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現れた死体 4/22
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死体発見現場の南側保管庫から追い出され、その場にいた人々は一階の展示室に集められた。
当然、今日も休館となり、この場に居合わせなかった他のスタッフらが、慌ただしく休館のビラ貼りやSNSでの休館告知の処理をしてくれているらしい。
それはそれで大変そうだったが、俺は加賀見に付いてきてしまったことを激しく後悔していた。
なぜなら。
「岡本さんを皆さんが最後に見たのはいつですか?」
土森刑事が、意図的にだろう、こちらを睨みながら美術館スタッフらに問うた。
ああ、やっぱり俺たちを疑ってるんだな。
俺の隣では、オオトリ女史が青ざめた顔のままうつむいている。
その彼女は、さらにぐったりとしたヤヨイ先輩の身体を支えていた。
それは凄惨な死体を見てしまったことに他ならないだろうが、その凄惨さを演出している方法によるところが大きかった。
岡本は、両目をえぐられて殺されていた。
まさに、あの呪いの言伝の通りにだ。
けれどその眼をえぐったのは、また呪いにまみれた剣だという。死体から少し離れた場所にうち棄てられていたのは、長く伸びた刃。
いわゆる日本刀のようだが、俺にはなんだかわからなかった。それより、持つところがなくて使いづらそうだなという印象が強い。
「嘘でしょ、徳川美術館になんて言えばいいの……」
今度はオオトリ女史が違う意味で青ざめていた。あれもまた他の美術館から借りてきたもので、後期展示の目玉予定だったらしい。
世界各国から集めた強力な呪いに対し、平成十年の代の誰かが考えた下らぬミステリの、その呪いの言伝が勝てるだなんて到底思えない。
誰かが意図的に、言伝を模しているのだ。
なぜこうもこだわる?
「岡本さんねえ、そうね、再オープンの時かしら?」
首をひねるのは大野。「っていうと、先週の金曜日ですか?」
こいつ敬語がちゃんと使えたんだな。珍しく丁寧な口調の土森刑事に、俺は驚きを隠せない。
「それなら、俺も見たけれど」
俺も一証人として、警察の情報捜査に協力する。すると「フン」と軽く鼻であしらわれた。
「容疑者の証言は聞いていない」
「いや、確かにこの彼と儂は金曜に話したな、あの休憩室で」
すると村上老人が助け舟とばかりに重い口を開いた。「負け犬の遠吠えよろしく、文句を散々言い散らかしながら消えて行ったのを見たわ」
「それは、いつごろの話です?」
なんだ、俺の話は聞かないくせに。俺はつまらなくなって、部屋の隅に佇む加賀見の元へ向かった。
こんな騒ぎがあればさぞペラペラと喋り立てそうな彼が、思案気に顎に手など添えている。
「おどろおどろしい死体を見て、怖気づいたのか?」
俺は気分を晴らすべく、彼に軽口を叩いた。
こんなことを言っておきながら、多分一番怖気づいているのは俺だ。
あの目が、まだこちらを睨んでいる気がしてならない。
「まあ、死体を見て喜ぶ趣味は別段ないからな」
俺の戯言など聞かなかったかのように、加賀見はうつむいたまま。
「再び、呪いの言伝に見立てて事件が起こってしまった。ならば普通、岩崎氏と岡本氏は同一犯によって殺害されたと考えるのが自然だ」
そりゃあ、そうだろう。わざと同一犯の犯行に見せるため、見立て殺人を行った。
その可能性だってなくはないが、あの刑事のことだ、どう解釈するか。
さらに間の悪いことに、彼女はこの場にいるのだ。
「草間さん。アンタ最近は家でおとなしくしてたようだが、どうしてまた誰かが殺される時に限って、ここにいるのかな」
想像した通りに、厭味ったらしい口調で土森がヤヨイ先輩をねめつけた。
「それとも岡本さんを殺すために、わざわざ出てきたのか?」
「そうやって固定観念を自分で自分に植え付けることほど愚かなことはない」
土森の目線から遮るように、ぬっとその長身をヤヨイ先輩と刑事の間に滑り込ませる。
加賀見がキザったらしく言った。
「まだ最初の件で彼女が犯人であるという明確な証拠もつかめていないのに、彼女が犯人だと思い込んでいる。そして、その誤ったバイアスがかかったまま、別の事件を見ようとしている。それじゃあ、解決するものも解決しない。そもそも、スタート時点から間違っているのだから」
口から出る言葉はカッコいいが、誰もそれに聞き惚れることなくただ唖然としていた。
「誰だ、お前は」
呆れたように土森が眉をひそめた。「なんだ、急に。何者なんだ?」
