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17.サッカー部試合にて(2)
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「向井先生、試合見なくていいんですか?」
低い声。
別人格の小池の方、小池ガルルが顧問先生の手首を握り、俺から引き離したのだ。
顧問先生、向井っていうんだ・・・ナントカ田じゃなかったな。
「あぁ!? 何だ、小池かよ。
チッ、いいんだよ、こんな機会滅多に・・・いィッ!!?」
小池ガルルがさらに強く向井先生の手首を握ったようで。
「・・・折りますよ。」
こっわ~~~
「くぅッ・・わ、分かった!・・から、離せ!離してくれぇッ・・・」
ガッサガサの声が痛みに歪む。
「・・フンッ・・」
小池ガルルが手を離すと、それでも未練たらしく向井先生がチラチラと俺を舐めまわすように見ながら「チックショウ・・」と唸り控室へ戻っていく。
「お前らもさっさと試合応援しろ!!」
ガッサガサの声で八つ当たりの様に部員達を怒鳴り飛ばし、部員達も「え~~~」とか言いながらゾロゾロと戻っていく。
あ、俺、助けられたんだな・・。
「小池・・」
「折っときゃよかった・・」
明らかに本気の低い声・・・。
ひぃっ!?
ガルルの時の小池は怖すぎる・・・
ヤバッ
小池がコッチ見た!!
「・・何やってんですか!?
控室に飲み物置いて来る短い間に 手、犯されてるって・・・」
「犯さ・・・(表現が酷い)いや、だって分からないだろ?
そんな・・変な気持ちで触ってたとか・・」
「分からないはずないでしょう!?あんなギッタギタに欲望丸出しにした男・・・
え・・・本当に分からないんですか?」
「分かるのに時間がかかった。」
「・・・・・・」
小池が可哀想な子を見る目で見つめてくる。
いたたまれない。
「いや・・・何か・・今日は変で。いつもは皆俺を避けるのに・・逃げていくのに・・・俺もう何年も陸城・深海・真空・・・あとたまに小池な、・・・としか、まともに話してなかったのに・・・
今日はナゼか遠巻きではあっても誰も逃げて行かないし・・・
何でか軽尾君達もふつうに話してくれて・・・
俺にとっては今まで無かった事で・・・
目の前にいる相手が何考えてるかなんて分からな・・・えっ・・!?」
小池が俺を抱きしめている。何か、すごく優しく・・・
「えッ、ちょ・・小池?」
「・・もう、おバカな子ですか・・・」
おバカと言われている。
・・・一言もない。
「おバカでカワイイ・・・キレイなのにカワイイってどういう事ですか・・・」
カワイイ・・・キレイ?俺の事言ってんのかな。
違うだろうな。
いやブス専的には、って事かな。
ん? ブス専って何だっけ?
小池が俺の髪を、髪から背中をナデナデしてる。
年下で、背も俺より低い小池に慰められるように抱きしめられて変な感じ。
俺そんなに可哀想?
「小池は今、何考えてる?」
分からないので聞くしかない。
小池の体がピクリとする。
少し体を離して俺を見つめる。
「・・・昨日、伝えたつもり・・・ですけど・・」
低い声だ。
ガルルで安定してるな。
ワンに戻ってくれないかな。
「え・・・」
思わずマヌケな声を出してしまう。
昨日? ウン、何か話し・・・
「はっ・・・!!」
ウソだ・・・何で忘れてたんだろう???
昨日小池はゲイの人って事と・・・
匂わせただけだけど俺の事を・・・
いや、ウン、匂わせたんだった・・・ブス専だって。
途中で陸城・深海・真空が来て、うやむやになったけど・・・
「まさかと思ってましたけど、やっぱり忘れていたんですね。」
小池の目が据わっている。
こわい・・・
「ご、ごめん・・・昨日から今日・・・色々あって・・・」
「俺、結構勇気要ったんですけど・・・
『色々』で簡単に弾き飛ばされたわけですか。」
「本当にごめん! ホラ、小池もハッキリ言ったわけじゃなかったし・・・
確定的じゃなかったから・・・それに・・・俺、恋愛、ムリ・・・。」
「それは、男同士では、って事ですか?
