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第二章

41 新しい朝 その1

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≪≪キューーンーンッ、キューーンーンッ、≫≫



ん? 翼竜の黒い子と赤い子‥‥ 

ベガとアルタイルの声?



ふわあぁ‥‥そうか‥‥眠ってたんだ‥‥

まともに寝れたの、三年ぶりだぁ‥‥


ベッドで、こんなに深く長く眠れたなんて‥‥

身体に痛みがあった昨日までは、浅い眠り‥‥

浅い気絶と薄い覚醒を繰り返す睡眠だった‥‥


立ったままする居眠りが一番楽で貴重な睡眠だった気がする‥‥



≪≪キューーンーンッ、キューーンーンッ、≫≫



うん、うるさい。

うるさカワイイ。

随分近くで鳴いているような‥‥


ソロソロとベッドから下りて‥‥

‥‥って、デカッ!

何このベッド、凄くデカッ!

うわうわうわ、何この広すぎる部屋は!?


アァ~~ッ、思い出して来た‥‥


‥‥確か地下の大浴場で‥‥

きっ、気絶して‥‥

気付いたらここで寝かされていて、お二方が心配そうに見詰めてて、



『『すまなかった、自分を抑えられなかった‥‥』』



ってシンクロイケボで言われて‥‥



「‥そっ、それでそのまま寝るよう言われて、眠って、今か。
何時? まだ朝かな? もう昼かな?」



大浴場での事を思い出さない様、声を張り上げる私。

ただただ痴態を晒した気がする‥‥

いや、覚えていない‥‥

断固、思い出さない!


シャシャシャシャ‥‥

分厚いカーテンを開けると‥‥



「‥‥薄い明るさ。
‥‥この光の感じ、まだ夜が明けたばかりだね‥‥
‥‥って! ベガ、アルタイル!?
ちょ、何やってんの!?
何でそこに‥‥」



信じられない‥‥

バルコニーの向こうにベガとアルタイルがホバリング状態で‥‥居る!

そんな大きな体でよくホバリング‥‥あぁ、魔力を使っているんだね‥‥

あ‥‥私が起きるのを待っていた!?



≪≪キュンッ! キュキューーンッ!!≫≫
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