49 / 71
第四章 修行の成果、戦いの歌
第一話 冬、到来
しおりを挟む
「わぁ、雪だ!」
朝の日課になっている宿屋の玄関前の掃き掃除をしていたら、空からひらひらと雪が舞い落ちて来た。思わずジャンプしてキャッチする。
インスの街での生活に戻ってから一月ほど経った。この初雪を合図に、いよいよ本格的な冬がやって来る。
この地方は四季がはっきりしていて、真冬には数十センチから一メートルほど雪が積もることもあるとは聞いているけれど、東京に住んでいた頃は雪なんて年に二~三回降るか降らないかくらいだったので、年甲斐もなくちょっとウキウキする。
大人になると雪には良い印象が減ってしまう。電車が止まることを想定して早朝から出発したり、年に一度くらいしか履かないのにわざわざ雪でも滑らないパンプスを買ったり、何かと煩わしくなってしまうからだ。
でも、幼い頃から温暖な地方で育った私にとって雪はすごく珍しくて、上京してからもデメリットは知りつつも、雪が降るとついつい心は弾んでしまっていた。
今は電車通勤なんてないし、雪が積もる土地での生活は初めてのことなので、さらにわくわくしてしまう。
「あらあ、今朝は冷え込むと思ったら、もう降ってきたのねえ。今年は少し早いかしら…」
私の様子に気付いたノエラさんが、玄関まで出て来て言った。
「初雪ですね!でも積もるのはまだまだ先でしょうか」
「そうねえ、この街で積もるほど雪が降るのは、大体初雪から三~四週間くらい経ってからね。さ、冷えるからチヨちゃんも中にお入りなさい。お掃除も終わりだし、お茶でも淹れましょ」
「はい!」
雪が積もったら当然毎日の雪かきが必要なわけで、この世界の大人たちもやっぱり雪はあまり嬉しくないらしい。吟遊詩人のバルドさんにいたっては寒いのが嫌で暖かい地方へ旅に出ちゃうくらいだもんね。
それでも私は、異世界に来て初めて迎える冬に、やっぱり楽しみな気持ちが大きいのだった。
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
「今年の冬は街の警備を早めに強化した方が良いな」
「ええ、そうですね。この時期の冷え込みと大雪は心配です」
初雪から五日。
今年の冬は予想外に早くやってきて、昨夜から降り始めた雪は今朝まで止まず、あっという間に街じゅうが真っ白に染まった。
雪が降るのを楽しみにしていたエミールとブレント、そしてこんなたくさんの雪は人生初体験となるルチアと私は、全員テンションマックスで庭で大はしゃぎしていた。
雪遊びは楽しいけれど体力の消耗が激しいので、もっと遊びたがる子どもたちを言いくるめて休憩に戻ると、ストフさんとメイドのポーラさんが何やら深刻な顔で話している。
「雪で警備の強化?」
自分の頭の中で単語がうまく繋がらなかったので聞いてみた。
「ああ、チヨリも知っておいた方がいい。魔物は普段は森や平原で暮らしているのは知っているな?」
ストフさんの質問に頷く。この世界の基本情報として前に教えてもらったことだった。
「魔物の生態は未だに謎が多いが、各地にある魔力溜まりから何らかの手段で生命エネルギーを得ている他、野生動物を狩って食糧にもしているんだ。それが、真冬になって雪が積もる頃になると、活動中の動物が減り、魔力溜まりの機能も弱まる。つまり、魔物たちにとってのエネルギー源が大幅に減ってしまう。そうなると、魔物は代替品として人を襲うために街へやって来ることもあるんだ」
「冬になると魔物が迷い込みやすいとは聞いてましたが、そういうことだったんですね。ちなみに…魔物は人を食べるんですか…?」
今までどこか他人事で、遠い世界の存在だと思っていた魔物が、急に身近な脅威だと感じられて私は怖くなった。
「いや、魔物が人間を食べることはないよ。厳密に言うと動物のことも食べているわけではないんだ。仕組みは謎なんだが、魔物は魔核という部分に力を溜めこむことで生きていて、そのためには魔力溜まりで体を休めるか、動物や人間など、他の生き物の命を奪うことが必要なのだと考えられている。…だから、食われることはないが、やつらは本気で命を狙って襲ってくるんだ。危険なことに変わりはないんだよ」
「な、なるほど…理解しました」
ミゲルさんの山小屋で修業していたとき、魔物を倒したときには、魔核だけ残して肉体は消滅すると聞いた。そして人間はその魔核の力を使って、室内灯やポンプ等を筆頭に便利なアイテムを次々と生み出して利用している。
