代償【リレー小説】

緑井 藻猫R

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1/16 北へ

I-2

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「殴った門番はどこのどいつだ」

 僕は怒りに満ちた声で立ち上がる。

「あそこの、ひげの人……」

 泣き出しそうに指を差す。

 僕はつかつかとその男に向かった。

「僕の家族を傷つけてくれたのはお前か」
「なんだ貴様は」
「お前かと聞いているんだ」
「しらねぇよ。誰を何人殴ったかなんて」

 その言葉を聞いて僕は大きく息を吐いた。

「……。そうか」

 僕が門番の首に手をかける。

 周りからどよめきが聞こえるがそんなことは関係なかった。

「死ね」

 僕が卵を潰すように力を入れるとクシャっという音と共に首が引きちぎれた。
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