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魔女の城2
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「で、出た!」
そこには、噂に聞いていた通りのものがいた。
純白のウエディングドレス。……だったであろうものは赤黒く滲み、据わらない頭はグラグラとゆれている。
それもそのはず、首が折れているのだ。頭の重みによって、まるで小首をかしげるかのようにその花嫁が首を横 に倒せば、その内側に白い骨のようなものと、赤黒い、なにか。
……想像などしたくなかった。
「う、うわああああ!」
思わずへたりこみそうになるのを必死に踏ん張り、社は悲鳴を喉の奥にのみこんだ。
怖い。けれどあまり騒ぎ立てるのもよくないだろう。ご飯、食べてなくて良かった。社はひっきりなしにこみ上げてくる吐き気をなだめながら考える。僕の叫び声で人でも集まってみろ、大方何もない空間に向かって叫んでいる変人がいるだけだと思われて終わりだ。
残念ながら、こういうのは社にしか見えないらしい。
「え、ええと、お祓いお祓い……」
何度やっても慣れそうになかった。それもそのはずで、なにも社だって好き好んでこんなことをしているわけではなかった。自分でも認めたくないものの、なぜだか昔から幽霊の類いが見えて、なぜだかその霊を還す力を持っているのである。
誠に、不本意ながら。
「くそ、なんで兄貴じゃなくて僕なんだ!」
毎度毎度心に積もる不満を振り払うかのように、社はそれなりにめかしこんできた正装の後ろポケットに、まるで歳末の大掃除さながらに突っ込んでおいたハタキ、もとい玉串を乱暴に掴み取った。
そう、玉串だ。神主やら、アニメに出てくる巫女やらがやたらと振り回しているそれ。
およそアラサーの男が持つものでもない。パーティーの間だって、あれはなんだろうと不躾な視線を投げ掛けられて肩身の狭い思いをしたものだった。
別にこれが商売道具というわけではない。社はれっきとした、一流不動産会社の会社員だからだ。社は同窓会で、就職先を友人らに伝えた時のどよめきを今でも覚えている。それほど、地元では大手企業なのだ。
その数多の業務のうち、今回社が同行したのはホテル不動産投資の業務だった。それだけを聞くと、ひどく社は成績優秀なビジネスマンなのかと思われるだろう。しかしそれに対しイエスと答えるには若干弱腰にはなってしまう。なぜなら社がこの会社に新卒でうまく滑り込めたのは、まさかの事故物件対策係としてだったからだ。
まったく、いったいどこで僕のことを知ったのだろう。就職当時、社は納得がいかなかった。いかに実家が神社、神職を務める親に勧められて『日本文学部神道科』なんて大層な学部を卒業したからと言って、神道科イコール幽霊退治、とはいかないだろう。仮にそんな発想になるのだとしたら、社を面接した人事はただのフィクションオタクだ。
だがのちにこのからくりが発覚する。なんと社の父親と寿社長は古くからの友人で、さらには今回、社と一緒に呼ばれた華ちゃんこと結城華の父親も寿社長と古くからの知り合いだという。で、二人から社のウワサが伝わったらしい。
世間は狭い。
とはいえ業務内容は普通の不動産屋と変わりあるまい、そう考えていたもののそうコトは甘くなかった。お祓い課、などとふざけた名前の部署に配属され(もちろん上司も部下も同僚も後輩もいない!)連日、様々な建物を連れまわされては玉串を振る日々が続いている。
簡単な仕事と言うことなかれ。どこで見つけてくるのか、やたらといわく付きの中古物件を社長が見つけては押し付けてくるし、さらには自慢じゃないが、社は極度の怖がりだった。
「いくら手当てが付くからって、割に合わないんだけど!」
扉の向こうの寿社長に届かんばかりに大きな独り言を喚いたのち、社は意識を集中し、見よう見まねで覚えた祝詞を厳かに唱え始める。
「高天原に神留り坐す 皇親神漏岐 神漏美の命以て 八百萬神等を神集へに集へ賜ひ 神議りに議り賜ひて……」
礼服姿なので格好がつかないけれど、それでも効果はあるらしい。それに合わせてゆらゆらと玉串を振れば、つられるかのようにドレスが左右に揺れた。
そうだ、それでいい。こんなところにひとりでいたって仕方がないじゃないか。早くみんなのところに行った方がいい。
心のなかでそう強く念じる。自分の何がどうやって霊を祓うのかはよくわからなかったが、なんとなく覚えた祝詞を唱えると、大体の霊が神のおわす高天原に消えていく。
子守唄みたいなものなのかな、そう社は思っていた。お祓い、と言ってはいるが正確に言えば浄霊だ。霊をなだめ、神様に安寧を願う儀式。
霊を慰める言葉たちは、泣く子をあやす子守唄のようなものだ。柔らかで響く声が、ぼんやりと記憶にあるそれを揺さぶるのだろう。そして自我を失っていた霊たちも、自分を取り戻してあるべき場所に還っていくのだろう、と。
だが目の前の花嫁の霊はどうだ?消えていく気配などない。それどころか、なんだか先程よりくっきりと見えるようになってきた気がする。いや、それだけじゃない。うなだれ、血に染まったベールに隠されていた顔を持ち上げてきているではないか。
社はその中身など見たくもないとばかりに、やみくもに玉串を振るう。いやだ、ぐちゃぐちゃに潰された頭でもあの中から飛び出てみろ!僕は恐怖のあまり気を失うに違いない!
