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第一章
1の41 聖女の依頼
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「それにしても、『魅了』が効かない人間なんていたんだね?
まさか魔力持ちじゃないでしょう?」
妖しの森の魔女の家。
黒目黒髪の美少女、魔女になってほどないマレットが訊ねる。
金目銀髪の美少女、聖女になってほどないマーリンが答える。
「まさか!
人間に魔力持ちはいないわ。
人間の脆弱な身体は魔力の保持に耐えられないもの」
「アレじゃないの?
僕達の先祖が魔力を得たのと同じ理由!
『一度死にし王は蘇る事で強靭な肉体を得、聖なる魔力を覚醒させる』
――ってやつ!
僕達の先祖も、薬で仮死状態になって、その一度死んだ状態から目覚めて復活した時に肉体が強くなって魔力を得たんでしょう?」
「彼に魔力は無いわ。
儚く美しいから欲しいのよ。
何で『魅了』が効かないのかは分からない。
でも絶対諦められない!
だから‥‥
彼に魔法を掛けて欲しいの」
「対価を払う気あるの?」
「もちろんよ」
「心臓を差し出すんだよ?」
「本当なら出来ない事を起こすんですもの。
魔法を掛けてもらう対価が心臓なのは当然だわ。
幸い私達魔女の娘は心臓が二つある。
一つ取られたって‥‥さあ、取って頂戴」
強い目でそう言うと、銀髪の美少女マーリンはスルリとドレスの上半身を開ける。
白く形のいい乳房が露わになる。
着痩せする為意外なほど大きい。
まだ男を知らない堅さが独特の色気を放つ白い胸は、心臓を取られる恐怖からか、小刻みに震えている。
「綺麗だね‥‥
まあ、僕と同じだけど‥‥
こんな事をしてまで手に入れる価値がその男に有るの?」
「もちろんよ。
早くやっ‥
ウッ!?」
ズムッ‥
グリッ、ガシッ!
黒髪の美少女マレットの手がマーリンの素肌を突き抜け心臓を掴む。
そして、
「ギャアァァァーーッ
アァァァァーーーッ
アーーーッ
ーーーッ
ーー‥」
心臓を抉り出す。
断末魔の悲鳴が妖しの森に響き渡り、魔鳥すらも恐れをなして逃げ出す。
まさか魔力持ちじゃないでしょう?」
妖しの森の魔女の家。
黒目黒髪の美少女、魔女になってほどないマレットが訊ねる。
金目銀髪の美少女、聖女になってほどないマーリンが答える。
「まさか!
人間に魔力持ちはいないわ。
人間の脆弱な身体は魔力の保持に耐えられないもの」
「アレじゃないの?
僕達の先祖が魔力を得たのと同じ理由!
『一度死にし王は蘇る事で強靭な肉体を得、聖なる魔力を覚醒させる』
――ってやつ!
僕達の先祖も、薬で仮死状態になって、その一度死んだ状態から目覚めて復活した時に肉体が強くなって魔力を得たんでしょう?」
「彼に魔力は無いわ。
儚く美しいから欲しいのよ。
何で『魅了』が効かないのかは分からない。
でも絶対諦められない!
だから‥‥
彼に魔法を掛けて欲しいの」
「対価を払う気あるの?」
「もちろんよ」
「心臓を差し出すんだよ?」
「本当なら出来ない事を起こすんですもの。
魔法を掛けてもらう対価が心臓なのは当然だわ。
幸い私達魔女の娘は心臓が二つある。
一つ取られたって‥‥さあ、取って頂戴」
強い目でそう言うと、銀髪の美少女マーリンはスルリとドレスの上半身を開ける。
白く形のいい乳房が露わになる。
着痩せする為意外なほど大きい。
まだ男を知らない堅さが独特の色気を放つ白い胸は、心臓を取られる恐怖からか、小刻みに震えている。
「綺麗だね‥‥
まあ、僕と同じだけど‥‥
こんな事をしてまで手に入れる価値がその男に有るの?」
「もちろんよ。
早くやっ‥
ウッ!?」
ズムッ‥
グリッ、ガシッ!
黒髪の美少女マレットの手がマーリンの素肌を突き抜け心臓を掴む。
そして、
「ギャアァァァーーッ
アァァァァーーーッ
アーーーッ
ーーーッ
ーー‥」
心臓を抉り出す。
断末魔の悲鳴が妖しの森に響き渡り、魔鳥すらも恐れをなして逃げ出す。
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