山姫さま オコジョと狐と 海に行く

鷲野ユキ

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山姫さま 人魚姫をうらやむ

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二人がちょっとした冒険をした翌日。
山姫さまとおつきのオコジョは、昨夜の戦利品を物色するべく、山の中でもとりわけ居心地のいい、ふかふかの苔の絨毯が敷き詰められた、木漏れ日の暖かく、鳥のさえずる声が流れ、夏の花が咲き誇る、その姫さまのお気に入りの場所に集まりました。

「これは……、まあ、ガラクタですね。こっちのは……どうですか?姫さま」

人間たちのところから持ってきたものを、うれしそうに検分するのはオコジョです。
彼女はその小さな手で、鏡やら、帽子やら、なにやら杖のようなものやら、さまざまなものをああでもない、こうでもないと仕分けしています。
ときおり人の姿になってみては、装飾品の類を身に着けて、遊んだりしているようです。

一方姫さまは、絵がたくさん描かれた本を、読み解くのに必死です。
ですが山姫さまには、時間がたっぷりとあります。呼びかけるオコジョの声も耳に届かず、毎日飽かず歌い続けるツグミの声も聞こえないほど、姫さまは夢中になって読み進めました。
気が付けば、空には夜の帳が下されたようで、キラキラと星が瞬いています。姫さまの隣では、すうすうという寝息が聞こえてきました。どうやらオコジョは眠ってしまったようでした。

二人が手に入れた「人魚姫」の絵本は、姫さまに大きな驚きを与えました。
この世界に海というものがあり、そこには自分と同じような、海のお姫さまがいて、そのお姫さまはあろうことか人間の国の王子さまに恋をする、というのです。
海、というものを見たことのない山姫さまは、そこにも驚きでした。もしかしたら姫さまが、お山の頂上から遠くに見た大きな湖が、あれこそが海だったのかもしれません。
それなにより、わざわざ住みよい自分の国を捨てて、人間などと一生を共にしたい、という人魚姫の考えが、まったくわかりませんでした。

だって、自分の国ではお姫さまですから、さぞかしちやほやされて、優雅な生活が出来ていたはずです。
それを、一応は王子さまというのは、やがて人間の国の王になるものだそうですから、優雅な生活はそのまま出来るのかもしれません。
ですが、人間の世界ではいろいろと面倒で嫌なことがあるのではないか、ということぐらいは姫さまにも想像がつきました。
人間というものは、とにかく自分たちと異なるものが、大嫌いなのです。姿かたちは同じなのに、こんな山中にいるなどおかしい、という理由だけで、姫を傷つけようとした人間はたくさんいます。
同じ人間同士でだってそうなのだよ、とお父さまは言っていました。もちろん全員がそうとも限りませんし、そんなことをする人間など山の神が放っては置きませんから、別に姫さまは人間などちっとも怖くありませんでしたが、だからといって人間と共に生活したい、だなんてこれっぽっちも思えませんでした。
山姫さまにとって人間は、あくまでも時々関わればいいくらいの、ちょっとした暇つぶしだったのですから。

とはいえ、少し羨ましかったのも事実です。確かに彼女は今とてもちやほやされて、大切に、自由に生きています。
でもそれはこのお山の中だけのこと。広大な広さを誇る日本一のお山ではありますが、外の世界はもっと広くて、さらには海というものがあるというではありませんか。

自分の国を捨ててまで、人魚姫が人間の世界に下ったのはもっとなにか、いいものが人間の世界にあったからではないかしら。
そう彼女は思ったのです。現に、人間は面白いものを、たくさん持っているではありませんか。オコジョが被ったまま寝てしまった、きれいな色味の帽子や、美しい絵の描かれたこの本や、前に貢いでもらった絹の着物。そして、光る謎の板。

ふとそれの存在を思い出し、姫さまは星明りのもと、その板を手に取りました。
その瞬間、どういうことでしょうか。今度は、姫さまは何も押していないのです、それなのに板が勝手に光ったではありませんか。

 「――!?」

姫さまはふたたび、思わず反射的に板を放り投げそうになりましたが、これが恐ろしいものでないことを思い出し、それを止めました。
光り、なにやら音楽が流れたと思えば、それをどうしたらいいのかわからず、オロオロする姫さまを放ったまま、その光る板は黙ってしまいました。
そうしてふたたび、恐る恐るその板に手を伸ばし、姫さまはその板を触ってみました。
するとその板は再び光を灯し、その表面になにやら、いろいろなものが表示されているのが見えました。なんだかかわいい模様のようなものが、たくさんあります。
もともと好奇心の強い姫さまは、今度はすっかりそれをいじるのに、夢中になってしまいました。

翌朝、オコジョがむにゃむにゃと夢の世界から戻ってまいりますと、姫さまはなにやら必死に、あの薄い板を一生懸命いじっているではありませんか。

「ああ、姫さま、おはようございます。もしかして姫さまは、昨晩はお休みになられなかったのですか?」

一心不乱な姫さまの様子を案じて、オコジョが寝ぼけながら姫さまに問いました。すると姫さまは、おはよう、でもなく、ずっと起きていたのよ、でもなく、オコジョの質問などまるで無視したような言葉を返してきました。

「わらわは、人間の世界に下りてみたいのじゃ」と。

オコジョは思わず耳を疑いました。
キョトンとするオコジョに、姫さまは「人魚姫」のお話や、このスマートフォン(なんと姫さまは、この光る板の正体を突き止めるところまで至ったのです)で得た情報を早く伝えたかったのですが、姫さまが睡眠不足で、おかしくなってしまったとしか思えなかったオコジョによって泉に連れて行かれ、水浴びをし、朝の食事が終わるまでなかなかお話をすることができず、やきもきしたのでした。

「なるほど姫さま、姫さまがこの『人魚姫』というのに憧れて、人間のところに行ってみたいと仰っているのはわかりました。それにこの『人魚姫』というものが、今いかに人間たちに気に入られているのか、ということも」

ようやく姫さまの話を聞いてくれたオコジョは、その白い毛並――本当のオコジョは夏は黒い毛並になるのですが、なにせ彼女はこれでも精霊ですから、通年白いのです――を毛づくろいをしながらそう言いました。

そう、人魚姫がわざわざ絵本として、人々に読まれるほどなのです。
姫さまの懸念とは外れて、人の世に渡った人魚姫はうまくその世を泳いで、人間に愛される存在になったようでした。さらに、あの光る板――スマートフォンです、で情報を調べることが出来る、と学んだ姫さまが真っ先に調べたのは、人魚姫についてだったのでしたが、実にその人魚姫が人間に愛されているかを、良く知ることが出来ました。

どうやら人の世には、人魚姫を主役にしたテーマパークという遊び場が作られ、彼女をモチーフとした玩具や食べ物、服などまであるというではありませんか。海の日に加え、山の日まで出来たこの国です。
それならば、山の神の娘である山姫だって、人魚姫のようにもっと人間たちに愛され、ちやほやしてもらえるのではないでしょうか。山姫さまはそう考えたのです。

それに。ちらりと姫さまはおとといの晩に見た、人間の男のことも思い出していました。
もしかしたら、あの男にまた会えるのではないだろうか、と。
とはいえ山姫さまは、人魚姫と同じく、王子さまを見つけなければなりませんでしたから(でなければ優雅な生活ができません)、あの男と共に生きることはできないけれど、傍に置いておくぐらいはできるかもしれない、とも姫さまは思いました。

そうもくろむ姫さまでしたが、ここでオコジョがその可愛い外見に似合わず、現実的な意見を述べてきます。

「しかし姫さま、姫さまがもし人魚姫のようになりたいのでしたら、いろいろと苦労をしなければならないようですよ。
姫さまは、姫さまを必ず庇護してくれるお父さまの元を離れ、一人で人間たちのもとに行かなければなりませんし。
それにそうですね、人魚姫は陸に上がるために恐ろしい魔女と契約して、声を失うというハンデを負っているのです。
そういう惜別ですとか、苦しみを乗り越えて人魚姫は幸せになりますから、そういうところが人間たちにウケているんではないでしょうか」

たしかにオコジョの言うことは、もっともな気がしました。
それに――、とオコジョは続けます。

「それになにより、お父上さまがお許しになるはずなどありません」
「それはそうだけれども」

もっともなことをオコジョに指摘され、姫さまは、それまで元気よく喋っていたその口を閉ざしました。
素直にお父さまに人間の世界に行ってみたい、などと言ったところで、そこはおそらく人魚姫と同じで、絶対に反対されるでしょう。
でもそれは、人魚姫と目標としている山姫さまにとっては、むしろありがたいことでした。
そんなことよりも問題は、オコジョも指摘したハンデの方です。なにせ山姫さまには普通に足がありますし、何か得なければ人間の世界に下りられない、などということはありません。見目麗しく、豊かな髪を持つ姫さまが、何かを犠牲に得なければならないことなどありますでしょうか。

