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変わっていくことへの期待Ⅲ
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「それにしても、とても綺麗な町ですね?」
「そう?ダリアが、そう感じてくれるなら、上々な町づくりなんじゃないかしら?」
周りを見渡すと、嬉しそうにしている面々。ココナにチャコ、シークは本当に嬉しそうだった。まだ、町自体を一掃して整備をし直したばかりで、建物など綺麗なのは当たり前なのだが、公共の場である道も綺麗なのは嬉しい。道が綺麗だということは、誰かがちゃんと綺麗に保つように動いてくれているのがわかる。
「アンナリーゼ様がアンバー領でなさっている治水工事だけでなく、ゴミの収拾や掃除についても見習わせてもらって実施しているんです」
「これは誰の発案で始めたの?」
「町を新しくするにあたって、町の者たちを含め、話し合うことにしました。そのときにヨハン教授がたまたまコーコナ領に来られていたのと、タンザさんにも意見を求めました。アンバー領の噂話は聞いていたので……」
「その、いい意味でも悪い意味でも」
言いにくそうにしているチャコとシークに「事実だからいいのよ」とだけ言って、先を促す。
……まさか、ヨハンとタンザが関わっているとは。知らなかったけど、ヨハンの医者としての指摘はかなり的を得ているし、タンザはヨハンが認めているだけあって、かなり出来る助手だったわ。今は自分の道を進んでいるとはいえ、的確な意見をきちんと言える人材ね。
二人の顔を思い浮かべ納得したと頷いた。ヨハンの顔を思い浮かべると、ドヤ顔をしている表情で、若干イラっとさせられたが、いい相談者を見つけたことに変わりはない。定期的に無料での診療を目的にフラフラとしているヨハンを捕まえられたことは、実に大きい。ヨハンの助手と言う名目は外れたが、タンザを巻き込むのもいい手ではある。
……さてさて、誰が後ろで糸を引いたのか。天才軍師様のおつかいでちょくちょくコーコナ領に顔を出しているノクトか、商魂たくましいニコライか、はたまたアンバー領とコーコナ領を飛び回っているナタリーか……。誰でもいいけど、報告は欲しいわね。特にヨハンに関しては。
後が面倒だという理由ではあるのだが、ヨハンが関わると、また、新しい研究が始まる。本人がするにしろ、助手がするにしろ……経費を考えると頭が痛い。ただ、今回は何も言われておらず、診療所を建ててほしいくらいの申し出だったなと苦笑いをしておく。公からも結構な金額の研究費を出してもらっているので、私の負担分が減った今、さらなる発展をとげる瞬間に立ち会わないといけないかもしれないと思うと、背中に冷たいものが流れたように感じた。
「そう?ダリアが、そう感じてくれるなら、上々な町づくりなんじゃないかしら?」
周りを見渡すと、嬉しそうにしている面々。ココナにチャコ、シークは本当に嬉しそうだった。まだ、町自体を一掃して整備をし直したばかりで、建物など綺麗なのは当たり前なのだが、公共の場である道も綺麗なのは嬉しい。道が綺麗だということは、誰かがちゃんと綺麗に保つように動いてくれているのがわかる。
「アンナリーゼ様がアンバー領でなさっている治水工事だけでなく、ゴミの収拾や掃除についても見習わせてもらって実施しているんです」
「これは誰の発案で始めたの?」
「町を新しくするにあたって、町の者たちを含め、話し合うことにしました。そのときにヨハン教授がたまたまコーコナ領に来られていたのと、タンザさんにも意見を求めました。アンバー領の噂話は聞いていたので……」
「その、いい意味でも悪い意味でも」
言いにくそうにしているチャコとシークに「事実だからいいのよ」とだけ言って、先を促す。
……まさか、ヨハンとタンザが関わっているとは。知らなかったけど、ヨハンの医者としての指摘はかなり的を得ているし、タンザはヨハンが認めているだけあって、かなり出来る助手だったわ。今は自分の道を進んでいるとはいえ、的確な意見をきちんと言える人材ね。
二人の顔を思い浮かべ納得したと頷いた。ヨハンの顔を思い浮かべると、ドヤ顔をしている表情で、若干イラっとさせられたが、いい相談者を見つけたことに変わりはない。定期的に無料での診療を目的にフラフラとしているヨハンを捕まえられたことは、実に大きい。ヨハンの助手と言う名目は外れたが、タンザを巻き込むのもいい手ではある。
……さてさて、誰が後ろで糸を引いたのか。天才軍師様のおつかいでちょくちょくコーコナ領に顔を出しているノクトか、商魂たくましいニコライか、はたまたアンバー領とコーコナ領を飛び回っているナタリーか……。誰でもいいけど、報告は欲しいわね。特にヨハンに関しては。
後が面倒だという理由ではあるのだが、ヨハンが関わると、また、新しい研究が始まる。本人がするにしろ、助手がするにしろ……経費を考えると頭が痛い。ただ、今回は何も言われておらず、診療所を建ててほしいくらいの申し出だったなと苦笑いをしておく。公からも結構な金額の研究費を出してもらっているので、私の負担分が減った今、さらなる発展をとげる瞬間に立ち会わないといけないかもしれないと思うと、背中に冷たいものが流れたように感じた。
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