双子の弟に身長がとどかない‼︎

嫉妬

！！！？
目に飛び込んできたのは、耳まで真っ赤になった、亜紀兎の照れ顔だった。

（なんだよ、なんだよその顔。照れてんじゃねーよ！それにそんな顔、俺にも見せた事ないくせに‼︎）
とっさにそう思い怒りが込み上げた。そして気づく。俺、もしかして…

「君の嫌いは、好きの裏返しなのかもしれない…」
頭の中で大田の声が鳴り響く。

「いやいや、そんな事ない！断じてない‼︎」

バシバシと自分の頬を叩いた。

「ん？誰かいる？」
「あ、僕見てくるよ！」

（あ！しまった声出てた⁉︎）

足音が近づいてくる。

（まずいまずいまずいまずい‼︎このままだと盗み聞きしてたのバレる！）

逃げなきゃ！早く逃げなきゃ！
そうおもってももう遅い。気づくと目の前には亜紀兎の姿があった。