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25 魔法対決
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「提案と言うよりお願いなのですが」
エッ…
唐突に本題に入るロサに狼狽えるイケメントリオ。
「また誤解が解けないまま流されてしまう」
「ずっとこの調子ですか?ていうか何してんですか?私を巻き込まないで下さい」
「殿下が美しすぎるのが誤解の元ですよね…いい加減にして下さい」
「はぁ!?」
コショコショと声を潜めていかにも親密な様子で何やら密談するどう見てもそう見える三人を見ながら…
「殿下に魔法対決を挑みたく」
と無表情で言うロサ。
「君、何をバカな!」
「殿下はグラキエス王国一の魔法使いであらせられるのだぞ!」
「誰かも思い出せない君は成績もパッとしないのだろう!」
「不敬を詫びてこの場を立ち去り給え!」
口々に非難する教師陣を手で制し、ロサに向き直るシアン。
「内容は?」
「殿下!身の程知らずの戯言などッ‥」
「そうですとも!その無礼な生徒には学園が罰を与えますので‥」
再び手で制され黙らざるを得ない教師達。
「罪なき者を罰することは許さぬ…我が母校は生徒に対して理不尽な懲罰を与える横暴な場所であったか?」
「‥ヒッ!滅相もございません!我が学園は生徒ファーストで‥」
「では邪魔するな」
何か殿下感じ変わった
いつもどこか冷然たる態度でこんな風に何かを主張する御方じゃなかった――
卒業してからの1年の間に一体何が――?
…などと動揺する教師達だが実際は昨日1日でこうなったシアンである。
「内容ですが、私は指先に火を点ける、手の平に水を溜める、手に明かりを灯す、というような魔法が苦手で上手く出来ません」
「――苦手?なぜ?」
ロサの魔力が並々ならないのを知っているシアン達には意外だ。
「意味の無い事なので…ですが三つ同時になら何とか出来ます」
「なッ!?何を言っている!?一つも出来ない者が三つ同時なんて出来るわけ‥」
気色ばんでロサに怒鳴る教師がシアンにギロリと睨まれ口を噤む。
「なので『数種の魔法を同時に行う対決』をお願いします」
「…分かった」
「私が勝ったら私の願いを一つ叶えて頂きたい――よいですか?」
「…いいが…私が勝ったら?」
「無しです」
「…む」
「ハンデです」
「うむ…いいだろう」
「では」
言い終わるや否やロサは右手に炎を点け、左手から水を噴水の様に出し、体全体を発光させる。
驚いたのは生徒達よりも教師陣で。
彼らの中にそれが出来る人間が一人もいないのだから無理もない。
『え?嘘?え?』と狼狽える教師陣は無視でシアンもロサとまるで同じ魔法を展開する。
「「………」」
その状態でしばし見つめ合う二人。
(…今日の私は変装無しのこの国の第一王子だが…昨日のカフェオーナーの私に対するのと全く同じ…まるで物怖じしていないし何なら興味なしが隠しきれていない…ッ、どうすれば君は関心を持つ?あの婚約者の様にクズになればいいのか!?)
シアンが変な思考を巡らせているとスッとロサが魔法を解き、
「負けました。有難うございました。では」
と言って壇上を下りて――
「ッ、待て!君は負けてないだろ!?待‥」
どんどん歩いてスイと大ホールを出て行ってしまったロサに目をパチクリするシアン。
「な――嘘だろ!?ロサ嬢!」
シアンは焦ってロサの後を追う。
が、大ホールを出て辺りを見回したがどこにもロサの姿は無く。
「…居ない!?消えた!?な…」
立ち尽くすシアンの後ろに並ぶカクタスとパキラ。
「気配すらありませんね」
「この広い中庭を僅かな時間で走り去るのは不可能…本当に消えてしまった様な」
狐に抓まれた様な側近二人にシアンは呟く。
「転移魔法なら…」
「ええ!?いや夢の魔法ですよソレ」
「あればいいなというヤツですね。過去それを成功させたのはフランマ帝国前皇帝今は亡きトニトルス陛下だけです。陛下が亡くなったのと同時に誰にも実現不可能な魔法となったヤツです」
シアンは二人の側近をゆっくりと振り返る。
「『フランマの姫』なら?」
