暫定アイドル☆ゆーとりん!―少年は愛の為に覚醒する―

ハートリオ

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90 文化祭ライブ2

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「「ユウト、足!」」



ナイトとフィカスが同時に叫ぶ!


(えッ!?
足って足!?
足が何?)


混乱するユウト!



「足、上げるな!」

焦った顔のナイトが叫ぶ!


「桧木、幕!」

絶対逆らえない鋭さでフィカスが命じる!


(足が何!?…)
「ヒッ!?」



真っ直ぐユウトに向かって来る二人!


(舞台は結構な高さ…階段は撤去されて体操選手でもなければ上がれない様になってるのにどうやって上がったの?
いや、多分手をついて飛び上がったんだろうけど。
くッ…見はぐった!
カッコ良かっただろうなぁ…)


――なんて能天気な事を考えてる場合じゃない!


「‥ァッッ‥」


ユウトは左腕をナイトに、右腕をフィカスに取られ、進行方向逆に向かって連れ去られて
――からの?





ダーーーンッッッ!!
(×2)


―――これ。

多分、僕じゃなかったらショック死‥


「「ユウトッッ!」」

「‥ウッ‥‥僕は、
ワケが分かってない‥
説明なしに責めないで
――ん?」

「「‥ッッ!!」」



フルフル震えながら上目遣いで『――ん?』と言われ――

ナイトは右手を、フィカスは左手を壁についたままズルズルとくずおれて膝をつく。

『――ん?』が、

可愛過ぎるッッ!!



「「…反則…」」

「いや、どっちが‥」



上目遣いで声を揃えるイケメンズにこんな時でもときめいてしまうユウト。

ほんのり頬を染めれば、もうイケメンズは降参である。



「‥ジャージは‥
いつ脱いだんだ?」

「え?まさか!
脱ぐわけな‥」

「ダンスの振り付けで足を蹴り上げる動作の時、太ももまで丸見えで…あまりの色気に時が止まってしまい、不覚にも私は直ぐに動けなかった…」

「だから待ってよ!
ちゃんとはいてる‥」

「生徒たちが異常な興奮状態になって――みんな食い入る様にユウトを見てるから俺もユウトを見た――時に、ユウトは足を高く上げて――み、見るつもりはなかったがセクシー極まりない魅惑の足を目に焼き付けてしまった――忘れられなくても俺のせいじゃない…」

「いや、あの、」

「白くて綺麗な足が躍動するセクシーさに耐えられる男が居るはず無い…
ユウト、君はどこまで罪作りなんだ…」

「~~~もうッ!
ホラ見てッ!
安心して!
ちゃんとはいてる!」

≪バッ!≫
ユウトがスカートを上げる!

≪バッ!≫(×2)
イケメンズが視線を逸らす!

「‥はッ!?」
(スースーし過ぎ?)



ユウトは恐る恐る確認する。

―――ッッ!!

安心できなかった!

はいてなかった!!

いや、はいてたはず…

まるで手品みたいにジャージが消えている…

何故?いつ?


(まさかあの時!?)


舞台に向かう直前、衣装をちょっと手直ししたいと小出毬が言って来た…

あの時?

でも、どうやって?



「キャッハハハ!
いい気味でしょ?」

「毬、お前何て事を」



ユウトが記憶をたどっている時、小出毬のこの上なく幸福そうな笑い声が聞こえて来た。

桧木と会話しながらユウト達がいる控室に向かって来ている様だ。



「だってムカツクもん
ユウトのクセにさぁ!
富クンが謝ってんのに冷たくあしらっちゃって何様!?って感じ!
だからジャージ脱がしてやったの!
毬が作ったんだもん、
最初から一か所引っ張れば脱げる様に作ったんだもん!
アイツ緊張しちゃって全然気付かないんだからホントばか…あ」



ドアが開いたままの控室に喋りながら入って来た小出毬はドア近くの壁に立つユウトとユウトに跪く形のナイトとフィカスに気付き…



「‥キャァァッ!」



フィカスを見た途端、桧木の後ろに隠れる小出毬。

ブルブル震えている。



「オイ、離せよ!
僕は庇わないぞ!
自分がやった事の責任を取れ!
取り敢えずユウト君に謝れ!」



そう言って桧木が小出毬を背中から離そうとするが、小出毬は背中に引っ付いて、死んでも離れない感じだ。

『恐い、恐い』とブツブツ言っている。

ユラリと立ち上がり、小出毬に向かうナイトとフィカス。

――を追い越して桧木の後ろに回り込み、ユウトは小出毬の前に立つ。



「人の嫌がる事をして、すごく楽しそうに笑うんだね。
――最低だよ!
ここから出て行け!
今すぐ!
僕の前から消えろ!」


!!!


今まで小出毬に対して優しく接していたユウトの厳しい態度に、ナイト、フィカス、桧木、そして誰より小出毬が驚く。



「‥は?
な、何偉そうに‥
ユウトのクセに‥」



小出毬が震える声でそう言った時ユウトはもう小出毬の前から桧木の前に移動して



「この後どうしますか
中止ですか?」



と訊ねる。

小出毬に対して見せた怒りはもう消えて、いつものユウトだ。



「あ、うん。
出来れば続けたい。
ユウト君がいいなら。
生徒たちも落ち着いたし、用事で遅れてる理事長もそろそろ来る頃だし…
あ、ムリにとは言わないよ?」

「大丈夫です。
時間は?」

「うん、トイレが激込み状態だから30分後ぐらいがいいかなと」

「分かりました。
では衣装着替えます」

「あ!じゃ、僕たちは出るね!
ユウト君、有難う!」

「最後ですので」
ニコッ

「‥ウッ!!最後…
ぐすっ‥」



めそめそしながら小出毬を引っ張って控室を出て行く桧木。

二人は出て行かなくてもいいと言っても頬を染めて出て行くイケメンズ。



ユウトは後半の衣装――ウェディングドレスをイメージした白いドレスに着替える。

鏡を見て『あ』と気付き、小物類も変える。

ワンタッチで装着できる様工夫されているので、一人でも着替えられる。

着替えが終わったところで、控室のドアが音を立てずにそっと開かれる。

――といってもユウトは耳が良いので僅かな物音に視線を向けると――


小出毬だ。


控室の中にユウトが一人なのを素早く確認するとスルリと部屋に入り、ドアを閉めて鍵を掛ける。


(ユウトのクセに、毬にあんな事言って…
絶対許さないんだから!)


小出毬はニヤリと口角を上げる。

体にフィットしたストレッチ素材のワンピースはフロントジッパー。

小出毬は挑戦的な眼でユウトを睨みながらジッパーを下ろしていく‥‥
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