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第5章 メテオストライク
メテオストライク 12
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「これあったらいつでもこれるでしょ」
ノアがレイの横まできて合鍵を見せた。
「やっぱり盗賊だなお前。いや泥棒か」
「何も盗まない。だから泥棒じゃない」
ちょっと膨れたノアをみて、顔が緩んだ。
「まあ、そうだな」
「また来たいでしょ?」
「ああ」
「これがあればいつでも来れるよ。ヒヒヒ」
「あきれた奴。その笑い方はやっぱり泥棒だ」
「それに…… わ、私も来れるし……」
「なんだお前も、何か探したいものがあったのか?」
「……」
ノアは黙って書庫の壁を眺めていった。
「これを片付けたら一緒に探してやるよ」
「え、うん。いいよ、私は別に探してるわけじゃないから」
「俺のは期待はずれかもしれん、最後の方のページなんて白紙だし」
とレイがメテオストライクの書を掲げる。
ノアが近づいて来てレイの隣で書物を覗き込む。
「メテオストライクのこと書いてあるの?」
「いや。書いてあるような、ないような。いや、あると言えばあるし、ないと言えばないな」
「どっちよ!」
「これ見てくれ。ある日のウィルの日記だ。寒い日が続き温泉に入りたくなったので、小さなメテオ(隕石)を山の麓に落としたと書いてある。しかし、ただ地面にクレーターができ、地震が起きただけだった。皆に怒られる。温泉に入ろうとメテオ(隕石)を落とすべからずって書いてある」
「なによそれ。フフ」
「こんなんばっかだよ。大丈夫かウィル?」
ノアが笑って、こっちも嬉しくなった。
「なんかいいね」
「フッ、いいんだろうか。でも、ちょっと安心したのは間違いない。ウィルは殺戮者ではないようだ」
「ねえ、いつもより光ってる」
ノアが輝星石のペンダントを指差して言った。
ノアがレイの横まできて合鍵を見せた。
「やっぱり盗賊だなお前。いや泥棒か」
「何も盗まない。だから泥棒じゃない」
ちょっと膨れたノアをみて、顔が緩んだ。
「まあ、そうだな」
「また来たいでしょ?」
「ああ」
「これがあればいつでも来れるよ。ヒヒヒ」
「あきれた奴。その笑い方はやっぱり泥棒だ」
「それに…… わ、私も来れるし……」
「なんだお前も、何か探したいものがあったのか?」
「……」
ノアは黙って書庫の壁を眺めていった。
「これを片付けたら一緒に探してやるよ」
「え、うん。いいよ、私は別に探してるわけじゃないから」
「俺のは期待はずれかもしれん、最後の方のページなんて白紙だし」
とレイがメテオストライクの書を掲げる。
ノアが近づいて来てレイの隣で書物を覗き込む。
「メテオストライクのこと書いてあるの?」
「いや。書いてあるような、ないような。いや、あると言えばあるし、ないと言えばないな」
「どっちよ!」
「これ見てくれ。ある日のウィルの日記だ。寒い日が続き温泉に入りたくなったので、小さなメテオ(隕石)を山の麓に落としたと書いてある。しかし、ただ地面にクレーターができ、地震が起きただけだった。皆に怒られる。温泉に入ろうとメテオ(隕石)を落とすべからずって書いてある」
「なによそれ。フフ」
「こんなんばっかだよ。大丈夫かウィル?」
ノアが笑って、こっちも嬉しくなった。
「なんかいいね」
「フッ、いいんだろうか。でも、ちょっと安心したのは間違いない。ウィルは殺戮者ではないようだ」
「ねえ、いつもより光ってる」
ノアが輝星石のペンダントを指差して言った。
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