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1章
【14】いざ、お食事会
しおりを挟む王都は多少誤差はあるけど、東西でほぼシンメみたい。
宿は中央広場を軸にガイウス邸の真逆にある。
2階建てで、看板には『トーラカフェ&バー&イン』とある。
入ると正面にこじんまりした受付。右に進むと丸テーブルと椅子が5席、壁にカウンターと8脚の椅子が見える。
「あ、みなさんお帰りなさい」
受付に座っているオレンジ髪をおさげに結わいた娘が立ち上がって言った。
「セルヴィちゃん、ただいま」
「今回は長かったですね」
「まぁね。はい、これ差し入れ」
ニコラが布袋を差し出す。
「わ~。いつもありがとうございます」
セルヴィって娘は受け取るとさっそく中身を確認する。
「いつもより大きくないですか?高価そうだけどもらっていいんですか?」
1つ取り出して言う。
あれ、中身全部魔石なのかしら。
「いいのよ。狙って手に入れた物じゃないし、何となく換金したくないから使ってくれる?」
「‥‥そうですか。それじゃお言葉に甘えて頂きますね」
詳しい話はしたくないって察したみたい。
この娘、若そうなのに勘が良いわね。
「お母さん、ちょうど買出しに出ちゃってて。あ、部屋は掃除してありますよ」
「いつもありがとう。それとあと1部屋借りられないかしら」
「はい。大丈夫です。そちらの子ですよね」
「そう。2泊お願いするわ」
「だと、通常料金になっちゃいますけど‥‥」
「ああ。それでいいよ」
「小銀貨10枚になります」
セドリックが支払う。
「お部屋はリネットさんの隣の部屋を使ってください」
「あと、桶を5つ借りられる?」
「大丈夫ですよ。通常料金のお客様の分はあたしが運びますね」
「ええ。お願い」
常連みたいだけど、格安プランみたいなので泊まってるのかな?
受付左横の階段を上ってすぐの部屋がセドリック。横並びでヴィオラ、ニコラ、リネットで、1番奥がルーシの部屋。
向かいにも同じ数の部屋がある。
全部埋まったとしても10部屋か。
1階で飲食店もやってるみたいだけど、そっちがメインなのかしら。
「体洗って着替えたら、1階集合にしようか」
「「「はーい」」」
部屋はベッドとテーブルとクローゼットのみ。
ビジネスホテルみたい。
トイレは共同で1階にある。
お風呂はないから桶にお湯張ってタオルで拭く感じ。
それが一般的らしいわ。
しばらくするとセルヴィが桶を持って来た。
直径60センチあって、お湯も6分目位まで入ってるのを細腕でよく持ってきたと感心しちゃう。
「使い終わったら廊下に出しといて下さい」
そつなくこなしてるけど、たぶんルーシに興味津々なのが見え隠れしている。
まぁ、常連が急に連れて来たんだもの、気になるわよね。
体を拭いてから同じ服を着る。1着しかないからね。
汚ないように思えるけど、ルーシの錬成スキルは汚れも無かった事に出来る優れもの。
傷んだり解れても直ぐ新品同様に直せる。
とっても便利な生活スキルね。
部屋を出るとリネットと鉢合わせた。
「ルーシもこれから集合?」
白のブラウスにクリーム色のベスト。ボトムは濃い同系色のスカート。
色合いがルーシと一緒。町娘のスタンダードなのかしら。
「一緒にいこ」
降りると他の皆は揃ってた。
セドリックは黒いYシャツと黒のチノパン。
ヴィオラは紫のYシャツに黒のパンツ。
ニコラは黒のタートルネックにブルーのスカート。
「ちょっとみんな、まともな服持ってるじゃない!」
「そんな事無いわよ。普通よ」
「裏切り者。私だけ町人丸出しじゃない」
リネットが頬を膨らます。町人ってより小学校の先生みたい。
「そんな事無いわよ。その服、リネットの魅力引き出してるわ」
「どうせイモっぽいって言いたいんでしょ」
優しい包容感が確かに引き出されてると思う。
そう言ってあげられたとしても、いじけた彼女にはもう伝わらないかしら。
「ボクも似合ってると思う」
「あらホント?ありがとう」
ルーシが誉めると嬉しそうに微笑んだ。
「ルーシはタラシになりそうね」
ホントにねぇ。天然のタラシになりそう。不安だわぁ。
天然なら許すけど、狙ったタラシになりそうならアタシが矯正してかなきゃ!
