と思われる小舟が何隻も浮かんでいた。
これほどの規模の街は、見るのも訪れるのも初めてだった。
ヴェリスト家へ向かう途中で立ち寄った港町に感動していた自分に、この景色を見せてやりたい。
「ではごゆっくりどうぞ。僕はいつも通り、帰りの馬を手配して待っていますので」
「ああ、ありがとう!いつも悪いねぇ」
「いえ」
二人は御者を残して、歩き出した。
短い橋を渡ると、噴水のある広場にたどり着く。そこには家はもちろん、浴場や教育施設、宿泊施設などが多く並んでいた。
「この辺りは住宅地に分類されていてね、奥には店が並んでるのさ」
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その建物内の両側に商店や工房などが並び、人だかりができている。バザールだ。
「うわぁ…すごい賑やかですね!」
「ここの商品は売り手と買い手で価格の交渉をするんだ」
テノは微笑みながらそう言って、人だかりの中に入って行く。
シャーロットははぐれないように、その後ろをぴったりとついて行くことにした。
「いらっしゃい!異国のアクセサリーや民芸品を取り揃えているよ!」
「防寒に優れた服はいかがですか?安く売りますよー」
「食器はどうだい!一般的なものからマニアックなものまで、幅広く取り扱ってるぜ!」
あちこちで売り込みの声が飛び交い、至る所で笑い声が上がっている。
誰かと一緒に買い物をする、というのはよくあることなのだろうが、シャーロットは今までそのような経験をしたことがなかった。
そのため、同じヴェリスト家に仕える人と一緒に歩けていることがとても嬉しい。
突然、前を歩くテノが、奥行きのある小綺麗な店の前で立ち止まった。
「目的の店はここだよ。店主ー!」
暫く返事はなかったが、中からがさごそと音が聞こえる。奥にいるのだろう。
「ああ…テノさんいらっしゃい。注文の品、仕入れといたよ」
やがてそう言いながら出てきた老店主は、 荷車を引いていた。
それには野菜や果物、肉などの生鮮食料や調味料、折り畳まれた布などが積まれている。
テノは買い物リストと商品を見比べて頷いた。
「よし、全部ありそうだね」
「数の確認だけお願いします。代金は…」
「特に拘らないからいつも通りでいいよ」
テノはカバンから布袋を取り出し、それを店主に手渡す。
中には硬貨が入っているのだろうと、ひと目でわかった。
「シャーロットちゃんだっけ?悪いけど、この荷車を先に広場まで運んでおいてくれないかい?他に頼まれてるものがあってね」
「わかりました!」
そう返事はしたものの、荷車はかなりの重さがあった。
なんとか広場にたどり着きベンチに腰掛けて周りの様子を眺めていると、ふと視界の隅に路地から飛び出してくる小さな人影が映った。
少し経ってからそのあとを追うように、顔に傷跡のある二人の厳つい男が出てくる。
「あのガキ、どっちに行った!?」
「くそ!せっかくの売りものが…!見つけないと俺たち殺されるぞ」
「ちっ…!だいたいおまえが目を離すから!」
「なんだと!?おまえだって居眠りしてたじゃないか!」
言い争いながら男たちは二人揃ってこちらに向かってきた。人影が向かったのとは逆の方向である。
(手分けすればいいのに…)
男たちが前を通り過ぎてから、シャーロットは反対方向へ駆け出した。
「…荷車置きっぱなしで急に走り出すなんて…何か、気になるものでもあったのかねぇ」
シャーロットの元へと向かっていたテノは、去っていく背中を見送った。
追いかけたところでどこに行ったか、などわかるはずもなく、シャーロットは考えなしに走ってきたことを後悔した。
置いてきた荷車も気になる。
結局無駄に疲れただけか、と諦めようとしたそのとき。
「うう…おかあさぁん…怖いよぉ…」
ふと、狭い路地を塞ぐように置かれた樽から声が聞こえた。
そっと覗き込むと、樽の中…
ではなくその向こう側で少年がうずくまっている。
「…大丈夫?」
声をかけると少年はびくりと大きく肩を揺らし、後ずさった。
「…ぼ、僕に近づくな!」
少年は先の尖った木片を拾い、構えながら言った。その手は震えており、涙に濡れた顔は恐怖に歪んでいる。
その怖がり方から先程の人影だと直感し、シャーロットは腰を折って少年と目線の高さを合わせた。
「ごめんね、驚かせちゃって。お母さんを捜してるの?」
少年は俯いて答えない。警戒しているのだろう。
「…大丈夫、泣かないで?あなたがお母さんに会えるように、力を貸してあげるから」
ハンカチを差し出しながら気がつくとそう言っていた。そこで初めて、自分が勝手なことをしていることに気づく。
だが少年はそれを聞き、勢いよく顔を上げた。
「…ほんとに?」
疑うような、縋るような瞳だ。シャーロットは笑みを浮かべる。
「うん、約束する。今はもうちょっとだけ、ここで待っててね?」
少年はしばし躊躇った後、ゆっくりと頷き、受け取ったハンカチで涙を拭う。そして再び見つからないようにしゃがみこんだ。
彼に母親のことを聞くのが早いだろうが、幼い少年の話だ。あまりあてにはならないだろう。
(急ごう!)