・・・あれん先輩が女に興味があるのは見てれば分かります・・」
「・・・え・・分かっちゃうの? 恥っず・・・
あぁいや・・男女間だろうが男同士だろうがそゆの関係なく。
俺、パーフェクトに恋愛に無縁だったんだよ、ずっと。
で、早い時期に恋愛諦めたから・・・恋なんて具体的に考えられないし、感覚も無いし・・・向いてないんだよ、恋愛系。」
「そんな子供でも言わない様な理由で断る気ですか?」
断る? ん? 何を?
「断るって・・・お前、俺に何か申し込んだ?」
「!!」小池がギリッと歯噛みする。
「申し込めません・・・ちゃんと申し込んだら即ちゃんと断るでしょ・・・」
「・・・ナントカ田先生、手首痛そうだったな・・」
「?・・ああ、向井先生ですか。」
「小池は握力強いよな。」
「人は殺せます。」
「フフ、殺しちゃダメだよ?」
・・・実は俺は今困っている。
小池は両腕で俺を囲み俺の腰の所で両手をガッチリ組み合わせている。
俺は小池の腕で作られた輪っかの中にいる形だ。
その手を少しずつ自分・・小池の方へ引き寄せているので、俺と小池の下半身があとわずかで触れ合ってしまう。
とても危険な気がするが、力ずくで小池の手を振りほどくのは至難の業っぽい。
ワンなら言えば素直に手を外してくれるだろうが、ガルルはワンより気難しい。
どうしたものか・・・
「・・・意外かもしれないけど、小池は俺より力持ちのようなんだ。」
「意外じゃありません。俺は元々力が強いし、さらに鍛えてます。
あれん先輩の事、簡単に組み伏せられます・・・」
自分で言っておいて、小池はサッと顔を赤らめる。
小池、そーゆーのを独り相撲って―――言ってる場合じゃない!
ヤバい!触れ合ってしまう・・・!!
困りながら小池の目をジッと見て言う。
「小池、離してくれ。」
「・・ッッ!!
あ・・ッ、・・ダ、ダメです・・・そんな・・・そんな眼をしたって・・ッッ」
小池が真っ赤になって目を逸らし俯く。さらに小さく震えだす。
「頼むよ。俺を困らせたくないだろ?」
小池をジッと見つめ続ける。
「嫌ですっ、・・・離したく・・・ありません!!」
さらに真っ赤になり、ぶるぶる震えながら俺の目をチラチラ見る小池。
「小池・・・、ん?」
「・・・くゥッ・・!」小さく唸り、小池は手を離す。
よ、よかった・・・
俺はすぐに適切な距離をとる。
ふぅ。
「あれん先輩は、ズルい・・・」
蚊の鳴くような声で小池が抗議する。
「そう思うなら嫌いになれ。」
・・・楽になるはず。
「ッ!!・・・あ、あれん先輩は、ズルいっ!!!」
今度は絶叫されてしまった。
嫌われたのなら、それでいい。
「・・俺帰るよ、体調悪かったら休ませてもらえよ。」
そう言って手を振った。
○○○ ここから少し小池目線 ○○○
サッカー場から離れて行くあれん先輩の後ろ姿を睨むように見つめながら
「嫌いになんて絶対ならない・・!!」とつぶやく。
そんなヤワな想いじゃないので!
甘く見ないで下さい・・・!
あなただけは、絶対、あきらめない・・・!!
あれん先輩は覚えてないようだけど、出会ったのは俺が6才の時。
カワイイカワイイと常に大人達に祭り上げられ、カワイイ自分は勝者だからワガママ放題で生きていいと勘違いしてた。
親を含む周りの大人達も態度と行動でそれを肯定した。
そんな中、たった一人だけ『そうじゃないよ』と教えてくれた天使の様な男の子。
それが一つ年上のあれん先輩だった。
光に打たれ、包まれたような感覚・・・目の眩むような初恋。
6才にして 人生を、命をかけられる恋を得た。
だけどその少し後に、あれん先輩は行方不明になってしまった。
人生の、一番苦しい記憶。
中学で再会できた時は狂喜した。
髪の色が変わっていたので最初は驚いたけど、あの瞳の色も優しさも、あれん先輩だけのもの。
だけど常に3人のデカい同級生に囲まれていて、声をかける事も滅多にできなかった。
それでも、行方不明だった頃の苦しさに比べたら・・・!
遠目に見つめるだけの日々の切なさも、
やっと話せた時は舞い上がってしまって、バカみたいにおどけて後で死ぬほど後悔するという繰り返しも、
あれん先輩がそこに存在するという事実が、不器用な恋の痛みを甘やかなものに変えてくれた。
高校生。
ナゼか全ての事に自信を無くしてしまってるあれん先輩。
俺的には、あれん先輩は・・・会う人会う人を惑わしながらも難攻不落の無敵のクイーン・・・!
美しく気高く・・・そして やさしく柔らかい・・・
小さなころから、ちゃんと自分があった人。
セックスで支配できる人じゃない。
俺自身を、心を好きになってもらわなきゃ、この恋を成就できない。
だから、時間をかけて、人生をかけて、じっくり落とすつもりだったのに―――
アイツが現れた。
―――謎の転校生、吉田。
異様な空気・存在感―――魔王だ・・・一目で分かった。
転校1日目から、視線の上げ下げだけで当り前の様に場を支配していく―――
あの男が全てを狂わせていく。
サッカー場でワァッと歓声が上がる。
あの男が活躍したんだろうか・・・
!
あれん先輩がサッカー場の方を振り返ってる!?
あぁ・・・ダメ・・・見ないで・・・あんな男・・・
あんな男を気にかけないで!
お願いだから・・!!
あれん先輩がサッカー場の方へ戻っていく。
―――どう・・したらいいんだ・・・!?
低い声。
別人格の小池の方、小池ガルルが顧問先生の手首を握り、俺から引き離したのだ。
顧問先生、向井っていうんだ・・・ナントカ田じゃなかったな。
「あぁ!? 何だ、小池かよ。
チッ、いいんだよ、こんな機会滅多に・・・いィッ!!?」
小池ガルルがさらに強く向井先生の手首を握ったようで。
「・・・折りますよ。」
こっわ~~~
「くぅッ・・わ、分かった!・・から、離せ!離してくれぇッ・・・」
ガッサガサの声が痛みに歪む。
「・・フンッ・・」
小池ガルルが手を離すと、それでも未練たらしく向井先生がチラチラと俺を舐めまわすように見ながら「チックショウ・・」と唸り控室へ戻っていく。
「お前らもさっさと試合応援しろ!!」
ガッサガサの声で八つ当たりの様に部員達を怒鳴り飛ばし、部員達も「え~~~」とか言いながらゾロゾロと戻っていく。
あ、俺、助けられたんだな・・。
「小池・・」
「折っときゃよかった・・」
明らかに本気の低い声・・・。
ひぃっ!?
ガルルの時の小池は怖すぎる・・・
ヤバッ
小池がコッチ見た!!
「・・何やってんですか!?
控室に飲み物置いて来る短い間に 手、犯されてるって・・・」
「犯さ・・・(表現が酷い)いや、だって分からないだろ?