「それじゃぁ早速向かおうか」
公園まで歩いて行くと、ロジバールさんがすでに待っていらした。
「お待たせしました。」
「いえ。こちらも先程到着したばかりにございます」
4人乗れるかなって馬車が2台ある。
「こんな格好で大丈夫ですか?」
リネットはまだ気にしてる。
「もちろんでございます。リネット様らしくて、とてもお似合いです」
彼女は『リネットらしい』をいい評価と捉えてないみたいだけど、誉められて悪い気はしないわよね。
「では、さっそく参りましょうか。 前にお三方と私。後ろにお二人。そうですね、リネット様とルーシ殿、後ろの馬車にお乗りください」
促されて後ろの馬車に行くと、カシウスと茶髪太っちょが乗ってた。
「カシウス君!あなたも迎えに来てくれたの?」
「‥‥ああ」
「失礼な事言ったんだからお詫びに迎えに行けとガイウス様に言われましただ」
茶髪太っちょが言う。
「そうなの?別に良いのに。ふふふっ。ありがとう」
「ハマール!余計な事言うな!」
「あ、はい。すみません」
このハマールって茶髪太っちょ執事、気も弱そうなのに何でか危機感感じる。ただ、彼もアタシに対して怯えた目をする。
街中だと言っても東町公園からガイウス邸はまぁ遠い。
舗装された道を上等な馬車で、元気な馬が引くのだから早いけど、それで1時間チョイかかる。
同じ距離進むのに3分の1日かかってたのに比べれば大した時間じゃないけどね。
「お前、女みたいだな」
カシウスが突っ掛かって来た。
「ほんと、綺麗な顔してるわよねぇ」
リネットがほんわか言う。
カシウスの言葉に賛同しながらルーシを否定しない言い回しで、喧嘩にならない様にしてくれてるんだろうなぁ。
ミディアムボブに女の子の服着てたらそりゃ女の子にしか見えないわよね。
「それに、ウサギなんか従魔にして女々しい奴」
今度はアタシをだしにするのね。
「本当はウサギじゃないのよ?」
リネット、うっかりばらしちゃったわね。
でも、まぁいいか。ずっとリュックに入ってる訳にも行かないし。
いい機会だから出ちゃおっと。
「ひっ」
ハマールがびくつく。
「なんだ、その羽。本物か?」
「そうよ。カッコイイでしょう」
ドラゴンの翼に男の子が食い付かない訳がない。
吊れたついでに軽く火も吐いてあげちゃおう。
「火はいた!すげー!お前、カッコイイな!」
「ナナチャだよ」
「名前はカッコ悪いな」
失礼なガキね。
ガイウス邸の玄関では白金髪のお婆さんが出迎えてくれた。
彼女もメイド服を着ている。
「皆様、ようこそお越しくださいました。私、当家のメイド長を務めます、ピレティア申します」
笑顔の可愛らしいお婆さんだ。
「主人はダイニングでお待ちです。ロジバールさん、ハマール。お客様をご案内して下さい」
「畏まりました」
豪邸なのは分かってたし、中はどんなもんじゃいって思ってたけど、内装は以外にシンプル。
玄関に生花が飾ってある位で高価そうな物もないし、床が大理石って事もない。
フローリング。ピカピカに磨きあげられてるけどね。
「こちらです」
玄関の向かいに大きな扉。たぶんリビング。
その左にあるこれまた大きな扉を開けて貰うと、ガイウスさん達が待っていた。
「皆さん、いらっしゃい」
まぁ大きなダイニングテーブルだこと。
長手一辺に椅子が6脚。頑張れば8脚位行けるんじゃない?
「ご招待有難うございます」
「いらっしゃい、みなさん。ナナチャもいらっしゃい‥‥」
テルティアがアタシを見て目を丸くしてる。
「へー。ロジィから聞いてたけど、本当に只のウサギじゃなかったんだね」
ガイウスさんが言う。
ロジバールさんもばらしてたのねって思ったけど、そもそも口止めしてなかったから話すわなぁ。
「新種の魔獣じゃないかって話です」
とセドリック。
「まぁ、魔獣なんてだいたい新種だから」
ヴィオラも続けてフォローしてくれる。
「触ってもいい?」
テルティアが近寄ってくる。
さっきも居た、モスグリーン髪メイドも一緒だ。
気が付けばロジバールさんはガイウスさんの隣に移動してる。
いつの間に。
「テルティア、食事の後でゆっくり触らせて貰いなさい。皆さんどうぞお掛けください」
庭側の席に左からハマール、カシウス、ロジバールさん、ガイウスさん、モスグリーンメイド、テルティアの順に座って、
扉側にリネット、ニコラ、ヴィオラ、セドリック、ルーシ、アタシ。
アタシにも席があって、桶とクッションで高さ調節してくれてある。
そこにピレティアさんや他の使用人達がステーキを運んで来る。
アタシ用はサイコロ状になってる。
心遣いがステキ。
「皆さん、冒険者って事なので、ワイルドな料理にしてみました。好みに合えば良いですが」
「いや、好みです」
「即答ですね」
ガイウスさんが笑ってる。
串焼きで興奮する位だもの、みんな平然としてるけど生唾物よ。
「それは良かった。僕が仰々しいの嫌いなので。ワインも用意してあります。出来れば無礼講で飲み交わしてくれると嬉しいです」
「もちろん頂きます」
気さくで気ぃ遣いな公爵様だ事。
大人にはワイン、子供にはジュースが注がれる。
アタシとロジバールさん達には水ね。
ってか、ロジバール、ハマール、モスグリーンメイドも一緒に食事するのね。
ロジバールさんは当人だから分かるけど、他の2人って何なのかしら。
嫌って訳じゃないけど、同じ服着た使用人さん達が周りで働いてるからなんか気になっちゃう。
「それでは、乾杯の前に、命を落とした5人の勇者に‥‥黙祷」
みんな、使用人も含めて目を閉じる。
「‥‥ ‥‥ では、ロジバールの帰宅と新しい出会いに乾杯」
ガイウスさんがグラスを持ち上げるのに続いててみんなも同じ動きをする。
それをルーシはキョロキョロ見て真似してジュースの入ったコップを持ち上げた。
食事会は楽しく進んでる。
ガイウスさんの王族らしからぬ気さくさと、お酒の力も相まってみんな打ち解けて来て、言葉も砕け出す。
「美味しいね」
向こうではリネットがカシウスに声を掛けてる。
「‥‥ああ。うまい」
リネットが微笑み、カシウスが目を反らす。
「皆はどんな冒険をして来たんだい?」
ガイウスさんも酔って口調が雑になってきてる。
セドリックはダンジョンでの話をしてる。
後、この前のデュラハンの話も。
「それはそれは素晴らしい連携振りでした」
ロジバールさんが口添えする。
「私が拝見した限り、個々の技術も上級でございます」
「それは良いね。今度、家のボディーガードと手合わせして欲しいな」
「それはいい考えです。私も鍛え直していただかなくてわ」
今、一緒に食事してる執事とメイドは傍付で護衛も兼ねてるんですって。
自由な時間ないし、気も張ってなきゃならないから食事くらい良いものを、別々に取る時間もないので一緒にってなったらしい。
でも、ハマールが気を張ってる様には見えないのよねぇ。
ロジバールさんはそう言うの表に出さなそうだし、モスグリーンメイドもメイド服が護衛感をかき消しちゃってる。
それがいいのかしら。
ちなみに、彼女はエイミラット。25才でセドリックと同い年ですって。
「僕もダンジョンに視察でもいいから行ってみたいのだけど、ロジィが許してくれないんだよ」
「ダメでございます」
「ほらね」
「話も通じず、危害しか加えてこないモノが多数現れる場所で、ガイウス様を守りきる自信が御座いません」
「自分の身くらい守れるのになぁ」
「私から見てもそう思えるなら反対は致しません」
「ロジィは僕の事をか弱い少女とでも思ってるのかい?」
「か弱いとは申しませんが、武芸に関しては雑で詰めが甘もうございます」
「師匠は手厳しいねぇ」
「事実でございます」
この2人、主従で冗談言い合えて、いい関係ね。
「そう言えば、ジークリットは元気だった?」
「はい」
「それは良かった。何か言ってた?」
「元々、明後日までルーシをワタシ達に預けるつもりだったらしくて、わざわざ使い寄越しやがってって言ってたわ」
「それは良い。彼の嫌そうな顔が目に浮かぶよ」
ガイウスさんは子供みたいな笑顔をした。
ガイウスさんはイタズラ好きっぽいけど、ジークリットさんも相当なイジラレっ子よね。
「明後日まで一緒なの?」
テルティアが聞くとルーシが頷く。
「じゃぁ明日ナナチャと遊んでいい?」
「そうだね。ルーシとナナチャが良ければだけど」
ガイウスさんがルーシを見る。
「ボク、街を見てみたいからナナチャだけならいいよ」
おっと、自立心が芽生えたのかしら。
成長は嬉しいけど、アタシ寂しいわ。
「じゃぁ、私が案内してあげよっか」
リネットだ。みんな優しいけど、面倒見の良さだと彼女はずば抜けてるから心配ないわね。
「カシウス君も一緒に行かない?」
美少年2人も連れてくなんてズルくない?
カシウスは生意気だから居なくてもいいけど。
「それは良いね。カシウスの社会勉強にもなるし、行ってきなさい」
「‥‥別にいいけど。」
「じゃぁ、明日迎えに来るね」
「だったら今晩家に泊まったら?」
テルティアがトーン高めに提案する。
「それは良いね」
「いや、そこまでお世話になる訳には‥‥」
セドリックが慌てて言う。
さすがにお泊まりは敷居高いか。
「私も良いと思います。往復の時間も省けますし」
「家の自慢の浴室も堪能して欲しいしね」
女性陣の目が光る。
「当家の浴室は都随一でございます。この前の宿以上で御座いますよ」
「‥‥それじゃぁお言葉に甘えさせて頂きます。」
セドリックは相談するまでもなく3対1で負けると察したんでしょう。
「ピレティア、5人分の部屋と浴室の準備してくれ」
「畏まりました」
「お風呂、みんなで入りましょ!5人で入っても広いもの。ナナチャも一緒に」
テルティアが浮き足だってる。
ルーシと入りたいけど、たまにはいいでしょう。
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