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第3章 特別任務
特別任務 30
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「ノースレオウィルでは断られたがな。でも、まだ目がねえわけじゃねえ。あそこには王国の中央勢力に反抗的な組織があるのは知ってるか? 併合をこころ良く思ってねえ奴らさ。今度はそこに行ってみるぜ。その前にその怪物の名をあげ、恐怖を轟かせようと思ったんだが。……ちょっとやりすぎたかな」
「そんなことのために……」
レイはそう呟くと地面に転がる怪物の亡骸を見た。
「ノースレオウィルの反抗勢力のやつらには、王国中央が境界線にて軍備を強化し、お前らを殲滅させようとしてると噂を流してるからな、うまく引っ掛かれば、フッフッフ」
レイがブロードソードを握りしめた。ディックが静かに指文字を送ってくる。(落ち着け、静かに周り回り込むんだ。捉えるぞ)。それを見てレイは、身構えながら静かに移動を始めた。ディックはレイと反対方向に移動していく。中央にはノアとトーブが陣取った。
ラクフはその動きを見て愉快そうに笑うと
「捕まえるつもりかい? バカな奴らだ。死ぬのはお前らさ、そう死んで償ってもらおう、お前らには恨みもあるし」
「お前、一人で何ができる? バカが」
ディック静かに横に展開しながら間合いを詰めた。
「バカはお前らだろ。あんなつまんねーところで一生終えるつもりか?」
「大事な場所だ。お前には分からんだろうがな」
「つまらん。つまらん! いつまでも古臭い戦いしやがって。俺が本当の戦いを見せてやるよ」
「イキがるな!」
ディックがレイに合図を送り、一気に間合いを詰めようとした時、
「死ね!!」
ラクフはそう叫ぶとローブの中から取り出した筒のようなものをディックに向けた。瞬間、その筒から巨大な爆炎が飛び出した。
ディックは予想外の攻撃に一瞬の遅れが生じた。ギリシア火か! と判断した時には、すでに目の前に爆炎の塊が迫っていた。
「そんなことのために……」
レイはそう呟くと地面に転がる怪物の亡骸を見た。
「ノースレオウィルの反抗勢力のやつらには、王国中央が境界線にて軍備を強化し、お前らを殲滅させようとしてると噂を流してるからな、うまく引っ掛かれば、フッフッフ」
レイがブロードソードを握りしめた。ディックが静かに指文字を送ってくる。(落ち着け、静かに周り回り込むんだ。捉えるぞ)。それを見てレイは、身構えながら静かに移動を始めた。ディックはレイと反対方向に移動していく。中央にはノアとトーブが陣取った。
ラクフはその動きを見て愉快そうに笑うと
「捕まえるつもりかい? バカな奴らだ。死ぬのはお前らさ、そう死んで償ってもらおう、お前らには恨みもあるし」
「お前、一人で何ができる? バカが」
ディック静かに横に展開しながら間合いを詰めた。
「バカはお前らだろ。あんなつまんねーところで一生終えるつもりか?」
「大事な場所だ。お前には分からんだろうがな」
「つまらん。つまらん! いつまでも古臭い戦いしやがって。俺が本当の戦いを見せてやるよ」
「イキがるな!」
ディックがレイに合図を送り、一気に間合いを詰めようとした時、
「死ね!!」
ラクフはそう叫ぶとローブの中から取り出した筒のようなものをディックに向けた。瞬間、その筒から巨大な爆炎が飛び出した。
ディックは予想外の攻撃に一瞬の遅れが生じた。ギリシア火か! と判断した時には、すでに目の前に爆炎の塊が迫っていた。
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