20 / 73
3章
3話 計画を立てます
しおりを挟む
それから,お祭り当日までの月日は長いようで短かった。
「早く,早く」
手招きをして,僕とメアリさんを急かす。
「わかりましたから…」
「もう,坊ちゃんは…」
それぞれ,呟いて坊ちゃんの方へ向かう。
すでに向かっている途中で坊ちゃんは馬車に乗り込んでいた。
「こんなお出かけ初めてなんですよね。私,だからすごく楽しみです」
僕は,メアリさんの過去を知らない。メアリさんがどんな人生を歩んできたのか,ふと気になってしまう。
「そうなんですか?僕も小さい頃に行ったきりなので楽しみです」
「そうですね。ですが,レオさんはあまり無理をなさらないでくださいね。旦那様にそのことだけは毎回言われているので…」
「もちろんそうさせていただきます」
今日は,今回はメアリさんに甘えれるところは甘えようと考えていた。メアリさんと坊ちゃんの方が今日のこととっても楽しみにしていたから。
そうして,坊ちゃんの方へと向かう。
「ねぇ,2人とも何話していたの?遅いよ…。早く行きたかったのに…」
「大丈夫ですよ。まだまだ,パレードには時間がありますから…」
僕がそういうと,坊ちゃんは顔を膨らませてる。
「違う。パレードまでの時間でたくさん回りたいって思っているの」
「そうですね。思いっきり,楽しみましょう」
メアリさんは坊ちゃんをなだめる。
「いいから,早く行こうよ」
僕とメアリさんは腕を引っ張られて,馬車に乗せらる。
僕は坊ちゃんの隣で,メアリさんは坊ちゃんの前に座った。
「ところで,坊ちゃん何をしたいんですか?」
あれだけ楽しみにしていたことは知っていたけれど,結局今日までの間忙しくて聞けていなかった。
「すごくしたいことは,パレード見る以外にはないんだけど,楽しみたいの」
「それは…」
「うふっ,坊ちゃんそれなら私と一緒に何をするか考えませんか?」
メアリさんはそう言って,今回の祭りで何があるかを書いてあるものを鞄の中出してきた。そうして坊ちゃんと計画?立てていく。
それを見ていると,どこか懐かしく思えてきた。自分もこんなふうに兄と一緒にパレードを見に行ったことがあったから。
「ねぇ,レオ,レオは何かしたいとかないの?」
「そうですよ。レオさんは何かないのですか?」
計画を楽しそうに立てている2人が急にこちらを向いて言う。
「そうですね…。私もパレード以外見たいものもしたいこともないのです。ですから,お2人の行動に会わさせていただきます。それではダメですか?」
「別に,ダメじゃないけど,僕たちがそれでいいのかな?って思ったから。本当にいいの?」
「いいですよ。気にしません」
僕は計画を立てると言うよりも立てられた計画に沿って行動する方が楽だと思っているのでさほどに気にはならないし,むしろ立ててくれとすら思う。そっちの方が行動しやすいと思っているから。
「レオ…ついたね」
馬車の窓から見える景色は,一段と賑わっているように見える。お祭りはこうでなくてはと高揚感も感じた。
「そうですね…。ところで最初は何をするつもりなんですか?」
「まずは,食べ物。食べたい」
「いいですね…ではおりましょうか?」
馬車もちょうど止まったので,僕は先に降りる。メアリさんと坊ちゃんが降りる時に,危なくないように。
「坊ちゃん,お手をどうぞ」
「ありがとう…ってすごいね。こんなに賑やかなところ初めて…」
あたりを見渡し,目をキラキラとさせている。
「今日はお祭りだから余計に賑わっていますね」
「ほんとうにお祭りってみんな楽しいんだね」
「そうですね。私も楽しかった思い出がありありと思い出しましたよ。ですから,坊ちゃんもほどほどにですが楽しんでくださいね。せっかく年に一回のお祭りを」
「うん。そのつもり。ね,メアリ」
坊ちゃんはメアリさんの方を見上げてそう聞いた。
「はい,もちろんです。それで,もう最初の目的地行きますか?」
「うん。早く行きたい」
メアリさんと坊ちゃんは楽しそうにそう話す。
「ところで,最初はどこにいくんですか?」
僕は,2人にそう聞いた。
「それは,着いてからのお楽しみでもいい?」
「そうですね。特に隠すこととかないですが,なんかそっちの方がワクワクしませんか?」
2人にそう言われて黙ってついていくことにした。
そうして,坊ちゃんが先頭をきって,歩こうとする。
「坊ちゃん,お一人で歩かれるのは迷子になる可能性もございます。ですから,手を繋いで行くのはどうですか?」
これは,メアリさんと決めていたこと。何かあるといけないから。
「僕,そんなに僕が迷子になりそう?」
坊ちゃんは,嫌な顔をして聞いてくる。すでに,11歳そんなに幼い年齢でもない。手を繋ぐとか嫌なんだろうなと思う。“これはどうしよう…”そう考えているとメアリさんの声が聞こえる。
「違いますよ。私たちは,坊ちゃんと一緒に回りたいと思っているのに,はぐれてしまっては一緒に回れなくなると思ったのです」
メアリさんは起点を聞かせてそう言った。さすがだなと思う。
「それでも嫌ですか?」
改めて坊ちゃんに尋ねた。
「それは,別に嫌じゃない。それなら,むしろ繋ぐ」
坊ちゃんは,僕の手を取って,自分の手と絡めてしっかりと繋ぐ。
「これで,離れることないね」
ニコニコの笑顔でこちらを見上げる。
「そうですね。離れることありませんね」
「うん,だね」
そうして,歩き始めようとすると,隣からメアリさん言う。
「ちょっと,坊ちゃん。私の手は握ってくれないのですか?」
「ごめん,メアリともちゃんと手繋ぐから」
メアリさんの手もしっかりと結ぶと僕たちは最初の目的地に歩き始めた。
「早く,早く」
手招きをして,僕とメアリさんを急かす。
「わかりましたから…」
「もう,坊ちゃんは…」
それぞれ,呟いて坊ちゃんの方へ向かう。
すでに向かっている途中で坊ちゃんは馬車に乗り込んでいた。
「こんなお出かけ初めてなんですよね。私,だからすごく楽しみです」
僕は,メアリさんの過去を知らない。メアリさんがどんな人生を歩んできたのか,ふと気になってしまう。
「そうなんですか?僕も小さい頃に行ったきりなので楽しみです」
「そうですね。ですが,レオさんはあまり無理をなさらないでくださいね。旦那様にそのことだけは毎回言われているので…」
「もちろんそうさせていただきます」
今日は,今回はメアリさんに甘えれるところは甘えようと考えていた。メアリさんと坊ちゃんの方が今日のこととっても楽しみにしていたから。
そうして,坊ちゃんの方へと向かう。
「ねぇ,2人とも何話していたの?遅いよ…。早く行きたかったのに…」
「大丈夫ですよ。まだまだ,パレードには時間がありますから…」
僕がそういうと,坊ちゃんは顔を膨らませてる。
「違う。パレードまでの時間でたくさん回りたいって思っているの」
「そうですね。思いっきり,楽しみましょう」
メアリさんは坊ちゃんをなだめる。
「いいから,早く行こうよ」
僕とメアリさんは腕を引っ張られて,馬車に乗せらる。
僕は坊ちゃんの隣で,メアリさんは坊ちゃんの前に座った。
「ところで,坊ちゃん何をしたいんですか?」
あれだけ楽しみにしていたことは知っていたけれど,結局今日までの間忙しくて聞けていなかった。
「すごくしたいことは,パレード見る以外にはないんだけど,楽しみたいの」
「それは…」
「うふっ,坊ちゃんそれなら私と一緒に何をするか考えませんか?」
メアリさんはそう言って,今回の祭りで何があるかを書いてあるものを鞄の中出してきた。そうして坊ちゃんと計画?立てていく。
それを見ていると,どこか懐かしく思えてきた。自分もこんなふうに兄と一緒にパレードを見に行ったことがあったから。
「ねぇ,レオ,レオは何かしたいとかないの?」
「そうですよ。レオさんは何かないのですか?」
計画を楽しそうに立てている2人が急にこちらを向いて言う。
「そうですね…。私もパレード以外見たいものもしたいこともないのです。ですから,お2人の行動に会わさせていただきます。それではダメですか?」
「別に,ダメじゃないけど,僕たちがそれでいいのかな?って思ったから。本当にいいの?」
「いいですよ。気にしません」
僕は計画を立てると言うよりも立てられた計画に沿って行動する方が楽だと思っているのでさほどに気にはならないし,むしろ立ててくれとすら思う。そっちの方が行動しやすいと思っているから。
「レオ…ついたね」
馬車の窓から見える景色は,一段と賑わっているように見える。お祭りはこうでなくてはと高揚感も感じた。
「そうですね…。ところで最初は何をするつもりなんですか?」
「まずは,食べ物。食べたい」
「いいですね…ではおりましょうか?」
馬車もちょうど止まったので,僕は先に降りる。メアリさんと坊ちゃんが降りる時に,危なくないように。
「坊ちゃん,お手をどうぞ」
「ありがとう…ってすごいね。こんなに賑やかなところ初めて…」
あたりを見渡し,目をキラキラとさせている。
「今日はお祭りだから余計に賑わっていますね」
「ほんとうにお祭りってみんな楽しいんだね」
「そうですね。私も楽しかった思い出がありありと思い出しましたよ。ですから,坊ちゃんもほどほどにですが楽しんでくださいね。せっかく年に一回のお祭りを」
「うん。そのつもり。ね,メアリ」
坊ちゃんはメアリさんの方を見上げてそう聞いた。
「はい,もちろんです。それで,もう最初の目的地行きますか?」
「うん。早く行きたい」
メアリさんと坊ちゃんは楽しそうにそう話す。
「ところで,最初はどこにいくんですか?」
僕は,2人にそう聞いた。
「それは,着いてからのお楽しみでもいい?」
「そうですね。特に隠すこととかないですが,なんかそっちの方がワクワクしませんか?」
2人にそう言われて黙ってついていくことにした。
そうして,坊ちゃんが先頭をきって,歩こうとする。
「坊ちゃん,お一人で歩かれるのは迷子になる可能性もございます。ですから,手を繋いで行くのはどうですか?」
これは,メアリさんと決めていたこと。何かあるといけないから。
「僕,そんなに僕が迷子になりそう?」
坊ちゃんは,嫌な顔をして聞いてくる。すでに,11歳そんなに幼い年齢でもない。手を繋ぐとか嫌なんだろうなと思う。“これはどうしよう…”そう考えているとメアリさんの声が聞こえる。
「違いますよ。私たちは,坊ちゃんと一緒に回りたいと思っているのに,はぐれてしまっては一緒に回れなくなると思ったのです」
メアリさんは起点を聞かせてそう言った。さすがだなと思う。
「それでも嫌ですか?」
改めて坊ちゃんに尋ねた。
「それは,別に嫌じゃない。それなら,むしろ繋ぐ」
坊ちゃんは,僕の手を取って,自分の手と絡めてしっかりと繋ぐ。
「これで,離れることないね」
ニコニコの笑顔でこちらを見上げる。
「そうですね。離れることありませんね」
「うん,だね」
そうして,歩き始めようとすると,隣からメアリさん言う。
「ちょっと,坊ちゃん。私の手は握ってくれないのですか?」
「ごめん,メアリともちゃんと手繋ぐから」
メアリさんの手もしっかりと結ぶと僕たちは最初の目的地に歩き始めた。
0
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説


男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。


塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる