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身軽とはいえ
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「いつもあんな感じで出てくるの?」
「そうですね……だいたいは、あんな感じですよ?ねぇ、ウィル」
「そうですね。馬車のときは、姫さん……アンナリーゼ様が窓から身を乗り出して見送り手を振るくらいですよ?」
「ウィル!」
「本当のことだろう?」
「そうだけど!」
「本当に二人は仲がいいのね?二人とも」
私とウィルが軽口を飛ばしているとステイが私たちを見てクスクス笑う。馬上でアンジェラもステイと一緒に笑い始めた。それを見て、レオも護衛のアデルもいつものことだと言い始めた。私たちのふざけた掛け合いを聞いた護衛たちは驚いていたし、キースもやや苦笑いであった。
「そういえば、キースはサーラー大隊長の推薦だったと聞いているけど、どうして?」
「今回の護衛について、指揮権はアンナリーゼ様にあります。私が側にいられない以上、アンナリーゼ様が少しでも知っている人物を多く連れて行ってほしかった、それだけです」
「サーラー大隊長の部隊からではダメだったの?」
「うちのほとんどは、今、アンバー領にいますから、他の隊からしか無理でした」
「聞いても?」
「何なりと」と、ステイの隣につけるウィル。街道に出て少しあいだだけしか護衛出来ないウィルにステイは聞いておきたいことがあるようだ。
「キースは、どこでアンナリーゼと接点があったの?」
「昨年の騒動のときに一緒に旅をしたのです」
「それって……誰かの間者だとか思わなかった?」
「……考えなくもないですが、この国で1番強いウィルと私……それ以上の剣の使い手となれば、見ていればわかりますし、自分からゴールド公爵の遠縁だと告白してきました。ゆくゆくはという話の中で、実力が足りなさすぎるので、近衛で鍛えてくるように言っています」
「……実力が足りないのに、今回の護衛?」
「そう思いますよね?それは、私たちから見てと言うだけですから、一定の実力はもちろんありますよ!連携を取るには、私の考えやそれなりの動きの把握も必要になってきます。今回、ステイ様の護衛の方は、私初対面なので、正直、指揮がうまくとれるかは微妙です」
「なるほど」
「役割分担をしているので、そのあたりは問題なく今回の視察はできますよ」
納得したようにステイが頷くので、ウィルも少し下がる。前にはキースとレオ、後ろにステイの護衛二人がおり、最後尾にアデルという隊列で街道を進む。ウィルと護衛が私との連携について話し合いが終わり次第、馬によってもう少し先を急ぐことになる。
「姫さん、もういい感じ」
「早かったわね?」
「そう?これでも結構丁寧に姫さんの行動について話したつもりだけど?」
「変なことは言ってない?」
「まぁ、なんか飛んでくるかもだけど、気にせず普通に戦ってくれたら、姫さんの方が合わせてくれるって言っておいた」
「たしかに、その方が助かるわ。じゃあ、このあたりでお別れかしらね?」
頷くウィル。本当は付いていきたかったと顔に書いてある。ウィルだけでなく、小さなお姫様も同じような表情をしていた。
でも、今回は、ステイの視察もあるので、アンジェラを守りながらは無理だと判断した。元々、連れて行く予定はなかった。予定外なのは、レオだけなのだが、アデルといい勝負が出来るほどには強くなったと聞いているので、許可をだした。
「じゃあ、レオ」
「父様」
「しっかり勉強してこい。いつもの姫さんじゃなくて、領主としての姫さんは厳しいぞ?」
「そんなに変わらないわ!」
「……アンナ様は、すっごい厳しいですからね?レオ!」
「もう、アデルまで!」
「大丈夫。アンナ様には、手を抜かないでとお願いしてあるから」
チラリとアンジェラを見るレオ。私との約束を守ってくれるのだろう。アンジェラがニコッと笑うと、レオも頷いている。私が見る限り、この二人の信頼関係は、私とウィルと同じかそれ以上のようだ。
「……以心伝心。私とウィルより、心が通っているかもしれないわね?」
「おっ?それは、もしかしてあれ?」
「何?」
「昔、学園で俺らが軽口叩いてたじゃん!覚えてない?」
「深窓の令嬢の話?」
「そうそう。俺の好みの話ね?」
「あったわね?私、ウィルにはそういう令嬢は似合わないと思うわ!しっかり意見の言える子じゃないと、満足できない」
「……それ、姫さんとナタリーのせいじゃない?」
「元々だと思うよ?」
私たちが周りにいるせいだというウィル。ウィルの性格はわかっているつもりだし、未来の奥様は、私やナタリーよりももっとしっかりした人物だ。
それを考えれば、ウィルの好みって言うのは、あてにならない。
「二人は家柄が釣り合えば夫婦になっていたんじゃ?」
「「嫌です」よ」
「息ぴったり」
「家柄云々の問題じゃなく、姫さん……アンナリーゼ様には相応しい人がいますから」
誰とは言わず濁したウィル。誰のことを言っているのか、私はなんとなくわかった。耳元で揺れる真紅の薔薇のチェーンピアスが風に揺らされていった。その送り主のことをさしているのだろう。
「さぁ、お嬢。姫さんたちとはここまでだよ」
「ママ、気を付けて行ってらっしゃい!」
「うん、ジョージア様のいうことを聞くのよ?あんまり、心配させないであげてね?」
「姫さんがいう言葉じゃないよな?」