「私は加賀見だ」
おそらく土森が求めている答えとは違う言葉を彼は言い放った。「加賀見鏡介だ」
だからなんだって言うんだ、恐らくそう思っているだろう土森を放置して、加賀見は話を続ける。
「ダイアが彼の遺体と一緒にあったということは、彼がダイアを盗んだ犯人なのか?」
落としていた目線を上げ、加賀見が保管庫の入口を睨んだ。長時間開けっ放しにしていると警告音が鳴るらしく、ピーピーと扉が騒いでいる。
「そうなんじゃないのか?」
もはや関わることを放棄したのか、この新たな闖入者にぞんざいに土森が返す。
あの威圧的な男を困らせてやったという点において、俺は心の中で加賀見に拍手をした。
ああいう思い込みが強いやつほど、奇想天外な状況になるとお手上げとなるらしい。
「なるほど、では岡本氏がダイアを盗んだ、と。ならばなぜダイアの呪い――四肢をバラバラにされるのではなく、H大の呪いの言伝に見立てられて殺されているのだろうな」
誰に聞かせているともつかない様子で加賀見が呟く。
それに、もう一つの違和感。
「なぜ、わざわざ目玉を死体から少し離れた場所に置いたんだろうな」
隠すならもっと別のどこかに置くはずだ。かといって、死体発見者を驚かせたかったのならば、もっと目立つ場所に置けばいい。
けれどそれらは、少し離れた彫刻の前に鎮座させられていた。
「どこかで見たことのあるような彫刻だったが」
あの女の像は見覚えがあった。俺は加賀見にそっと耳打ちする。
「メドゥーサだ」
「ああ、頭が蛇で、目が合うと石にされてしまうんだったか」
さすがに死体を石にするほどの工作はさしもの犯人にも出来なかったのかな、そう加賀見はもごもごと言った。
さすがに笑うのは不謹慎だと彼も思ったらしい。
「おそらくあれも、呪いの秘宝展の後期展示の目玉だったんだろうな」
見たものを石にするメドゥーサの石像。存在自体が矛盾しているような気もするが、その目はえぐられた岡本の眼球を見下していた。
なぜ犯人がこんな芸当をしたのかはわからない。が、だが一つだけ、確実なことがあった。
「岩崎氏の時と同じように、事件時に誰がここに入ったか確認すれば、一発で犯人が特定できるだろ」
少なくとも、岩崎殺害の時より話は簡単なはずだ。岡本がいつ殺されたかは知らないが、そこまで時間が経っていないだろうことは、素人の俺にだって分かる。
それに、南側保管庫に誰かが入っていたとしたら、すぐに死体に気が付くはずだ。
それが今まであの状態だったということは、犯人と被害者以外に保管庫を出入りしていないからだ。
「土森刑事!」
そこへ、慌ただしく警備員の一人が彼のもとへ駆けてきた。黒川主任だ。
恐らく、あの気に食わない刑事も俺と同じことを考えたのだろう。だから早速、監視カメラの映像を確認させたのだ。
警備員が、目を白黒させながら刑事に耳打ちする。犯人は、予想もしなかった人物なのだろうか。
俺の周りの美術館スタッフらも、その様子を静かに見守っている。見守りつつも、チラチラと皆、他の誰かを見ている。
自分以外の誰かを疑っているようだった。
「……そんなはずないでしょう!」
しばらくして、土森の怒号が辺り一面に響いた。
「誰も通ってないだなんて、カメラが壊れてるんじゃないんですか?」
「私もそう思って、IDの通過履歴を確認したんです、でも……」
確認できたのは、そこにいる草間さんと狩野館長、それと夜間見回りに来た警備員の姿だけでした。
彼は確かにそう言った。
「被害者は?岡本さんは、いつここに?」
「それが、まったく……。今映像を過去にさかのぼって確認していますが、数日前に確かに部屋を出て行く岡本さんの映像があったようです。けれどそれ以降、彼が入った様子は無くて……」
「殺された後に、何か大きなものに入れて誰かがここに運んだのでは」
「あったにはあったんですが」
ちらり、と警備員がヤヨイ先輩の方を向いた。
「彼女が、大きなカボチャみたいなのを運ぶ映像が。でもあれは二週間も前の映像です、それ以降に岡本さんの姿を見たって、皆さん言ってますし……」
「じゃあ、急に死体とダイアがここに現れたとでも?」
「わかりません、けれどそうとしか」
喚く土森刑事の勢いに押され、黒川主任が縮こまる。
俺には、犯人の意図がわからなかった。これじゃあまるで。
「まるで密室殺人だな」ぽつり、と加賀見氏が呟いた。
「なぜ犯人は、そんな面倒なことを?」
俺は隣の男に問いかけた。恐らく、何か意図があるはずだ。
「さあな。けれどそこにないはずの死体が急に現れた。面白そうじゃないか」
加賀見が満面の笑みを浮かべた。好物にありついた獣のように。
俺は、ちっとも面白くなかった。
当然、今日も休館となり、この場に居合わせなかった他のスタッフらが、慌ただしく休館のビラ貼りやSNSでの休館告知の処理をしてくれているらしい。
それはそれで大変そうだったが、俺は加賀見に付いてきてしまったことを激しく後悔していた。
なぜなら。
「岡本さんを皆さんが最後に見たのはいつですか?」
土森刑事が、意図的にだろう、こちらを睨みながら美術館スタッフらに問うた。
ああ、やっぱり俺たちを疑ってるんだな。
俺の隣では、オオトリ女史が青ざめた顔のままうつむいている。
その彼女は、さらにぐったりとしたヤヨイ先輩の身体を支えていた。
それは凄惨な死体を見てしまったことに他ならないだろうが、その凄惨さを演出している方法によるところが大きかった。
岡本は、両目をえぐられて殺されていた。
まさに、あの呪いの言伝の通りにだ。
けれどその眼をえぐったのは、また呪いにまみれた剣だという。死体から少し離れた場所にうち棄てられていたのは、長く伸びた刃。
いわゆる日本刀のようだが、俺にはなんだかわからなかった。それより、持つところがなくて使いづらそうだなという印象が強い。
「嘘でしょ、徳川美術館になんて言えばいいの……」
今度はオオトリ女史が違う意味で青ざめていた。あれもまた他の美術館から借りてきたもので、後期展示の目玉予定だったらしい。
世界各国から集めた強力な呪いに対し、平成十年の代の誰かが考えた下らぬミステリの、その呪いの言伝が勝てるだなんて到底思えない。
誰かが意図的に、言伝を模しているのだ。
なぜこうもこだわる?
「岡本さんねえ、そうね、再オープンの時かしら?」
首をひねるのは大野。「っていうと、先週の金曜日ですか?」
こいつ敬語がちゃんと使えたんだな。珍しく丁寧な口調の土森刑事に、俺は驚きを隠せない。
「それなら、俺も見たけれど」
俺も一証人として、警察の情報捜査に協力する。すると「フン」と軽く鼻であしらわれた。
「容疑者の証言は聞いていない」
「いや、確かにこの彼と儂は金曜に話したな、あの休憩室で」
すると村上老人が助け舟とばかりに重い口を開いた。「負け犬の遠吠えよろしく、文句を散々言い散らかしながら消えて行ったのを見たわ」
「それは、いつごろの話です?」
なんだ、俺の話は聞かないくせに。俺はつまらなくなって、部屋の隅に佇む加賀見の元へ向かった。
こんな騒ぎがあればさぞペラペラと喋り立てそうな彼が、思案気に顎に手など添えている。
「おどろおどろしい死体を見て、怖気づいたのか?」
俺は気分を晴らすべく、彼に軽口を叩いた。
こんなことを言っておきながら、多分一番怖気づいているのは俺だ。
あの目が、まだこちらを睨んでいる気がしてならない。
「まあ、死体を見て喜ぶ趣味は別段ないからな」
俺の戯言など聞かなかったかのように、加賀見はうつむいたまま。
「再び、呪いの言伝に見立てて事件が起こってしまった。ならば普通、岩崎氏と岡本氏は同一犯によって殺害されたと考えるのが自然だ」
そりゃあ、そうだろう。わざと同一犯の犯行に見せるため、見立て殺人を行った。
その可能性だってなくはないが、あの刑事のことだ、どう解釈するか。
さらに間の悪いことに、彼女はこの場にいるのだ。
「草間さん。アンタ最近は家でおとなしくしてたようだが、どうしてまた誰かが殺される時に限って、ここにいるのかな」
想像した通りに、厭味ったらしい口調で土森がヤヨイ先輩をねめつけた。
「それとも岡本さんを殺すために、わざわざ出てきたのか?」
「そうやって固定観念を自分で自分に植え付けることほど愚かなことはない」
土森の目線から遮るように、ぬっとその長身をヤヨイ先輩と刑事の間に滑り込ませる。
加賀見がキザったらしく言った。
「まだ最初の件で彼女が犯人であるという明確な証拠もつかめていないのに、彼女が犯人だと思い込んでいる。そして、その誤ったバイアスがかかったまま、別の事件を見ようとしている。それじゃあ、解決するものも解決しない。そもそも、スタート時点から間違っているのだから」
口から出る言葉はカッコいいが、誰もそれに聞き惚れることなくただ唖然としていた。
「誰だ、お前は」
呆れたように土森が眉をひそめた。「なんだ、急に。何者なんだ?」
「私は加賀見だ」
おそらく土森が求めている答えとは違う言葉を彼は言い放った。「加賀見鏡介だ」
だからなんだって言うんだ、恐らくそう思っているだろう土森を放置して、加賀見は話を続ける。
