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I -1

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「伊藤、見るからに怒っていたものね」

 実際に呪いの念でも飛んできているのかもしれないと私は思った。

「こっち来て」

 私はアトムと手をつなぐと、グイと引っ張った。部屋の中を移動してある部屋の前に立った。

「ここが私の部屋よ」
「入っていいのか?」
「お父様が帰ってくるまで特別よ?」

 私が部屋を開けると、アトムは珍しく戸惑っている様子だったので、つないだ手を優しく引いて部屋に招き入れる。

「どう?」
「どうって言われると困るな。整頓されていて、凛花らしい。木目調のものが多く、緑のラグが落ち着いた雰囲気で俺は好きだ」
「ふふ、ありがとう」
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