しかし、そこで姫さまはわざわざハンデを探すことのばかばかしさに気が付きました。
なにしろ見知らぬ世界に飛び込むのです。有利なものは多くあったほうがいいですし、自分で自分を追い込むような性癖は彼女にはありません。
ですから、そこは人魚姫とはちがったアレンジを加えればいいだろう、と聡い姫さまは判断しました。同じ物語を作ったところで、それでは面白くないですからね。

ですから結果的には、このオコジョの忠告など、まったくもって姫さまには無意味でした。
オコジョも好きそうな、人魚姫のお話を伝えれば、なんだかんだで人間に関心の強い彼女も、きっと興味を示して賛同してくれるだろう、と思っていた姫さまはちょっと残念でした。
ならば一人で、何も言わず、このお山を出よう、と彼女は決意しました。
ただ山姫は人魚姫と違って、いつかまたこのお山に帰ってくることが出来るだろうと、この旅立ちをそこまで重く見ておりませんでした。そこがヒレと声の代わりに足を手に入れた人魚姫との、決意の差だったのかもしれません。
とにかく彼女が欲しかったのは、より多くの人間からの愛、もっとちやほやしてほしい、それだけだったので、彼らと共に永遠に生きることなど想定していなかったのです。

そう決意すると、まだ毛づくろいをつづけているオコジョに、こういいました。

「それでもわらわは行ってみたいのじゃ。止めないでくれ」と。

さてこれはどこまで本気なのでしょう。
思わず毛づくろいの手を止めてしまったオコジョは、まじまじと姫さまを見ました。
しかし、この苦労知らずな姫さまが、はたして本当に人間などがうようよする、ふもとの里に行きますでしょうか。
そう思って彼女は、山の神への報告を端折ってしまったのです。今思えば早く山の神に伝えておけば、オコジョはこんな苦労をすることもなかったでしょうが、しかし彼女はそのときそう判断してしまったので、今更悔やんでも仕方がありません。

「また姫さま。そんなに人間に興味がおありでしたら、また小屋に遊びに行くのくらいならお供しますよ」

とオコジョは軽く返してしまったのでした。

そしてその晩。今日は仄かに月が出ており、星明りに加え月明かりの差す、明るい夜でした。
本来人目を忍ぶ出立には、月のない暗い晩のほうが有利なのですが、居ても立っても居られない姫さまは、思い立ったが吉日、とばかりに旅立ちを決行することに決めました。

必ず自分は、人魚姫のさまに華々しい栄誉を持って帰るのだと。海の姫にできて、山の姫たる自分に出来ないことはないだろう、という確信だけを頼りに。
山姫さまは、人魚姫にあって自分にないものがあるだなんて、まったく疑いもしなかったのです。
でも本当はひとつだけありました。それは彼女が一方的にいままで得られていた愛、与えられるものだとずっと思ってきていた愛を、人に与える、ということでした。

姫さまはふかふかの苔絨毯のお気に入りの場所に別れを告げ、そこに隠してある宝物たちにも別れを告げました。
そして麻で織られた濃紺の着物に着替え、梳った髪には山アジサイの花をそっと挿し、出で立ちを整えました。

それに驚いたのは、昼間の姫さまの発言がやっぱり気になって、こっそりと様子を見ていたオコジョでした。
こんな時間にわざわざ髪に花を挿すだなんて、どこかに向かうとしか考えられません。
驚いたオコジョは、あわてて援軍を呼びに行きました。このことが山の神さまに知られる前に、うまく説き伏して、なかったことにしようと考えたのです。
ですから彼女は、彼女と山姫さまの友人でもある、切れ者の狐を呼びに行きました。
オコジョはあわてて狐を叩き起こしましたが、寝入ったところを叩き起こされた狐は、当たり前ですがそれはそれはもう機嫌が悪くて、オコジョの説明を理解するのに時間がかかってしまいました。

「このばかオコジョが!なぜそれを山の神さまにでなくて俺に報告してくるんだ!くそっ……面倒にまきこみやがって!」

もともと不機嫌だった狐が、さらに機嫌を悪くしてしまいました。
しかし、それに取り合ってる余裕はありません。オコジョはあわてて姫さまのお気に入りの場所に戻ろうとしましたが、狐はそれでは遅いかもしれない、と言って自分のねぐらに一度戻ると、口に着物と何やら袋を咥えて戻ってきました。
そして木々の上で眠る鳥たちに声を掛けるように、コーンと長くひと吠えすると、オコジョにも着物を用意するように声を掛けました。
オコジョのねぐらも狐の近くでしたから、あわてて彼女も服を取りに行きます。残念ながら、おしゃれに気を使うほどの余裕もありませんでしたが。

空の方ではバサバサと羽ばたく音が聞こえます。どうやら狐の指示がうまく回ったのでしょう、おそらく鳥は山の神さまに報告をしに行ったのだと思われました。

「ああ、首が飛んでしまうかもしれない」

元々白い毛皮を、さらに真っ白にするのはオコジョです。そんなオコジョに、巻き込まれた俺の身にもなってくれよ、とばかりに狐がうなります。
二人は、いえ二匹は、あわてて山姫さまの、あの魅惑的な香りを追って、月明かりに照らされた山の、深い緑の中を駆けていきます。
とはいえ、相手はあの山の神さまの娘です。見た目は美しい妙齢の美女ですが、あの人の形でこの獣たちなどより速く、緑を駆け抜ける力を持っているのです。
二匹が息を切らしながら、深い森を抜けると、コンクリートで固められた道が見えてきました。
姫さまの香りはこの固い道をもっと先に行ったように感じましたが、もうここは人間の世界です。獣の姿のまま歩いていれば、狐はともかく、オコジョなんて地上では珍しいものでしたから、悪い人間につかまってしまうかもしれません。それに、車に引かれてしまうことだって、あるかもしれないのです。

じつはオコジョと山姫さまの友人であるこの狐は、ちょくちょく掟を破っては、人に化けて人里をウロウロしていたのでした。
もちろん、山の神さまの娘である山姫さまには内緒ですが、こっそりとオコジョには、その冒険談を聞かせてやったりしていたものです。
ですから、狐から得た情報で、彼女は、このまま獣の姿でいることは得策でない、と判断しました。どうやら狐も同じようで、さっさと茂みでひとに化けて、着物を身に着けていました。オコジョもそれに倣います。

切れ目の白く整った顔立ちに、金に近い茶色の髪。縦じまの着物をそのスマートな体で粋に着こなした男と、白い丸い顔に大きく丸い瞳、肩ぐらいまでの白の髪の毛をさらさらと風にたなびかせ、小柄なその身体に、大きな花柄模様の着物を身にまとった少女とが、そこにはいました。
どうしても毛並の色は変えられないらしく、オコジョは白髪です。時が昔なら、オコジョや、金茶の狐でさえ迫害されていたかもしれませんが、髪を染色することが当たり前となったこの時代では、さほど気に留められず、外に出やすいのだと狐は言っていました。

とにかく人型となった二人ですが、実はこの姿は相手を追跡するのには向いていません。
なにせ脚は二本しかないし、人の足裏は柔らかいので、履物をはかなければなりません。これもまた慣れないもので、オコジョには違和感しかなく、歩くのだけでも大変だったのです。

そこで二人は仕方なく、とぼとぼと香りを追って、暗い道路を歩きはじめました。とはいえ、本来ならば寝ているような時間です。彼らはもう眠くて眠くて仕方ありません。
はやく山の神さまがうまく手を打ってくれればいいが、と思いながら、彼らは姫さまを追って、市街地へと向かうのでした。

一方、一人単独で飛び出してしまった姫さまのほうはというと。
姫さまはまるで風のように颯爽と山の下の方まで下りてきて、木々の間をあっという間に駆け抜け、開けた土地にその姿を現しました。
山裾近くまで下りてきたことは何度かあったのですが、ここを抜ける勇気、というよりは必要性を感じず、ここまできたのは初めてです。
さて、これからどうしたら良いのだろう、姫さまは目の前に広がる荒涼とした、土とはちがう、何か石のようなもので固められた道を前に、困ってしまいました。
そうしてこれだけはと思い持ってきた、あのスマートフォンに触れるのですが、もうあの機械はうんともすんとも言いません。
彼女に多くの知識を与えてくれたこのスマホがあれば、なんとでもなると思ったのですが、機嫌が悪いのか、まったく光ってくれなくなってしまいました。
人里に行けば、なにか解決方法があるかもしれない。
そう山姫さまは考え、とりあえずこの道を進んでみることにしました。
こんなに石を平らに、継ぎ目もなしで敷き詰められているさまを、姫さまはみたことがありません。どうやらこれも人間がやったのだろう、と姫さまは考え、この道を歩いていくことを決めたのです。
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