「エ?カルミア妃殿下ですか?」
「魔力ゼロですよね?昔はあったが記憶喪失のせいで失ったんでしたっけ?」
「彼女の事ではない」
思い詰めたような主の様子に側近達は緊張する。
「確かに彼女も『フランマの姫』だ。
フランマ帝国のグランドー公爵家の第一息女なのだから。
――だが私が言っているのは…」
「「‥ッ!」」
ハッとするイケメン側近二人。
「まさか…トニトルス陛下の幻の第一皇女の事――ですか!?なぜか離宮で隠されるように育てられていたとか謎の多い…ですがその姫は6才で行方不明――」
「えぇとそうだ――トニトルス陛下が突然の病で崩御し追う様に第三妃も亡くなった後お住いの離宮から行方不明になり今も生死すら曖昧なまま…という幻の――」
薄い記憶を辿るような側近2人にシアンは頷く。
「10年前――トニトルス陛下崩御の少し前…
私はピンクの髪と瞳の少女に会っている。
持ち回りで各国で開催されている国際会議――あの年はここグラキエス王国が開催地で各国の要人が集まっていた。その中に彼女は居て『フランマから来た』と教えてくれた。翌日、それは『フランマの姫』だと父上から聞いた。ただ、その立場は公にされていない様で父上もただ『フランマの姫』だとしか知らなかった…」
「その話をされるのは久しぶりですね。殿下の初恋ですよね…当時の殿下は『天使の様に可愛くて気高くて激強な姫に叱られた』と嬉しそうに話されて…」
「そうそう、当時から側近候補だったカクタスだけでなく護衛騎士候補だった私にまで何度も話されるので聞いているうちにその天使に恋をしそうになりましたっけ‥ハハ‥ウッ!?‥あ、いや、大昔の話ですよ、殿下!」
しみじみと話している途中で突如シアンの氷の様な視線を受けて焦るパキラ。
カクタスが言いにくそうに指摘する。
「ですがその少女はカルミア妃殿下なのですよね…」
「私は――そう言われそう信じて来た――だが今は――
ロサ嬢に会ってしまった今はもうあの少女とカルミアが同一人物とは思えない!」
「「殿下ッ!?」」
側近達は気付く。
「ッ‥もしや殿下は10年前に出会った少女がトニトルス陛下の幻の第一皇女だと!?‥そしてロサ嬢こそがその少女の現在だと!?」
「いや…いやそれは無いでしょう!?ロサ嬢は茶髪茶目…成長と共に髪色が変化するのは珍しくありませんがそれは濃淡が変わるぐらいでピンクから茶はあり得ませんよ!」
「それにその…『フランマの姫』は色は母似で目鼻立ちはトニトルス陛下によく似ていたと――つまり『世界一の美貌』と讃えられたトニトルス陛下似ならよっぽどの美形なはずでロサ嬢は…ごほっ…」
言葉を濁すパキラ。
だが言いたい事は分かるとシアンは。
「10年前の少女は絵にも描けないほど美しかった――確かに外見に面影はない。…だが中身が!気高さ、しっかりと自分があるところ、話し方…何より優しさが…一見クールだが考え方や在り方の基本にある優しさが似ている、似すぎているのだ!」
紅潮した頬でそう言って煌めく瞳をさらに輝かせて。
「‥あ!それにそう!10年前の少女は魔法が…転移魔法が使えたのだ!」
「「‥!!」」
そんな重要な事を付け足しの様に――と側近二人はそこに驚く。
主にとって重要なのは容姿でも魔力でもなく心なのだ…
「‥あのぉ、殿下…突然どうされたのでしょうか?」
「そのぉ、優秀生徒の発表は申し訳ございません…いつもなら火を出せるのですが殿下を前に緊張してしまった様で…我が学園のレベルが下がった訳ではございません」
「レベル低下していない証明として手に水を溜められる生徒もおりまして…」
声を掛けるタイミングを計っていたのだろう教師達がおずおずとシアンに声を掛ける。
「?‥何で今更?ついさっきロサ嬢が火も水も灯りも同時に出して見せた…見事だった。レベル低下を疑うはずもない」
「ええ!?ロサ嬢!?
誰の事でしょうか?」
「あの、火、水、灯りを同時になんて我等教師にも出来ぬことで…
殿下は一体何の話をされているので?」
「「「!?」」」
信じられないことだが教師陣はついさっき起こった事をもう忘れている…
3人は大ホールに戻り確信する。
誰もさっきの出来事――ロサの事、ロサとシアンの魔法対決の事を覚えていない!
