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4章
15話 坊ちゃんの姿
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「レオ,ありがとう。僕頑張るから」
坊ちゃんがそう言うと僕は坊ちゃんから離れていく。
「レオ,頑張った僕を見ててね」
自信満々にそう言った。そして,本当に頑張ったことが次の瞬間には分かった。
その日は,剣術とマナーがあって,坊ちゃんが格段に,強く,上手になっていたから。
(僕がいる意味なんてあるのかな)
なんて考えてしまう。今までが少し特別だったなんて言う自覚もあるけれど…。
僕はそうして,坊ちゃんと1日中,一緒にいた。
嬉しいと不安がずっとあるそんな1日だった。
自分の部屋に着いたてすぐに,気が抜けてベッドに横になる。
(本当に,お強くなろうとしているのだな)
ベッドで仰向けになりながらふと考える。坊ちゃんの今日のこと。
剣術の構えが,昔のそれとは違い,声だけじゃなくしっかり相手と戦うと言う意志が見えていた。負けないと,守ると,そうやって言っていた意味が現実を帯びていることがやっと分かった。
そうして,現実が現実へとなるには時間はそんなにかからなかった。
僕との練習も自信がないものから,自信のあるものへと。
コンクールでも,前まで全く表彰なんてされていなかったのに,ほとんどの科目で表彰されるようになった。
僕にも剣術で勝てるようになり,剣術も大会では当たり前のように上位に食い込むようになった。
(やはり,騎士団長の息子なのだな…)
そう思わずにはいられないほど,かっこよく逞しく育っていく。
そんな日々で,僕は,坊ちゃんとだんだんと距離をとるようになった。といっても,坊ちゃんとずっといることがなくなっただけのこと。
それでも,坊ちゃんとはプレイは続けた。お互いのために。けれど,その回数も減っていく。坊ちゃんが薬をきちんと飲めるようになったから。そうして,僕は僕のいる意味が次第にわからなくなっていった。
坊ちゃんがそう言うと僕は坊ちゃんから離れていく。
「レオ,頑張った僕を見ててね」
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(僕がいる意味なんてあるのかな)
なんて考えてしまう。今までが少し特別だったなんて言う自覚もあるけれど…。
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(本当に,お強くなろうとしているのだな)
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それでも,坊ちゃんとはプレイは続けた。お互いのために。けれど,その回数も減っていく。坊ちゃんが薬をきちんと飲めるようになったから。そうして,僕は僕のいる意味が次第にわからなくなっていった。
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