44 / 64
終焉のアンリミテッド
アイリ④
しおりを挟む
ルイがアースに来る日がやって来た。
ショーゴの時の様に出迎えに行く。今日はキールも一緒に来ていた。
ルイは僕よりも彼に懐いていたし、キール本人が希望したからだ。
二歳年が離れてる彼らは二年振りに会う事になる。他の皆は訓練生達が鍛錬する部屋《サイキックルーム》に任務が無い者は皆揃って待っている。
「あっ、キールとユウリ、久しぶり~」
僕達に気付いたルイは研究所に居た時と変わらぬ元気さで、走って近づいて来た。
「ルイ、大きくなったねー」
腕に飛び込んで来たルイを抱き上げるとキールは言った。
何処に居てもルイは太陽の様に明るい。研究所の職員も彼を認めると自然と笑顔になっていたものだった。
キールは2年振りに見たのでルイの変化が少しは分かるのかも知れないが、二歳違いの彼らは三十cm以上の身長差がある。
室長が以前言っていたけど、ルイは能力を使うと体力の消費が激しくて、その為に成長が遅れている可能性があると言っていた。
「皆待ってるよ。その前にここの案内をするね」
ショーゴの時の様に施設を案内して回って居ると以前出会ったレイジが、やっぱりお供を従えて歩いている場面に遭遇した。
「あ、アンタ前に会った、ユウリだろ? ショーゴは今日は一緒じゃ無いの?」
「レイジ、この前はありがとうね。研究所から来た友達を案内してるんだよ」
「ふーん、今日も綺麗な子なんだな。レイジだ、よろしく」
ルイは普段だと相手の懐に飛び込んで人見知りなどしなかったのに、今日は俯いて顔を見ずに挨拶をした。
「ぼ、おれはルイ。よろしく」
「キールだよ。よろしくね」
キールはレイジの顔をじっと見つめ挨拶をする。対照的な態度だけどキールは顔を、ルイは耳朶が真っ赤になっていた。
「レイジ、能力チームなんか構ってないで行こうよ」
隣でレイジの腕を取り絡めていた赤毛の男の子が言うと、レイジは険しい顔をして手を振りほどいて言った。
「ミキ、何時からお前はオレに指図出来る様になったんだ?」
サッと血の気が下がった顔で泣きそうな声で謝るミキに、レイジは興味を失った風に何処かに行けとばかりにバイバイと手を振った。
ショーゴの時の様に出迎えに行く。今日はキールも一緒に来ていた。
ルイは僕よりも彼に懐いていたし、キール本人が希望したからだ。
二歳年が離れてる彼らは二年振りに会う事になる。他の皆は訓練生達が鍛錬する部屋《サイキックルーム》に任務が無い者は皆揃って待っている。
「あっ、キールとユウリ、久しぶり~」
僕達に気付いたルイは研究所に居た時と変わらぬ元気さで、走って近づいて来た。
「ルイ、大きくなったねー」
腕に飛び込んで来たルイを抱き上げるとキールは言った。
何処に居てもルイは太陽の様に明るい。研究所の職員も彼を認めると自然と笑顔になっていたものだった。
キールは2年振りに見たのでルイの変化が少しは分かるのかも知れないが、二歳違いの彼らは三十cm以上の身長差がある。
室長が以前言っていたけど、ルイは能力を使うと体力の消費が激しくて、その為に成長が遅れている可能性があると言っていた。
「皆待ってるよ。その前にここの案内をするね」
ショーゴの時の様に施設を案内して回って居ると以前出会ったレイジが、やっぱりお供を従えて歩いている場面に遭遇した。
「あ、アンタ前に会った、ユウリだろ? ショーゴは今日は一緒じゃ無いの?」
「レイジ、この前はありがとうね。研究所から来た友達を案内してるんだよ」
「ふーん、今日も綺麗な子なんだな。レイジだ、よろしく」
ルイは普段だと相手の懐に飛び込んで人見知りなどしなかったのに、今日は俯いて顔を見ずに挨拶をした。
「ぼ、おれはルイ。よろしく」
「キールだよ。よろしくね」
キールはレイジの顔をじっと見つめ挨拶をする。対照的な態度だけどキールは顔を、ルイは耳朶が真っ赤になっていた。
「レイジ、能力チームなんか構ってないで行こうよ」
隣でレイジの腕を取り絡めていた赤毛の男の子が言うと、レイジは険しい顔をして手を振りほどいて言った。
「ミキ、何時からお前はオレに指図出来る様になったんだ?」
サッと血の気が下がった顔で泣きそうな声で謝るミキに、レイジは興味を失った風に何処かに行けとばかりにバイバイと手を振った。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
代わりでいいから
氷魚彰人
BL
親に裏切られ、一人で生きていこうと決めた青年『護』の隣に引っ越してきたのは強面のおっさん『岩間』だった。
不定期に岩間に晩御飯を誘われるようになり、何時からかそれが護の楽しみとなっていくが……。
ハピエンですがちょっと暗い内容ですので、苦手な方、コメディ系の明るいお話しをお求めの方はお気を付け下さいませ。
他サイトに投稿した「隣のお節介」をタイトルを変え、手直ししたものになります。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
組長と俺の話
性癖詰め込みおばけ
BL
その名の通り、組長と主人公の話
え、主人公のキャラ変が激しい?誤字がある?
( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ )それはホントにごめんなさい
1日1話かけたらいいな〜(他人事)
面白かったら、是非コメントをお願いします!
あなたの隣で初めての恋を知る
ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる