【禁術の魔法】騎士団試験から始まるバトルファンタジー

第４章 禁術の魔法

禁術の魔法 １９

　少し離れた天幕では、セイセルーを中心に、魔法部隊、及びその護衛の面々が集まっていた。さらにセイセルーと共に帰還した炎の魔法使いが３人。そして入り口の脇にはレイたちもいる。

「パレルーマ、ありがとうね。お疲れ様」
「いえ。セイセルー様こそ。ご苦労様でございました」
「ああ精神的に疲れたよ。ずっと王子の護衛をさせられていたからね。はぁ、さて、明日だけど」

　セイセルーはゆっくりと皆を見渡した。

「うん。いい顔だね。明日のキーマンは君たちだ。まあ、僕も最初は頑張るけど」

　そこで一度息をつき真顔になった。

「みなには死ぬ気で頑張ってもらいたい」

　セイセルーが皆の前を歩き、胸に拳をあてていく。
　最後に、アルマーマ、トーブの前へとやって来た。

「トーブ君かい、だいぶ良くなった。その調子その調子。魔法使い、何はなくとも体力だ！　アルマーマちゃん、明日は頼むよ。後方から風を。いいかい、時期を待つんだ。風使いの君ならわかる」

　セイセルーが二人の胸に拳を軽く当て中央に戻る。

「じゃ、サッサと作戦話して少し寝るよ。僕は明日のために少しでも寝る！」

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