ミゲルさんが開発した物体転送に使う箱や、あの山小屋にあった家電もどきの数々も、動力源になっていたのは魔核だ。
魔物は人にとって脅威だけど、魔物から得られる魔核は人の生活を豊かにしている。この世界における魔物という存在は、共存共栄とまでは言えなくても、切り離せない存在なのかもしれない。
…イメージは全然違うけれど、地球における核燃料との距離感に近いのかな。
「そんなわけで、例年ならば魔物にとってのエネルギー源が少なくなる真冬から冬の終わり頃にかけて警戒レベルを上げるんだけど、今年は冬の訪れが早かった分、魔物が街に出現する時期も早まる可能性がある。もちろん、街の中に入れることのないよう、兵士たちが警戒するけど、用心に越したことはないからね。チヨリもなるべく一人歩きは控えた方が良い。この家に来るときは私が送迎するし、状況によってはしばらく休んでもらっても構わないよ」
「えー?チヨまたやすむのー?つまんない~~!」
「チー!やー!」
大人たちの難しい話は分からないので気にせず遊んでいたブレントとルチアだけど、私が休むかもしれないという部分だけはしっかりキャッチしたらしく、不満の声を上げた。
「もー、ふたりともわがままいっちゃダメなんだよー!」
最近さらにしっかりしてきたエミールは、弟妹をたしなめる。
「そうね、なるべくお休みしなくて良いように私も気をつけるよ!…ストフさん、私、何か安全な移動方法を考えますからあまり心配しないでください。せっかくミゲルさんに修行をつけてもらって、出来ることも増えてますから!」
「ああ、私たちとしてもチヨリがいつもどおりに来てくれたら助かるけど…でも、絶対に無理はしないで」
ストフさんの真剣な表情に、私もしっかりと頷いた。
朝の日課になっている宿屋の玄関前の掃き掃除をしていたら、空からひらひらと雪が舞い落ちて来た。思わずジャンプしてキャッチする。
インスの街での生活に戻ってから一月ほど経った。この初雪を合図に、いよいよ本格的な冬がやって来る。
この地方は四季がはっきりしていて、真冬には数十センチから一メートルほど雪が積もることもあるとは聞いているけれど、東京に住んでいた頃は雪なんて年に二~三回降るか降らないかくらいだったので、年甲斐もなくちょっとウキウキする。
大人になると雪には良い印象が減ってしまう。電車が止まることを想定して早朝から出発したり、年に一度くらいしか履かないのにわざわざ雪でも滑らないパンプスを買ったり、何かと煩わしくなってしまうからだ。
でも、幼い頃から温暖な地方で育った私にとって雪はすごく珍しくて、上京してからもデメリットは知りつつも、雪が降るとついつい心は弾んでしまっていた。
今は電車通勤なんてないし、雪が積もる土地での生活は初めてのことなので、さらにわくわくしてしまう。
「あらあ、今朝は冷え込むと思ったら、もう降ってきたのねえ。今年は少し早いかしら…」
私の様子に気付いたノエラさんが、玄関まで出て来て言った。
「初雪ですね!でも積もるのはまだまだ先でしょうか」
「そうねえ、この街で積もるほど雪が降るのは、大体初雪から三~四週間くらい経ってからね。さ、冷えるからチヨちゃんも中にお入りなさい。お掃除も終わりだし、お茶でも淹れましょ」
「はい!」
雪が積もったら当然毎日の雪かきが必要なわけで、この世界の大人たちもやっぱり雪はあまり嬉しくないらしい。吟遊詩人のバルドさんにいたっては寒いのが嫌で暖かい地方へ旅に出ちゃうくらいだもんね。
それでも私は、異世界に来て初めて迎える冬に、やっぱり楽しみな気持ちが大きいのだった。
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
「今年の冬は街の警備を早めに強化した方が良いな」
「ええ、そうですね。この時期の冷え込みと大雪は心配です」
初雪から五日。
今年の冬は予想外に早くやってきて、昨夜から降り始めた雪は今朝まで止まず、あっという間に街じゅうが真っ白に染まった。
雪が降るのを楽しみにしていたエミールとブレント、そしてこんなたくさんの雪は人生初体験となるルチアと私は、全員テンションマックスで庭で大はしゃぎしていた。
雪遊びは楽しいけれど体力の消耗が激しいので、もっと遊びたがる子どもたちを言いくるめて休憩に戻ると、ストフさんとメイドのポーラさんが何やら深刻な顔で話している。
「雪で警備の強化?」
自分の頭の中で単語がうまく繋がらなかったので聞いてみた。