少年を母親と会わせて事情を説明し、この街から離れることを勧めなければならない。
テノの元へと戻るために、来た道を走っていると、例の男たちが聞き込みをしている場面に出くわす。
最悪のタイミングだ。目が合ってしまい、二人は大股でこちらに向かってきた。
「お嬢さん、この辺りで白い服を着たガ…男の子を見なかったかい?」
(今ガキって言おうとしたな…)
そんなことを思いながらシャーロットは首を傾げる。
「いえ、見ていませんが…お子さんですか?」
「…あ、ああ、大事な子供なんだ。引き止めて悪かったね」
男たちはそう言ってそそくさと去って行った。
「大事な子供…ね…」
彼らにとってはあの少年が商品なのだから、そりゃ大切だろう。
最低な人間がいたものだ。
一つため息をつき、再び走り出す。
やがて広場に着くと、シャーロットはテノに駆け寄った。
「テノさん!」
彼女は荷車に積まれた商品の数を確認していた。
肩で息をするシャーロットを見てテノは苦笑いを浮かべる。
「そんなに急いで、よっぽど気になるものがあったんだねぇ。お金は足りそうかい?」
「いえ、そうじゃなくて…向こうで男の子が、いかにも悪人です、みたいな男たちに追われていて。今は隠れていますが、見つかったら売られてしまうみたいです」
シャーロットによって語られたその内容を聞き、テノは思わず呟く。
「…まさかそんな危険そうなことに自分から…?」
周りの音でその言葉はシャーロットには届かなかった。
「テノさん?」
「ああ、いやぁ…どこの街にも闇はあるもんだねぇ」
やはり人が集う場所が賑わうと、日が差したように明るくなる。それによって影の部分が霞むというのは仕方のないことだ。
賑やかな場所だからこそ余計に、些細なことには気が付きにくく、目を向けられることも少ない。
あの少年の存在に気づいたのがシャーロットだけであったように。
「あの子を母親に会わせてあげたいんですが、なかなかいい方法が思いつかなくて…」
「そうだねぇ…その場合やるべきは情報収集だけど、あまり悠長なことも言ってられないか…」
テノはそこであることに気がついた。
ごく自然な流れで、巻き込まれている。
「はい。なんとか男たちの気を逸らすことができればいいんですけど…」
そしてシャーロットはおそらくそのことに気づいておらず、是が非でも手を貸したいらしい。
どうなるかはわからないが、ここは一つ協力してみようか、とテノは思い立った。
「それよりも、あたしにいい考えがあるよ」
目を瞬くシャーロットに、テノは大きく頷いた。
「相変わらずでっかい街だなぁ…」
この時、ベイトも御者としてハンデールを訪れていた。
「あ、どうせならバザール見て行きません?」
笑顔で言ったが、返ってきたのはいつも通りの静かな声と無愛想な表情。
「…遊びに来たわけではないぞ」
「はは、わかってますって」
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