そんな・・変な気持ちで触ってたとか・・」
「分からないはずないでしょう!?あんなギッタギタに欲望丸出しにした男・・・
え・・・本当に分からないんですか?」
「分かるのに時間がかかった。」
「・・・・・・」
小池が可哀想な子を見る目で見つめてくる。
いたたまれない。
「いや・・・何か・・今日は変で。いつもは皆俺を避けるのに・・逃げていくのに・・・俺もう何年も陸城・深海・真空・・・あとたまに小池な、・・・としか、まともに話してなかったのに・・・
今日はナゼか遠巻きではあっても誰も逃げて行かないし・・・
何でか軽尾君達もふつうに話してくれて・・・
俺にとっては今まで無かった事で・・・
目の前にいる相手が何考えてるかなんて分からな・・・えっ・・!?」
小池が俺を抱きしめている。何か、すごく優しく・・・
「えッ、ちょ・・小池?」
「・・もう、おバカな子ですか・・・」
おバカと言われている。
・・・一言もない。
「おバカでカワイイ・・・キレイなのにカワイイってどういう事ですか・・・」
カワイイ・・・キレイ?俺の事言ってんのかな。
違うだろうな。
いやブス専的には、って事かな。
ん? ブス専って何だっけ?
小池が俺の髪を、髪から背中をナデナデしてる。
年下で、背も俺より低い小池に慰められるように抱きしめられて変な感じ。
俺そんなに可哀想?
「小池は今、何考えてる?」
分からないので聞くしかない。
小池の体がピクリとする。
少し体を離して俺を見つめる。
「・・・昨日、伝えたつもり・・・ですけど・・」
低い声だ。
ガルルで安定してるな。
ワンに戻ってくれないかな。
「え・・・」
思わずマヌケな声を出してしまう。
昨日? ウン、何か話し・・・
「はっ・・・!!」
ウソだ・・・何で忘れてたんだろう???
昨日小池はゲイの人って事と・・・
匂わせただけだけど俺の事を・・・
いや、ウン、匂わせたんだった・・・ブス専だって。
途中で陸城・深海・真空が来て、うやむやになったけど・・・
「まさかと思ってましたけど、やっぱり忘れていたんですね。」
小池の目が据わっている。
こわい・・・
「ご、ごめん・・・昨日から今日・・・色々あって・・・」
「俺、結構勇気要ったんですけど・・・
『色々』で簡単に弾き飛ばされたわけですか。」
「本当にごめん! ホラ、小池もハッキリ言ったわけじゃなかったし・・・
確定的じゃなかったから・・・それに・・・俺、恋愛、ムリ・・・。」
「それは、男同士では、って事ですか?
・・・あれん先輩が女に興味があるのは見てれば分かります・・」
「・・・え・・分かっちゃうの? 恥っず・・・
あぁいや・・男女間だろうが男同士だろうがそゆの関係なく。
俺、パーフェクトに恋愛に無縁だったんだよ、ずっと。
で、早い時期に恋愛諦めたから・・・恋なんて具体的に考えられないし、感覚も無いし・・・向いてないんだよ、恋愛系。」
「そんな子供でも言わない様な理由で断る気ですか?」
断る? ん? 何を?
「断るって・・・お前、俺に何か申し込んだ?」
「!!」小池がギリッと歯噛みする。
「申し込めません・・・ちゃんと申し込んだら即ちゃんと断るでしょ・・・」
「・・・ナントカ田先生、手首痛そうだったな・・」
「?・・ああ、向井先生ですか。」
「小池は握力強いよな。」
「人は殺せます。」
「フフ、殺しちゃダメだよ?」
・・・実は俺は今困っている。
小池は両腕で俺を囲み俺の腰の所で両手をガッチリ組み合わせている。
俺は小池の腕で作られた輪っかの中にいる形だ。
その手を少しずつ自分・・小池の方へ引き寄せているので、俺と小池の下半身があとわずかで触れ合ってしまう。
とても危険な気がするが、力ずくで小池の手を振りほどくのは至難の業っぽい。
ワンなら言えば素直に手を外してくれるだろうが、ガルルはワンより気難しい。
どうしたものか・・・
「・・・意外かもしれないけど、小池は俺より力持ちのようなんだ。」
「意外じゃありません。俺は元々力が強いし、さらに鍛えてます。
あれん先輩の事、簡単に組み伏せられます・・・」
自分で言っておいて、小池はサッと顔を赤らめる。
小池、そーゆーのを独り相撲って―――言ってる場合じゃない!
ヤバい!触れ合ってしまう・・・!!
困りながら小池の目をジッと見て言う。
「小池、離してくれ。」
「・・ッッ!!
あ・・ッ、・・ダ、ダメです・・・そんな・・・そんな眼をしたって・・ッッ」
小池が真っ赤になって目を逸らし俯く。さらに小さく震えだす。
「頼むよ。俺を困らせたくないだろ?」
小池をジッと見つめ続ける。
「嫌ですっ、・・・離したく・・・ありません!!」
さらに真っ赤になり、ぶるぶる震えながら俺の目をチラチラ見る小池。
「小池・・・、ん?」
「・・・くゥッ・・!」小さく唸り、小池は手を離す。
よ、よかった・・・
俺はすぐに適切な距離をとる。
ふぅ。
「あれん先輩は、ズルい・・・」
蚊の鳴くような声で小池が抗議する。
「そう思うなら嫌いになれ。」
・・・楽になるはず。
「ッ!!・・・あ、あれん先輩は、ズルいっ!!!」
今度は絶叫されてしまった。
嫌われたのなら、それでいい。
「・・俺帰るよ、体調悪かったら休ませてもらえよ。」
そう言って手を振った。
○○○ ここから少し小池目線 ○○○
サッカー場から離れて行くあれん先輩の後ろ姿を睨むように見つめながら
「嫌いになんて絶対ならない・・!!」とつぶやく。
そんなヤワな想いじゃないので!
甘く見ないで下さい・・・!
あなただけは、絶対、あきらめない・・・!!
あれん先輩は覚えてないようだけど、出会ったのは俺が6才の時。
カワイイカワイイと常に大人達に祭り上げられ、カワイイ自分は勝者だからワガママ放題で生きていいと勘違いしてた。
親を含む周りの大人達も態度と行動でそれを肯定した。
そんな中、たった一人だけ『そうじゃないよ』と教えてくれた天使の様な男の子。
それが一つ年上のあれん先輩だった。
光に打たれ、包まれたような感覚・・・目の眩むような初恋。
6才にして 人生を、命をかけられる恋を得た。
だけどその少し後に、あれん先輩は行方不明になってしまった。
人生の、一番苦しい記憶。
中学で再会できた時は狂喜した。
髪の色が変わっていたので最初は驚いたけど、あの瞳の色も優しさも、あれん先輩だけのもの。
だけど常に3人のデカい同級生に囲まれていて、声をかける事も滅多にできなかった。
それでも、行方不明だった頃の苦しさに比べたら・・・!
遠目に見つめるだけの日々の切なさも、
やっと話せた時は舞い上がってしまって、バカみたいにおどけて後で死ぬほど後悔するという繰り返しも、
あれん先輩がそこに存在するという事実が、不器用な恋の痛みを甘やかなものに変えてくれた。
高校生。
ナゼか全ての事に自信を無くしてしまってるあれん先輩。
俺的には、あれん先輩は・・・会う人会う人を惑わしながらも難攻不落の無敵のクイーン・・・!
美しく気高く・・・そして やさしく柔らかい・・・
小さなころから、ちゃんと自分があった人。
セックスで支配できる人じゃない。
俺自身を、心を好きになってもらわなきゃ、この恋を成就できない。
だから、時間をかけて、人生をかけて、じっくり落とすつもりだったのに―――
アイツが現れた。
―――謎の転校生、吉田。
異様な空気・存在感―――魔王だ・・・一目で分かった。
転校1日目から、視線の上げ下げだけで当り前の様に場を支配していく―――
あの男が全てを狂わせていく。
サッカー場でワァッと歓声が上がる。
あの男が活躍したんだろうか・・・
!
あれん先輩がサッカー場の方を振り返ってる!?
あぁ・・・ダメ・・・見ないで・・・あんな男・・・
あんな男を気にかけないで!
お願いだから・・!!
あれん先輩がサッカー場の方へ戻っていく。
―――どう・・したらいいんだ・・・!?
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