だが社の願いもむなしく、ゆっくりと花嫁がこちらへと向かってくる。社の呼吸が乱れる。声が震える。
だめだ、これじゃあ祝詞が効かない。嫌な汗が背中を伝った。だって、いままで失敗などしたことがないのだ。万一失敗したらどうなる?
これ、このままこの霊がおとなしく成仏してくれなかったらいったいどうなってしまうのだろうか。まさか、憑りつかれてでもしまうのか?
そうしているうちにも霊は社に肉薄してくる。ああ、その生臭い息が顔にかかるほどだ。やつは血にまみれた唇を開き、その鋭い牙で僕を食い殺すんじゃなかろうか。
そこで社は思わず目をつぶってしまった。もう無理だ、僕だって本当はこんなことしたくないんだ、なにせ面白いからと無理やり連れられたホラー映画で気絶するくらいなのだ。だというのに、本物に迫られて正気でいられるはずがない。
いくら頑なに瞳を瞑ろうとも、伝わってくる霊の存在。実存しないのに存在感があるだなんて変な話だけれど、確かに社には伝わってきたのだ。その息遣いや、血なまぐさささえも。
ああ、たぶんこのままじゃ僕は、敵を目前にして気絶するという最悪なパターンに陥ってしまうかもしれない!
こんな仕事、もう辞めてやる!と呪いの声を出すこともままならず社は頭のなかで叫んだ。そして予告通り、意識を手放してしまった。
そこには、噂に聞いていた通りのものがいた。
純白のウエディングドレス。……だったであろうものは赤黒く滲み、据わらない頭はグラグラとゆれている。
それもそのはず、首が折れているのだ。頭の重みによって、まるで小首をかしげるかのようにその花嫁が首を横 に倒せば、その内側に白い骨のようなものと、赤黒い、なにか。
……想像などしたくなかった。
「う、うわああああ!」
思わずへたりこみそうになるのを必死に踏ん張り、社は悲鳴を喉の奥にのみこんだ。
怖い。けれどあまり騒ぎ立てるのもよくないだろう。ご飯、食べてなくて良かった。社はひっきりなしにこみ上げてくる吐き気をなだめながら考える。僕の叫び声で人でも集まってみろ、大方何もない空間に向かって叫んでいる変人がいるだけだと思われて終わりだ。
残念ながら、こういうのは社にしか見えないらしい。
「え、ええと、お祓いお祓い……」
何度やっても慣れそうになかった。それもそのはずで、なにも社だって好き好んでこんなことをしているわけではなかった。自分でも認めたくないものの、なぜだか昔から幽霊の類いが見えて、なぜだかその霊を還す力を持っているのである。
誠に、不本意ながら。
「くそ、なんで兄貴じゃなくて僕なんだ!」
毎度毎度心に積もる不満を振り払うかのように、社はそれなりにめかしこんできた正装の後ろポケットに、まるで歳末の大掃除さながらに突っ込んでおいたハタキ、もとい玉串を乱暴に掴み取った。
そう、玉串だ。神主やら、アニメに出てくる巫女やらがやたらと振り回しているそれ。
およそアラサーの男が持つものでもない。パーティーの間だって、あれはなんだろうと不躾な視線を投げ掛けられて肩身の狭い思いをしたものだった。
別にこれが商売道具というわけではない。社はれっきとした、一流不動産会社の会社員だからだ。社は同窓会で、就職先を友人らに伝えた時のどよめきを今でも覚えている。それほど、地元では大手企業なのだ。
その数多の業務のうち、今回社が同行したのはホテル不動産投資の業務だった。それだけを聞くと、ひどく社は成績優秀なビジネスマンなのかと思われるだろう。しかしそれに対しイエスと答えるには若干弱腰にはなってしまう。なぜなら社がこの会社に新卒でうまく滑り込めたのは、まさかの事故物件対策係としてだったからだ。
まったく、いったいどこで僕のことを知ったのだろう。就職当時、社は納得がいかなかった。いかに実家が神社、神職を務める親に勧められて『日本文学部神道科』なんて大層な学部を卒業したからと言って、神道科イコール幽霊退治、とはいかないだろう。仮にそんな発想になるのだとしたら、社を面接した人事はただのフィクションオタクだ。
