16 / 50
1
身勝手な予告状11
しおりを挟む 街外れの廃工場。
一見、人気のない廃工場であるが、そこは闇組織アシッドクロウの拠点となっていた。
「シーナの奴、遅いな。今回は珍しく失態を犯したみたいだし、調子悪いのか?」
廃工場の事務室で、偉そうに椅子に座っていたのは、アシッドクロウのボスであるゲオルグ。
ゲオルグの問いに、後ろで控えていた男性が答える。
「健康チェックは問題ありませんでした。ただ、最近は自由行動時間に、家庭用魔道具製品の店に入り浸ってるようで、それが少々気掛かりですね」
「家道屋だぁ? 何でそんなところに入り浸るんだ?」
「女児向けのアクセサリーも売っているようでして。先日から着け始めたヘアピンも、そこで購入したものらしいです」
「はっ、あれも色気づく年頃か。再教育の必要があるな」
その時、廃工場内に大きな爆発音が響き、事務室内が揺れる。
「何だ!? 何が起こった!?」
異常を感じたゲオルグ達は、事務室から飛び出した。
「ふはははは! 燃えろ! 全てを燃やし尽くすのじゃ!」
炎に包まれた廃工場内で、玖音が高笑いをしていた。
「ちょっと! 私達まで燃えるじゃない。つーか、一酸化炭素中毒で死ぬわ」
「そのくらいは調節しておる。一人でも取り逃すのは不味いのじゃろ?」
「そうだけど……」
凛に負けた鬱憤を晴らすかのように、玖音は張り切って暴れていた。
「主がやらずとも、儂に任せてくれれば……」
その時、炎の奥から飛び出してきた黒尽くめの女が、ナイフを振り上げて飛び掛かって来た。
玖音が女に手を向けて捻ると、その女が突然発火し、あっという間に燃え尽きる。
「全部始末してやるぞ? 主も同胞を殺めるのは辛いじゃろうから、儂が全部請け負ってやろう」
「ううん。これは私が言い出したことだから。シーナちゃんの為なら、手を汚すことも厭わない……!」
炎の向こうから飛び掛かって来た男を、凛はハンマーで叩き潰した。
「ふっ、余計なお世話じゃったか」
「じゃあ、私はシーナちゃんと、ここのボス探しに行くから、他はよろしくね」
「うむ」
組織を潰すには、代表の討伐は不可欠である。
凛は玖音にこの場を任せ、シーナと共に奥へと向かった。
奥に進むにつれ、徐々に廃工場とは、かけ離れた内装へと変貌して行く。
「ここは……何かしら?」
二人が入った大部屋は、室内であるにも拘らず木や川があって、野外のようになっていた。
「実技場。ここで、訓練や選別試験するの」
「へー、試験もあるんだ」
「うん、集められた孤児が候補生になって、候補生同士で殺し合いするの。残った人が合格」
「え”……」
そこは現実社会とは、かけ離れた漫画のような世界であった。
「ちょ、ちょっと待って。もしかしてシーナちゃんみたいな年齢の暗殺者、他にも沢山いるの?」
「んー……ちょっと前は居たけど、事故とか任務失敗で死んじゃって、若手は今私だけ。そろそろ、また新しく補充するって言ってた」
「……やっぱり、ここは潰さなきゃ」
多くの子供が被害に遭っていたことを知り、凛は改めて、この組織を潰さなければならないと決意した。
二人は喋りながらも、襲ってくる敵を倒し、更に奥へと進んで行く。
「シーナちゃんだけでも助けられて良かった。これで平穏な日々を送れるわよ」
「……」
凛が励ますように言うが、シーナからの返事は特にない。
「……もしかして、余計なお世話と思ってたりする?」
反応が鈍かったことから、凛がこれまでのことを思い返すと、シーナの方から助けを求めてきたことは、一度もないことに気付いた。
「別に」
