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1/6 白い花
R-5
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元々、僕の家はそう豊かな方ではない。
荷物をまとめるなんて言ったって、大して時間はかからない。
早く行ってくれ。
その僕の望みは、ある意味簡単に叶った。
母さんが近所の家に、事態を知らせに走る。
父さんが頭陀袋に、食料と換金できそうなものを詰め込む。
逆でなくてよかった。
父さんが知らせに走っていたら、母と妹が残ることになっていた。
そうなっていたら、我慢できなかったかもしれない。
「セルジオ、繰り返すけど、絶対安全な場所に隠れているのよ」
「判っているよ、母さん」
みんなを見送る。
その時……。
「お兄ちゃん!!」
シモーネが僕に抱きついてきた。
荷物をまとめるなんて言ったって、大して時間はかからない。
早く行ってくれ。
その僕の望みは、ある意味簡単に叶った。
母さんが近所の家に、事態を知らせに走る。
父さんが頭陀袋に、食料と換金できそうなものを詰め込む。
逆でなくてよかった。
父さんが知らせに走っていたら、母と妹が残ることになっていた。
そうなっていたら、我慢できなかったかもしれない。
「セルジオ、繰り返すけど、絶対安全な場所に隠れているのよ」
「判っているよ、母さん」
みんなを見送る。
その時……。
「お兄ちゃん!!」
シモーネが僕に抱きついてきた。
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