「ああ、チヨリも知っておいた方がいい。魔物は普段は森や平原で暮らしているのは知っているな?」
ストフさんの質問に頷く。この世界の基本情報として前に教えてもらったことだった。
「魔物の生態は未だに謎が多いが、各地にある魔力溜まりから何らかの手段で生命エネルギーを得ている他、野生動物を狩って食糧にもしているんだ。それが、真冬になって雪が積もる頃になると、活動中の動物が減り、魔力溜まりの機能も弱まる。つまり、魔物たちにとってのエネルギー源が大幅に減ってしまう。そうなると、魔物は代替品として人を襲うために街へやって来ることもあるんだ」
「冬になると魔物が迷い込みやすいとは聞いてましたが、そういうことだったんですね。ちなみに…魔物は人を食べるんですか…?」
今までどこか他人事で、遠い世界の存在だと思っていた魔物が、急に身近な脅威だと感じられて私は怖くなった。
「いや、魔物が人間を食べることはないよ。厳密に言うと動物のことも食べているわけではないんだ。仕組みは謎なんだが、魔物は魔核という部分に力を溜めこむことで生きていて、そのためには魔力溜まりで体を休めるか、動物や人間など、他の生き物の命を奪うことが必要なのだと考えられている。…だから、食われることはないが、やつらは本気で命を狙って襲ってくるんだ。危険なことに変わりはないんだよ」
「な、なるほど…理解しました」
ミゲルさんの山小屋で修業していたとき、魔物を倒したときには、魔核だけ残して肉体は消滅すると聞いた。そして人間はその魔核の力を使って、室内灯やポンプ等を筆頭に便利なアイテムを次々と生み出して利用している。
ミゲルさんが開発した物体転送に使う箱や、あの山小屋にあった家電もどきの数々も、動力源になっていたのは魔核だ。
魔物は人にとって脅威だけど、魔物から得られる魔核は人の生活を豊かにしている。この世界における魔物という存在は、共存共栄とまでは言えなくても、切り離せない存在なのかもしれない。
…イメージは全然違うけれど、地球における核燃料との距離感に近いのかな。
「そんなわけで、例年ならば魔物にとってのエネルギー源が少なくなる真冬から冬の終わり頃にかけて警戒レベルを上げるんだけど、今年は冬の訪れが早かった分、魔物が街に出現する時期も早まる可能性がある。もちろん、街の中に入れることのないよう、兵士たちが警戒するけど、用心に越したことはないからね。チヨリもなるべく一人歩きは控えた方が良い。この家に来るときは私が送迎するし、状況によってはしばらく休んでもらっても構わないよ」
「えー?チヨまたやすむのー?つまんない~~!」
「チー!やー!」
大人たちの難しい話は分からないので気にせず遊んでいたブレントとルチアだけど、私が休むかもしれないという部分だけはしっかりキャッチしたらしく、不満の声を上げた。
「もー、ふたりともわがままいっちゃダメなんだよー!」
最近さらにしっかりしてきたエミールは、弟妹をたしなめる。
「そうね、なるべくお休みしなくて良いように私も気をつけるよ!…ストフさん、私、何か安全な移動方法を考えますからあまり心配しないでください。せっかくミゲルさんに修行をつけてもらって、出来ることも増えてますから!」
「ああ、私たちとしてもチヨリがいつもどおりに来てくれたら助かるけど…でも、絶対に無理はしないで」
ストフさんの真剣な表情に、私もしっかりと頷いた。
1
お気に入りに追加
170
あなたにおすすめの小説
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
転生5回目!? こ、今世は楽しく長生きします!
実川えむ
ファンタジー
猫獣人のロジータ、10歳。
冒険者登録して初めての仕事で、ダンジョンのポーターを務めることになったのに、
なぜか同行したパーティーメンバーによって、ダンジョンの中の真っ暗闇の竪穴に落とされてしまった。
「なーんーでーっ!」
落下しながら、ロジータは前世の記憶というのを思い出した。
ただそれが……前世だけではなく、前々々々世……4回前? の記憶までも思い出してしまった。
ここから、ロジータのスローなライフを目指す、波乱万丈な冒険が始まります。
ご都合主義なので、スルーと流して読んで頂ければありがたいです。
セルフレイティングは念のため。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる