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第三章
18 彼にも前世の記憶が
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王都の中心に位置する、広大な王宮敷地。
湖の中央にある島にはα王国の主王宮が。
主王宮の島のすぐ近く‥‥
主王宮の島の北東にある半分ほどの大きさの島には深海宮殿が建っている。
私‥‥王弟フォマルハウトはこの深海宮殿で暮らしている。
私は今、深海宮殿の自室でボーゼンと立ち尽くしている。
午後早くに美少年の館 ”ドルチェ ”を訪ねた。
だが、アル殿を見た瞬間、私に異変が起こった。
『急用が』とか言って逃げる様に事務所を出た。
その後どうやって帰って来たのか覚えていない。
‥‥私は全裸だ‥‥何も着けていない‥‥
床には下半身を丸出しにした美少年達が転がっている。
現在この宮殿で側に置いている五人全員だ。
‥‥確か殆ど無意識のまま彼等を抱き潰した。
彼等は恍惚の表情のまま気絶している様だ。
「失礼しま‥‥ハッ!
殿下、こ、これはッ!?‥‥アッ」
昔ここで二年務めた後、今では騎士として軍で活躍している男が訪ねて来た。
私はソイツの首根っこを掴んでベッドに投げ倒し、軍服の下だけを剥ぎ取る。
臀部を開くと五人抱き潰してもいまだそそり立ったままの巨根を突き立てる。
「アァッ、殿下、嬉しいッ!
ここでお世話になった後、騎士となり妻も娶り子も生しましたが‥‥
俺の身も心も殿下のものッ‥アァッ、ヒャァンッ、殿下ァ、殿下ァンッ‥‥」
彼の妻が聞いたら自殺したくなるであろう嬌声を上げる騎士も抱き潰した。
それでも私の下半身は鎮まらない。
‥‥当たり前だ。
私を鎮められるのは彼だけ。
前世、私は君に恋い狂った。
だが君は私を拒絶した‥‥
ドルチェで君を見た途端、頭が真っ白になり、前世の記憶が傾れ込んで来た。
求めても求めても拒絶された苦しさ‥‥悔しさ‥‥怒り‥‥
君は前世とほぼ同じ姿をしている。
そうか‥‥君だったんだな‥‥
もう大昔、初めて友人に美少年バーなる所へ連れて行かれた時。
美少年達を見た瞬間、不思議と心が躍った。
『似ている‥‥‥』
誰に似ているのか分からないままそう思ったからだ。
そうか‥‥君に似ていたんだな‥‥
実際、本物を見てしまえば誰も君に似ていない。
君は君だけ。
他に代われるものなどいるワケが無いのだとよく分かる‥‥
‥‥無表情な君は新鮮だ。
君は前世では嫌悪感を露わに私を見据え、私を拒絶したんだよ?
私を思い出していない君は無防備だな‥‥
‥‥欲しい‥‥今すぐ君を‥‥無理矢理にでも‥‥ハッ!
わ‥‥私は何と恐ろしい事をッ!
無理矢理だなんて、この私がそんな最低な事を思うなんて!
される側の苦しみを知っているはずのこの私が!
ああ、最低だ! 最低だ!!
グゥゥッ‥‥だが、欲しいッ!
どんなことをしてでも‥‥いや、違うッ、ヤメロッ!
ああ、私はどうしてしまったんだ!?
私は自分の中に突如生まれ広がった異常なまでの欲望と凶暴さに恐怖した。
バカな事を言ってしまう前に何とかドルチェを飛び出し、逃げ帰ったのだ。
湖の中央にある島にはα王国の主王宮が。
主王宮の島のすぐ近く‥‥
主王宮の島の北東にある半分ほどの大きさの島には深海宮殿が建っている。
私‥‥王弟フォマルハウトはこの深海宮殿で暮らしている。
私は今、深海宮殿の自室でボーゼンと立ち尽くしている。
午後早くに美少年の館 ”ドルチェ ”を訪ねた。
だが、アル殿を見た瞬間、私に異変が起こった。
『急用が』とか言って逃げる様に事務所を出た。
その後どうやって帰って来たのか覚えていない。
‥‥私は全裸だ‥‥何も着けていない‥‥
床には下半身を丸出しにした美少年達が転がっている。
現在この宮殿で側に置いている五人全員だ。
‥‥確か殆ど無意識のまま彼等を抱き潰した。
彼等は恍惚の表情のまま気絶している様だ。
「失礼しま‥‥ハッ!
殿下、こ、これはッ!?‥‥アッ」
昔ここで二年務めた後、今では騎士として軍で活躍している男が訪ねて来た。
私はソイツの首根っこを掴んでベッドに投げ倒し、軍服の下だけを剥ぎ取る。
臀部を開くと五人抱き潰してもいまだそそり立ったままの巨根を突き立てる。
「アァッ、殿下、嬉しいッ!
ここでお世話になった後、騎士となり妻も娶り子も生しましたが‥‥
俺の身も心も殿下のものッ‥アァッ、ヒャァンッ、殿下ァ、殿下ァンッ‥‥」
彼の妻が聞いたら自殺したくなるであろう嬌声を上げる騎士も抱き潰した。
それでも私の下半身は鎮まらない。
‥‥当たり前だ。
私を鎮められるのは彼だけ。
前世、私は君に恋い狂った。
だが君は私を拒絶した‥‥
ドルチェで君を見た途端、頭が真っ白になり、前世の記憶が傾れ込んで来た。
求めても求めても拒絶された苦しさ‥‥悔しさ‥‥怒り‥‥
君は前世とほぼ同じ姿をしている。
そうか‥‥君だったんだな‥‥
もう大昔、初めて友人に美少年バーなる所へ連れて行かれた時。
美少年達を見た瞬間、不思議と心が躍った。
『似ている‥‥‥』
誰に似ているのか分からないままそう思ったからだ。
そうか‥‥君に似ていたんだな‥‥
実際、本物を見てしまえば誰も君に似ていない。
君は君だけ。
他に代われるものなどいるワケが無いのだとよく分かる‥‥
‥‥無表情な君は新鮮だ。
君は前世では嫌悪感を露わに私を見据え、私を拒絶したんだよ?
私を思い出していない君は無防備だな‥‥
‥‥欲しい‥‥今すぐ君を‥‥無理矢理にでも‥‥ハッ!
わ‥‥私は何と恐ろしい事をッ!
無理矢理だなんて、この私がそんな最低な事を思うなんて!
される側の苦しみを知っているはずのこの私が!
ああ、最低だ! 最低だ!!
グゥゥッ‥‥だが、欲しいッ!
どんなことをしてでも‥‥いや、違うッ、ヤメロッ!
ああ、私はどうしてしまったんだ!?
私は自分の中に突如生まれ広がった異常なまでの欲望と凶暴さに恐怖した。
バカな事を言ってしまう前に何とかドルチェを飛び出し、逃げ帰ったのだ。
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