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第1章 監獄の住人17-30
26-B
しおりを挟むハイヤーは何を思いついたのか早口で切り出した。
「まず奪われた宝石に希少価値の高い大きなものはありません。
次に何かの部品に使われているのではないかと思います。」
ギデオンは興味が少しわいたのか、
一向に解決しない事件に自信に満ちて発言する
ハイヤーは只者では無いと思った。
「なぜ、そう思う。」
「はい。彼らは価値の高い大きな物は狙いません。
ご存知と思いますが、宝石の小さなものに価値はありません
しかし、部品に使うのならば、画一化されてなければいけない、
鑑定される大きい宝石を奪う価値が無いから奪わなかった、
そう考えます。」
「また、我々を介さず直接換金できるとは思いません。
それならば初期にカルテルにばれているはず。
しかしながら、彼らは用意周到で、組織立っている。
維持コストも相当なはず。これほど頻繁に襲撃してくる以上
大掛かりなロンダリングシステムを持っていることは固いでしょう。」
「たとえば研磨剤。ダイヤモンドは硬いぞ。」
「ルビーは偏光に役立つ。」
いろいろな言葉が漏れる。全員考え込んでいる。
「ハイヤーハムシェル その線で地道に調査しては。」
「ダメですね。捜査が遅れれば被害が増すばかり。
無論きちんとした調査はします。しかし彼らの様子を見ると
ろくに鑑定もしていない様子、その証左に傷物の宝石も
混じっていました。」
「つまり、そうですね。贋物や傷物をわざと奪い取らせ
大量に流通させる。すべての宝石に対して。
早期に必ず騒ぎが起きるでしょう。それを待つのです。」
「贋物だと。で、その宝石はどこから調達する。
乞食野郎、塵ダメでも漁ってくるか。」
ホォーバーグは興奮のあまり、金切り声を上げた。
ハイヤーをたたき出しそうな勢いだ。
シオンが声を発する。
「それは暴言ではありませんか。ホォーバーグ。」
「そうではありません。殿下。宝石は我々ユダヤ人が鑑定し
その信用の元価値があるのです。ヴァチカンの金銀に対抗する
唯一の手段です。贋物や傷物が出回れば信用はがた落ちです。」
「カルテルをつぶす気か。ハイヤーハムシェル。」
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