「ダイアが彼の遺体と一緒にあったということは、彼がダイアを盗んだ犯人なのか?」
落としていた目線を上げ、加賀見が保管庫の入口を睨んだ。長時間開けっ放しにしていると警告音が鳴るらしく、ピーピーと扉が騒いでいる。
「そうなんじゃないのか?」
もはや関わることを放棄したのか、この新たな闖入者にぞんざいに土森が返す。
あの威圧的な男を困らせてやったという点において、俺は心の中で加賀見に拍手をした。
ああいう思い込みが強いやつほど、奇想天外な状況になるとお手上げとなるらしい。
「なるほど、では岡本氏がダイアを盗んだ、と。ならばなぜダイアの呪い――四肢をバラバラにされるのではなく、H大の呪いの言伝に見立てられて殺されているのだろうな」
誰に聞かせているともつかない様子で加賀見が呟く。
それに、もう一つの違和感。
「なぜ、わざわざ目玉を死体から少し離れた場所に置いたんだろうな」
隠すならもっと別のどこかに置くはずだ。かといって、死体発見者を驚かせたかったのならば、もっと目立つ場所に置けばいい。
けれどそれらは、少し離れた彫刻の前に鎮座させられていた。
「どこかで見たことのあるような彫刻だったが」
あの女の像は見覚えがあった。俺は加賀見にそっと耳打ちする。
「メドゥーサだ」
「ああ、頭が蛇で、目が合うと石にされてしまうんだったか」
さすがに死体を石にするほどの工作はさしもの犯人にも出来なかったのかな、そう加賀見はもごもごと言った。
さすがに笑うのは不謹慎だと彼も思ったらしい。
「おそらくあれも、呪いの秘宝展の後期展示の目玉だったんだろうな」
見たものを石にするメドゥーサの石像。存在自体が矛盾しているような気もするが、その目はえぐられた岡本の眼球を見下していた。
なぜ犯人がこんな芸当をしたのかはわからない。が、だが一つだけ、確実なことがあった。
「岩崎氏の時と同じように、事件時に誰がここに入ったか確認すれば、一発で犯人が特定できるだろ」
少なくとも、岩崎殺害の時より話は簡単なはずだ。岡本がいつ殺されたかは知らないが、そこまで時間が経っていないだろうことは、素人の俺にだって分かる。
それに、南側保管庫に誰かが入っていたとしたら、すぐに死体に気が付くはずだ。
それが今まであの状態だったということは、犯人と被害者以外に保管庫を出入りしていないからだ。
「土森刑事!」
そこへ、慌ただしく警備員の一人が彼のもとへ駆けてきた。黒川主任だ。
恐らく、あの気に食わない刑事も俺と同じことを考えたのだろう。だから早速、監視カメラの映像を確認させたのだ。
警備員が、目を白黒させながら刑事に耳打ちする。犯人は、予想もしなかった人物なのだろうか。
俺の周りの美術館スタッフらも、その様子を静かに見守っている。見守りつつも、チラチラと皆、他の誰かを見ている。
自分以外の誰かを疑っているようだった。
「……そんなはずないでしょう!」
しばらくして、土森の怒号が辺り一面に響いた。
「誰も通ってないだなんて、カメラが壊れてるんじゃないんですか?」
「私もそう思って、IDの通過履歴を確認したんです、でも……」
確認できたのは、そこにいる草間さんと狩野館長、それと夜間見回りに来た警備員の姿だけでした。
彼は確かにそう言った。
「被害者は?岡本さんは、いつここに?」
「それが、まったく……。今映像を過去にさかのぼって確認していますが、数日前に確かに部屋を出て行く岡本さんの映像があったようです。けれどそれ以降、彼が入った様子は無くて……」
「殺された後に、何か大きなものに入れて誰かがここに運んだのでは」
「あったにはあったんですが」
ちらり、と警備員がヤヨイ先輩の方を向いた。
「彼女が、大きなカボチャみたいなのを運ぶ映像が。でもあれは二週間も前の映像です、それ以降に岡本さんの姿を見たって、皆さん言ってますし……」
「じゃあ、急に死体とダイアがここに現れたとでも?」
「わかりません、けれどそうとしか」
喚く土森刑事の勢いに押され、黒川主任が縮こまる。
俺には、犯人の意図がわからなかった。これじゃあまるで。
「まるで密室殺人だな」ぽつり、と加賀見氏が呟いた。
「なぜ犯人は、そんな面倒なことを?」
俺は隣の男に問いかけた。恐らく、何か意図があるはずだ。
「さあな。けれどそこにないはずの死体が急に現れた。面白そうじゃないか」
加賀見が満面の笑みを浮かべた。好物にありついた獣のように。
俺は、ちっとも面白くなかった。
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