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アル

19 可愛い女性

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逃亡を成功させる為に、王都で流行しているという髪染めを薦められました。

「はい。
って‥‥染めて下さるんですか?
自分でやりま‥‥」


「いいえ、これぐらいやらせて。
本当はもっとちゃんと手助けがしたいのに、こんな事ぐらいしか‥‥
先生に申し訳ないわ。
‥‥き、綺麗ッ!
なに? この手触り‥‥
この髪、本物!?
あ、本物っておかしいわね。
ええ~~~?
染料付けるの勿体ないぃッッ
でも、仕方ないわよね。
ああ、でも手が震えるぅ‥‥」


な‥‥何か可愛い女性だな‥‥

長女は確か18才‥‥

痛ッ!?

ドキドキしただけで痛いッ


ん?

何で呆けた様な顔で僕を見てるの?


「‥‥ッ、な、何て美しいの‥‥
今まで、申し訳なくてアル君を見られなかった‥‥
今は暗いし、視力が悪いから、気付かなかった‥‥
目が慣れて、近くで見たら、こんな、とんでもない‥‥」


長女が真っ赤です?


「あの? 大丈夫ですか?
長女さん‥‥」


「あ、だ、大丈夫よ!
私の事は、スピカでいいわ。
髪、綺麗に染まったわ。
元の美しさを隠すのは勿体ないけど、アル君は何色の髪でも美しいわ‥‥」


長女‥‥スピカ嬢がトロンとした目をしている。


くっ、可愛い!

トロン目、反則的に可愛い!!


「‥‥ハッ!
や、やだ、私今、だらしない‥‥欲望ダダ漏れの顔してたかしら!?
やだ、恥ずかしい、やだッ‥‥」


スピカ嬢が俯いて、両手で顔を覆ってしまった。


え!? 顔を隠さないで。




もっとあなたの顔を見ていたい‥‥
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