転生竜と賢者の石な少年

ツワ木とろ

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4章

【115】

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   くそっ、ルーシ死なないで!

 間に合わないながらも渾身の『火炎』を吹く。

「おっと」

 吟遊詩人に難なくかわされて仕舞ったが、そのお陰でルーシに刺さるワイヤーが全て抜けた。

「イヤー!」

 詩人にはかわされたけど側に居た女は諸に喰らい、悲鳴を上げてから倒れ込む。

 丸焼けだ。彼女が出現させてた魔法が消える。

「ルーシ!」

 『火炎』を吐き続ける事で吟遊詩人を近づかせない。
 ナミル達がアタシの代わりにルーシに駆け寄って抱き上げてくれる。

「ルーシ、大丈夫かにゃ」

 ワイヤーが抜けて、服は破けてるけど刺し傷はない。血の回復力で治ってる。
 なら助かってるのかな。
 ナミルがルーシの頬を叩いているのは、気を失っているだけなんだと良いのだけれど。

「ん‥‥」
「ルーシ!」
「ルーシ君!」

 良かった。気が付いたみたい。
 手首からの出血が無いのはコリティスが止血してくれてるからか。

「大丈夫かにゃ?」
「うん。ごめん。ありがとう‥‥ あ、コリティス、止血しないで大丈夫だよ」
「え?でもお‥‥」
「ホントに大丈夫だから‥‥ お願い」
「‥‥分かりましたあ。でも、駄目だって思ったらまた止血しますからねえ」

 ルーシが頷くと、コリティスは渋々魔法を解く。
 ドバドバと出血しだすが、それは直ぐに収まり、いつの間にか手が治ってる。

「え?」

 困惑するコリティスとナミル。
 アタシもあそこ迄の怪我は初めて見たけど、それすら治って仕舞うのね。

 ルーシは治った手をグーパーして調子を確認してる。

「うん。何ともない」

 彼はそう言うけど、2人はそう簡単に理解が追い付かない。
 だって千切落ちた手がディアボロスの側に落ちているんだもの。

「これは厄介だな」

 吟遊詩人が呟く。
 ルーシの復活はアタシの炎が邪魔して見えて居ないはずだから、厄介なのはアタシか。
 空から火ィ吹いてるアタシを狙わないのは火が弱点て事?

 だとしたらワイヤーだと思ってたのは蔦とかなのかも。


「そう言えば歌が苦手だったか」


 またあの歌を歌い出す。それも大きな声で。

 何なの?何であの歌聞くと頭が痛くなるの?


 さっきよりも良く聴こえるので、さっきよりも酷い頭痛。

 あまりの痛さにアタシは飛んで居られなくなり、落下した。


「よくもナナチャをイジメたな!」


 アタシの姿を見てルーシの目の色が変わる。

 彼があまり見せない怒りの目。対象の生死を気にする気の無い冷たい目。感情がこもってるのに曇った目。

 そんな不気味な目でルーシはまた詩人に襲いかかる。


「!」


 詩人はルーシが復活している事に驚いているが、歌は止めてくれない。

 ただ、今回は大きく後退してディアボロスを避けた。


 またサウンドホールから同じ本数のワイヤーもどきがルーシに飛び掛かる。

 ディアボロスを風車の様に回転させるとワイヤーもどきが金太郎飴切るみたいに細かく刻まれる。

 いくらディアボロスが切れ味良いからって、こんなにスパスパ切れるなら蔦で間違いなさそう。

だったら怖くないわね。

 それにしても無限に蔦が襲って来るな。

 


「加勢するにゃ」


 ナミルがサイドから走り込み、詩人の顔目掛けてハイキック。

 スキルで攻撃しながら歌を歌ってナミルの攻撃もかわして仕舞うのね、こいつ。


 詩人は弦楽器のヘッドでナミルの背中を叩きながら後ろに飛び、距離をあける。

 鼻先が少し切れているのはナミルの足の爪が鋭いのに気が付かなかったから。

 鼻先切られても歌が止まらないとか、とても訓練された男なのかも知れないわね。

 身のこなしも素人とは思えないし。


 蔦の半分がナミルに目標を変える。

 ナミルも爪で蔦を切り落として行ってるけど、武器を持たない彼女では半分の4本でも押されがち。

 それでも十分凄いし、彼女だったら少ししたら慣れて来そう。


 ずっと見てたら、蔦は先端が動くんだって分かって来た。

 切れたらそこがまた先端てなる様ね。

 ずっと刻んでいればいつか伸びて来なくなるだろうけど、確かじゃないし今のルーシはそんな悠長な作戦を取る気は無いみたい。


 蔦が半分に成って余裕の生まれたルーシは、4本の動きが揃ったタイミングで、あえて切らずにかわして前に出る。

 先端が曲がってルーシの背中を襲うがそれよりも早く走り、詩人の懐を狙う。


 蔦は間に合ってない。

このチャンスにディアボロスを薙ぎる。


 


   くそっ、ルーシ死なないで!