だがのちにこのからくりが発覚する。なんと社の父親と寿社長は古くからの友人で、さらには今回、社と一緒に呼ばれた華ちゃんこと結城華の父親も寿社長と古くからの知り合いだという。で、二人から社のウワサが伝わったらしい。
世間は狭い。
とはいえ業務内容は普通の不動産屋と変わりあるまい、そう考えていたもののそうコトは甘くなかった。お祓い課、などとふざけた名前の部署に配属され(もちろん上司も部下も同僚も後輩もいない!)連日、様々な建物を連れまわされては玉串を振る日々が続いている。
簡単な仕事と言うことなかれ。どこで見つけてくるのか、やたらといわく付きの中古物件を社長が見つけては押し付けてくるし、さらには自慢じゃないが、社は極度の怖がりだった。
「いくら手当てが付くからって、割に合わないんだけど!」
扉の向こうの寿社長に届かんばかりに大きな独り言を喚いたのち、社は意識を集中し、見よう見まねで覚えた祝詞を厳かに唱え始める。
「高天原に神留り坐す 皇親神漏岐 神漏美の命以て 八百萬神等を神集へに集へ賜ひ 神議りに議り賜ひて……」
礼服姿なので格好がつかないけれど、それでも効果はあるらしい。それに合わせてゆらゆらと玉串を振れば、つられるかのようにドレスが左右に揺れた。
そうだ、それでいい。こんなところにひとりでいたって仕方がないじゃないか。早くみんなのところに行った方がいい。
心のなかでそう強く念じる。自分の何がどうやって霊を祓うのかはよくわからなかったが、なんとなく覚えた祝詞を唱えると、大体の霊が神のおわす高天原に消えていく。
子守唄みたいなものなのかな、そう社は思っていた。お祓い、と言ってはいるが正確に言えば浄霊だ。霊をなだめ、神様に安寧を願う儀式。
霊を慰める言葉たちは、泣く子をあやす子守唄のようなものだ。柔らかで響く声が、ぼんやりと記憶にあるそれを揺さぶるのだろう。そして自我を失っていた霊たちも、自分を取り戻してあるべき場所に還っていくのだろう、と。
だが目の前の花嫁の霊はどうだ?消えていく気配などない。それどころか、なんだか先程よりくっきりと見えるようになってきた気がする。いや、それだけじゃない。うなだれ、血に染まったベールに隠されていた顔を持ち上げてきているではないか。
社はその中身など見たくもないとばかりに、やみくもに玉串を振るう。いやだ、ぐちゃぐちゃに潰された頭でもあの中から飛び出てみろ!僕は恐怖のあまり気を失うに違いない!
だが社の願いもむなしく、ゆっくりと花嫁がこちらへと向かってくる。社の呼吸が乱れる。声が震える。
だめだ、これじゃあ祝詞が効かない。嫌な汗が背中を伝った。だって、いままで失敗などしたことがないのだ。万一失敗したらどうなる?
これ、このままこの霊がおとなしく成仏してくれなかったらいったいどうなってしまうのだろうか。まさか、憑りつかれてでもしまうのか?
そうしているうちにも霊は社に肉薄してくる。ああ、その生臭い息が顔にかかるほどだ。やつは血にまみれた唇を開き、その鋭い牙で僕を食い殺すんじゃなかろうか。
そこで社は思わず目をつぶってしまった。もう無理だ、僕だって本当はこんなことしたくないんだ、なにせ面白いからと無理やり連れられたホラー映画で気絶するくらいなのだ。だというのに、本物に迫られて正気でいられるはずがない。
いくら頑なに瞳を瞑ろうとも、伝わってくる霊の存在。実存しないのに存在感があるだなんて変な話だけれど、確かに社には伝わってきたのだ。その息遣いや、血なまぐさささえも。
ああ、たぶんこのままじゃ僕は、敵を目前にして気絶するという最悪なパターンに陥ってしまうかもしれない!
こんな仕事、もう辞めてやる!と呪いの声を出すこともままならず社は頭のなかで叫んだ。そして予告通り、意識を手放してしまった。
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