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29.お前は弱い。
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あぁ・・・そう言えばそうだった・・・
伯爵は、初めてキヤギネに会った時の事を思い出しています。
入団したばかりの王宮騎士団、その団員達の為の施設のロッカールームで、高価な制服をゴミ箱に放り込んでいた長身の美しい男、それがキヤギネでした。 呆然と見つめるヤカフ伯爵に気付き、騎士団をクビになったから出て行くのだとキヤギネは説明しました。 そう言えば騎士団長の妻と良い仲になった団員がクビになったという噂を聞いたばかりだった伯爵は、この男が噂の男か・・と、興味を持ちました。
『俺はヤカフ・ギネオア伯爵だ。 君は相当に強いんだろうね、え・・と・・』
「キヤギネだ。 何故強いと思う?」
『騎士団長が妻を寝取られて決闘もせず、クビにするだけで済ますなんて、他に理由が考えつかない。 決闘したら必ず負けると思うほど、』
「あぁ。 俺は強い。」
『・・!!』
“今日は晴れだ”ぐらいの、普通に事実を述べる様な物言いに深く納得させられたのでした。
彼は、強い。 圧倒的に、強い。 圧倒的な強さの前に、生命という本能は惹きつけられ、男はひれ伏し、女は足を開く・・・
そうだった・・ 普通、強いヤツは噂になる。 噂にも出来ない程、恐ろしく強い男だったのだ・・ 騎士団の誰に聞いてもサッと蒼ざめ「いや・・」と口を閉ざしてしまう、他人に本当の恐怖を植え付ける男。 彼と入れ違いに入団したから鍛錬を見た事も無かったし、俺の執事になってからは、常に静かに控えながら仕事がデキる大人の印象だった・・こんな恐ろしい男だったとは・・そして、憎らしい程魅力的・・
フゥーーーーーッ・・・ 「弱い・・・弱すぎる・・・」
朦朧としていた伯爵の耳に長い溜息と残念そうな呟きが届きます。
『・・ハッ・・!? な・・キヤギネ?』
いつの間にか解かれていた拘束。 楽になっている呼吸。 慌てて半身を起こすと、大机に軽く座る感じで寄りかかっている元執事と目が合います。 ドキンッ!!
「危なかった・・・弱すぎて、危うく殺すところだった。 純也も弱い男だった。 それでは困る。 強くなってくれなければ、ベナはいずれ麗華の様に不幸になってしまうかもしれない・・・お前は、強くなる気は無いのか?」
イイ声でボソボソと柔らかく問い掛けられた伯爵は、言いたい事があり過ぎて混乱しながら答えます。
『や、やはり、前世の記憶があるのだな!? キヤギネ・・いや、先ず、俺は弱くない!! お前が強すぎるんだ!! 純也の時だって、弱かった記憶なんてない! 若くして結構大きな会社の社長になったはずだ!』
「・・・ほぅ、つまり、」 キラリとキヤギネの眼が光ります。 緩んでいた眼光は再び鋭くなり、野生の肉食獣ですら逃げ出すであろう恐ろしさです。
「麗華が死んだ後、純也は環に婿入りしたというワケか・・・」
『えっ!?・・いや、結婚とか家庭とか、その辺は思い出せないんだが・・え・・本当に!? “タマキ”って、ベナが第一王女をそう呼んでいた・・つまり、第一王女の前世の名前だろ? 俺は前世で、そんな女と結婚したというのか!?』
「自分に都合の悪い事から目を逸らす・・・それが純也の弱さだった。 (チラリ)相変わらず、か。 成長も無しか。 全く・・・」
『・・オイッ!! 今、すっごい軽蔑の眼で俺を見たな! そ・・うッ、ごほッ、ごほごほほッ、ごほッ・・ご・・はっ!?』
ドキンッ! ドキドキドキドキ・・・ 『・・なッ、ん・・何・・!?』
先程絞められたせいで傷んでしまった喉が疼き咳き込み出した伯爵・・その喉をキヤギネが優しくさすり、
「・・痛めてしまったか・・? すまない・・」
と、イイ声で優しく言うので、伯爵は胸が高鳴り、頬を赤く染めて、
『・・あ、い、いや・・・大丈夫。』などと言いながらキヤギネを探る様に見つめます。 キヤギネはふわりと優しく見つめ返すと、
「・・怒ってないのか?」と微笑を浮かべながらさらに訊いてきます。
『いや、別に・・別に怒ってない・・』と伯爵は正直に答えます。 ドキドキドキ
「何故怒らない? あんな事されたら、怒らなきゃダメだろ・・」 ニコッ!
