転生侍女は完全無欠のばあやを目指す

ロゼーナ

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第二十八話 回想:学院入学一年前、ヘクターは種を撒く

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 およそ一年後に王立学院への入学を控えた頃のことだった。ダイアンサス大陸のカクトゥス大公国より、ディセントラ公爵家のご子息がリリーヴァレー王国を訪問することとなり、オレはアルとピヴォワンヌ様と共に王宮で彼を出迎えた。

 元よりディセントラ公爵家とピアニー侯爵家は家同士の付き合いがあり、ピヴォワンヌ様とディセントラ家のナディル様は、互いの国の言葉の練習も兼ねて、数回手紙のやり取りをしたことがあるという。手紙で面識があるとはいえ、ピヴォワンヌ様はアルの婚約者。同年代の男性とふたりで会うのは外聞が悪いため、婚約者であるアルが同席することになったのだ。

 今回の訪問はリリーヴァレー王立学院への留学の下見も兼ねているそうなので、その際には学友となるアルに会うこともプラスになると考えられたようだった。

 王宮の客間で出迎えた彼は、いかにも砂漠の国の王子といった風貌で、アルとはタイプの違う美少年だった。彼はその場で最も高位であるアルにまず挨拶をしたが、入室した瞬間にピヴォワンヌ様に目を奪われており、アルへの礼を失してはいなかったが、ピヴォワンヌ様を意識している様子がうかがえた。

 ナディル様は周辺諸国への訪問も予定していたため、リリーヴァレーでの滞在は三日間という短い期間だったが、オレたちは彼に王都や学院を案内した。オレたちの中でいちばんダイアンサス語が流暢なのはピヴォワンヌ様なので、自然とピヴォワンヌ様が中心となって彼を案内することとなった。
 婚約者のアルが隣にいる状態で下手なことをするはずもないが、彼は元々そういう性格なのか、ピヴォワンヌ様の言語力の高さ、気遣い、聡明さ、美しさ等をしつこくならない程度に三日間称え続けていた。婚約者のアルにだってそこまで褒められた経験のないピヴォワンヌ様は、たまに反応に困って苦笑いもしていたが、ターニャから習ったダイアンサス語を褒められたことがよほど嬉しかったらしく、大半は本当に楽しそうに笑っていた。

 オレはというと、ナディル様とピヴォワンヌ様の様子を窺いつつ、ナディル様の侍従として一緒に来ていたカイと仲良くなっていた。彼は祖母がリリーヴァレー出身で、幼い頃からリリーヴァレー語が堪能だったため、今回同行したそうだ。また、ナディル様が留学する場合にも着いてくる予定らしい。カイはまだ十二歳だが、非常に賢く落ち着きがあり、将来相当優秀な人物になるだろうと感じさせる少年だった。
 一度早朝に剣の手合わせをしたが、カイは剣術の腕前も大したもので、他国へ留学するナディル様の護衛も兼ねられるよう鍛えられていることが垣間見えた。彼のような優秀な人物と繋がりを持つことに損はないので、オレはカイとは今後もたまに手紙のやり取りをしたいと申し出て、カイも快諾してくれた。


 ナディル様の訪問から一月ほど経った頃、アル宛に「申し訳ないが諸事情により今回の留学は見送りになった」との連絡が入った。ナディル様はリリーヴァレーのことも、王立学院のことも気に入っていた様子だったので、アルは残念がっていた。
 最終日のピヴォワンヌ様との別れ際、彼が一瞬だけ見せた切なげな表情が記憶に残っていたオレは、なんとなく状況については察した。おそらくだが、ピヴォワンヌ様のそばにいるべきではないという判断なのだろう。

 今は王宮のアルの執務室でふたりだけなので、ちょうど良いと思いアルに尋ねる。

「アル、ピヴォワンヌ様との関係は最近どうだ」

「最近も何も、昔から変わらないよ」

「ふたりの関係が良好なのは分かっているさ。オレが言いたいのは恋愛感情的な意味でだ」

「…それも相変わらずだな。彼女に対して、そういう意味での愛情が抱けないのは申し訳ないと思っているが、親愛の情はある。おそらく彼女もそうだろう。同志として国をうまく治めていけたら良いと思っているよ」
  
 アルと婚約者ピヴォワンヌ様は良い友人関係を築いているが、本人も言っているとおり、そこに恋愛感情はない。
 アルの両親である国王陛下ご夫妻は、同じように幼い頃から定められた政略結婚だったが、互いに心から愛し合っていることで有名だ。子どもの頃はアルもそんな両親に憧れ、自分もピヴォワンヌ様と愛情を育めればと考えていた。しかし、残念なことにふたりの間に友情以上の感情は芽生えなかった。アルもピヴォワンヌ様も互いに歩み寄り、努力をした上でそうなったのだから、これに関してはどうにもならないことだ。

「ホントに相変わらずだな。最近のピヴォワンヌ様は、肩の力が抜けたようで笑顔も増えたし、お綺麗になられたと思うけどな」

「…なんだ、お前ピヴォワンヌに気があるのか?」

「バカ言え。誰が主の婚約者で未来の王子妃に懸想なんてするか。オレの意見は一般論だ」

 事実、自分の目の前でナディル様が恋に落ちていたのに、色恋沙汰に疎いアルは気付かなかったようだ。数年前までのピヴォワンヌ様は、確かに可愛らしかったが、いかにも気位の高い令嬢という雰囲気で、もっと取っつきにくい印象だった。
 もしもあの当時のままの性格だったら、ナディル様が落ちたかどうか分からないと思うが、ほとんど一目惚れだったようなので、性格には関係なく恋をしたのかもしれない。

「そうか。まあ確かに昔より態度も表情も柔らかくなったとは思うよ。二年くらい前だっただろうか、ピヴォワンヌが夏の間の他言語練習相手の少女と仲良くなってからだな。確かターニャという名前だと聞いたな。俺と会うときもよく彼女の話を聞かされている」

「…ああ、そうだな」

 平静を装って無難な相槌を打ったものの、アルの口から急に飛び出てきたターニャの名前に、心臓が跳ねた。ピヴォワンヌ様の会話練習相手の少女が、子どもの頃男爵家のガーデンパーティーの日に出会った彼女だということを、オレは知っていた。
  
 ターニャとの出会いから六年、オレは未だに彼女との再会は果たせずにいた。

 基本的にアルと共に王宮で過ごし、貴族向けの初等学校には通わず家庭教師から授業を受けているため、市井に出たことは驚くほど少ない。もちろん、休暇やアルのお忍びの外出で街へ出ることもあったが、それも王都内の貴族や裕福な平民向けの高級商店街で過ごすことが中心なので、王都から少し離れたターニャの実家がある街へ行く機会は多くなかった。

 オレはオレで、ターニャに負けないよう空いた時間で従者としての技術を磨きつつ、将来的に金銭や地位が必要になったときに備えて、こっそり様々な準備を進めていた。いちばん大きな計画はまだ構想段階でしかないが、来年妹が魔術学院に入学する予定なので、彼女の協力を仰ぐつもりでいる。うまくいけば一攫千金も夢ではないはずだ。

 忙しい日々を送りながらも、わずかな休暇を利用しては、ターニャの住む街を訪ねた。頻度としては年に一~二回ほどだろうか。
 ターニャは各種様々な修行で家を空けていることが多く、偶然を装って再会できるような機会はなかったが、オレはそれを承知した上で、ただ少しでも彼女のことを知りたくて、つい足を運んでしまった。
 実質的にはターニャの実家のパン屋へ行き、いくつかパンを買って帰るだけの遠足になっていたが、彼女の両親が焼くパンは王都で流行りのベーカリー顔負けの味なので、それも楽しみのひとつであった。定期的に発売される新作パンは、斬新な具材の組み合わせなのに美味しいものばかりで、これもターニャが考えたのだろうと考えるだけでも楽しかった。
 
 あの小さな街で、ターニャは有名人だった。彼女が下働きをしていたことのあるカフェやレストランでは、彼女の考案したオリジナルメニューが人気商品となっている。八百屋や精肉店、手芸店、服飾店、花屋、教会、孤児院等、どこに行ってもターニャのことは皆が知っていて、話を聞くのは楽しかった。中には彼女が師匠と呼ぶような人もいて、そういう人の中には下手な聞き方をするとターニャを狙う怪しい男として認定されてしまうので、オレも徐々に聞き込みスキルを上げることができたと思う。

 直接会うことはできないが、オレは彼女の動向はいつも気に掛けていた。

 アルの従者となり、給与を得てから真っ先にしたことは、自分の目となり手足となる者を見つけ、雇うことだった。オレはターニャのことを知るためにかなり私的に使っているという自覚があるが、王族や側近が陰の者を雇うのは昔からよくあることだ。
 平和な国なので、殺伐とした意味で暗躍させるようなことは滅多に起きないが、王宮内でも陰から王族を警護させたり、本人に気付かれないようお忍びの際の護衛に付けたり、諜報員的な働きをさせたりと、陰の者というのはいたら便利に違いない存在だった。

 オレが雇ったのはクウと名乗る男だ。髪も瞳も真っ黒、服装も常に真っ黒で、それでいて性格は妙に明るいという変な男だが、口は堅く、腕は確かだった。場合によってはターニャや周りの大人へ接触してもらう可能性もあったため、敢えて自分より十歳ほど年上に見える彼を選んだ。小回りが利いて警戒されにくい子どもを雇うことも考えはしたが、そのあたりは自分でも出来ないことはないので、大人の方が良いだろうと考えた。ちなみにクウの実年齢は未だに知らない。

 クウは、ほとんどの時間をオレよりもターニャに着いていて、様々なことを報告してくれる。彼女は相変わらず、まだ見ぬ将来の主のために、自身の才能と能力に磨きをかけ続けていた。様々な店や工房での下働きだけでは収まらず、ピアノやフルートといった楽器をわずか半年でマスターしたり、算術教室に通い始めて一月で教室のトップを取ったり、王都で開催されたパズルやクイズ大会の賞を総なめにしたりといったことは、まだ序の口である。

 ターニャが魚料理を極めるために海辺のレストランの厨房で働き始めたこと、その次は自分自身で魚を捕れるようになりたいと言い出して漁師に弟子入りしたこと、魚だけではなく狩りもできるべきだと考え猟師の弟子にもなったこと、猟銃の扱いはマスターしたが、森で遭遇したクマを素手で倒せなかったことを悔やみ体を鍛え始めたこと、ついでに護身術と剣術も学びたいと街の兵士の駐屯所へ通いだしたこと、最近では駐屯兵のリーダー格と互角に剣を交えるようになったこと…

 そのどれもが嘘のような本当の話で、ターニャは一体何を目指しているんだと絶句したことは数えきれない。彼女の報告をするクウも最初は驚いていたが、だんだんと楽しそうな様子になっていった。「主、お嬢ちゃんがまたやらかしましたよ!」と言いながら嬉々として報告を上げてくるのだ。

 いちばん焦ったのは、彼女が「主人に害をなす存在を陰ながら消す力も必要かもしれない」と考え、暗殺術を学ぶ方法を検討しだしたときだ。いくらなんでもそこまでしなくて良い。リリーヴァレー王国はそんな物騒な国ではないのだ。

 せめて息の根を止める方法ではなく、暗躍して弱みを握ったり、敵(というのが何を想定しているのかは謎だが)の屋敷へ忍び込んだりする程度に留めてほしいと思い、オレはクウを通じて東方の国のニンジャスキルを教えられる者をターニャと出会わせ、偶然を装って師事させることに成功した。ニンジャというのは秘密組織のようなものらしく、この国にそれを知る者はほぼいないはずなのに、なぜかターニャはその存在を知っていたそうで、師との出会いには大興奮だったらしい。

 ちなみにオレはよく知らないが、クウ自身もニンジャの末裔で、ターニャに紹介したのは彼の姉弟子だという。先日クウが修行の進み具合を報告してきたときには、「主、お嬢ちゃんはもう立派なのくノ一だ!ついに免許皆伝だぞ!」とのことだった。意味はよく分からないが、ターニャがニンジャスキルまでも極めてしまったのだということだけはなんとなく理解した。

 オレは元々アルの緊急時の護衛もできるよう、剣術と体術は身に着けているし、得意な方だとも思う。しかし、ターニャがどんどん訳の分からない強さを身に着けているため、最近はオレもこっそりクウに修行をつけてもらっている。彼女が特殊すぎるのは分かっているが、ニンジャスキルまで極められたら適わないかもしれない。好きな女の子より弱いなんてカッコ悪いので、もっと強くならねばと思う。

 そんなこんなで、ターニャはこの約六年間で数えきれないほどの知識や技術を高レベルで身に着けただけでなく、各界の達人たちを師と仰ぎ、また、漏れなく師や兄弟弟子たちに可愛がられたため、人脈がとんでもないことになっている。おそらく彼女が願えばクーデターを起こせるくらいには…


 ターニャが王立学院使用人科を目指していることは知っている。というより、彼女の夢である「ばあやになること」と「選ぶ側の人間になること」というのを考えたら、使用人科の特別クラスの卒業生にのみ与えられる、「すべての貴族家ならびに行政機関へ志願する権利」を使って、望む主人を得る道は当然であると言えた。

 オレにとって問題なのは、ターニャが誰を将来の主人に選ぶのかということであった。
 今のところ最も可能性が高いのは、やはりアルの婚約者で、未来の王妃への道が決められているピヴォワンヌ様であると考えている。先ほどアルの話にも出たとおり、ターニャはすでにピアニー侯爵家にも出入りし、他言語の練習相手としてピヴォワンヌ様や執事からも信頼も得ている。それに、今では互いに友人と呼べるほど親しくなっていると聞く。

 もちろん、オレとしては彼女が将来ピヴォワンヌ様を主人としてくれたら願ってもないことであった。もしそうなれば彼女は王宮に住み込み、王子妃となるピヴォワンヌ様のそばに仕えることになる。
 そうなればアルのそばにいるオレは、いつだって彼女に会うことができるし、あわよくば彼女を妻に迎えることもできるかもしれない。かもしれないというか、オレ以外の男が彼女の夫になることなど認めるつもりが一切ない。

 ただ、オレを不安にしているのは、すでに何度かピヴォワンヌ様からピアニー侯爵家で働くことを軽く打診されていながら、ターニャが断っているという事実であった。彼女の矜持として、結果的にピアニー侯爵家で働くことになるとしても、実力で王立学院使用人科Sクラスに入りたいと考えている可能性は十分ある。しかし、オレにはなんとなく、ターニャはすでに将来仕えたい相手を決めているのではないか、そしてそれはピヴォワンヌ様ではないのではないかという予感があった。

 もしそれが現実になってしまった場合、王宮の中でアルの側近として生きるオレと、彼女の道は重ならなくなってしまう…

「……!………い!おい、ヘクター!戻ってこーい!」

 耳元でアルに怒鳴られ、現実に引き戻された。ついついターニャのことを考えて心が飛んでしまっていたようだ。

「うるさいよ、アル。聞こえてる」

「嘘つけ、お前まったく聞いてなかっただろう…」

 アルが深いため息と共にあきれた声で言う。

 考えてみれば、彼の従者として前向きに生きることも、彼とこれほど良い関係を築くことも、彼女との出会いがなければ難しかったかもしれない。今のオレを作ったのは、間違いなく彼女であった。

 オレはやはりどうしても、彼女のそばにありたい。オレは、彼女に選ばれる者になりたい。


「…なあ、アル」

「なんだ」

「もしオレが、この国を出て他の主に仕えるとか、魔王の従者になるとか言いだしても、止めないでくれるか」

「…突然そんな頭のとち狂ったことを言い出したら止めるに決まっているだろう」

 突拍子もないことを質問するオレに、アルは冷静に答えた。


「でも、いつか言い出すかもしれないんだ」

 妙に真剣な顔つきになってしまったオレを、怪訝な顔で見つめながら、アルも何かを考えているようだ。

「…そうか、そのときは、悔しいが応援するしかないだろうな」

「…悔しい?」

「そりゃあ悔しいだろう。幼い頃から何年もそばにいたお前が、俺よりも他の者を主として認めて着いていくというんだから。俺の器の小ささが原因なのか、お前の選ぶ相手がとんでもなくすごい存在なのかは分からないが、どちらにしてもお前を取られたら悔しいさ」

 予想外のアルの反応であったが、それだけオレのことを認めて、信頼してくれているのだと思うと、嬉しさがこみあげて来る。アルはさらに言葉を続ける。

「悔しいが、お前が本当に仕えたいと思う存在に出会って、それが俺でないのなら、応援するしかないな。お前は前に俺に言っただろう。『もしも俺に本当に愛する人が出来た場合には、何があっても応援する』と。俺も同じような気持ちだよ。ヘクターが、本当に仕えたいと思う人や、ここにいたいと思う場所が出来たのなら、俺は応援する。もちろん、今いる場所がいちばんだと思ってもらえるよう、俺としても努力はするがな」

 思いがけないアルの言葉に、照れて頬が熱くなったのを感じ、顔を背けながら答える。

「…お前は良い主だよ。お前のそばで、オレの夢が叶うのがいちばん良いと思ってるさ」

「…そうか」

 アルは顔を赤らめたオレに、それ以上はとくに追及しないでくれた。

 王立学院への入学まで、あと少し。日々進化する彼女に負けないよう、オレも努力をしなければならない。

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