 間に合わないながらも渾身の『火炎』を吹く。

「おっと」

 吟遊詩人には難なくかわされて仕舞ったが、お陰でルーシに刺さるワイヤーが全て抜けた。

「イヤー!」

 詩人にはかわされたけど側に居た女が諸に喰らい、悲鳴を上げてから倒れ込む。
 丸焼けだ。彼女が出現させてた魔法が消える。

「ルーシ!」

 吟遊詩人を近づかせない為に『火炎』を吐き続ける。
 ナミル達がアタシの代わりにルーシに駆け寄って抱き上げてくれてる。

「ルーシ、大丈夫かにゃ」

 ワイヤーが抜けて、服は破けてるけど刺し傷はない。既に血の回復力で治ってる。
 助かってるのかな。
ナミルがルーシの頬を叩いているって事は、気を失っているだけなんだと判断。

「ん‥‥」
「ルーシ!」
「ルーシ君!」

 良かった。気が付いたみたい。
 手首からの出血が無いのはコリティスが止血してくれてるからか。

「大丈夫かにゃ?」
「うん。ごめん。ありがとう‥‥ あ、コリティス、止血しないで大丈夫だよ」
「え?でもお‥‥」
「ホントに大丈夫だから‥‥ お願い」
「‥‥分かりましたあ。でも、駄目だって思ったらまた止血しますからねえ」

 ルーシが頷くと、コリティスは渋々魔法を解く。
 ドバドバと出血しだすが、それは直ぐに収まり、いつの間にか手が治ってる。

「え?」

 困惑するコリティスとナミル。
 アタシもあそこ迄の怪我は初めて見たけど、それすら治って仕舞うのね。

 ルーシが治った手をグーパーして調子を確認してる。

「うん。何ともない」

 彼はそう言うけど、2人はそう簡単に理解が追い付いていないよう。
 だって千切落ちた手がディアボロスの側に落ちているんだもの。
 その手をルーシは拾い上げ指輪を外し、新たな手にはめる。

「これは厄介だな」

 吟遊詩人が呟く。
 ルーシの復活は見えて居ないはずだから、厄介なのはアタシの火炎か。
 空から火ィ吹いてるアタシをワイヤーで狙わないのは火が弱点て事?
 だとしたらワイヤーだと思ってたのは蔦とかなのかも。

「そう言えば歌が苦手だったか」

 またあの歌を歌い出す。それも大きな声で。

 何なの?何であの歌聞くと頭が痛くなるの?

 さっきよりも良く聴こえるので頭痛が酷い。
 あまりの痛さにアタシは飛んで居られなくなり、落下した。

「よくもナナチャをイジメたな!」

 アタシの姿を見てルーシの目の色が変わる。
 彼があまり見せない怒りの目。対象の生死を気にする気の無い冷たい目。感情がこもってるのに曇った目。
 そんな不気味な目でルーシはまた詩人に襲いかかる。

「!」

 詩人はルーシが復活している事に驚いているが、歌は止めてくれない。
 ただ、今回は大きく後退してディアボロスを避けた。

 またサウンドホールから同じ本数のワイヤーもどきがルーシに飛び掛かる。
 ディアボロスを風車の様に回転させるとワイヤーもどきが金太郎飴切るみたいに細かく刻まれる。
 いくらディアボロスが切れ味良いからって、こんなにスパスパ切れるなら蔦で間違いなさそう。
 だったら怖くないわね。
 それにしても無限に蔦が襲って来る。

「加勢するにゃ!」

 ナミルがサイドから走り込み、詩人の顔目掛けてハイキック。
 スキルで攻撃しながら歌を歌ってナミルの攻撃もかわして仕舞うのね、こいつ。

 詩人は弦楽器のヘッドでナミルの背中を叩きながら後ろに飛び、距離をあける。
 鼻先が少し切れているのはナミルの足の爪が鋭いのに気が付かなかったから。
 痛みを感じても歌が止まらないとか、とても訓練された男なのかも知れないわね。
 身のこなしも素人とは思えないし。

 蔦の半分がナミルに目標を変える。
 ナミルも爪で蔦を切り落として行ってるけど、武器を持たない彼女では半分の4本でも押されがち。
 それでも十分凄い身のこなしだ。


 ずっと見てたら、蔦は先端だけが動いているんだって分かって来た。
切れた所がまた先端として動き出すみたいな。
サウンドホールと繋がっていないと動かない様でもある。
 ずっと刻んでいればいつか伸びて来なくなるだろうけど、確かじゃないし、今のルーシはそんな悠長な作戦を取る気は無いみたい。

 蔦が半分に成って余裕の生まれたルーシは、4本の動きが揃ったタイミングで、あえて切らずにかわして前に出る。
 先端が曲がってルーシの背中を襲うがそれよりも早く走り、詩人の懐を狙う。

 蔦は間に合ってない。
このチャンスにディアボロスを薙ぎる。
 すると詩人が何処かに隠し持っていたナイフを取り出す。
 勢いついた厳ついディアボロスを小さなナイフ、それも片手で防げるはずないじゃない。
 それは詩人も承知の様で手にしたナイフは蔦を自ら切り落としすのに使われた。

 サウンドホール間際に先端が移行した蔦がディアボロスの柄にルーシの手ごと巻き付く。
 吟遊詩人が歌いながらニヤリとしたのが分かった。
 
 動きを封じられたルーシの首筋にナイフ切っ先が迫る。

「!」

 突然、詩人の身体が強張り、歌が止まる。

 ルーシが、今回はちゃんとガントレットを嵌めていたので直接巻き付かれたわけじゃない手を抜き、いつもお守り代わりに持っていたナイフ、ツインブレスのパーティーメンバーでお揃いのあのナイフで胸を一突きしていた。

   「アタシは大丈夫!だからナイフから手を離して」 

 アタシは動ける様になったので一目散にルーシの前に飛んで行き、鼻と鼻を付き合わせる。

 そうでもしないとルーシが刺したナイフを横に引き、心臓を切り裂いてしまう。

「ナナチャ、大丈夫?」
   「ええ。何ともないわ」

 ルーシがいつもの目に戻ると、ナイフから手を離した。
後ろに倒れ込む詩人の胸にナイフが刺さったまま。
 抜く時に出血し過ぎなければ、まだ間に合うかも知れない。


「ふー。ルーシ、やっちゃたにゃぁ」

 ナミルが緊張感の無い言い方をする。

「でもよくやったにゃ。ありがとう。コリティス、偽ポーションあったかにゃ?」
「はいい。100本位ありますよお」
「じゃぁしんどいだろうけど、こいつの止血頼むにゃ。まずはこいつで実験にゃ」

 コリティスが偽ポーションを4本持って詩人の前に立つナミルの側に置く。

「たまにはナミルも魔法使って見ようかにゃ」

 ナミルが魔法使うなんて珍しい。
ってか初めて見るかも。

 ナミルが詠唱を終え『地枷』と唱えると土が盛り上がり、詩人の手足を埋める。

「もう限界にゃ。ルーシ、こいつにポーション飲ませてくれにゃ」

 1回の魔法で顔面蒼白なナミルに言われて、ルーシは詩人の頭を抱えて偽ポーションを飲ませる。

 詩人は素直にそれを飲む。

 拒絶したら今の状態のまま生かされて連行されるのが分かって居るのだろう。
だったら少しでも体が楽な方が良いとでも思ったのかな。

 詩人が偽ポーションを飲み干す前に、コリティスの止血魔法を解除してナイフを抜く。

「効力は本物の様ですねえ」
「大人しくしてるにゃよ?」
「ああ‥‥」

 傷が治って体力も回復したかもしれないが、痛み続けた精神的疲労で詩人は全く抵抗しない。

「次はあいつらにゃね。どう拘束しようかにゃ」
「私は後3人も縛り上げる魔力残ってませんよお」
「じゃぁ、ボクがやってみる」
「そうだにゃ、お願いするにゃ。1人づつやって行って、辛くなったら残りの奴はほっとこうにゃ」

 3人の男共は俺が俺がで自分を先に治して欲しがり、治してくれたら何でも喋ると言い放ってる始末。
 ただ、重要なのは詩人だけなので近い奴から治して行く。


 ルーシが『蔓縄』を唱える。
コリティスの十八番だから詠唱もイメージも完璧に覚えて居たわ。

 魔法で男を縛り上げてから偽ポーションを飲ませ、落ちた手足をくっ付ける。
 すると元通り。神経もちゃんと戻ってるみたいね。

「偽物とは思えない効力ですう」

 腐ったりしてない限り落ちた手足もくっ付けられる。
 教会のポーションでも同じ効力は得られるけど、、ルーシみたく代わりのが生えて来るとかは無い。
 そう考えると血の回復力ってやばすぎじゃない?


 結局ルーシは3人共に魔法を掛ける事が出来た。

「ルーシって意外と魔力あるにゃね」
「ううん。頑張っちゃった」

 ルーシの本来の魔力だと本来なら2人目を縛り上げるのもギリギリだ。
 何故大丈夫なのかと言うと血のお陰。
有る意味、彼は体力も魔力も無限大なのかも知れない。



 止血魔法を解除した事で余裕の出来たコリティスが吟遊詩人を縛り上げ直し一息いれていると、空から7人の有翼者が降りてきた。
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