「え」
「どっちでも」
シーナには自分の意思がなかった。
これまでの過酷な経験から、感情や意思が薄かったのだ。
だが、凛が落ち込んだ様子を見せると、シーナは続けて言う。
「けど、お店にいる時間は楽しかった」
シーナの言葉を受け、凛は表情を明るくさせる。
意思が薄いながらも、アクセサリーに興味を持ち、その時間を楽しみたいと思う気持ちはあった。
その気持ちがあるなら、これからの生活で、歳相応の子供のように戻れる見込みは十分あった。
「今はそれだけでいいわ。私もシーナちゃんが素敵な生活を送れるように頑張るから」
シーナが組織を抜けて良かったと思えるようにしようと、凛は意気込む。
そこで奥の扉が開き、ゲオルグが二人の前に現れた。
「シーナ! よくも裏切ったな!」
ゲオルグは手の甲にある刻印をシーナに向け、隷属の刻印を反応させようとする。
だが、既に解除されているので、シーナは平然としていた。
「む?」
反応がない為、ゲオルグは改めて力を籠めるが、シーナの様子は変わらない。
「隷属の刻印なら解除したわ」
「解除だと!? 馬鹿な」
一般的にはあり得ないことだったので、闇組織のボスであるゲオルグも驚いていた。
「あんたが、ここのボス? シーナちゃんの為に潰させてもらうわ」
凛はゲオルグに向かってハンマーを構える。
すると、シーナが言う。
「気を付けて。ボス、凄く強いから」
「心配しないで。私はもっと、もおっと強いから」
闇組織のボスとはいえ、所詮は人間である。
玖音と戦った後では、霞んで見えた。
「小娘が。この落とし前、つけさせてもらうぞ。チッチッ」
ゲオルグが舌を鳴らすと、直後、背後から現れた男が、シーナへとナイフを振り下ろした。
気付いたシーナが、咄嗟に手持ちのナイフで受ける。
「シーナちゃん!?」
凛がシーナの方に気取られた瞬間、ゲオルグが懐から素早く魔導銃を抜き、凛へと弾丸を放った。
弾丸は砂の鎧に阻まれて止まるが、その間に、シーナはナイフの男に蹴り飛ばされ、二人は分断される。
「師弟の間に割り込むのは、無粋ってもんだ」
「師弟? ……不味いっ」
ナイフの男は、シーナに暗殺術を指南した師匠であった。
師匠相手に戦わせるのは危険と思った凛は、すぐに加勢しようとするが、その瞬間、砂の鎧で止まっていた弾丸が爆発し、凛は衝撃で体勢を崩す。
「弟子の不始末は師匠に任せて、こっちはこっちで楽しもうや」
魔導銃を向けたゲオルグが顔をニヤつかせながら、凛へと近付いてくる。
「楽しむつもり何て、ないわ……!」
直後、辺りの地面が爆発するかのように噴出し、床の板が飛び散る。巻き起こった砂煙が消えると、現れたのは、棘上に隆起した大量の土の柱だった。
「がはっ……ば、化け物かよ」
ゲオルグの腹部は土の柱に貫いており、そこからは夥しい量の血が流れ出ていた。
「貴方なんかに構ってる暇はないの。死になさい」
凛は野球ボール大の石を、ゲオルグに向かって撃ち放つ。
その石がゲオルグの頭部を吹き飛ばすが、直前にゲオルグも凛に向かって魔導銃を撃っていた。
弾丸は一直線に凛へと飛んで行く。
そして纏っていた砂の鎧に阻まれるが、被弾した瞬間、弾丸が破裂し、中から乳白色の液体が飛び出した。
液体の為、砂の鎧の隙間を抜け、凛の身体にかかる。
「きゃっ」
粘々とした粘着質の液体が凛の服に纏わりついた。
「何よ、これぇ……」
身動きしようとした凛だが、その動きが阻まれる。
粘着液が衣服や靴にくっついて、離れなかった。
凛はすぐに上を見上げる。
「シーナちゃん……!」
一見、人気のない廃工場であるが、そこは闇組織アシッドクロウの拠点となっていた。
「シーナの奴、遅いな。今回は珍しく失態を犯したみたいだし、調子悪いのか?」
廃工場の事務室で、偉そうに椅子に座っていたのは、アシッドクロウのボスであるゲオルグ。
ゲオルグの問いに、後ろで控えていた男性が答える。
「健康チェックは問題ありませんでした。ただ、最近は自由行動時間に、家庭用魔道具製品の店に入り浸ってるようで、それが少々気掛かりですね」
「家道屋だぁ? 何でそんなところに入り浸るんだ?」
「女児向けのアクセサリーも売っているようでして。先日から着け始めたヘアピンも、そこで購入したものらしいです」
「はっ、あれも色気づく年頃か。再教育の必要があるな」
その時、廃工場内に大きな爆発音が響き、事務室内が揺れる。
「何だ!? 何が起こった!?」
異常を感じたゲオルグ達は、事務室から飛び出した。
「ふはははは! 燃えろ! 全てを燃やし尽くすのじゃ!」
炎に包まれた廃工場内で、玖音が高笑いをしていた。
「ちょっと! 私達まで燃えるじゃない。つーか、一酸化炭素中毒で死ぬわ」
「そのくらいは調節しておる。一人でも取り逃すのは不味いのじゃろ?」
「そうだけど……」
凛に負けた鬱憤を晴らすかのように、玖音は張り切って暴れていた。
「主がやらずとも、儂に任せてくれれば……」
その時、炎の奥から飛び出してきた黒尽くめの女が、ナイフを振り上げて飛び掛かって来た。
玖音が女に手を向けて捻ると、その女が突然発火し、あっという間に燃え尽きる。
「全部始末してやるぞ? 主も同胞を殺めるのは辛いじゃろうから、儂が全部請け負ってやろう」
「ううん。これは私が言い出したことだから。シーナちゃんの為なら、手を汚すことも厭わない……!」
炎の向こうから飛び掛かって来た男を、凛はハンマーで叩き潰した。
「ふっ、余計なお世話じゃったか」
「じゃあ、私はシーナちゃんと、ここのボス探しに行くから、他はよろしくね」
「うむ」
組織を潰すには、代表の討伐は不可欠である。
凛は玖音にこの場を任せ、シーナと共に奥へと向かった。
奥に進むにつれ、徐々に廃工場とは、かけ離れた内装へと変貌して行く。
「ここは……何かしら?」
二人が入った大部屋は、室内であるにも拘らず木や川があって、野外のようになっていた。
「実技場。ここで、訓練や選別試験するの」
「へー、試験もあるんだ」
「うん、集められた孤児が候補生になって、候補生同士で殺し合いするの。残った人が合格」
「え”……」
そこは現実社会とは、かけ離れた漫画のような世界であった。
「ちょ、ちょっと待って。もしかしてシーナちゃんみたいな年齢の暗殺者、他にも沢山いるの?」
「んー……ちょっと前は居たけど、事故とか任務失敗で死んじゃって、若手は今私だけ。そろそろ、また新しく補充するって言ってた」
「……やっぱり、ここは潰さなきゃ」
多くの子供が被害に遭っていたことを知り、凛は改めて、この組織を潰さなければならないと決意した。
二人は喋りながらも、襲ってくる敵を倒し、更に奥へと進んで行く。
「シーナちゃんだけでも助けられて良かった。これで平穏な日々を送れるわよ」
「……」
凛が励ますように言うが、シーナからの返事は特にない。
「……もしかして、余計なお世話と思ってたりする?」
反応が鈍かったことから、凛がこれまでのことを思い返すと、シーナの方から助けを求めてきたことは、一度もないことに気付いた。
「別に」
「え」
「どっちでも」
シーナには自分の意思がなかった。
これまでの過酷な経験から、感情や意思が薄かったのだ。
だが、凛が落ち込んだ様子を見せると、シーナは続けて言う。
「けど、お店にいる時間は楽しかった」
シーナの言葉を受け、凛は表情を明るくさせる。
意思が薄いながらも、アクセサリーに興味を持ち、その時間を楽しみたいと思う気持ちはあった。
その気持ちがあるなら、これからの生活で、歳相応の子供のように戻れる見込みは十分あった。
「今はそれだけでいいわ。私もシーナちゃんが素敵な生活を送れるように頑張るから」
シーナが組織を抜けて良かったと思えるようにしようと、凛は意気込む。
そこで奥の扉が開き、ゲオルグが二人の前に現れた。
「シーナ! よくも裏切ったな!」
ゲオルグは手の甲にある刻印をシーナに向け、隷属の刻印を反応させようとする。
だが、既に解除されているので、シーナは平然としていた。
「む?」
反応がない為、ゲオルグは改めて力を籠めるが、シーナの様子は変わらない。
「隷属の刻印なら解除したわ」
「解除だと!? 馬鹿な」
一般的にはあり得ないことだったので、闇組織のボスであるゲオルグも驚いていた。
「あんたが、ここのボス? シーナちゃんの為に潰させてもらうわ」
凛はゲオルグに向かってハンマーを構える。
すると、シーナが言う。
「気を付けて。ボス、凄く強いから」
「心配しないで。私はもっと、もおっと強いから」
闇組織のボスとはいえ、所詮は人間である。
玖音と戦った後では、霞んで見えた。
「小娘が。この落とし前、つけさせてもらうぞ。チッチッ」
ゲオルグが舌を鳴らすと、直後、背後から現れた男が、シーナへとナイフを振り下ろした。
気付いたシーナが、咄嗟に手持ちのナイフで受ける。
「シーナちゃん!?」
凛がシーナの方に気取られた瞬間、ゲオルグが懐から素早く魔導銃を抜き、凛へと弾丸を放った。
弾丸は砂の鎧に阻まれて止まるが、その間に、シーナはナイフの男に蹴り飛ばされ、二人は分断される。
「師弟の間に割り込むのは、無粋ってもんだ」
「師弟? ……不味いっ」
ナイフの男は、シーナに暗殺術を指南した師匠であった。
師匠相手に戦わせるのは危険と思った凛は、すぐに加勢しようとするが、その瞬間、砂の鎧で止まっていた弾丸が爆発し、凛は衝撃で体勢を崩す。
「弟子の不始末は師匠に任せて、こっちはこっちで楽しもうや」
魔導銃を向けたゲオルグが顔をニヤつかせながら、凛へと近付いてくる。
「楽しむつもり何て、ないわ……!」
直後、辺りの地面が爆発するかのように噴出し、床の板が飛び散る。巻き起こった砂煙が消えると、現れたのは、棘上に隆起した大量の土の柱だった。
「がはっ……ば、化け物かよ」
ゲオルグの腹部は土の柱に貫いており、そこからは夥しい量の血が流れ出ていた。
「貴方なんかに構ってる暇はないの。死になさい」
凛は野球ボール大の石を、ゲオルグに向かって撃ち放つ。
その石がゲオルグの頭部を吹き飛ばすが、直前にゲオルグも凛に向かって魔導銃を撃っていた。
弾丸は一直線に凛へと飛んで行く。
そして纏っていた砂の鎧に阻まれるが、被弾した瞬間、弾丸が破裂し、中から乳白色の液体が飛び出した。
液体の為、砂の鎧の隙間を抜け、凛の身体にかかる。
「きゃっ」
粘々とした粘着質の液体が凛の服に纏わりついた。
「何よ、これぇ……」
身動きしようとした凛だが、その動きが阻まれる。
粘着液が衣服や靴にくっついて、離れなかった。
凛はすぐに上を見上げる。
「シーナちゃん……!」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
このブラジャーは誰のもの?