そう言いながら喉を撫でていた手が優しく頬に触れ、髪に触れ・・伯爵はぼんやりと、近付いて来るキヤギネの美しい顔を、瞳を見つめます。
「お前は、弱いな・・」 美しい瞳を柔らかく細めて囁くキヤギネ・・
『・・ウン・・』 素直に頷く伯爵・・
友達のラインを越えてさらに近付いて来るキヤギネ。 伯爵は目を閉じます。
『(キヤギネ・・・)』
二人の唇の距離、3センチ・・・
伯爵は、初めてキヤギネに会った時の事を思い出しています。
入団したばかりの王宮騎士団、その団員達の為の施設のロッカールームで、高価な制服をゴミ箱に放り込んでいた長身の美しい男、それがキヤギネでした。 呆然と見つめるヤカフ伯爵に気付き、騎士団をクビになったから出て行くのだとキヤギネは説明しました。 そう言えば騎士団長の妻と良い仲になった団員がクビになったという噂を聞いたばかりだった伯爵は、この男が噂の男か・・と、興味を持ちました。
『俺はヤカフ・ギネオア伯爵だ。 君は相当に強いんだろうね、え・・と・・』
「キヤギネだ。 何故強いと思う?」
『騎士団長が妻を寝取られて決闘もせず、クビにするだけで済ますなんて、他に理由が考えつかない。 決闘したら必ず負けると思うほど、』
「あぁ。 俺は強い。」
『・・!!』
“今日は晴れだ”ぐらいの、普通に事実を述べる様な物言いに深く納得させられたのでした。
彼は、強い。 圧倒的に、強い。 圧倒的な強さの前に、生命という本能は惹きつけられ、男はひれ伏し、女は足を開く・・・
そうだった・・ 普通、強いヤツは噂になる。 噂にも出来ない程、恐ろしく強い男だったのだ・・ 騎士団の誰に聞いてもサッと蒼ざめ「いや・・」と口を閉ざしてしまう、他人に本当の恐怖を植え付ける男。 彼と入れ違いに入団したから鍛錬を見た事も無かったし、俺の執事になってからは、常に静かに控えながら仕事がデキる大人の印象だった・・こんな恐ろしい男だったとは・・そして、憎らしい程魅力的・・
フゥーーーーーッ・・・ 「弱い・・・弱すぎる・・・」
朦朧としていた伯爵の耳に長い溜息と残念そうな呟きが届きます。
『・・ハッ・・!? な・・キヤギネ?』
いつの間にか解かれていた拘束。 楽になっている呼吸。 慌てて半身を起こすと、大机に軽く座る感じで寄りかかっている元執事と目が合います。 ドキンッ!!
「危なかった・・・弱すぎて、危うく殺すところだった。 純也も弱い男だった。 それでは困る。 強くなってくれなければ、ベナはいずれ麗華の様に不幸になってしまうかもしれない・・・お前は、強くなる気は無いのか?」
イイ声でボソボソと柔らかく問い掛けられた伯爵は、言いたい事があり過ぎて混乱しながら答えます。
『や、やはり、前世の記憶があるのだな!? キヤギネ・・いや、先ず、俺は弱くない!! お前が強すぎるんだ!! 純也の時だって、弱かった記憶なんてない! 若くして結構大きな会社の社長になったはずだ!』
「・・・ほぅ、つまり、」 キラリとキヤギネの眼が光ります。 緩んでいた眼光は再び鋭くなり、野生の肉食獣ですら逃げ出すであろう恐ろしさです。
「麗華が死んだ後、純也は環に婿入りしたというワケか・・・」
『えっ!?・・いや、結婚とか家庭とか、その辺は思い出せないんだが・・え・・本当に!? “タマキ”って、ベナが第一王女をそう呼んでいた・・つまり、第一王女の前世の名前だろ? 俺は前世で、そんな女と結婚したというのか!?』
「自分に都合の悪い事から目を逸らす・・・それが純也の弱さだった。 (チラリ)相変わらず、か。 成長も無しか。 全く・・・」
『・・オイッ!! 今、すっごい軽蔑の眼で俺を見たな! そ・・うッ、ごほッ、ごほごほほッ、ごほッ・・ご・・はっ!?』
ドキンッ! ドキドキドキドキ・・・ 『・・なッ、ん・・何・・!?』
先程絞められたせいで傷んでしまった喉が疼き咳き込み出した伯爵・・その喉をキヤギネが優しくさすり、
「・・痛めてしまったか・・? すまない・・」
と、イイ声で優しく言うので、伯爵は胸が高鳴り、頬を赤く染めて、
『・・あ、い、いや・・・大丈夫。』などと言いながらキヤギネを探る様に見つめます。 キヤギネはふわりと優しく見つめ返すと、
「・・怒ってないのか?」と微笑を浮かべながらさらに訊いてきます。
『いや、別に・・別に怒ってない・・』と伯爵は正直に答えます。 ドキドキドキ
「何故怒らない? あんな事されたら、怒らなきゃダメだろ・・」 ニコッ!
そう言いながら喉を撫でていた手が優しく頬に触れ、髪に触れ・・伯爵はぼんやりと、近付いて来るキヤギネの美しい顔を、瞳を見つめます。
「お前は、弱いな・・」 美しい瞳を柔らかく細めて囁くキヤギネ・・
『・・ウン・・』 素直に頷く伯爵・・
友達のラインを越えてさらに近付いて来るキヤギネ。 伯爵は目を閉じます。
『(キヤギネ・・・)』
二人の唇の距離、3センチ・・・
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