ウィルの言葉にアンジェラが何度も頷き、レオとアデルも頷いているのが見えた。
「そうですね……だいたいは、あんな感じですよ?ねぇ、ウィル」
「そうですね。馬車のときは、姫さん……アンナリーゼ様が窓から身を乗り出して見送り手を振るくらいですよ?」
「ウィル!」
「本当のことだろう?」
「そうだけど!」
「本当に二人は仲がいいのね?二人とも」
私とウィルが軽口を飛ばしているとステイが私たちを見てクスクス笑う。馬上でアンジェラもステイと一緒に笑い始めた。それを見て、レオも護衛のアデルもいつものことだと言い始めた。私たちのふざけた掛け合いを聞いた護衛たちは驚いていたし、キースもやや苦笑いであった。
「そういえば、キースはサーラー大隊長の推薦だったと聞いているけど、どうして?」
「今回の護衛について、指揮権はアンナリーゼ様にあります。私が側にいられない以上、アンナリーゼ様が少しでも知っている人物を多く連れて行ってほしかった、それだけです」
「サーラー大隊長の部隊からではダメだったの?」
「うちのほとんどは、今、アンバー領にいますから、他の隊からしか無理でした」
「聞いても?」
「何なりと」と、ステイの隣につけるウィル。街道に出て少しあいだだけしか護衛出来ないウィルにステイは聞いておきたいことがあるようだ。
「キースは、どこでアンナリーゼと接点があったの?」
「昨年の騒動のときに一緒に旅をしたのです」
「それって……誰かの間者だとか思わなかった?」
「……考えなくもないですが、この国で1番強いウィルと私……それ以上の剣の使い手となれば、見ていればわかりますし、自分からゴールド公爵の遠縁だと告白してきました。ゆくゆくはという話の中で、実力が足りなさすぎるので、近衛で鍛えてくるように言っています」
「……実力が足りないのに、今回の護衛?」
「そう思いますよね?それは、私たちから見てと言うだけですから、一定の実力はもちろんありますよ!連携を取るには、私の考えやそれなりの動きの把握も必要になってきます。今回、ステイ様の護衛の方は、私初対面なので、正直、指揮がうまくとれるかは微妙です」
「なるほど」
「役割分担をしているので、そのあたりは問題なく今回の視察はできますよ」
納得したようにステイが頷くので、ウィルも少し下がる。前にはキースとレオ、後ろにステイの護衛二人がおり、最後尾にアデルという隊列で街道を進む。ウィルと護衛が私との連携について話し合いが終わり次第、馬によってもう少し先を急ぐことになる。
「姫さん、もういい感じ」
「早かったわね?」
「そう?これでも結構丁寧に姫さんの行動について話したつもりだけど?」
「変なことは言ってない?」
「まぁ、なんか飛んでくるかもだけど、気にせず普通に戦ってくれたら、姫さんの方が合わせてくれるって言っておいた」
「たしかに、その方が助かるわ。じゃあ、このあたりでお別れかしらね?」
頷くウィル。本当は付いていきたかったと顔に書いてある。ウィルだけでなく、小さなお姫様も同じような表情をしていた。
でも、今回は、ステイの視察もあるので、アンジェラを守りながらは無理だと判断した。元々、連れて行く予定はなかった。予定外なのは、レオだけなのだが、アデルといい勝負が出来るほどには強くなったと聞いているので、許可をだした。
「じゃあ、レオ」
「父様」
「しっかり勉強してこい。いつもの姫さんじゃなくて、領主としての姫さんは厳しいぞ?」
「そんなに変わらないわ!」
「……アンナ様は、すっごい厳しいですからね?レオ!」
「もう、アデルまで!」
「大丈夫。アンナ様には、手を抜かないでとお願いしてあるから」
チラリとアンジェラを見るレオ。私との約束を守ってくれるのだろう。アンジェラがニコッと笑うと、レオも頷いている。私が見る限り、この二人の信頼関係は、私とウィルと同じかそれ以上のようだ。
「……以心伝心。私とウィルより、心が通っているかもしれないわね?」
「おっ?それは、もしかしてあれ?」
「何?」
「昔、学園で俺らが軽口叩いてたじゃん!覚えてない?」
「深窓の令嬢の話?」
「そうそう。俺の好みの話ね?」
「あったわね?私、ウィルにはそういう令嬢は似合わないと思うわ!しっかり意見の言える子じゃないと、満足できない」
「……それ、姫さんとナタリーのせいじゃない?」
「元々だと思うよ?」
私たちが周りにいるせいだというウィル。ウィルの性格はわかっているつもりだし、未来の奥様は、私やナタリーよりももっとしっかりした人物だ。
それを考えれば、ウィルの好みって言うのは、あてにならない。
「二人は家柄が釣り合えば夫婦になっていたんじゃ?」
「「嫌です」よ」
「息ぴったり」
「家柄云々の問題じゃなく、姫さん……アンナリーゼ様には相応しい人がいますから」
誰とは言わず濁したウィル。誰のことを言っているのか、私はなんとなくわかった。耳元で揺れる真紅の薔薇のチェーンピアスが風に揺らされていった。その送り主のことをさしているのだろう。
「さぁ、お嬢。姫さんたちとはここまでだよ」
「ママ、気を付けて行ってらっしゃい!」
「うん、ジョージア様のいうことを聞くのよ?あんまり、心配させないであげてね?」
「姫さんがいう言葉じゃないよな?」
ウィルの言葉にアンジェラが何度も頷き、レオとアデルも頷いているのが見えた。
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