本田 壱好
ミステリー
ある日、体育の授業で頭に怪我をし早退した本前 建音に不幸な事が起こる。
保健室にいて帰った通学鞄を、隣に住む幼馴染の日脚 色が持ってくる。その中から、見知らぬブラジャーとパンティが入っていて‥。
誰が、一体、なんの為に。
この物語は、モテナイ・冴えない・ごく平凡な男が、突然手に入った女性用下着の持ち主を探す、ミステリー作品である。
強制憑依アプリを使ってみた。
本田 壱好
ミステリー
十八年間モテた試しが無かった俺こと童定春はある日、幼馴染の藍良舞に告白される。
校内一の人気を誇る藍良が俺に告白⁈
これは何かのドッキリか?突然のことに俺は返事が出来なかった。
不幸は続くと言うが、その日は不幸の始まりとなるキッカケが多くあったのだと今となっては思う。
その日の夜、小学生の頃の友人、鴨居常叶から当然連絡が掛かってきたのも、そのキッカケの一つだ。
話の内容は、強制憑依アプリという怪しげなアプリの話であり、それをインストールして欲しいと言われる。
頼まれたら断れない性格の俺は、送られてきたサイトに飛んで、その強制憑依アプリをインストールした。
まさかそれが、運命を大きく変える出来事に発展するなんて‥。当時の俺は、まだ知る由もなかった。

幽霊探偵 白峰霊
七鳳
ミステリー
• 目撃情報なし
• 連絡手段なし
• ただし、依頼すれば必ず事件を解決してくれる
都市伝説のように語られるこの探偵——白峰 霊(しらみね れい)。
依頼人も犯人も、「彼は幽霊である」と信じてしまう。
「証拠? あるよ。僕が幽霊であり、君が僕を生きていると証明できないこと。それこそが証拠だ。」
今日も彼は「幽霊探偵」という看板を掲げながら、巧妙な話術と論理で、人々を“幽霊が事件を解決している”と思い込ませる。


『神楽坂オカルト探偵事務所 〜都市伝説と禁忌の事件簿〜』
ソコニ
ミステリー
「都市伝説は嘘か真か。その答えは、禁忌の先にある。」
## 紹介文
神楽坂の路地裏に佇む一軒の古い洋館。その扉に掛かる看板には「神楽坂オカルト探偵事務所」と記されている。
所長の九条響は元刑事。オカルトを信じないと公言する彼だが、ある事件をきっかけに警察を辞め、怪異専門の探偵となった。彼には「怪異の痕跡」を感じ取る特殊な力があるが、その代償として激しい頭痛に襲われる。しかも、彼自身の記憶の一部が何者かによって封印されているらしい。
事務所には個性的な仲間たちがいる。天才ハッカーの霧島蓮、陰陽術の末裔である一ノ瀬紅葉、そして事務所に住み着いた幽霊の白石ユウ。彼らは神楽坂とその周辺で起きる不可解な事件に挑んでいく

『白夜学園~五時の影絶~』
ソコニ
ミステリー
白夜学園——その名前は美しいが、この学校には誰も知らない恐ろしい秘密がある。
毎日午後5時、校内に鐘の音が響くと、学校は"異形の世界"へと変貌する。壁から血のようなシミが浮かび上がり、教師たちは怪物じみた姿に変化し、そして最も恐ろしいことに——生徒たちの影が薄れていく
泉田高校放課後事件禄
野村だんだら
ミステリー
連作短編形式の長編小説。人の死なないミステリです。
田舎にある泉田高校を舞台に、ちょっとした事件や謎を主人公の稲富くんが解き明かしていきます。
【第32回前期ファンタジア大賞一次選考通過作品を手直しした物になります】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる