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アル
26 そして彼が来た
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夜の海で僕を助けてくれたデネブ様は、やんごとなきお方だったようで。
α王国‥‥β王国とは比べ物にならない大国、α王国の公爵様だそうで。
身元不明の僕に、永住権の証、エメラルドカードを発行してくれた。
王家認証の特別なヤツらしい。
これを提示すると馬車にタダで乗れたり、レストランでもタダだとか。
い‥‥いいのかな‥‥
絶対、使わないけどね!
デネブ様は僕の後見人というのになってくれたのだそう。
僕が成人したら正式にゴニョゴニョだそうだけど。
何度聞いてもゴニョゴニョが聞き取れない‥‥
デネブ様が真っ赤で汗だくになるので、結局聞くのを諦める。
まぁ、成人は16才。
あと3年以内には分かる事だよね。
住む所も与えてくれた。
どこへ行ってもデネブ様のどこかのお屋敷の、デネブ様の続き部屋。
いいのかな‥‥奥様か婚約者様の部屋だよね‥‥
他の、使用人部屋とかで‥‥と言うと怒り出すので、お言葉に甘えている。
豪華で快適過ぎる。
何の教育も受けていないし世間知らずだけど、働きたい。
そう言ったら、デネブ様の仕事に同行させてくれるようになった。
『この手があったか!
一人屋敷に残しておくより、ずっと心穏やかでいられる!
常にこの手で守れるからな!』
と仰ってだけど、僕は守られたいんじゃなくて働きたいんですが‥‥
ちょっと何かお手伝いしただけで褒め過ぎだし。
デネブ様は僕が15才の時に、国の依頼で美少年の館 ”ドルチェ ”を立ち上げた。
同年代の美少年達が所属するそこでは、僕が16才になって成人男性となってからは相談員をさせてもらえた。
お客様の要求と、美少年達の希望をすり合わせる仕事。
美少年達に感謝されるととても嬉しい。
様々な理由で愛人家業に足を踏み入れざるを得ない彼等。
彼等の為に頑張りたいと張り切る日々。
でも何かやらかしたらしく相談員から事務員へ。
そんな日々の中で、彼が来所した。
あれ‥‥?
‥‥赤い髪‥‥だったんだ。
あの時は茶髪だったけど、本当は燃える様な赤い髪だったんですね。
とても素敵です!
‥‥僕の事、覚えていないようです‥‥
寂しいです。
でも、元気そうで良かった!
お久しぶりです、
エリダヌス伯爵、シリウス・エリダヌス様。
α王国‥‥β王国とは比べ物にならない大国、α王国の公爵様だそうで。
身元不明の僕に、永住権の証、エメラルドカードを発行してくれた。
王家認証の特別なヤツらしい。
これを提示すると馬車にタダで乗れたり、レストランでもタダだとか。
い‥‥いいのかな‥‥
絶対、使わないけどね!
デネブ様は僕の後見人というのになってくれたのだそう。
僕が成人したら正式にゴニョゴニョだそうだけど。
何度聞いてもゴニョゴニョが聞き取れない‥‥
デネブ様が真っ赤で汗だくになるので、結局聞くのを諦める。
まぁ、成人は16才。
あと3年以内には分かる事だよね。
住む所も与えてくれた。
どこへ行ってもデネブ様のどこかのお屋敷の、デネブ様の続き部屋。
いいのかな‥‥奥様か婚約者様の部屋だよね‥‥
他の、使用人部屋とかで‥‥と言うと怒り出すので、お言葉に甘えている。
豪華で快適過ぎる。
何の教育も受けていないし世間知らずだけど、働きたい。
そう言ったら、デネブ様の仕事に同行させてくれるようになった。
『この手があったか!
一人屋敷に残しておくより、ずっと心穏やかでいられる!
常にこの手で守れるからな!』
と仰ってだけど、僕は守られたいんじゃなくて働きたいんですが‥‥
ちょっと何かお手伝いしただけで褒め過ぎだし。
デネブ様は僕が15才の時に、国の依頼で美少年の館 ”ドルチェ ”を立ち上げた。
同年代の美少年達が所属するそこでは、僕が16才になって成人男性となってからは相談員をさせてもらえた。
お客様の要求と、美少年達の希望をすり合わせる仕事。
美少年達に感謝されるととても嬉しい。
様々な理由で愛人家業に足を踏み入れざるを得ない彼等。
彼等の為に頑張りたいと張り切る日々。
でも何かやらかしたらしく相談員から事務員へ。
そんな日々の中で、彼が来所した。
あれ‥‥?
‥‥赤い髪‥‥だったんだ。
あの時は茶髪だったけど、本当は燃える様な赤い髪だったんですね。
とても素敵です!
‥‥僕の事、覚えていないようです‥‥
寂しいです。
でも、元気そうで良かった!
お久しぶりです、
エリダヌス伯爵、シリウス・エリダヌス様。
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