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学校運営についてⅡ

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「アンナ様はどうしてそこまで教育に拘るのですか?」


 ダリアの質問に私は逆に「どうして拘らないの?」と問い返した。それを他のアデルやココナ、チャコも考えている。レオは私の考えていることをウィルから共有してもらっているらしく、何も言わずに聞いているようだった。


「……教育って余裕がある貴族とか商人たちのためのもだと思います」
「それが、みんなの答え?」


 周りを見渡すと困惑したような表情でこちらを見てくる。領主である私の考えを全て理解してほしいとは考えないが、少し寂しい気もした。勝手な思い込みはいけないと思い説明をすることにした。


「まず、私が教育を推奨することは、1に収入の確保、納税額の増加を考えているわ」
「……納税額?」
「収入の確保?」
「……識字率をあげるとね、就ける職業が増えるの。例えば、子どもが商人になりたい!と思ったとするわね?」


 みなが頷くのを確認してから、続きを話す。


「読み書き計算ができないと、大きな商売をできる商人になるのは難しいわ。簡単な字だけで出来る商人って露店だけなのよ。例えば、お金持ちや貴族相手の商売できない」
「確かに……そうかもしれませんね?契約書を作ったり、逆に書類への署名を求められるけど、その内容まで把握せずに署名をして損をする場合もあるし、損どころか全てを失う可能性だってある」
「そういうこと。字が読めたり書けたりすることは、書かれている内容を把握できるようになるの。それでも狡猾なやり方をしてくるものはいるけど、最低限、騙されることは無くなるわ」
「……字を覚えるだけで、そんな効果があったんですか?」
「そうよ?チャコは大丈夫?」
「まぁ、職業柄、日誌も書かないといけないので、必死に覚えました」
「そういうことよ?」


 チャコはどうして教育が必要なのかの一部でもわかったような気でいるので、おもしろい。


「字が読めたり書けたりするだけで、職業もいいものに着ける可能性があるのよ」
「なるほど……いい職業に着けば、給金も高く、税収入も増えると見込まれているということですね?」
「そういうこと。教育って無駄だと思っている領主が多いのだけど、実はそうじゃなくて、未来への投資と考えれば、無駄ではないのよ。みんな何かしら見つけてくるから」



 ダリアとアデルとチャコは理解したというように頷いた。


「もうひとつあるけど、聞く?ほとんど、さっきの話を似たようなするんだけど」


 私の話に興味を持ったらしく、三人は深く頷き、私の話に耳を傾けた。レオも同じように聞く様子で、ワクワクしているのはどういうことなんだろう?と考えてしまっ
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