「えーーと、凄まじいですね…やる事も…魔力も」
驚きすぎて無表情になった側近にシアンは返す。
「一つ証明された…こんな事が出来るロサ嬢はフランマ帝国の皇族出身――
『フランマの姫』だ」
エッ…
唐突に本題に入るロサに狼狽えるイケメントリオ。
「また誤解が解けないまま流されてしまう」
「ずっとこの調子ですか?ていうか何してんですか?私を巻き込まないで下さい」
「殿下が美しすぎるのが誤解の元ですよね…いい加減にして下さい」
「はぁ!?」
コショコショと声を潜めていかにも親密な様子で何やら密談するどう見てもそう見える三人を見ながら…
「殿下に魔法対決を挑みたく」
と無表情で言うロサ。
「君、何をバカな!」
「殿下はグラキエス王国一の魔法使いであらせられるのだぞ!」
「誰かも思い出せない君は成績もパッとしないのだろう!」
「不敬を詫びてこの場を立ち去り給え!」
口々に非難する教師陣を手で制し、ロサに向き直るシアン。
「内容は?」
「殿下!身の程知らずの戯言などッ‥」
「そうですとも!その無礼な生徒には学園が罰を与えますので‥」
再び手で制され黙らざるを得ない教師達。
「罪なき者を罰することは許さぬ…我が母校は生徒に対して理不尽な懲罰を与える横暴な場所であったか?」
「‥ヒッ!滅相もございません!我が学園は生徒ファーストで‥」
「では邪魔するな」
何か殿下感じ変わった
いつもどこか冷然たる態度でこんな風に何かを主張する御方じゃなかった――
卒業してからの1年の間に一体何が――?
…などと動揺する教師達だが実際は昨日1日でこうなったシアンである。
「内容ですが、私は指先に火を点ける、手の平に水を溜める、手に明かりを灯す、というような魔法が苦手で上手く出来ません」
「――苦手?なぜ?」
ロサの魔力が並々ならないのを知っているシアン達には意外だ。
「意味の無い事なので…ですが三つ同時になら何とか出来ます」
「なッ!?何を言っている!?一つも出来ない者が三つ同時なんて出来るわけ‥」
気色ばんでロサに怒鳴る教師がシアンにギロリと睨まれ口を噤む。
「なので『数種の魔法を同時に行う対決』をお願いします」
「…分かった」
「私が勝ったら私の願いを一つ叶えて頂きたい――よいですか?」
「…いいが…私が勝ったら?」
「無しです」
「…む」
「ハンデです」
「うむ…いいだろう」
「では」
言い終わるや否やロサは右手に炎を点け、左手から水を噴水の様に出し、体全体を発光させる。
驚いたのは生徒達よりも教師陣で。
彼らの中にそれが出来る人間が一人もいないのだから無理もない。
『え?嘘?え?』と狼狽える教師陣は無視でシアンもロサとまるで同じ魔法を展開する。
「「………」」
その状態でしばし見つめ合う二人。
(…今日の私は変装無しのこの国の第一王子だが…昨日のカフェオーナーの私に対するのと全く同じ…まるで物怖じしていないし何なら興味なしが隠しきれていない…ッ、どうすれば君は関心を持つ?あの婚約者の様にクズになればいいのか!?)
シアンが変な思考を巡らせているとスッとロサが魔法を解き、
「負けました。有難うございました。では」
と言って壇上を下りて――
「ッ、待て!君は負けてないだろ!?待‥」
どんどん歩いてスイと大ホールを出て行ってしまったロサに目をパチクリするシアン。
「な――嘘だろ!?ロサ嬢!」
シアンは焦ってロサの後を追う。
が、大ホールを出て辺りを見回したがどこにもロサの姿は無く。
「…居ない!?消えた!?な…」
立ち尽くすシアンの後ろに並ぶカクタスとパキラ。
「気配すらありませんね」
「この広い中庭を僅かな時間で走り去るのは不可能…本当に消えてしまった様な」
狐に抓まれた様な側近二人にシアンは呟く。
「転移魔法なら…」
「ええ!?いや夢の魔法ですよソレ」
「あればいいなというヤツですね。過去それを成功させたのはフランマ帝国前皇帝今は亡きトニトルス陛下だけです。陛下が亡くなったのと同時に誰にも実現不可能な魔法となったヤツです」
シアンは二人の側近をゆっくりと振り返る。
「『フランマの姫』なら?」
「エ?カルミア妃殿下ですか?」
「魔力ゼロですよね?昔はあったが記憶喪失のせいで失ったんでしたっけ?」
「彼女の事ではない」
思い詰めたような主の様子に側近達は緊張する。
「確かに彼女も『フランマの姫』だ。
フランマ帝国のグランドー公爵家の第一息女なのだから。
――だが私が言っているのは…」
「「‥ッ!」」
ハッとするイケメン側近二人。
「まさか…トニトルス陛下の幻の第一皇女の事――ですか!?なぜか離宮で隠されるように育てられていたとか謎の多い…ですがその姫は6才で行方不明――」
「えぇとそうだ――トニトルス陛下が突然の病で崩御し追う様に第三妃も亡くなった後お住いの離宮から行方不明になり今も生死すら曖昧なまま…という幻の――」
薄い記憶を辿るような側近2人にシアンは頷く。
「10年前――トニトルス陛下崩御の少し前…
私はピンクの髪と瞳の少女に会っている。
持ち回りで各国で開催されている国際会議――あの年はここグラキエス王国が開催地で各国の要人が集まっていた。その中に彼女は居て『フランマから来た』と教えてくれた。翌日、それは『フランマの姫』だと父上から聞いた。ただ、その立場は公にされていない様で父上もただ『フランマの姫』だとしか知らなかった…」
「その話をされるのは久しぶりですね。殿下の初恋ですよね…当時の殿下は『天使の様に可愛くて気高くて激強な姫に叱られた』と嬉しそうに話されて…」
「そうそう、当時から側近候補だったカクタスだけでなく護衛騎士候補だった私にまで何度も話されるので聞いているうちにその天使に恋をしそうになりましたっけ‥ハハ‥ウッ!?‥あ、いや、大昔の話ですよ、殿下!」
しみじみと話している途中で突如シアンの氷の様な視線を受けて焦るパキラ。
カクタスが言いにくそうに指摘する。
「ですがその少女はカルミア妃殿下なのですよね…」
「私は――そう言われそう信じて来た――だが今は――
ロサ嬢に会ってしまった今はもうあの少女とカルミアが同一人物とは思えない!」
「「殿下ッ!?」」
側近達は気付く。
「ッ‥もしや殿下は10年前に出会った少女がトニトルス陛下の幻の第一皇女だと!?‥そしてロサ嬢こそがその少女の現在だと!?」
「いや…いやそれは無いでしょう!?ロサ嬢は茶髪茶目…成長と共に髪色が変化するのは珍しくありませんがそれは濃淡が変わるぐらいでピンクから茶はあり得ませんよ!」
「それにその…『フランマの姫』は色は母似で目鼻立ちはトニトルス陛下によく似ていたと――つまり『世界一の美貌』と讃えられたトニトルス陛下似ならよっぽどの美形なはずでロサ嬢は…ごほっ…」
言葉を濁すパキラ。
だが言いたい事は分かるとシアンは。
「10年前の少女は絵にも描けないほど美しかった――確かに外見に面影はない。…だが中身が!気高さ、しっかりと自分があるところ、話し方…何より優しさが…一見クールだが考え方や在り方の基本にある優しさが似ている、似すぎているのだ!」
紅潮した頬でそう言って煌めく瞳をさらに輝かせて。
「‥あ!それにそう!10年前の少女は魔法が…転移魔法が使えたのだ!」
「「‥!!」」
そんな重要な事を付け足しの様に――と側近二人はそこに驚く。
主にとって重要なのは容姿でも魔力でもなく心なのだ…
「‥あのぉ、殿下…突然どうされたのでしょうか?」
「そのぉ、優秀生徒の発表は申し訳ございません…いつもなら火を出せるのですが殿下を前に緊張してしまった様で…我が学園のレベルが下がった訳ではございません」
「レベル低下していない証明として手に水を溜められる生徒もおりまして…」
声を掛けるタイミングを計っていたのだろう教師達がおずおずとシアンに声を掛ける。
「?‥何で今更?ついさっきロサ嬢が火も水も灯りも同時に出して見せた…見事だった。レベル低下を疑うはずもない」
「ええ!?ロサ嬢!?
誰の事でしょうか?」
「あの、火、水、灯りを同時になんて我等教師にも出来ぬことで…
殿下は一体何の話をされているので?」
「「「!?」」」
信じられないことだが教師陣はついさっき起こった事をもう忘れている…
3人は大ホールに戻り確信する。
誰もさっきの出来事――ロサの事、ロサとシアンの魔法対決の事を覚えていない!
「えーーと、凄まじいですね…やる事も…魔力も」
驚きすぎて無表情になった側近にシアンは返す。
「一つ証明された…こんな事が出来るロサ嬢はフランマ帝国の皇族出身――
『フランマの姫』だ」
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